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債務残高(対GDP)、いずれ360%で財政持続不可能か…財政再建目標の修正に潜むワナ(Business Journal)
http://www.asyura2.com/17/hasan122/msg/277.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 6 月 19 日 17:53:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


債務残高(対GDP)、いずれ360%で財政持続不可能か…財政再建目標の修正に潜むワナ
http://biz-journal.jp/2017/06/post_19494.html
2017.06.19 文=小黒一正/法政大学経済学部教授 Business Journal


 政府・与党は、2020年度のプライマリー収支(PB)黒字化を財政再建目標に掲げているが、内閣府が今年1月に公表した中長期試算では、以下の図表の通り、高成長の楽観的なケースで、消費税率を10%に引き上げても、20年度PBは約8.3兆円の赤字となり、目標達成は厳しい状況である。



 このような状況のなか、6月9日の臨時閣議で、政府は「骨太方針2017」を決定した。今回の骨太方針の大きな特徴のひとつは、財政再建目標の微修正を行い、「20 年度までに基礎的財政収支(PB)を黒字化し、同時に債務残高(対GDP)の安定的な引下げを目指す」旨の表現に変更したことである。

 従来の骨太方針における財政再建目標は、「20年度までにPBを黒字化し、その後の債務残高(対GDP)の安定的な引き下げを目指す」旨の表現で、このうち「その後の」という文言を今回では「同時に」に修正した。

 すなわち、今回の骨太方針では、「PB黒字化」と「債務残高(対GDP)の引下げ」を併記した。一般的には、PB黒字化よりも、債務残高の引き下げのほうが難しいイメージがある。このため、今回の修正では、財政再建により踏み込んだ印象を与えるが、それは甘いかもしれない。

■政治的な意図

 そこで、6月10日付日本経済新聞朝刊記事「識者はどうみる」において、一部抜粋であるが、私は次のようなコメントを掲載した。

<「経済成長すれば財政目標の達成に近づく「債務残高対GDP比」を採用したのは、従来から掲げている「国と地方の基礎的財政収支(PB)の2020年度の黒字化」の目標の達成が厳しくなっているためだろう。債務残高GDP比は、経済対策を打てば、一時的にGDPが拡大して財政目標達成に近づく。財政規律を緩める面がある。歳出削減の圧力が働くPB目標は来年度以降も維持すべきだ。日銀の異次元緩和で金利を低く抑制できる状況が、財政規律の議論を先延ばしにさせている。金利が上昇局面に向かう前に、社会保障改革を断行して歳出削減と財政再建を進めないといけない」>

 このコメントの内容をもう少し詳しく説明すると、次の通りである。

 まず、債務残高(対GDP)は、「金利<成長率」の状況が続けば、一定のPB赤字があっても、縮小する可能性がある。このため、日銀が量的・質的金融緩和(QQE)で金利を低水準に抑制している状況で、借金による補正予算でGDPを押し上げ、債務残高(対GDP)を一時的に縮小しようという政治的圧力を強めてしまう。

 しかし、補正予算でのGDPの押し上げは一時的な効果しか持たず、債務残高は借金分だけ確実に増加するため、債務残高(対GDP)が短期的に縮小しても、むしろ中長期的には、債務残高(対GDP)が増加してしまう可能性が高い。財政再建目標の修正で、中長期的に債務残高(対GDP)が縮小すれば問題ないが、それがPB赤字の容認に政治利用される可能性があり、毎年の予算編成で財政規律が働かなくなるおそれがある。

 この背後には、リフレ派の考え方や、補正予算で公共投資拡大を図りたい国土強靭化派の政治的な意図のほか、総理の意向を「忖度」する思惑も見え隠れする。実際、今回の骨太方針では、デフレ脱却が進まないなか、総論の第1章から「デフレ」という言葉が消失しているが、それと同時に、19年10月に予定する消費税率の引き上げに関する記載も完全に消えている。

 なお、ドーマー命題を利用すれば、財政赤字(対GDP)と名目成長率の比として、長期的に到達する債務残高(対GDP)の収束値が計算できる。1995年度から2015年度での名目成長率(平均)は0.29%で、内閣府・中長期試算での財政赤字(対GDP)は楽観的なケースでも2025年度に3.6%に拡大する。ドーマー命題を利用すれば、長期的に到達する債務残高(対GDP)は1241%に収束する。名目成長率が1%でも、債務残高(対GDP)は360%に収束し、財政が持続不可能なのは明らかである。

 日銀の出口議論が徐々に始まりつつある今、金利が上昇局面に向かう前に、財政・社会保障の抜本改革を進めるべきである。

(文=小黒一正/法政大学経済学部教授)


 

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コメント
 
1. 2017年6月19日 21:56:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
日本政府の借金はもうゼロに近くなってるんだけどね

[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理
2. 2017年6月19日 21:58:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
日本政府の借金が既にほぼゼロになっている事実が一般に知れ渡ることが、御用学者にとって一番まずい。

先日、森永卓郎氏が、ワイドショー「ミヤネ屋」(読売テレビ)で「日本政府の借金はほぼゼロになっている」と本当の事を言い周囲を驚かせた。

今後、森永氏がテレビ界から追放されるか注目されるところである。


[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

3. taked4700[6281] dGFrZWQ0NzAw 2017年6月19日 22:01:56 : vKiekMYRPo : RzImKiOLL7s[9]
>高成長の楽観的なケースで、消費税率を10%に引き上げても、20年度PBは約8.3兆円の赤字となり、目標達成は厳しい状況

だから、高所得者の税金をひきあげるというか、元に戻す必要がある。日本は、1980年代以降、この数年まではずっと税金を引き下げてきた。財政再建を叫び、消費税を導入しながら、その一方で高額所得者、それも年間数千万円以上、特に数億円以上の高額所得者には税率引き下げやその他の多額の控除制度を整備してきた。

こういった税金の引き下げや控除制度を見直して元に戻すだけでかなりの財政改善につながる。

税率引き上げと言うと抵抗感が強いが、税率を元に戻すと言えばいい。税率引き下げの恩恵は年収1000万円以上のもの、特に年収数億円以上のものが多く受けているのだから、彼らへの課税をまず元に戻すべき。


4. 2017年6月19日 23:03:15 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[560]

 マイナス金利にすれば これらの問題は 全て解決される

 ===

 PBが マイナスなのは 戦後70年間 金利が「+」であったからできたものだ

 


5. 2017年6月19日 23:13:38 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[561]

 政府がQEで作った400兆円は 銀行から 日銀の当座に 舞い戻った

 1200兆円の個人資産の内の 3分の1は 使用されていない

 ===

 これは 400兆円が すでに 政府に吸い上げられ 政府の借金と 相殺されたということだ

 ===

 つまり 今の個人の預貯金の 1200兆円は 名目的金額であり 実質預貯金は 800兆円だ
 


6. 2017年6月20日 08:04:00 : zU3bOA6eeQ : D1Ln9H3teEc[773]
 創設以来の消費税税収分の総計と、法人税減税・所得税減税での減収の総計は「ほぼ釣り合っている」と聞いたことがある。

 事実とすれば何のことは無い、単純に「強者の為の税制改正」でしかない。

 多くの庶民は「怒るべき」である。


7. 2017年6月21日 05:53:42 : ug8mmu4YlC : _TueXBbDepM[1]
小黒さんという方は、天下りの問題には触れずに、財税赤字を語りたがる典型的な財務省のまわし者。
消費税を5%に引き上げたことで、デフレに陥り、そのことが赤字国債を膨らませることとなった。
天下りのために消費税の引き上げることが財政赤字の原因だと、いい加減気づきなさい。
ばかたれが!!


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