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消費者の“ホンネ”をあぶり出す表情認識AIは、売れる広告を作る有力なツールになりうる(HARBOR BUSINESS )
http://www.asyura2.com/17/hasan119/msg/717.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 05 日 11:46:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

広告を見た消費者の表情を分析することで、購買に繫がるヒントを得られるようになる!?


消費者の“ホンネ”をあぶり出す表情認識AIは、売れる広告を作る有力なツールになりうる
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170305-00131866-hbolz-soci
HARBOR BUSINESS Online 3/5(日) 9:10配信


 以前、本連載で「大勢の微表情を一気に読み取るAIが登場! ライブや教室でも適用可能か」と題した投稿において表情認識AIの可能性について紹介させて頂きました。

 本日は、表情認識AIを用いて見出された研究結果の中でもホットな消費者と投票者の好みについての研究を紹介させて頂きたいと思います。

◆その広告、本当に効果的ですか?

 消費者に商品やサービスを購入してもらうために、企業は広告に莫大な予算を使います。そしてその広告が消費者の購買に本当につながっているのかを検証するために、質問紙やwebアンケートを通じて広告に対する「好き」「嫌い」と実際の購買行動との関係を調べます。

 これが現在、主流な調査方法です。

 しかし、質問紙やwebアンケートを体験された方なら経験的におわかりになると思いますが、全ての質問にちゃんと答えない、もしくは、自分でも答えがわからない・覚えていない問題にも適当に回答する、そんなことがあると思います。そうすると、アンケートから得られたデータの信頼性が損なわれ、広告に対する本当の「好き」「嫌い」が計測出来なくなってしまいます。

◆表情認識AIは、私たちの無自覚な感情も検知する

 そこで注目されているのが表情認識AIを用いた調査方法なのです。

 広告を観ている人々の表情を計測し、広告に対する感情を計測するのです。感情というものは自覚的なものもあれば、無自覚のものもあります。そしてその両方が、私たちの行動に影響を及ぼしているのです。表情認識AIは、私たちが自覚している感情は当然のこと、私たちが自覚していない感情、つまり潜在的な広告に対する選好を計測でき得るのです。

 実際に表情認識AIを用いた広告選好研究結果の一例をご紹介します。

 McDuff(2014)らの研究によると、広告の選好は、笑顔は広告の「好き」に関連し、「眉が引き上げられる」動きは広告の選好に関係なく、「眉が中央に引き寄せられる」「口角が引き下げられる」「鼻にしわが寄る」という表情は広告の「嫌い」に関連していることを発見しました。

 笑顔は予想通りの結果です。

「眉が引き上げられる」動きは、驚きに関連する表情です。

 驚き感情というのは、情報検索の機能を持つ感情です。したがって驚いただけでは広告の「好き」「嫌い」に影響を及ぼさず、驚いた後にどんな情報が提示されるかによって、「好き」「嫌い」が決まるのだと考えられます。

「眉が中央に引き寄せられる」「口角が引き下げられる」動きは、ネガティブ感情もしくは頭を使っているときの顔の動きです。

 ネガティブ感情に関しては予想通りです。私が重要だと思えることは、理解するのに頭を使う広告を私たちは「嫌い」と判断する可能性があるということです。

◆頭を使わずポジティブになれる広告は購買行動に繫がる

 ここから示唆されることは、正確な数値データや正確な細かな描写ではなく、イメージで瞬間的に伝わる広告を私たちは好むようであるということです。

「鼻にしわが寄る」動きは、嫌悪に関連する表情です。これも笑顔同様、予想通りの結果です。

 他の観察研究から、笑顔と購買行動との間に関連が認められているため、この研究と合わせて考えると次のようにまとめることが出来ます。

「ネガティブ感情を伴わず、かつ頭を使うことなく、かつ、笑顔になる広告を作れば、購買行動につながる可能性が高まる」と言えるでしょう。

 個人的な関心としては、恐怖感情との関連も知りたいですね。

 例えば、出来る営業マンが有効なテクニックであると言う「他社も導入しているサービスですよ!導入しないと乗り遅れますよ。」という恐怖を引き起こす文句が、広告の選考や購買行動にどうつながるのか表情認識AIを用いて研究したいところです。

◆選挙の投票行動にも表情認識AIが応用できる

 他にも表情認識AIが投票行動の予測にも使えるのではないかと研究が進められています。政策について演説している政治家を見ている視聴者の表情を計測した研究があります(McDuffら,2013)。

 後に選挙に勝利した候補者の演説を視聴している視聴者の表情からは、多くのポジティブ表情が観察されたのに対し、選挙に負けた候補者の演説を視聴している視聴者の表情からは、多くの嫌悪や軽蔑表情が観察されたことがわかりました。

 より興味深かったのは、嫌悪や軽蔑表情を浮かべている視聴者はその「候補者を支持する」と言葉では表明していたのです。つまり表情と言葉とが一致していないということです。

 選挙演説に限らず、会議やミーティング、多数の人々が関わる交渉の席で表情認識AIを用いれば、コミュニケーションの淀みや誤解、ネガティブ要素を”見える化”し、望まれる結論へと結果を方向付け出来るようになるかも知れません。

 参考文献

McDuff, D., Kaliouby, R., Cohn, J. and Picard, R. Predicting Ad Liking and Purchase Intent: Large-scale Analysis of Facial Responses to Ads. Transactions on Affective Computing, IEEE, 2014.

McDuff, D., Kaliouby, R., Kodra, E. and Picard, R. Measuring Voter’s Candidate Preference Based on Affective Responses to Election Debates. Proceedings of IEEE Conference on Affective Computing and Intelligent Interaction (ACII), 2013. Humaine Association Conference on. IEEE, 2013, pp. 369–374.

<文・清水建二>

【清水建二】

 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役。1982年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。20歳のときに巻き込まれた狂言誘拐事件をきっかけにウソや人の心の中に関心を持つ。現在、公官庁や企業で研修やコンサルタント活動を精力的に行っている。また、ニュースやバラエティー番組で政治家や芸能人の心理分析をしたり、刑事ドラマの監修をしたりと、メディア出演の実績も多数ある。著書に『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』(フォレスト出版)、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』(飛鳥新社)がある。

ハーバー・ビジネス・オンライン
 

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