★阿修羅♪ > 経世済民122 > 490.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日銀の追加緩和策として「マイナス金利の深堀り」は有効か? 「量の拡大」は限界を迎えたが…(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/17/hasan122/msg/490.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 06 日 14:23:44: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


日銀の追加緩和策として「マイナス金利の深堀り」は有効か? 「量の拡大」は限界を迎えたが…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52213
2017.07.06 安達 誠司 エコノミスト  現代ビジネス


■マイナス金利政策の問題点

筆者は先日、金融学会のパネルディスカッションでパネリストをつとめた。内容は、「ビジネスエコノミストの立場から現在の金融政策を評価する」というものだった。

本番では、学会の儀礼なのか、お互いの主張を尊重し、あまり突っ込んだ議論はしなかったが、その前の打ち合わせでは、現在の日銀の金融政策について、様々な話題で、他のパネリスト、及び、金融学会のプログラム委員の先生方と有益なディスカッションをする機会を得た。

その中で、興味深かったのは、現在、多くの論者(特に債券市場関係者)の間で、日銀の出口政策についての議論が盛んになりつつあるが、現在の日銀の金融政策に批判的な論者の方々は、出口政策の前に追加緩和を余儀なくされる機会があるのではないかと考えている点であった。

すなわち、マスメディア等では、よりスムーズに出口政策を実施するために、日銀は国債の購入量を減らしていくべきだという意見が多く出されている状況だが、このディスカッションの場では、現状の日銀の金融政策に対し、批判的な立場である方々が、出口政策ではなく、「次の緩和策では何をやるのだろう」ということを問題視していた。

特に、「量の拡大」が限界を迎えたという認識の下、次の緩和策として「マイナス金利の深堀り」は可能であるのかということを、かなり真剣にディスカッションした。

結論としては、次の緩和策として「マイナス金利の深堀り」はリスクが大きすぎるということになった。その理由は、2016年1月末に導入されたマイナス金利政策が、結果的には裏目に出る形で円高をもたらしたためである。

「理論的」には、マイナス金利は円安要因に作用するはずなので、もし、次にマイナス金利政策を深堀りした際に再び円高がもたらされるか否かは、実は定かではない。だが、「政治的に」というか「お役人の発想」として、前回失敗した政策は次には「怖くてできないだろう」というのが大方の意見であった。

確かに、金融機関関係者の間では、マイナス金利政策は評判がよくない。だが、マイナス金利政策を導入した他の国で、比較的効果があった事例が存在するのも事実である。また、日本の場合、マイナス金利の適用範囲は限定的であり、原理的には、マイナス金利の適用自体が、それだけで金融機関の収益に大きなマイナス効果をもたらさないように、慎重に設計されていると筆者は考える。

ただ、残念ながら、マイナス金利導入をきっかけに円高が進行し、それにともなうデフレ圧力(予想インフレ率の低下)によって、国債の需給バランスが崩れ、需要超から長期金利が急低下(イールドカーブのフラットニング化)が金融機関の収益に大きなマイナスのインパクトをもたらしてしまったために評判が悪いようだ。

問題はそれがなぜ起こったのかという点である。

■マネタリーベースの供給ペースに注目

現在、マイナス金利政策は、日本(2016年1月以降)だけではなく、ユーロ圏(2014年6月以降)、スイス(2014年12月以降)、スウェーデン(2015年2月以降)、デンマーク(2012年7月以降、2014年9月以降)の計5ヵ国で採用されている(デンマークは一旦、停止後、再び導入したので2回導入したことになる)。

ちなみに、これら5ヵ国のマイナス金利政策採用前後の為替レート(対ドル)、及びインフレ率の推移は図表1〜5の通りである。











これらをみると、マイナス金利導入による為替レート、インフレ率への影響は、各国、もしくは、導入の局面によってまちまちであり、一定ではないことがわかる。すなわち、マイナス金利の効果は、「金利の低下 ⇒ 通貨安・インフレ率の上昇」という側面だけで判断することはできない。

そこで、次に、それぞれの国・地域について、同時期のマネタリーベース残高の推移をみてみる(次ページ図表6〜10)。











これらを見ると、マネタリーベースの動きと為替レート、及びインフレ率の動きを見比べたとき、マイナス金利導入をきっかけにマネタリーベースの供給が「ジャンプ(急増)」した場合には、想定された効果(通貨安、インフレ率の上昇)がもたらされ、「ジャンプ」しなかった場合には、想定された効果がもたらされない(むしろ、逆方向に動く)という傾向がみてとれる。

すなわち、「マイナス金利政策」は「金利(引き下げ)政策」のようにみえながら、この金融緩和政策が成功するか否かはマネタリーベースの供給ペースが大きく上方修正されるか否かにかかっている可能性がある。

そして、もし、それが正しければ、マイナス金利政策を量的緩和政策の「代替手段」とみなすのは誤っている可能性が出てくる。

■為替レート変動に有意なのは何か

そこで、以上の「仮説」を定量的に確認するために、次に「パネルデータ分析」という手法を用いた考察を行う。

「パネルデータ分析」は、マイナス金利を導入した5つの国・地域のデータをすべて用いて、マイナス金利政策の効果を考察するものである。それぞれの国はマイナス金利を導入してまだ日が浅いため、個々の国のデータのみを用いてマイナス金利政策の効果を考察するには、データ数が少ないという問題点があるが、「パネルデータ分析」では5ヵ国分のデータを全て用いての考察が可能になるので、「データ数」という制約がある程度は克服できる。

その結果は、次ページの図表11にまとめられている。

ここでは、対ドルで見た場合の為替レートの変化率(対前月比)を説明するモデルを考える(当該国通貨高の場合、変化率はマイナスに、当該国通貨安の場合、変化率がプラスになるように計算されている。つまり、円安の場合、変化率はプラスになる)。



まずは、サンプル期間が1999年以降の「長期データ」を用いた結果が、「Model1」と「Model2」である。

「Model1」は、為替レートを決定する要因として、米国と当該国のマネタリーベース比率の変化率を用いたものである。ここでは、米国のマネタリーベースが相対的に増加した場合に、為替レートはドル安当該国通貨高になることが想定されているので、係数の符号は負になることが望ましい。

「Model2」は、マネタリーベースではなく、金利差を用いたものである(為替レートが対前月比増減率なので、用いた金利は1ヵ月物の市場金利であり、「金利裁定式」とみなしてよい)。実は理論的には逆だが、一般的には、米国の金利が相対的に上昇した場合にドル高当該国通貨安になるので、係数の符号は正になることが望ましい。

そこで、Model1とModel2の結果だが、Model1は、係数の値が統計的に有意に負となり、Model2では、統計的に有意ではないという結果となった。

すなわち、1999年以降のデータで見た場合、為替レートは、金利差よりも、マネタリーベース比率の方が、説明力が高いという結果となった(なお、「パネルデータ分析」では、「固有効果」によって、各国・地域固有の要因による為替レート変動を把握することができる。各国・地域の固有効果をみると、ドル円、ドルスイスフランに関しては、通貨高バイアスの固有効果が存在することがわかる。これは、いわゆる「Safe Haven 通貨要因」の可能性があるが、今回の話題とは別物なので以下では省略する)。

次に、「Model3」と「Model4」だが、両者とも推計期間を2012年7月以降としている。「2012年7月」はデンマークが初めてマイナス金利政策を導入した時期であるので、ここではマイナス金利導入以降の為替レート決定モデル、特に、前述の仮説(マネタリーベース供給量の「ジャンプ」とマイナス金利政策の効果の関係)を考えることになる。

Model3は、前述の「仮説」のうち、マネタリーベースの「ジャンプ」をともなうマイナス金利政策のケースのみを取り上げた場合の結果である。そして、Model4は逆に、マネタリーベースの「ジャンプ」を伴わなかったマイナス金利政策のケースのみを取り上げた場合の結果である。

Model4では、2016年2月以降の日本、2014年6月から2015年1月までのユーロ圏(2015年1月にECBは量的緩和政策導入を決定)、及び、2012年7月から2014年3月までのデンマークのケースをとりあげている。

このModel3とModel4の結果は興味深い。まず、「Model3」の結果をみると、マネタリーベース供給量の「ジャンプ」をともなうマイナス金利政策の場合、マネタリーベース比率の変化は、為替レートの決定要因として統計的に有意である一方、この局面では、「Model3」で示されているように、金利差は統計的に有意ではない。

すなわち、これは、前述したように、「マイナス金利政策は金利政策の体裁をとっているものの、マネタリーベースの供給が重要であり、為替レート変動に有意なのは、マネタリーベースである」という仮説の正しさを示していると思われる。

一方、「Model4」では、逆に金利差が統計的に有意となる一方、マネタリーベース比率は有意ではない。つまり、マネタリーベースの「ジャンプ」をともなわないマイナス金利政策の場合、マネタリーベースが為替レートに影響を及ぼさない一方、金利差は為替レートに影響を及ぼす可能性が高いことが示されている。

ただし、注意すべきは、金利差の係数の符号である。通常であれば、米国金利が相対的に上昇した場合、ドル高になるはずなので、金利差の符号は正となるはずである。だが、「Model4」での金利差の符号は統計的に有意に「負」である。

すなわち、マネタリーベースの「ジャンプ」をともなわないマイナス金利政策によって、当該国の金利のマイナス幅が拡大した場合、米国との金利差拡大は、一般の金利政策の効果とは逆に、当該国通貨高の要因になることが示されている。これは、日本のマイナス金利政策のケースだけではなく、ユーロ圏やデンマークでも起こったことである。

■日本にマイナス金利政策はなじまない

以上より、マイナス金利政策とは、通常の金利政策の延長線上(すなわち、「ゼロ金利制約」を克服する政策ツール)に存在するものではなく、マネタリーベースの供給をさらに拡大させるための環境整備ではないかと考える。

これは、マイナス金利を先行的に導入した欧州諸国(デンマーク、スウェーデン、スイス)の多くにとって、マイナス金利は為替レート防衛の手段という側面が強かったことと関係している。

これらの「欧州小国」では、通貨高防衛のための外貨購入とマネタリーベース拡大が明確にリンクしているが、当然、マネタリーベースの供給は国内の金利と連動しているため、「ゼロ金利制約(つまり、通常、金利はゼロ以下にはならない)」が、通貨防衛のための為替介入(自国通貨買い・他国通貨売り)の足枷になっていた。

マイナス金利政策は、この制約を緩和させ、為替介入による通貨防衛を可能にする政策であったと考えられる。したがって、これらの国では、「マイナス金利 ⇒ 為替介入 ⇒ マネタリーベース拡大」という形で、マイナス金利政策が有効に機能してきたと考えられる。

一方、このような欧州小国と異なり、通貨防衛のための為替介入とマネタリーベースの連関がそれほど強くない日本とユーロ圏では、マイナス金利政策が有効に機能したとは言い難い。それゆえ、ECBは、マイナス金利政策導入の約半年後に量的緩和政策を導入し、それによってマネタリーベースの供給量を「ジャンプ」させた。現在のインフレ率の上昇は、マイナス金利というよりも量的緩和の効果ではなかろうか。

このように考えると、万が一、日銀が追加緩和の必要に迫られた場合の手段として、マイナス金利の深堀りを行うのはリスキーではなかろうか。今回の議論の流れだけでいえば、もし、マイナス金利の深堀りを行うのであれば、「外債オペ」を導入するのが良いという結論になるのであるが、それは、現状は難しいようだ。

すなわち、日本の場合、マイナス金利政策はなじまないのではなかろうか。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2017年7月06日 21:49:35 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[648]

 >マイナス金利の効果は、「金利の低下 ⇒ 通貨安・インフレ率の上昇」

 本来は このようになるべきだと 言うこと


 >という側面だけで判断することはできない

 
 今回は そうならなかったとしても 最初の理論を 根拠もなしに否定するのは 早計だ

 ===

 現状は プラス金利の「思考空間で経済が動いている」ので 真のマイナス金利環境になっていない

 ===

 例えば −2%にすると 銀行に お金を預ける人はいなくて 現金を金庫に入れて蓄えるだろう

 これでは 真のマイナス金利とは言えないし 

 ましてや 現金を金庫に入れておく人は 全て 現金で決済することになる

 ==> ということは 地下経済 ということになる  脱税の温床となる

 

 ===

 愛が 主張するように 国民が マイナス金利の環境を作るということは

 現金を否定 = 政治家への不正献金の否定 = 自民党の悪事を退治すること  なのだ

 自民党に不利になる マイナス金利環境に 強行に反対するのは 「自民党」だ〜〜

 
 ===

 おそらく この記事を書いた バカ経済評論家は 自民党の「手先」だと 推測される
 


2. 2017年7月06日 21:52:15 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[649]

 黒田は 愛と同じくらいに クレバーで 冷静な 官僚で

 多くの 反対を押し切って マイナス金利の「扉を開けた」 真の官僚で

 ===

 黒田は 国民のために 働いている
 


3. 2017年7月06日 21:54:52 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[650]

 バカな国民が 煽られて マイナス金利を「遺棄」するとしたら

 21世紀の 真の経済の 到達は その分だけ 遠のくことになる

 ===

 自民党に 煽られる ばか国民には ならないようにね〜〜〜
 


4. 2017年7月06日 22:03:15 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[651]

 北朝鮮 + 安倍 に 洗脳されて 

 日本は 10年 後退した それが いまだ 

 ===

 自衛隊(実質アメリカの財布)に金をつぎ込むくらいなら

 まともな外交をして 平和が 構築できる

 ===

 日本が 使う 5兆円の防衛費を 0にして 2年間で 10兆円になる

 その金を 全て 北朝鮮に 貸与して 北朝鮮を文明化すれば

 金正恩の 居場所はなくなる

 ===

 角を突き合わせるのが 防衛ではない  今は 21世紀なのだ〜〜
 


5. 2017年7月06日 22:10:42 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[652]

 アメリカの国家予算の 100兆円を使う 軍事産業は 不要なのだが〜〜〜

 今 現に 軍事産業で働いている人は 100兆円がないと 失業してしまう

 ===

 21世紀とは まさに 20世紀の資本主義(働くと給料がもらえる仕組み)の否定なのだから

 物事は そう簡単に 21世紀になれるものではないのだが

 ===

 21世紀は 人類が「働かない時代」になることだ

 戦争でさへ 人間が鉄砲を構えて 前進する時代ではなく ロボットが戦争することになる

 ===

 人間は 遊んで暮らす 時代なのだ
 
 
 


6. 2017年7月06日 22:16:19 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[653]

 次の時代は 働くことではなく 遊ぶことだ

 遊びの出来ない男は 女に モテない 

 遊べる女でないと 魅力がない

 ===

 愛は 孫たちを 「遊べる男」として 教養を身につけさせている

 今は 小2の孫に コンピュータの基礎を教えて 今年中に プログラミングの出来る男にする
 


7. 2017年7月07日 18:07:12 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[3971]

>次の緩和策として「マイナス金利の深堀り」はリスクが大きすぎるということになった。その理由は、2016年1月末に導入されたマイナス金利政策が、結果的には裏目に出る形で円高をもたらしたため

かなり現象論かつ経験論的で、あまり説得力はないが

円安誘導が最大の景気刺激&デフレ脱却効果を持ったというのは否定できないから、そう間違いではない。

>「外債オペ」を導入するのが良いという結論になるのであるが、それは、現状は難しい

そして、安達の結論は、結局、日銀にできることは現状では、ほとんどないという、

ま、言ってみれば当たり前の話


結局、今の日本では、金融政策は、ほぼ限界まで来ているのだから

後は、何度も言っている通り、政府の仕事、そして企業と国民の努力ということになる

つまり規制改革と投資減税で、積極的に、企業の省力化投資を進め

歳出を効率化し、保育無料化など少子高齢化対策を進め、都市部のインフラ高度化、地方のインフラ更新などを積極的に行い

同時に医療も効率化して無駄な終末期医療や高額医療を保険適応から外し、安楽死の制度化、その一方で、医療の無料化で長生きリスクをなくす

さらにBI(全国民を対象としたバラマキ)をインフレ率に応じて行うことで、需要を創出する



  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民122掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民122掲示板  
次へ