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1年で謎の頭取交代…迷走続く「三菱」が大ピンチ〈週刊朝日〉
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/868.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 6 月 02 日 11:18:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

三菱東京UFJ銀行の頭取交代会見で、三毛兼承新頭取(右)と三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長 (c)朝日新聞社


1年で謎の頭取交代…迷走続く「三菱」が大ピンチ〈週刊朝日〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170531-00000026-sasahi-ind
週刊朝日  2017年6月9日号


 三菱グループに異変が起きている。三菱東京UFJ銀行は頭取が就任1年で交代し、三菱重工業も生産現場での失態が続く。三菱商事とともに、グループの「御三家」と呼ばれるうちの2社の危機。巨大財閥に何が起きているのか。ジャーナリストの井上久男氏が探る。

 5月24日、三菱東京UFJ銀行の小山田隆頭取が就任1年余りで退任すると発表された。後任はグループ内の他社に転出予定だった三毛兼承(みけかねつぐ)副頭取。小山田氏は4月に全国銀行協会会長に就いたばかりで、突然の交代劇が話題を呼んだ。

「三菱東京UFJ銀行の行名から『東京』を取ることについて、OBから反発を受けた。生真面目な小山田頭取は精神的に参って、仕事を続けられなくなった」

 三菱グループの企業でつくる「金曜会」の関係者はこう話す。合併前の旧東京銀行は、国内唯一の外国為替銀行として海外で強い知名度があった。伝統ある名前を外すことであつれきが大きかった、との見方だ。

 三菱UFJフィナンシャル・グループの広報担当者は編集部の取材に対し、「あくまで健康上の理由。それ以外にコメントすることはない」と説明する。

 また、メガバンク関係者は「グループの再編など大きな戦略を巡って、持ち株会社トップの平野信行社長との間に摩擦があったのではないか」と指摘する。真相は謎に包まれたままだが、トップ人事のごたごたは、いずれ本業に影響が出るのが企業社会の常だ。

 銀行以上に大きく揺らぐのが、巨艦・三菱重工業の経営。銀行、重工、三菱商事の「御三家」のうち、2社が苦境にあえいでいる。

 重工は、社運をかけた50年ぶりの純国産航空機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」で5度の納期延長の失態を重ねた。造船業でも豪華客船の製造に手間取り、1千億円の受注に対して累計2500億円超の特別損失を計上した。

 2017年3月期決算は、売上高が前期比約3%減の約3.9兆円、営業利益がほぼ半減の1505億円。本業のもうけを示す営業利益が半減したのは、四つの事業領域(ドメイン)のなかで、「防衛・宇宙」を除く3ドメインで減益となったからだ。

 宮永俊一社長は決算発表と同時に、中期経営計画で掲げた「17年度に売上高5兆円」の目標の2年先送りも公表した。13年に就任した宮永氏にとって「悲願」の目標。達成のために同社が苦手としてきたM&A戦略にも取り組んだが、本社と現場がかみ合わず、かなわなかった。その構図は古い組織と新しい組織の相克のようでもあった。

 それを象徴するのは、4月に三菱重工神戸造船所内に「民間機調達センター」を発足させたことだろう。本社の直轄組織で、各事業所に分散する飛行機用の汎用部品の調達を集約し、コスト削減を徹底するねらいだ。飛行機を生産する名古屋航空宇宙システム製作所(名航)がある名古屋に置かなかったことがミソだ。

 三菱重工は「広島製作所でもボーイングの仕事が増え、いずれ神戸造船所内でMRJの主翼を造る計画。主力拠点の名古屋と広島の中間地点に持ってきた」と説明する。

 ただ、業界には「名古屋には重工と関係の深い下請け企業が多く、長年の取引でなれ合いになった面を是正するねらいもあるのでは」との見方もある。

 MRJは08年に開発が始まった。5年後の13年に初号機を納入予定だったが、納入目標は20年半ばに大きく後退。当初1500億円程度と見込んだ開発費は、3倍以上に膨らむ。

 すでに447機を受注し、契約を引き留めるために補償金を払わなければならない。大きなコスト負担の「金食い虫」となり、不動産売却などで開発資金を捻出しているのが実態だ。人員にも手をつけ、MRJに関わる2850人を18年4月までに配置転換などで2割減らすことも決めた。

 開発遅れの要因は、監督官庁による安全認証の「型式証明」を予定通り取れないからだ。民間機の設計ノウハウは、同社が長年培った防衛省向けの戦闘機と大きく違うことが開発着手後に判明。宮永氏は「開発前の情報収集やリスク分析が足りなかった」という。

 認証を早く取得するため、経験豊かな外国人従業員を300人近く採用した。なかには日給10万円の技術者もいて、労務費が増えて収益減の要因に。「純国産とうたいつつ、大事な部分を外国人に頼り、日本人を削減。本末転倒ではないか」(航空機業界関係者)との声も出ている。

 MRJ事業を担う子会社の三菱航空機の度重なる社長交代も、迷走の象徴だ。

 開発開始から10年で、問題が起きるたびに4回も交代した。極めつきは、再建のエースと期待されて15年4月に就任した森本浩通社長が、17年3月末で事実上更迭されたことだ。

 森本氏の前任者まで、社長は「名航」出身者が続いた。宮永氏は、なれ合いで仕事をしていると見て、重工本体の執行役員だった門外漢の森本氏を送り込んだ。プラント輸出の担当が長く、海外経験も豊富で「プロジェクト管理のプロ」と呼ばれた人物だ。

 しかし、森本氏と現場の間に「溝」が生じ、新体制は機能不全に。15年12月に4回目、17年1月に5回目の納入延期が決まり、森本氏は責任を負う形となった。

 競合他社の幹部が言う。「MRJは、名航出身で社長・会長を務めた実力者の西岡喬氏が推進した。相談役に退いてからも、西岡氏はかなり口を出していた。宮永社長はそうした動きを排除したくて森本氏を送り込んだのではないか」

 相談役が経営に口を出して影響力を保つ構図は、倒産寸前の経営危機に陥った東芝と似ている。東芝の社長・会長を務めた西室泰三氏は、退任後も経営に口を出していたという。

 重工の経営に社長OBが口を出すのはMRJだけではない。「11年には日立製作所との経営統合で合意し、日本経済新聞が1面トップで報じ、日立側も報道を認めたが、重工の社長OBが反対して潰した。宮永社長はOBの影響をかなり排除したが、こうした旧態依然のガバナンスを引きずって業績もパッとしない。重工が『第二の東芝になる』といわれる理由です」(重工担当記者)

 

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コメント
 
1. 2017年6月02日 20:28:13 : 3QRmhq2RwA : 38Q53HW4ZFU[456]
身から出た 錆がグループ 侵食し

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