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上昇しない原油価格。過去最高のOPEC減産遵守率なのに、なぜ?(投信1)
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/556.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 2 月 27 日 19:00:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

上昇しない原油価格。過去最高のOPEC減産遵守率なのに、なぜ?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170227-00002773-toushin-bus_all
投信1 2/27(月) 14:15配信


米株式市場は連日の過去最高値で沸いていますが、減産合意で急回復していた原油価格の上昇がぱったりと止まっています。

1月から実施されている減産の遵守率は90%と過去最高となっているにもかかわらず、なぜ原油価格は上昇しないのか、その背景を探ってみましょう。

■減産でも供給過剰は解消されず、需給均衡は追加減産待ち

OPECの減産は予定通り実施され、遵守率も過去最高と伝えられています。ただし、よく数字を調べてみると、過剰供給を解消するにはもの足りない数字であることが分かります。

OPECが2月13日に公表した月報によると、1月のOPECの生産量は3,214万バレル(日量、以下同)と、12月から89万バレル減少しました。OPECは昨年11月の総会で、10月の3,364万バレルから120万バレル減産し、3,244万バレルを目指すとしていましたので、目標を下回る数字となっています。

ただし、昨年10月の生産量にはインドネシア(75万バレル)が含まれていますが、その後の離脱で1月分には含まれていません。インドネシアを除いた数値で比較すると、75万バレルの減産となり目標の120万バレルの6割にとどまっています。

世界全体の需要から非OPEC産油国の供給を差し引いたOPEC産原油への需要は、2017年1-3月期で3,108万バレルしかありませんので、減産実施後も引き続き供給過剰であることに変わりはありません。

また、ロシアなどの非OPEC産油国も56万バレルの減産で合意をしていますが、1月の遵守率は50%程度と期待された数字を達成できていません。

OPECは2017年下半期には供給過剰が解消されると予想していますが、OPECと非OPEC産油国との間で合意された減産の内容とその後の実施状況を見る限り、年内に供給過剰が解消されるとは考えづらく、需給面での改善の遅れが相場の上値を抑えていると言えそうです。

昨年の合意では、減産期間は今年1月から6月までの6カ月となっています。次回OPEC総会は5月に予定されていますが、少なくとも減産期間を延期しないことには需給の改善は期待しづらい状況です。また、年内に需給均衡を目指すのであれば、追加減産が必要になっている模様です。

■ファンドの買い越しが過去最大、買い余力に乏しい?

原油価格が伸び悩んでいる背景として、ファンドの買い越しが過去最大にまで膨れ上がっていることも一因として挙げられています。

相場の上昇局面で買い手が不在となり、上昇が止まるのはよくある話ですが、現在の原油市場は買い方の“買い余力”が乏しくなっている様子ですので、まさにこの状態にあると言えるでしょう。

また、ファンドは買いポジションを拡大した一方で、売りポジションを縮小しましたので、踏み上げるための売り玉が少ないことも上値が伸びない要因となっている模様です。

では、価格の上昇が止まっているのに、なぜファンドは利益を確定しないのでしょうか? 

それは、OPECが目標価格を50ドル台後半(1バレル当たり、以下同)に設定していることから、ファンドもこの水準まで価格が上昇することを期待しているからだと思われます。

足もとでの需給バランスを見る限り、現在の減産合意の枠組みでは年内の需給均衡は期待しづらい状況です。したがって、価格を押し上げるためには5月のOPEC総会での追加減産が必要となりそうですが、ファンドが大幅な買い越しを維持しているのは既に追加減産を織り込んでいるからかもしれません。

■米生産量は着実に増加中、シェール企業は価格の上昇待ち?

米国内での原油生産が着実に増加しており、今後とも増産が見込まれていることも上値を抑えている要因と言えるでしょう。

米国の生産量は昨年10月の845万バレルから2月は900万バレルと4カ月で55万バレルの増産となっています。また、生産の先行指標とされるリグ稼動数も昨年5月の316基をボトムに2月は602基とほぼ倍増していますので、当面は増産傾向が続くと予想されています。

ただし、シェールオイルの主要生産地域での生産量は昨年9月をボトムに回復傾向にはありますが、2月は9月に比べてわずか7万バレルの増加にとどまっており、まだ目立った増加には至っていません。

一方、主な掘削作業を終了し、生産を待つ段階の井戸の数が1月まで4カ月連続で増加しており、シェール企業が価格の上昇を待っている様子を伺わせています。

■50ドル台後半をめぐる攻防、カギを握るのは追加減産の動き

原油価格(WTI、期近)は昨年11月末にOEPCが減産で合意して以降、50ドル台前半で一進一退の動きが続いています。

約3カ月の間この水準で止まっている背景には、OPECの目標が55ドルから60ドルのレンジにあると想定されている一方で、この水準では米シェール企業の増産が見込まれており、この両者の綱引きがある模様です。

OPECは予定通りに減産を実施していますが、現在の枠組みでは近い将来に需給が均衡することは考えづらい状況です。したがって、需給を均衡させるためには5月のOPEC総会での追加減産が必要となりそうです。

ファンドが既に大幅な買い越しを維持していることを踏まえると、追加減産が実施され価格が50ドル台後半に達した場合には、利益確定の売りが出ることが予想されます。さらに、シェール企業の増産も見込まれます。

したがって、5月の総会での追加減産と年内の需給均衡をメインシナリオと考えた場合、原油価格はいったんは60ドルを目指すものの、その後は再び50ドル台前半へと押し戻されることになるかもしれません。

一方、追加減産が見送られた場合、ファンドの手じまい売りにより短期的に大きく下落するリスクがありそうです。

投信1編集部
 

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