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世界の記述 「勤務時間外メール禁止法」成立で賛否渦巻くフランス 日系企業にボロボロにされたタイ人の本音
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/358.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 2 月 20 日 23:12:19: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

世界の記述
「勤務時間外メール禁止法」成立で賛否渦巻くフランス
2017/02/20
宮下洋一 (ジャーナリスト)
 日本では、連日「働き方改革」について報道されているが、フランスでは、1月1日、「勤務時間外メール禁止法」がスタートした。これは、勤務時間外に仕事用の電子機器の「電源をオフにする権利」を従業員に与え、過労やストレスを軽減させる目的でつくられた労働改革法だ。

 スマートフォンの利便性にあやかる一方、仕事と私生活の境界線が失われ、労働者の不満が爆発した。職場生活の質とリスク回避を追求するコンサルティング事務所「エレアス」が実施した昨年10月の調査によると、労働人口の37%が勤務時間外メールへの対応に追われていると答え、幹部クラスになると、その数字が44%に上っていたことが発覚した。


勤務時間外にもメールに追われ、労働者の不満が爆発(写真・MARTIN-DM/GETTYIMAGES)
 歯止めのきかない状況の中、労働法第55条第3項にある「労働における男女平等と労働の質」が見直され、昨夏、オランド大統領の「働き方改革」の一環として、新法が改正労働法に組み込まれた。

 同法は、従業員50人以上の企業が対象で、運用は各社の判断に委ねられる。メールやSMSなどが勤務時間外に送られてきても、読む読まないは社員の自由。メールを開封しなくても罰せられないのが特徴である。

 ECサイト「プライスミニスター」に勤務するアレクシア・ルフブル氏は1日に数百通のメールを受信する。「仕事メールは、週末も含めて毎日、休まずに読める」と皮肉り、「敢えて、読まない時間を作らなければならない」と答えた。

 同じく、勤務時間外メール禁止法が施行されたことで、恩恵を受ける労働者は多い。

 テレコム会社「ウーロップ」に勤めるビルジニ・レブレ氏(32)は、公共ラジオに向け、「プライベートをきちんと楽しむことによって、仕事に集中でき、効率も上がる。働き続けるためのモチベーションになる」と話し、仕事のめりはりの重要性を訴えた。

 しかし、デジタル情報化社会の中で、勤務時間外のメールに応じないことで生じる問題も懸念されている。

 26万人の従業員を持つフランス郵政公社「ラ・ポスト」に勤務するフロリアン氏(42)は、こう話す。

 「会社のメールに勤務時間以降に対応しない場合、緊急の郵便に間に合わないことがある。結果として、仕事が翌朝に溜まってしまう」

 パリ大学のグザビエ・ジュニゴ社会学教授は、ラジオ局「フランス・キュルチュール」の番組で、「必ずしも、(仕事を忘れ)思考をオフの状態にしておくことが良いとも言えない。次にメールを開けた瞬間にもっとストレスになる可能性もある」と指摘した。

 大手食品会社の元幹部、ジャン=ジャック・フレッジ氏(51)は、「従業員をデジタルハラスメントや燃え尽き症候群から守るためには画期的な法だ。しかし、立法者側がどれだけ各企業のマネジメントを理解しているかは、甚だ疑問だ」と示唆した。さらに「時差のある海外企業と取引があれば、この法自体がナンセンスになる」と釘を刺した。

 今回の法律は、そもそも勤務時間外に残業することに対して、フランス人が日本人以上に抵抗感を抱いているからこそ成立した法律だと言えるのではないか。

 労働時間を減らし、仕事から解放される時間を多く持つことが、果たして幸福の証なのか─。フランス人と日本人の労働に対する考え方には、根本的な違いがあるのかもしれない。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8927


 
Bangkok駐在便り
日系企業にボロボロにされたタイ人の本音
2016/02/18
横山了一 (ジャーナリスト)
 JETROバンコクの調査によれば、2014年の時点でタイに進出している企業数は4567社。製造業から金融、飲食など業種や規模も多種多様だが、ほぼすべての企業に共通しているのが、タイ人を雇用しているという点。日系企業がタイ人を雇用する場合に重視するスキルが、英語か日本語を話せるということ(レストランなどは特に必要とせず、もはやタイ人ではなく、ラオス人やミャンマー人といったことも多い)。

 業務内容はまちまちだが、バンコク郊外の工業団地などでは通訳・翻訳や現場での調整役、バンコク都内のオフィス街では経理や営業といった仕事に就くことが多い。前述した英語や日本語を話せる新卒の現在の月給は、2万5000バーツほど(約7万8000円)と言われ、2〜3年前は1万5000バーツ(約4万7000円)がトレンドだったことを考えれば、人件費の高騰が如実に表れているのがわかる。


バンコク市内(iStock)
 日本語を話す多くのタイ人は、子どもの頃からマンガやアニメ、アイドルといった日本文化に傾倒。日本文化に慣れ親しみ、大学に入っても日本語学科を専攻、そして日本に留学。帰国後、仕事でも日本語を使いたいと日系企業を志望するのが王道パターンとなっている。そして、なぜか女性が多く、日系企業で働くタイ人スタッフのほとんどは女性で、男性は全体の2割ほどというのが印象。ここら辺については「南国の男性は働かない」「そもそも難易度の高い日本語を学ぶほどの我慢ができない」といったところに落ち着くのだろうか……。とはいえ、真面目に働いているタイ人男性もいるため、ここでは割愛させていただく。

 そこで今回はタイ人目線から「日系企業って一体どうなの?」をテーマに、実際に日系企業に勤める3人のタイ人にインタビューをし、現状を聞いた。

 アルミや鉄の製造・販売を行う企業で勤務する女性・プロイさん(仮)は、現在26歳。同社には3年前に入社し、経理や秘書などを担当。日本に留学した経験を持ち、日本語が堪能。就職活動では、何社かの日系企業を受け、同社に決めた理由は「かっこいい日本人スタッフがいたので(笑)」という単純な理由だった。

 現在、同社には日本人のスタッフが2名おり、35歳のマネージングダイレクター(通称MD/日本では社長にあたる)、27歳の男性のマネージャーという構成。タイ人スタッフは4名でいずれも女性。タイ人は全員プロイさんよりも年下、そして彼女が日本語を話せるということで、日本人スタッフとタイ人スタッフとの調整役も担っている。前述した通り、主な職種は経理だが、ときには通訳もし、MDをヘルプする秘書業務も行う。労働時間は朝の8時からスタートし、終わるのはだいたい19時半。残業代はしっかりと支払われ(タイの日系企業では常識)、月給は基本給2万7000バーツ+手当てやインセンティブ8000バーツほどで、だいたい3万5000バーツ。タイ人のなかでは、高給取りの部類に入る。

大切な日本人上司のケア
同僚のタイ人にムカつく

 今年に入り、経理のシステムが変更されたため、それまではだいたい17時半には終わっていた業務が19時過ぎまでかかるようになった。「プライベートの時間が少なくなりましたね」とボヤきながらも、大きな不満にはなっていないという。「日本人の上司たちがケアしてくれますし、お給料やインセンティブの分配もフェアなので、辞めたいと思ったことは一度もないですよ」と満足している様子。

 むしろストレスの矛先は日本人ではなく、同じタイ人だった。「ちょっと忙しくなってくると、『先輩、やってもらえませんか?』って言ってくるんですよ。『自分でやりな!』って突き返しますけど(笑)。タイ人は子どもっぽいんです」。タイは現在、不景気が続くが、同社の業績は順調。入社した当初、月額の売り上げ目標は200万バーツだったが、現在は700万バーツにまで成長し、今後もさらなる飛躍を見込んでいるという。「会社が大きくなってくれることは素直にうれしいですね。辞めるとき? 結婚するまではないでしょう(笑)」。日本人、タイ人との人間関係も比較的よく、給料にも不満がない、ということがプロイさんの大きなモチベーションとなっている。

 とはいえ、日系企業に勤めるタイ人のほとんどが満足しているとは限らない。むしろ彼女のような不満がないパターンは少ないのではないだろうか。

 続いて2人目は男性・ボーイさん(仮称)。年齢は29歳。学生時代は文部省の奨学金で留学するほどの頭脳の持ち主で、日本語は堪能。両親が中華系のため、ルックスも日本人ともそう変わらず、タイ人と言われなければ気づかないかもしれない。そんな彼だが、一番最初に入った日系企業でいきなり大きな壁に出くわす。

面接時と話が違う仕事
ボーナス支給後に退職

 自動車部品などを扱う商社に入社したボーイさん。当初、営業職という約束で入社したものの、気がつけば、回ってくる仕事は通訳ばかりになっていた。「面接時と話が違う……」。これは「日系企業あるある」だったりするが、日本人はタイ語はおろか、英語も苦手な人が多く、あらゆるシーンで日本語堪能なタイ人に頼りがち。ボーイさんは、本来の営業という仕事は取り上げられ、通訳に終始する日が続いた。希望していなかった仕事をやらされ、専門用語が連発する通訳の現場でときに日本人からなじられ、ストレスが溜まる日々が続き、1年で退職。退職届けを出したのは、ボーナスをもらった直後だった。「給料は悪くなかったです。最後は辛かったですが、ボーナスをもらいたかったので」。ちなみにボーナス支給後にタイ人の退職者が続出するのは、この国では日常的な光景。まだまだ売り手市場のタイでは、なんら不自然なことではない。

iStock
 そして、2社目。ボーイさんには、さらなる不幸が待っていた。そこは日本人なら知らない人はいない、超大手の日系商社。今回もまた募集は営業職だったが、いつの間にか通訳にさせられていた……。1社目の悪夢がよぎったが、とき既に遅し。毎日毎日、通訳をさせられ、ついには体を壊して入院。1週間後、退院した彼に待っていたのは、日本人上司からの「サボりたかっただけじゃないの?」という非情な言葉だった。当時のことを思い出しながら、悲痛な顔を浮かべる彼を見て、こちらも心が痛む。日本の商社であれば、若手のうちから当たり前のようにキツい現場を体験するからこその言葉だったかもしれないが、その感覚は海外では通用しない。数日後、ボーイさんは退職届を出した。

 3社目は、バンコクから車で1時間半ほどの工業団地。契約社員だったため、「このまま続けていいのだろうか」と悩む日々が続いた。そんな折、まさかの2社目から「君をいじめていた日本人はいなくなった。戻ってこないか?」と誘われ、出戻りの形で復帰。戻った理由は、シンプルに「お金のため」。体を壊すほどのストレスを受けた古巣だったが、再び戻るというのが、なんともタイ人らしい選択だろう。

 しかし、順風満帆な日々はそう長くは続かない。携わったプロジェクトが買収によって、頓挫したため、自ずと退社することとなった。現在では5社目が決まり、落ち着いた生活を取り戻しつつある。「まさか30歳前で5社も経験するとは思いませんでした。なかなかうまくいかないものですねぇ。今回は長く勤めたいと思いますよ」。どこか吹っ切れた彼の顔を見て、こちらもどこかホッとした。

 3人目は、日系のインターネット系サービス企業で働くションプーさん。26歳、独身。日本語は堪能で、家が中華系ということもあり、ルックスは日本人と変わらず、「日本人とよく間違えられます」という。同社に入社して3年。スタッフは日本人10人、タイ人が約40人と、日系企業としては大所帯の構成(ちなみにタイの日系企業では、日本の超大手企業でも、日本人スタッフが1〜2人というところも普通だったりする)。エンジニアをサポートするのがションプーさんの主な仕事だが、プロイさんと同様に、日本人とタイ人との橋渡し役を担うことも多々ある。

日本人は命令するだけで説明しない
商習慣の違いを理解することが重要

 彼女の日系企業に対する不満は、やはりコミュニケーションの問題。「個人の目標数字を達成すれば、それでいいの?」「本音を言わなさすぎ」「一方的に命令はしておいて、説明はしない。それでいて、進行の遅れを納品直前で気づくことが多い。責任感がないのでは?」と不満が続いた。営業マンであれば、自分の数字を達成すれば目的は完遂なのかもしれないが、全体を俯瞰している彼女にしてみれば、「おかしくない?」という感覚らしい。営業が強い会社とのことで、「ほかの部署は営業のアシスト役なの?」といった、タイに限らず、どこの企業でもあり得そうな不服を漏らした。

 また、「本音を言わない」とは、日本人独特の“空気を読む”コミュニケーションに対するもの。表では「淡々と仕事をしながらも、裏では平然と文句を言っている」ことが我慢ならないらしい。特に彼女は日本語が堪能だからこそ、日本人、タイ人双方の文句の聞き役にもなり、ストレスが溜まっているよう。「責任感がないのでは?」ということについては、これも日本流の仕事のやり方に起因する。ここタイでは、メール一本で「●●をやっておいて」では、仕事が思い通りに進むことはほとんどない。

 メールを送った上で、さらに口頭で説明することが大切。ここら辺は日本人にはもどかしいが、やはり言語も違う国では、当人を理解させ、納得してもらわなければ円滑には仕事が進まない。逆に言えば、日頃からコミュニケーションをとっていれば、業務は滞りなく進行する。最初に登場したプロイさんの企業が好例だろう。とはいえ、ションプーさんも「辞めたい」ほどの不満を抱えているわけではなく、しばらくは同社に勤めるという。後輩もでき、仕事に対する責任感も増え、業務自体は前向きに行っている。給料も3万バーツ弱と、同世代に比べて、高いことも仕事を続ける一つの理由にはなっている。

 プロイさん、ションプーさんに共通していたのが、日系企業に勤めるタイ人は「辞めたい、辞めたい」と言いながら、なんだかんだで働き続けるパターンが多いという。そこはやはり高給ということが大きな理由になっているのだろう。「本当に辞めたい」というレベルまで不満を抱いているのは、彼女たちの感覚によれば、全体の2割ほどらしい。また、職場でのセクハラ問題については「ほとんど聞いたことがない」と口を揃えて話していた。

 タイの労務管理は、やはり日本とは大きく異なる。言語も通じず、「阿吽の呼吸」もなければ、日本人が苦労するのは当然のこと。だからこそ、コミュニケーションの問題をクリアすることが最も重要。「最初の約束とは違う」といったことも、タイ人にとっては深刻な問題であり、日本ではしばしば聞く“思いもよらない”人事異動などは「ありえない」のだ。常日頃からスタッフに話しかけ、ときにはプライベートまで心配するほどの気遣いをもって臨むことが、タイでは大切であり、それが円滑な業務推進につながってくるのも事実である。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6152  

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