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トランプ政権への期待剥落で株価下がれば投資のチャンス 好調経済NZ蝕む中国病 凡人こそリスクを取れ リーダーが部下を潰す
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/171.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 4 月 17 日 12:31:12: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

2017年4月17日 居林 通 :UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパンエクイティリサーチヘッド
トランプ政権への期待剥落で株価下がれば投資のチャンス
http://diamond.jp/mwimgs/9/4/-/img_9406b4954e4d0b6f019353dd5660156f128683.jpg

 ここ1カ月の日本株の動きは米トランプ政権に対する期待値が行き過ぎた反動といってよいだろう。これで年初来の日経平均株価の騰落率は、世界の主要国市場の中では数少ないマイナスとなった。
 ドル円が円高に振れたせいもあるが、外国人投資家が売りに回っている。2017年1月23日の本欄で「トランプ氏の大統領選勝利後、米国経済回復→米国金利上昇→ドル高円安という論理で見方が円安に変わり、(日本株が)買われた面が大きかった」「ここから株価が一時的にせよ下落すれば、それは円高と外国人投資家の売り越しを伴うことになるだろう」と述べ、2月20日の本欄では日本の企業収益の足元の伸びは前年の円高の反動にすぎない、と分析した。
 年初から外国人投資家は先物等を含めて2兆円程度の売り越し、日本銀行はETF(上場投資信託)を通じて1.7兆円程度の買い越しである(上図参照)。下値は日銀が買い、上値は外国人が売っている。よって、日経平均の年初来の上値と下値の幅はわずか5.4%しかない。通常の年で20%程度の変動幅があることを考えると、日本株市場はここから変動幅が大きくなると考えた方がよさそうだ。
 それがどちらの方向に振れるのかは何を見れば分かるのだろうか。米国の経済データの見方が鍵になるだろう。米国経済がこのまま上昇基調をたどるのか、米国の政策金利引き上げは米国景気を腰折れさせないのか、という疑問は今株式市場の注目点といってよい。
 UBSでは米国の景気指標を大きく2種類に分類して判断を下している。センチメント(心理)データに基づく経済指標と、実際の支出や消費などで確認できるハードデータ(今回は耐久消費財受注)に基づくものである。
 図の青い線が示すように、聞き取り調査などを基にして作成されている米国景気のセンチメント指標は非常に好調である。しかし、実際の企業や消費者の支出はまだ追い付いていない。
 この二つのデータにはタイムラグがあって、当然だがここ数カ月は聞き取り調査ベースの指標と支出データの差が非常に大きい。もしかすると期待先行なのではないか、という懸念がここから生まれてくるが、今後米国の企業や消費者が減税などの恩恵を受けて消費や投資を拡大すれば問題はない。
 日本株市場は昨年末から年初にトランプ政権期待を織り込み、現在はそれがある程度剥落した状態であるとみる。大きく円高になり、トランプ政権に対する期待値がさらに剥落すれば、投資のチャンスが巡ってくる局面になろう。日銀のETF買いが下値を支えるとみるからである。今年はここから日本株投資の妙味が増すだろう。
(UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパンエクイティリサーチヘッド 居林 通)

http://diamond.jp/articles/-/125021

 

 

好調経済の裏でニュージーランドを蝕む"中国病"
主力の酪農は青息吐息、中国投資熱で地価は暴騰・・・
2017.4.17(月) 末永 恵
ニュージーランド新首相にイングリッシュ氏
ニュージーランド・ウェリントンの議会で記者会見を行うビル・イングリッシュ首相〔AFPBB News〕
?壮大な自然に恵まれた南半球の島国、ニュージーランド。最近では、世界的なメガヒットとなった映画『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』の撮影地としても有名となった。

?羊の数が人の数をはるかに超え、世界屈指の「羊の国」(人口約460万人、羊の数約3000万頭)としても知られるが、先進国の中で経済成長率が断トツだということはあまり知られてこなかった。

?3月に発表された経済協力開発機構(OECD)の経済成長見通し(中間報告)をはじめ、ここ数年の各国際金融機関算出の成長拡大幅で、米国やカナダが2%台、日本やユーロ圏全体が1%台に甘んじる中、ニュージーランドは3%(2015年、IMF=国際通貨基金)から減速するものの、2016年は約2.8%、今年は約2.7%(いずれもIMF)の成長が見込まれている。

?そんな経済見通しが発表された先月末、ニュージーランドは、中国が目指す現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に協力することで中国と一致し、覚書などに署名した。

中国の「一帯一路」に先進国で初めて署名

?ニュージーランドの一帯一路への協力署名は、「欧米先進国で初めて」(中国新華社)という。

?中国の狙いは、ニュージーランドとライバル関係にある米国の長年の同盟国のオーストラリアを牽制するだけではない。

?オーストラリアにとって中国は最大の貿易相手国。難民問題で対立し、同盟関係に亀裂が生じている米豪関係の切り崩しも同時に図る、したたかな中国の「オセアニア包囲網戦略」が見え隠れする。

?そうした狙いから、中国は「キーウイ(ニュージーランドのこと。特に、ニュージーランドの人は自分の国をそう呼ぶ)との蜜月」を今後、深めていく計画だ。

?3月末、ニュージーランドの首都・ウエリントンで会談した中国の李克強首相とニュージーランドのイングリッシュ首相だが、両国は4月25日にも、現行2国間の自由貿易協定(FTA)の改定協議を行う予定だ。

?李首相は「(中国と各国間の協定の中で)最も進歩した水準になるだろう」とした上、「そのレベルは、先進国間で締結された同様の協定で初めてのものになる」と強い期待感を示す。

?また、一帯一路構想の本来の目的である南シナ海の軍事拠点化への国際社会からの批判に関しては、「(領有権問題に関する)関係国との交渉はスムーズに進んでいる」と豪語した。

?一方、ニュージーランドは、一帯一路への協力表明に加え、中国人に対する「5年間有効のマルチビザ」の発給を同時に発表。対象となるのは観光、親族訪問、ビジネス目的の渡航。

?毎年2桁増で急増し、「2020年までには中国人観光客の支出が現在トップのオーストラリア人観光客の支出を抜き、最大の観光収入源になる見込み」(ニュージーランド観光局)から、中国人旅行者への異例ともいえる「特別待遇」を決めた。

?ニュージーランドにとって中国はいまや最大の貿易相手国である。以前から中国との関係強化を深めてきたニュージーランドは、ジョン・キー首相率いる親中政権のもとで2008年、「先進国の中で中国が初めてFTAを結んだ国」となり、経済の中国依存を進めてきた。

?もともと投資銀行、メリルリンチの為替ディーラーだったキー氏は、2008年に首相に就任。以来、中国経済に支えられ、良好な経済情勢を背景に、約7年ぶりの財政黒字化も実現させ、2011年、2014年の総選挙でも圧勝した。

?「ニュージーランドの歴史で、最も人気のある首相の1人」(英ガーディアン紙)といわれたが、2016年12月、「家族との時間を大切にしたい」と突然、電撃辞任を発表。後任に副首相だったイングリッシュ現首相を指名し、政界を去った。

?ニュージーランドの成長拡大の原動力は、(2011年発生の)地震による復興対策での住宅関連施設の再建需要の高まりを要因とする建設ブームと、酪農業だ。

輸出の3割が酪農乳製品

?「羊の国」の印象が強いニュージーランドだが、国策により、牛の飼育にも国の骨太施策が取り入れられ、乳牛数は約500万頭にも達する。

?ニュージーランドの主要輸出品目は、乳製品、食肉、食品、果物、魚で、人口が460万人と少ないため、国内で生産された農産品の約95%が海外に輸出される。中でも最大の輸出品は酪農乳製品で、輸出品の約30%に相当。

?同製品の輸出規模は世界一で、世界の乳製品輸出量の約3割を占める。世界の酪農製品輸出順位でも、全粉乳とバターが世界1位、脱脂粉乳とチーズも同3位にランクされ、そのほとんどをアジア地域に輸出。

?中でも対中輸出量は約10年前と比較すると10倍以上に達しており、中国向け輸出で2013年、国別輸出額でオーストラリアを抜き、初めて1位に躍り出たほどだ。

?その最大の輸出元は「フォンテラ」。世界最大の乳製品輸出企業で、日本の総生乳生産の約4倍相当、約2300トンの世界一の生乳取扱量を誇る、ニュージーランド最大の企業だ。

?技術革新も進め、粉ミルク、脱脂粉乳、バターなどの生産では世界一の技術を誇り、中国、オーストラリア、南米などで、 牧場経営から乳製品の生産、販売まで展開し、グローバル化を進め、創業約15年で世界屈指の乳製品企業にまで急成長した。

?年間売上高は約230億NZドル(約1兆8500億円)に達し、「酪農業は国の基幹産業で、同社の発展なしに、ニュージーランドの今日の堅調な経済成長はなかった」(ニュージーランド経済界関係者)。

?それを下支えしてきたのが、中国だ。拡大する富裕層の波に押され、中国の粉ミルクなどの乳製品の約9割は、ニュージーランド産。ニュージーランドの独占市場になっているほど、両国の蜜月は揺ぎないもののようだ。

?中国では経済発展を背景に、ライフスタイルが欧米化し、牛乳、バター、チーズなどの乳製品の需要が拡大。「中国を中心としたアジアの富裕層拡大による牛乳などの乳製品の需要が、ニュージーランドの景気を拡大させる」(同関係者)と言われてきた。

?しかし、ここに来て “蜜月”であるはずの中国の経済失速に伴う粉ミルクの需要減少で価格破壊を招き、乳製品価格は2014年以来、約5割も下落した。

?前述の世界最大の乳製品輸出企業「フォンテラ」も、国内契約の約1万6000の農家への支払いが半減。それに伴い農家の約70%が赤字経営を強いられ、農家の収入は約70億NZドル(約5600億円)も減少(ニュージーランド準備銀行=中央銀行)し、自殺者が出るほどの深刻な状況となっている。

?倒産に追い込まれる酪農家が増える一方で、世界的に大ヒットとなった映画『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』の撮影地となったニュージーランドでは、ロケ地ツアーなどの観光ブームで、酪農家が観光業に転じる動きも出始めている。

酪農をやめてホテル業へ転身

?映画の撮影地となったホビトン周辺の牧場では、牛の代わりに、中国からの宿泊客を受け入れるようになっているという。

?もともと、ニュージーランドはパーマカルチャー(農業を基本に自然と共存)やサバイバリズム(自然を愛し、核戦争などでも生き残れるライフスタイルを貫く)を標榜する欧米人や日本人などに人気だ。

?その美しい自然や農村地帯をロケに使用した映画の影響で、ここ10年来、映画のロケ地の牧場のファームステイが人気急上昇となっている。

?20年近く牧場を経営している筆者の知人のロッジでは、素朴な農家の牧場料理を満喫しながら、酪農体験ができるロケツアーが人気だそうだ。観光客対象のレストランやカフェも増え、ロッジに宿泊の場合、宿泊料の相場は200NZドル(約1万6000円)前後という。

?だが、知人によると、「乳製品下落や中国の在庫余剰による輸出減少で、酪農家1軒が受けた損失は、20万から30万NZドル(約1600万円から約2400万円)にも上り、観光客を誘致しても巨額な損失を補えない」のが現状だという。

?しかし、観光業は資源のないニュージーランドにとって重要な外貨獲得源だ。その経済効果は2013年以降、100億NZドル(約8000億円)を超え、2015年には乳製品輸出額をも上回り、堅調な内需を支える欠かせない新たな基幹産業となっている。

?同年、同国の海外売上高の約30%を占める乳製品の輸出は約21%に減少したが、映画のロケツアーなど空前の観光ブームがその損失を補填し、そうでなければ酪農業の現状はさらに悪化していただろう。

?だからこそ、ニュージーランド政府が、シルクロード経済圏構想「一帯一路」などに組み入れられることで、インフラや関連産業への巨額投資を見込むとともに、「5年有効のマルチビザ」など急増する中国人旅行者への厚遇を決めたわけだ。

?中国に依存するニュージーランドの未来は、中国に左右され、中国に翻弄されることを意味する。

?しかし、政府は親中でも、肝心な国民は嫌中だ。

?堅調な経済成長、上昇傾向の通貨、さらに理想的な金利水準で、投資対象としても注目されるニュージーランド。中国からの過剰な投資熱でニュージーランドの最大の都市、オークランドの平均住宅価格がほんの数年前まではシドニーより約30%低かったが、2016年、93万1000NZドル(約7500万円)の大台に乗り、ついにオーストラリアの首都、シドニーを超えてしまうという現象が起きている。

?今後も価格上昇は続くと見られ、「住宅は中国人の投資のためにあるのではない。普通の市民が住むためにある!」と中国人富裕層の移民による爆買いに加え、中国人の投資対象での住宅購入に批判が巻き起こっている。

?ニュージーランドでは、隣国のオーストラリアで働いた方が給与が高いため、オーストラリアに出稼ぎに行く人が多い。しかし、住宅価格のうなぎのぼりで、オーストラリアでお金を貯めてニュージーランドに帰ってきても、ニュージーランドの方が住宅価格が高くなっており、一般庶民には到底、手の届かない価格にまで上昇。

中国投資熱で地価高騰、危険水域に

?「このままではニュージーランド人が自国でマイホームが購入できないという異常事態に陥り、オークランドでは、特に若い世代の人たちの過半数がマイホームを持つことができなくなるだろう」(ニュージーランド不動産関係者)と深刻な状況だ。

?さらに、中国は食料確保のため、ニュージーランドの牧場買収を加速化させている。中国の畜産中堅の湖南大康牧業は、すでに大規模な3つの牧場を傘下に収めた。

?しかし、食品大手の上海鵬欣の牧場買収には、買収後の軍事利用や牛肉すべてを中国に出荷することなどへの警戒論や、国民の嫌中への影響から、一部失敗に終わった。

?ニュージーランドでは数年前、中国企業による約8000ヘクタールの農地購入が決まったが、数千人規模のデモが発生、阻止された例がある。

?ニュージーランドにはおよそ数百万ヘクタールの広大な農地があり、米国企業が20万ヘクタールほどの農地を購入しても反発が起きなかったが、中国資本による土地買収反対の動きは、明らかに反中感情の表れだろう。

?また、ニュージーランドへの「中国人移民」の問題も懸念されている。現在、永住権を取得した中国人移民のうち、50歳以上の熟年層が増加しており、両親も呼び寄せている。

?ニュージーランドでは、10年間居住すれば、65歳から満額の年金を受理することが可能で、ニュージーランド生まれの国民と同じ待遇だ。高齢者移民の急増は、年金支出の拡大の要因となり、国民から批判が続出するだろうと懸念されている。

?中国に依存するあまり、自国の基幹産業が喘ぎ、自国民が住まいを追われ、自国民の社会保障が揺らぐ。

?目の前の利益を優先し中国という大国に依存してきたことの怖さをニュージーランドはいま、思い知らされている。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49725

 

【第3回】 2017年4月17日 小西史彦
「平凡な人間こそリスクを冒すべきだ」マレーシア大富豪が語る成功の教え

NHKやテレビ東京、日経産業新聞などで話題の「マレーシア大富豪」をご存じだろうか? お名前は小西史彦さん。24歳のときに、無一文で日本を飛び出し、一代で、上場企業を含む約50社の一大企業グループを築き上げた人物。マレーシア国王から民間人として最高位の称号「タンスリ」を授けられた、国民的VIPである。このたび、小西さんがこれまでの人生で培ってきた「最強の人生訓」をまとめた書籍『マレーシア大富豪の教え』が刊行された。本連載では、「お金」「仕事」「信頼」「交渉」「人脈」「幸運」など、100%実話に基づく「最強の人生訓」の一部をご紹介する。

平凡だからこそリスクを冒すべきである

 私は、ごくごく平均的な日本人です。
 そう言うと、必ず、こんな質問を受けたものです。
「日本を飛び出してマレーシアに渡るなどというリスクを取るのは無謀ではないのか? 平凡な人間は、平凡な仕事を選び、平凡な人生を歩むのが無難ではないのか? あなたは平凡な人間なのに、なぜリスクを冒したのか?」と。

 たしかに、無一文で日本を飛び出し、全くコネクションもないマレーシアに飛び込むのはリスクが高い。「無謀だ」と言う人もいるでしょう。実際、マレーシアに来てから数年間は非常に苦しい時期を過ごしました。しかし、私はずっとこう考えてきました。平凡だからこそリスクを冒すべきだ、と。

 もしも、私に潤沢(じゅんたく)な資金や豊富なコネクションがあったり、ずば抜けた能力に恵まれていたりすれば、「国」を変えるようなリスクを取る必要はなかったでしょう。「持てるもの」を最大限に活かして、日本で事業家として成功するための戦略を考えたはずです。

 しかし、私には資金もコネクションも格別の能力も、何もありませんでした。日本という“出来上がった国”では、サラリーマンとして生きていく以外にない。サラリーマンとして立派な人生を送る人もたくさんいますが、それでは私の夢を実現することはできない。であれば、「国」を変えるというハイリスクを冒してでも、自分の可能性を追求したいと考えたわけです。

 もちろん、躊躇(ちゅうちょ)する気持ちもありました。しかし、このとき私はある発見をしました。「持たざる者」であることが、自分にとっての最大の強みであることに気づいたのです。
 「持たざる者」であるがゆえに、たとえ失敗したとしても失うものが何もない。だからこそ、ハイリスクが取れる。これは、「持たざる者」の最大の武器だと気づいたのです。

「ハイリスク」と「無謀」の違い

 ただし、私は、決して無謀なリスクを取ったわけではありません。
 まず第一に、当時、私は24歳と若かった。しかも、薬科大学で薬剤師の資格を取っていましたから、マレーシアで大失敗をしたとしても、日本でやり直しができます。事業家の夢は捨てなければならないかもしれませんが、家族を養っていくことはできる。いや、どんな仕事をしてでも、体力さえあればやっていける。「若さ」と「体力」を資本にすればハイリスクを許容(きょよう)できる、と考えたわけです。

 それに、「戦う場所」を決めるうえで、私はかなりの研究をしました。
「青年の船」に乗って、東南アジア各国を訪問するなかで、冷静に「場所」を見極めたのです。当時の東南アジア各国は、どこも“出来上がった国”ではありませんでしたから、その意味では、どの国であってもチャンスはあった。しかし、私は、比較検討したうえでマレーシアがベストであると判断したのです。

 なぜか?
 インフラがどこよりも整っていたからです。マレーシアには、イギリス植民地時代に築き上げられたインフラが無傷のまま残されていました。植民地政策には多くの問題がありますが、イギリスの植民地政策には評価すべき点もあります。単に搾取(さくしゅ)するのではなく、その土地で富を生み出すためのインフラ整備に多額の投資をしたことです。

 たとえば道路。イギリス植民地政府は、マレーシアに広大なゴム園をつくりましたが、その輸送ルートとして立派な道路網を整備しました。それは、当時の日本よりもはるかに効率的で美しい道路網だったのです。

 これは、初代マレーシア首相であるトゥンク・アブドゥル・ラーマンさんの大きな功績です。彼が奔走(ほんそう)することで「無血独立」を果たしたからこそ、その後の経済発展を支える
インフラが遺(のこ)された。もしも、独立戦争が起きてインフラが破壊されていたら、その後のマレーシアの歴史は大きく変わったはずです。

 道路など目に見えるインフラだけではありません。イギリスはリベラルな資本主義経済と法治国家の概念(がいねん)も遺しました。マレーシアの人々は勤勉な労働倫理をもっていますし、契約概念など商取引をするうえで欠かせない観念も一般に浸透していました。これは、東南アジア各国のなかでもきわだった特徴でした。つまり、経済発展をする可能性が最も高い国だったのです。

 こうしてマレーシアの可能性を見極めたうえで、さらに、私は貯金をはたいて国立マラヤ大学に留学。1年間という短い期間ではありましたが、実際に住んでみてマレーシアという国を理解しようとしました。

 実際に住んでみなければわからないことはたくさんあります。たとえば、第二次世界大戦時に日本軍が華僑を弾圧したために、華僑には根強い反日感情がありましたが、マレーシアの人口の約65%を占めるマレー人には親日家が多いことを肌で感じました。留学中に国内をくまなく旅行したときに、私が日本人であるというだけで歓迎してくれるマレー人に何度も巡り合ったのです。こうした経験を数多くすると、「この国でやっていける」という判断がどんどん腹に落ちてくるのです。

 このように、あらゆる観点からマレーシアという国を分析したうえで、この国を自分の人生を賭ける「場所」にすると決断しました。いわば、石橋を叩くように慎重に検討したうえで、「勝算あり」という自分なりの答えを導き出したわけです。

 だから、決して「無謀」な選択をしたわけではありません。「ハイリスク」と「無謀」はまったく異なるものです。可能性とリスクをじっくりと検証したうえで、許容できる最大限のリスクを取る。これが、「ハイリスクを取る」ということなのです。

リスクを取らなければリターンはない


小西史彦(こにし・ふみひこ)
1944年生まれ。1966年東京薬科大学卒業。日米会話学院で英会話を学ぶ。1968年、明治百年を記念する国家事業である「青年の船」に乗りアジア各国を回り、マレーシアへの移住を決意。1年間、マラヤ大学交換留学を経て、華僑が経営するシンガポールの商社に就職。73年、マレーシアのペナン島で、たったひとりで商社を起業(現テクスケム・リソーセズ)。その後、さまざまな事業を成功に導き、93年にはマレーシア証券取引所に上場。製造業やサービス業約45社を傘下に置く一大企業グループに育て上げ、アジア有数の大富豪となる。2007年、マレーシアの経済発展に貢献したとして同国国王から、民間人では最高位の貴族の称号「タンスリ」を授与。現在は、テクスケム・リソーセズ会長。既存事業の経営はすべて社著兼CEOに任せ、自身は新規事業の立ち上げに采配を振るっている。著書に『マレーシア大富豪の教え』(ダイヤモンド社)。


 リスクとどう向き合うか――。

 これは、人生を決めるきわめて重要なポイントです。私は決して、ハイリスクを取ることをすすめているわけではありません。ローリスクであってもかまわない。ハイリスクを取らなければハイリターンを望むことはできませんが、ローリスクであってもローリターンは得られる。リスクを取れば必ずリターンはあるのです。逆に言えば、リスクを取らなければ、決してリターンは得られないということです。

 だから、私は、リスクを避けるように生きるのは間違いだと思っています。リスクとは避けるべきものではなく、自分が取れるリスクをしっかりと見極めたうえで、許容できる範囲内で積極的に取りに行くべきものなのです。

 こう言うと、必ず「失敗したらどうするのか?」という反論があります。
 でも、私は「失敗してもいい」と思います。もちろん、「無謀なリスク」を取って失敗するのは危険すぎます。リスクを衝動的に取るようなことをしてはいけない。あらゆる角度から勝算を見極めたうえで、最悪の事態を招いても命までは取られない範囲でリスクを取るのが絶対条件です。しかし、そのうえでチャレンジをした結果、失敗するのは決して悪いことではありません。なぜなら、リスクを取ることで、人間は必ず成長するからです。たとえ失敗したとしても、リスクを取れば必ず成長という対価を得ることができるのです。

 私は、人間の成長には方程式があると考えています。
「リスク」×「時間」×「努力」=「成長」という方程式です。リスクと努力には相関関係があります。人間はリスクがあると思うから、安全地帯にいないという自覚があるからこそ、必死になります。いやが上にも人一倍努力をするようになるのです。だから、リスクは大きければ大きいほど、成長のレバレッジは強くきくわけです。

 しかし、逆に、リスクを取らずにいれば、本人は努力をしているつもりであったとしても、たかが知れています。そのまま、10年、20年と時間が過ぎるうちに、リスクを取る人との差はかけ離れたものになる。リスクを取らなければ失敗確率は少なくなるでしょうが、成長角度が上がらない。リスクを取った人との間に大きな実力差が生じるのです。

 そもそも、あらゆる選択にはリスクが伴います。
 私がリスクを避けて日本にとどまる選択をすれば、マレーシアに移住するよりも苦労の少ない人生を送れたかもしれない。しかし、そのコインには裏側がある。つまり、私のような平凡な人間では、日本で事業家として何事かを成し遂げることはできなかった。そして、「あのとき、リスクを取っていれば」と後悔したはずです。リスクを避けようとしても、そこにはすでに別のリスクが存在している。私たちはどんな選択をしようとも、リスクとは無縁ではいられないのです。

 であれば、リスクは積極的に取りに行くべきです。人生において何事かを成し遂げたいと思うならば、リスクを恐れてはならないのです。ローリスクでもいい。自分が取れる範囲のリスクを、自らの意志で取りに行く。リスクを取る者の前には、必ず人生が拓けていくのです。
http://diamond.jp/articles/-/124425

 

【第26回】 2017年4月17日 須賀正則
リーダーが部下をつぶしてしまうから目標達成につながらない
青木毅×須賀正則対談(後半)
住宅、保険、自動車など、営業力に左右される販売は個人の力によるものが大きい。昔から、トップセールスが書いた本はよく見かけるものの、トップセールスを育てた人の本はそう多くはない。今回は、質問型営業の開発者で、業種業界を問わず、多くのトップセールスを育ててきた青木毅氏を迎え、目標を達成するための営業組織の在り方をお伝えします。(撮影/熊谷章)
営業マンからコンサルタントへ
須賀正則(すが・まさのり)
1958年生まれ。東京都出身。77年、トヨタ自動車直営販売店のトヨタ東京カローラ株式会社に入社。たちまち、新人賞を獲得。やるからには常にトップを目指すという信念から、トヨタ自動車年間優秀セールスマン賞を3年連続受賞。営業マンの憧れである累計販売台数1000台のトヨタ自動車特別表彰を受賞し、金バッチセールスマンとなる。その後、年間優秀マネージャー賞3回受賞、年間優秀店長賞6回受賞など、多大な成績を残す。98年、39歳にして新車店長に抜擢。その後、武蔵野東八店店長を任される。200メートル圏内に7店舗がひしめきあうエリアを任されるなか、トヨタ販売店史上いまだ破られたことのない、オープン初月から48か月連続で新車販売目標を達成する。雑誌「プレジデント」ほか、さまざまな媒体のトヨタ特集などでトヨタの現場リーダーとして紹介される。 そして、営業部長、本部部長を歴任し、後進店長、管理職の指導、育成に携わる。2017年4月から、株式会社学究社専務執行役に就任。著書に、『トヨタの伝説のディーラーが教える絶対に目標達成するリーダーの仕事』(ダイヤモンド社)がある。

青木 とにかく、営業はお客様の感謝の声を聞くことです。それがわかると、プライドができてきます。下手(したて)に出ると、大事なときに提案できなくなるものです。ですから、営業マンは「アドバイザー」や「コンサルタント」という立場にならないといけません。
今の時代、営業マン以上にお客様は情報を持っていますからね。
須賀 これだけ情報が巷にあふれていると、車を買おうとしたとき、だいたいのことはネットで調べればわかる。やはり、お客様が持っている情報は多いですね。
「君に来てもらってよかったよ」と言われることが重要で、お客様に喜んでもらうためには、そう言われるための情報を発信していくことです。
青木 「喜び」を知り、「感謝」を知ると、継続していく。お役立ちのために、仕事が始まるのです。目標達成だけを狙うと好不調の波が出てきます。
須賀 お客様の「うれしい」がないと、目標は達成できません。達成するためのいちばん大きな要素は、「紹介」でした。「あそこの店、いいよ!」といわれたり、「クルマ買うなら、あそこのだれだれ」がいいよ、など。48か月連続で目標を達成したときも、やはり、紹介が多かったですね。
そのために、私たちは何をすればいいのか。
「感謝されない」と、お客様は来ません。
青木 紹介の活動は、どのようにされていたのですか?
須賀 会社は紹介の指導をしませんよね。紹介に対するノウハウがない。でも、そこが大事。一人のお客様から枝葉にわかれていくかんじでしょうか。営業ではとても大事なことです。
紹介をもらうのは、決して難しいことではありません。
最後に、このひと言が言えればいいんです。
「紹介をしてください」。
すぐに紹介されるわけではありませんが、もし購入者の知人が車を買いたいと思ったとき、その人の意識の中で「あの人、素晴らしいから、紹介しようかな」と、思わせられるかどうか。
青木 前提として、「喜び」でしょうね。仕事が好きで、喜んでやっているかどうか。
須賀 同じく「やりがい」だと思うんです。この仕事をやっていてよかったと思うか。「やりがいを与えること」がリーダーとして重要な仕事です。
『トヨタの伝説のディーラーが教える絶対に目標達成するリーダーの仕事』で「4つの感」について紹介していますが、そのなかの「達成感」と「満足感」。
達成感は誰でも感じられるもの。しかし、達成感だけでは意欲は生まれません。
「やってよかったな」という気持ちが、次の原動力になります。
青木毅(あおき・たけし)
1955年生まれ。大阪工業大学卒業後、飲食業・サービス業を経験し、米国人材教育会社代理店入社。88年、セールスマン1000名以上の中で5年間の累積業績1位の実績をあげる。97年に質問型営業を開発。98年には個人・代理店実績全国第1位となり、世界84か国の代理店2500社の中で世界大賞を獲得。株式会社リアライズ(本社:京都府)を設立後、2002年に質問型セルフマネジメントを開発。大阪府、東京都など、自治体への質問型コミュニケーションを担当指導する。08年、質問型営業のコンサルティングを企業・個人に向けてスタート。現在、大手カーディーラー、ハウスメーカー、保険会社、メーカーなどで指導を行い、3か月で実績をあげ、高い評価を得ている。16年、一般社団法人質問型コミュニケーション協会を設立。一般の方々への質問型コミュニケーションの普及を開始している。 Podcast番組「青木毅の質問型営業」は累計ダウンロード数が150万回を超えている。 著書には、『「3つの言葉」だけで売上が伸びる質問型営業』『3か月でトップセールスになる質問型営業最強フレーズ50』(ともにダイヤモンド社)などがある。
青木 須賀さんの場合、どうやられているんですか?
須賀 褒めることですね。褒めて認めること。
ちょっとしたこともできちんと気持ちを伝える。簡単なものなら、「ありがとう」というメモを書くだけでもいい。上の人が示すことが重要ですが、今は少ないでしょうね。大きな会社になればなるほど、その傾向は強いと思います。下の人がやるのは当然という考えですから。
青木 「褒め方」「心の入れ方」で当たり前でなくなる。
須賀 力を発揮するときは、力を認めてもらったとき。自分がチームに必要とされている、そんな気持ちをいだいたときに部下は力を発揮します。
青木 なるほど。やりがいを感じてもらうと、やる気になる。その喜びを教えているわけですね。
私は、仕事の喜びを感じるには、やはり、質問だと。お客様との触れ合いがあって、チームとして喜びを感じる。
上司と部下も、営業とお客様も結局は同じなんです。
ただ、お客様だとお金を出してくれますけど、上司と部下だと横柄になりますよね。
須賀 そうですね。
青木 家庭と一緒で、横柄になる。これ、何とかなりませんか?(笑)
須賀 会社に貢献して評価されリーダーになる。できる人間がリーダーになって、できない人間が部下にくる。このギャップは大きく、リーダーはどうしても目線が高くなってしまいます。なので、軋轢が出てしまう。これが対お客様なら、別のところにいけばいいだけです。
昔から言われていますけど、上司は部下が選べない。部下も上司を選べない。そういった中で活動するには、部下が上司の目線に合わせるのは不可能なので、やはりリーダーが部下の目線に合わせる必要があります。
青木 質問して、「現状を聞く」こともその一つですね。
須賀 そういうことです。一緒になって、階段を1段ずつ登るつもりでやらないといけません。私も昔は思いましたよ。「なんで、こんなことできないの?」と(笑)。
ただ、それは私の目線。彼らの目線ではそれが当たり前だということ。
青木 降りすぎてなめられることはありませんか?
須賀 それはないですね。一緒に上がっていくイメージで、「流れ」と「頃合い」を見ながら少しずつ改善していく。
青木 毅然としたものも必要ですよね。どのようにしていますか?
須賀 言い訳をしてきたときは、否定せずに話します。
コーヒーショップの話でたとえるとわかりやすいのですが、ホットコーヒーを飲んだおばあさんが「熱くてやけどをした」とクレームを部下に言ってきたとします。そのクレームがおかしいのではなく、「熱いのでお気をつけください」とひと言添えることはできたのではないかと、部下に気づかせるようにします。
「言い訳は通用しないんだよ」というのを早い段階で根付かせていました。頭ごなしに否定せず、しっかりと受け止めることですね。
紹介してもらう方法
須賀 青木さんは、紹介に関して、どのように教えていますか?
青木 紹介の仕方が分からないというのもあるんですが、そもそも、営業フレーズがわかっていないんですよね。うちでは、「商品を購入したら、何がよかったですか?」とお客様に聞くように指導しています。「どうですか?」と聞いてしまったら、いいところも悪いところも言うので、この質問はNGです。
そして、「(前と比べて)どのような変化がありますか?」(『3か月でトップセールスになる質問型営業最強フレーズ50』フレーズ39)と、あくまでもポジティブな面を聞く。
須賀 確認作業ですね。
青木 そうです。お客様に「自分の判断に間違いはなかった」と確認してもらう作業です。すると、「この内容をお伝えしたい人はいますか?」(『3か月でトップセールスになる質問型営業最強フレーズ50』フレーズ44)を使ってナビゲートしていく。
このフレーズがわからない人が多いですね。できるリーダーは、なんとなくこれをやっている。自分が無意識にできているから、自覚がない。そういうのを分析して、どのように言えばいいのかを私は教えているわけです。
リーダーが自分の言葉でビジョンを語る
須賀 私は、トップセールスはいらないという考え方です。トップセールスがいると、上司もチームもその人に頼ってしまう。この人が抜けると、とたんに店舗が崩れてしまう。その代わりに、落ちこぼれをつくらないようにします。全員が平均レベルより、ちょっと上を目指す。これが連続達成の最大のコツですね。
本にも書いたのですが、トップをとれる男がチームにいたんです。しかし、彼は自らならなかった。本当にすばらしい男です。同じ時期、売上に苦労している人がいました。優秀な彼は受注寸前まで商談の話をまとめて、その人にスイッチ。
彼は今マネジャーになって、そのチームは売上ナンバーワンになっていましたね。
青木 そういうチームになるために、何をすればいいのでしょうか。
須賀 本の帯に書いてある「なぜ、寄せ集めの集団が最強の組織に変わったのか?」の答えになりますが、リーダーがすべてです。リーダーが方向性を示し、その意を組んだスタッフが力を発揮する! これです。
リーダーが与えられた組織をどうしたいのか、自分の言葉で語ること。チームをまとめるには、「こうしたい」というビジョンが大事。
人は何を考えているかわからない人に付いていかないものです。私も経験があります。何を考えているかわからない上司には付いていかないです。
青木 私なんかは、トヨタのビジョンがあって、みんな一人ひとりがやってそうな気がしますけど……。
須賀 全員が全員、そうというわけではないですね。経営方針はきちんと出てきても、それを下におろすだけでは、何のための中間管理職かということです。上から来たものをそれを具体化するために、「私たちはこうするんだよ」と伝えるのがリーダーの務め。
店長、マネジャーの位置づけが今後もっと大事になってくるはずです。
青木 須賀さんはどんなビジョンを掲げていたのですか?
須賀 私は「全国ナンバーワンの店舗にしよう!」と。みんな、キョトンとしていましたけどね(笑)。
でも、語らなきゃダメ。語らないリーダーが多い。できなかったら、追及されるんじゃないかと思っているようだと、下はついてこない。
青木 私は、請負業だから、絶対にコミットはしますが、「お役に立つ」ことがいちばん重要で、結果は数字でしかないと言います。
最初は、「結果は置いておけ」と言っておきながら、最後には「数字はどうだった?」と、私は聞きますけどね(笑)。
リーダーとは何か?
須賀 営業部長のとき、「数か月ください」というリーダーがいましたが、それではダメですね。数か月と言って、数か月経っても変わらないことが多いです。
最初に、強烈な方針を示して変わるときはすぐ変わる。本書で、「目標は生き甲斐でありプライド」とは言っていますが、でも目標は好きにはなれなかったですね(笑)。
青木 それでも、日本一になると言い続けたのはさすがですよ。
須賀 その裏には、心配性で臆病な性格が災いしていたと思います。言ったことに対して、私はどうすればいいのかを常に考えていました。それがなかったら、目標は達成できなかったと思います。「リーダーは小心者たれ」といつも言っているのは、そういうことなんです。
連続達成におけるリーダーと部下の関係
青木 目標を達成し続けるのはそんなに簡単ではありません。リーダーの教育では、「部下の話を聞いて、一緒に解決していく姿勢を示すこと」を伝えています。頭ではみんなわかっていても、それができない。結果、すぐにアドバイスをしちゃうんですよ。
営業ではお客様の話を聞くことができても、上司と部下の関係になると、上司は部下の話を聞くことができない。営業の手順と同じように、「現状」を聞いて、「何が問題なのか」を聞いて、「どうしていく?」と聞いて、「じゃあ、これで行こう」と決めるだけ。
なのに、「現状どうなんだ? それはなぁ……」と話し始める。なぜそうなるんだ!と(笑)。
須賀 上に立つ人は成功体験があるから、言っちゃうんでしょうね。
青木 そうです。また、それを「愛情」だと思っている。ただ、そこを辛抱しないと、ある意味、リーダーが教えてしまったことで、部下をつぶしていることになるんです。
指示しても、教え方がそうだと、部下はプレッシャーを感じてしまい、自立した組織にならない。そうなると、連続達成するような組織にはならない。
須賀 「48か月連続達成、すごいですね」とよくいわれてきましたが、私は、すごいとは思わなかった。目標達成を当たり前のレベルにしないとダメ。
達成することが特別なものになっているから、「すごいですね」という言葉が出てくる。当たり前が定着すると、難しくはないです。
青木 だけど、目標のバーがあがっていくのは、大変ではないですか?
須賀 それに比例して、部下が力をつけていく。実力も上がっていくので、問題はないと考えていました。
与えられた目標を自分の目標にできるかどうか、これをしっかりすれば、必ずチームで達成できます。

(書き手=編集部・武井康一郎)

http://diamond.jp/articles/-/122747
 

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