★阿修羅♪ > 経世済民120 > 566.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
住宅ローンが返せない!競売を逃れることができる「任意売却」〈AERA〉
http://www.asyura2.com/17/hasan120/msg/566.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 30 日 07:52:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

住宅ローンを返済する世帯のうち60代と70代が3割を占める。高齢化も深刻だ(総務省統計局「平成21年全国消費実態調査」) (撮影/写真部・大野洋介、立体イラスト/kucci)


住宅ローンが返せない!競売を逃れることができる「任意売却」〈AERA〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170329-00000083-sasahi-life
AERA 2017年4月3日号


 非正規社員、失業、高齢化、病気――。いま、奨学金や住宅ローンなどの借金返済に困る人が増えている。明るい未来を担保にして借金が出来る時代は終わりつつあるのか。AERA 2017年4月3日号では「借金苦からの脱出」を大特集している。

 失業や離婚、病気などで住宅ローンの返済ができなくなるケースは多い。滞納を続ければ、あっという間に自宅は競売にかけられ強制執行されてしまう。どうすればいいのか。

*  *  *
 会社員の男性(46)は、離婚して出て行った元妻と子どもに、毎月養育費を仕送りしている。その負担が苦しくなってきたところに、勤務先が定時退社を推奨するようになり、残業代頼みだった収入が激減してしまった。

「もう、住宅ローンを払い続けられない──」

 11年前に3800万円のローンを組んで手に入れたマイホーム。残債はまだ3千万円もあった。近くの不動産会社に自宅の査定をしてもらったところ、評価額は「2200万〜2500万円程度」という回答に愕然とした。これではたとえ自宅を売却しても、ローンの完済は不可能だ。

 ローンは払えないが、家を売ろうにも売れない。こうしたケースで住宅ローンの延滞を続けていると最終的にどうなるのだろうか。住宅ローン・借金問題に詳しい弁護士の須山幸一郎氏は、こう話す。

「一般的にはローン債権を持つ金融機関に自宅を競売にかけられることになるでしょう。競売での落札額は時価の60〜70%程度の低額になることがほとんど。残った債務の支払いが困難な場合は、裁判所に自己破産の申し立てをすることになります」

●競売が近所にバレて

 落札されれば自宅は買い受け人のものになり、明け渡さなければならない。たとえ行き場がなくても、居座ればいずれ強制執行で追い出されることになる。競売で落札するのは転売目的の不動産業者が多く、近所に売り出しの広告をバラまいて、競売にかけられたことが知られてしまうケースもある。

「マイホームをあきらめざるを得ない場合、競売にかけられる前に『任意売却』するという選択肢もあります。一般的には競売よりも高い価格で売却でき、生活再建もしやすくなります」

「任意売却」とはどのような仕組みなのか。

 住宅ローンの支払いが困難になった人に対してコンサルティングを行っている「任意売却119番」の富永順三代表はこう説明する。

「任意売却は借入先の銀行の同意を得て、自宅を競売にかけることなく売却することです。家を手放さなければならない点は競売と同じですが、任意売却のほうがさまざまな面で有利なことが多い」

 富永氏によると、競売では入札者のほとんどが転売目的の不動産業者で、市場価格を大きく下回る価格で落札されることが多い。これに対し、任意売却なら通常の不動産売買と同じように売却するので、本来の市場価格に近い値段で売れる。

 また、手元に1円も残らない競売とは異なり、任意売却なら売却代金の中から引っ越しや再出発の資金として30万〜50万円程度を手元に残せたり、明け渡しの時期も相談に応じてもらえる可能性もあるという。裁判所で公告される競売とは異なり、隣近所に知られることなく引っ越しすることも可能だ。

 中でも最も大きな違いは、売却後に残ったローンの扱いだ。

「ローン返済が苦しくなった人の多くは自宅を売ればいいと考えるのですが、現実の評価額はローンの残債を下回り、売却しても完済できないことが多い。競売で安く買いたたかれて多額のローンが残れば、自己破産に追い込まれて全資産を失う可能性も高まりますが、比較的高く売れる任意売却で残債を少なくできれば、自己破産せずに生活を再建する道も開けます」

 しかも、金融機関に交渉することで残ったローンの減額に応じてもらえたり、月々の返済額を少額に抑えてもらうことが可能だという。

「一般的に任意売却後に残ったローンは、不良債権として金融機関から債権回収会社(サービサー)に債権譲渡されます。サービサーは債権価格のわずか数%程度で買い入れているので、返済条件には柔軟に対応してくれることが多い」

●返済が月5千円に

 例えば、任意売却後に残ったローンの額が600万円程度の場合でも、話し合いによっては100万円程度まで減額してもらえたり、月5千円から1万円程度といった少額での分割弁済が認められる例はよくあるという。

「債権譲渡というと、怖い取り立てが来るのでは?と心配する人もいますが、悪質な取り立ては法で禁じられています。サービサー自体も金融機関の子会社が多いので心配ありません」

 任意売却の手続きは複雑なため、通常は「任意売却119番」のような専門の会社に依頼することになる。

 同社の場合、売却が成立した際に、金融機関側から成功報酬の配分を受ける仕組みで、相談者が直接手数料を支払う必要はないという。

 ただし、任意売却にも当然ながらデメリットはある。原則的にローン契約があるうちは対象物件の売却はできないので、その契約を無効にするため3カ月程度ローンを延滞する必要があるという。その場合、いわゆる「信用情報」に傷がついて、ブラックリストから消えるとされる5〜6年程度は新たなローンは組めなくなる。

「任意売却を検討した時点ですでに延滞している場合は、なるべく急ぐ必要があります。通常、滞納が始まってから半年から1年で競売にかけられてしまうので、それまでに任意売却を成立させる必要があるのですが、買い手が見つかるまでに時間がかかると間に合わないケースがあります」

●5%が不良債権

 富永氏によると、住宅ローンの返済が苦しいと相談に訪れる人の中で、その原因として最も多いのが「収入減」で、3割近くを占める。勤務先の経営不振で賃金を大幅カットされたり、早期退職を余儀なくされて相談に来る人は増加傾向にあるという。

 長期固定金利で人気の住宅ローン「フラット35」を提供する住宅金融支援機構のデータによると、同機構が持つ債権のうち不良債権にあたる「リスク管理債権」の比率は5・12%(2015年度)。すでに返済不能、あるいは困難になっているローンは少なからずあることがわかる。

 任意売却は競売よりも有利な点が多いとはいえ、住み慣れた自宅を手放すのはつらい選択だ。須山弁護士は、条件によっては自宅に住み続けられる道もあると話す。

「任意売却は、マイホームを維持しながらの生活再建が可能かどうかを検討してからでも遅くはない。支払い条件が緩和されれば何とかなるなら、まずは金融機関に返済条件の変更(リスケ)を申し込むという選択肢があります」 

 リスケには、返済期間の延長と一時的な返済猶予の二つの方法があり、例えば残り15年のローンを10年延長してもらったり、1年間だけ元金据え置きで利息だけを返済するといった変更を認めてもらったりすることで、月々の返済負担を減らすことができるという。

 ただし、リスケには審査があるうえ、ローンそのものを減額できる制度ではない。支払期間が長くなったり、優遇金利が適用されなくなったりすることで、総支払額が増加するといったデメリットもある。

「子どもの受験や進学で一定期間だけ家計が苦しいときや、配偶者も働きだせば返済が可能となるような場合に利用されることが多い」(須山弁護士)

●住み続ける選択肢を

 住宅ローンの支払いが困難になったケースの中には、キャッシングや銀行のカードローンなど高金利の借り入れをして住宅ローンの返済にあて、その借金が膨らんでいるケースも少なくない。

 また、子どもの受験や進学で多額の教育ローンを組んだばかりに行き詰まるケースもある。こうした住宅ローン以外の負債が減少すればなんとかなりそうな場合には、いわゆる「住宅ローン特則付きの個人再生申し立て」という制度を活用する余地があると須山弁護士はいう。

「裁判所を通じて債務を減額してもらう個人再生手続きの特則で、住宅ローン以外の負債を大幅に圧縮することで住宅ローンを支払えるようにし、結果的にマイホームを維持できる制度です」

 減額される額は負債の額によって異なるが、住宅ローン以外の負債が500万円以上1500万円以下の場合は、最大5分の1にまで圧縮され(小規模個人再生の場合)、これを原則3年で返済する。ただし、減額されるのは住宅ローン以外の負債だけなので、元々住宅ローン自体の支払いが不可能になっている場合はこの特則は利用できない。

 また、任意売却してもそのまま住み続けるという選択肢もある。「リースバック」といわれる方法で、売却した相手に家賃を支払って同じ家に住み続けるという制度だ。子どもの学校などの理由で一定期間は住み続けたい場合などに活用される例が多く、将来買い戻すことも可能になる。

●相談はなるべく早く

 神奈川県の別の会社員の男性(61)は、定年後に身分が嘱託となって給与の額が激減、子どもの塾や教育費が予想以上に膨らんで、月15万円の住宅ローンが払えず、リースバックを活用したという。

 自宅マンションのローンの残債は1700万円だったが、1200万円で不動産会社に売却し、月8万円の家賃で賃貸契約を結んでそのまま住み続けている。

 残った500万円のローンは150万円に圧縮してもらい、月1万円を分割弁済中だ。売却価格がローン残債を下回るケースでのリースバックは特殊な例ではあるが、不可能ではないという。子どもが社会人になる3年後には買い戻しを希望している。

 できれば避けたい競売も、デメリットばかりではない。裁判所による競売手続きの開始決定が出てから、落札者に所有権が移転するまでには通常半年以上、長ければ1年近くかかる。その間は住み続けることができるので、早い時期に賃貸物件に引っ越すよりも結果的にその期間の家賃相当額を節約できるという効果がある。

 競売の前に自己破産をして、破産管財人が任意売却を試みるケースもあるが、この場合でも破産管財人が任意売却を成立させるまでは事実上住んでいられることになる。

 住宅ローン返済に行き詰まっても、方策はある。須山弁護士はできるだけ早く、延滞を始める前に弁護士に相談してほしいと話す。

「延滞が始まってしまうと、マイホームを維持できるリスケや住宅ローン特則付き個人再生は難しくなることもあり、選択肢が狭まってしまう」

 最後に、前出の富永氏はこうアドバイスする。

「当社に相談に来る方の多くは『借りたお金を返せないなんて情けない』と罪悪感に苦しんでいます。しかし、不動産の価値が下がってしまったのは個人の責任ではありません。あまり自分を責めず、前向きな気持ちで生活再建を図ってほしい」

 早めの行動が重要となる。(ライター・森田悦子)

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2017年3月30日 08:32:27 : M9L8kEM2mg : p728yL3JEvM[21]
不動産の価値とは次に掲げる項目をチェックすれば大方分かる。

今日ではネット媒体によって、日本全国ばかりではなく全世界の不動産市況、市場価格を調べることができる。

新築物件を取得する場合その価格が適正なのか?
新築だから高いのは当然と思っていては将来とんでもないことに遭遇する。
一、当該エリアでの中古物件〜新築物件の動向を調べる。(ヤフー不動産で十分)
一、特に賃貸動向の市場相場を調べる。(ヤフー不動産で十分)
この二点を調査しただけでも最終判断の答えが出る。

仮に将来、その家屋を利用しなくなったら、売れるのか、貸せるのかのチャックは重要な判断材料になる。

不動産の価値とは需給バランスで定まるものである。
供給過多で需要が無ければ、二束三文と言ってもよい。
(既に日本全国には830万戸以上の空き家が存在している)

(持ち家を持ちたいだけの願望なら全てを無視すればよい)


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民120掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民120掲示板  
次へ