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大企業が熱視線、「高専」の底力〈AERA〉
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/370.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 8 月 27 日 08:20:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

木更津高専 情報工学科/向かって右から、望月さん、小高さん、丸山さん、米村准教授。持っているのは、情報危機管理コンテスト優勝カップと賞状(撮影/岡田晃奈)


大企業が熱視線、「高専」の底力〈AERA〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170824-00000060-sasahi-life
ERA 2017年8月28日号


 オープンキャンパス真っ盛りのこの季節。最近では親同伴で学内を回る姿も珍しくない。教育環境や入試倍率、学費もそうだが、“出口”の就職率なども気になるところ。AERA 8月28日号で、コスパのいい進学先を調べてみた。

 大学しか見ていないそこのキミ、「高専」を知ってるか。技術者育成を狙い、15歳から5年間、一貫教育を施す高等教育機関だ。時代が求める人材が次々輩出しているぞ。

*  *  *
 今年5月にあった「第12回情報危機管理コンテスト」。エントリーした千葉県の木更津工業高等専門学校(高専)は1次、2次予選と勝ち進み、決勝戦の地、和歌山県田辺市へと乗り込んだ。ところがメンバーが目にした新聞記事には「(決勝戦進出は)東京大、早稲田大、関西大、岡山大など5チーム」とあり、木更津の名がない。うち一人の丸山泰史さん(情報工学科2年)はこう振り返る。

「あと1校なんだから、うちも書けよと。でも高専だから仕方ないかなとも思った」

「サイバー犯罪に関する白浜シンポジウム実行委員会」が主催した同コンテストには、大学・大学院や高専から計26チームが参加。木更津高専からは小高拓海さん(5年)、望月雄太さん・齋藤遼河さん(3年)、丸山さんの4人のチーム、Yone−laboが出場した。

●在学中に企業から誘い

 競技内容はこうだ。まずチームが架空の企業から情報システム管理を委託されたという設定で、主催者側がさまざまなシステム障害を意図的に起こし、その解決能力を競うというもの。企業の担当者役がチームの代表者と電話やメールで連絡を取り、競技を進めるのだが、そこでYone−laboの技が光った。

 そもそもの連絡が来る前に自ら事故を把握して報告。顧客対応も優れており、総合的に審査員から高い評価を得て最優秀賞の経済産業大臣賞を獲得。試合後は一転、スマホで見たニュースには母校の名前が躍っていた。

 チームの4人は情報工学科・米村恵一准教授の研究室に出入りする有志だ。木更津高専は「高専情報セキュリティ人材育成事業」において関東近郊の拠点校に指定され、ハイレベルな教育環境にある。近年はサイバー犯罪が大きな社会問題になっているご時世。優勝した4人は注目を浴び、在学中ながら複数のIT企業などから共同研究の誘いもかかった。

 例えば望月さんと齋藤さん、丸山さんの3人は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が主催するセキュリティー研究者育成事業、SecHack365に合格。1年間イベントや遠隔実習で腕を磨くことになった。また、望月さんは友人が設立したIT企業の最高技術責任者に就任。小高さんはIT企業のラックが、若手エンジニアを支援する目的で開催している「すごうで2017」に選ばれて活動支援金100万円を獲得。今後は研修などに参加し、技術を磨くつもりだ。さらに将来の目標まで変わった。

「元々ゲームが好きでクリエーターを目指していましたが、今はセキュリティーのエンジニアになって日本を守りたいと思う」

 在学中から企業も関心を寄せる人材が輩出する高専とは、一体何者か。

 元々は技術者を養成する目的で1962年に設置された高等教育機関。15歳から5年間(商船学科は5年半)の一貫教育で、高度成長期に日本が誇る「ものづくり」を支える人材を送り出してきた。現在は国立51校、公立3校、私立3校があるという。

●海外にも“高専モデル”

 カリキュラムは、低学年のうちは高校で学ぶ教養科目が中心だが、学年が上がるにつれて専門科目の比重が増す。費用も安く、学費は入学料8万4600円、年間授業料23万4600円と国立大学の半分以下。さらに国立高専すべてが寮を併設し、月700〜800円と破格の安さだ。経済的な事情を抱える子どもの進学の受け皿にもなっているという。

 高専で指導する教員の中には、博士号を取得した研究者も多く、それぞれの研究室を持ち、雰囲気は高校というよりも大学に近い。実際に「生徒」ではなく「学生」と呼ばれ、ある学生は「入学後のオリエンテーションで、先生から『あなたたちは生徒ではなく学生です』と言われ戸惑いましたが、大人として扱われたようで誇らしかった」と話す。

 いまやASEAN・中南米・アフリカ諸国から視察が訪れるほど。さらに国立高等専門学校機構は途上国支援の一環としてモンゴル、ベトナム、タイにこの“日本型高専モデル”を展開しているという。

 引く手あまたなのは在学中に限った話ではない。就職率は例年ほぼ99%以上と大学を上回り、三菱重工、JR東日本、日立製作所といった大企業にも就職している。大手で活躍している卒業生も多いのだ。

 さらに新しい動きも。最近増えているのは“女子学生”。年々増加傾向にあり、現在は約20%を占めるほどに。大舞台で成果も上げている。

 高校生年代を対象とした世界最高峰の科学大会で上位入賞したのは、米子高専(鳥取)の前田千澄さん(物質工学科5年)と、山村萌衣さん(同4年)のペアだ。16年5月8日から1週間、米国アリゾナ州フェニックス市であった「インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2016」。世界77の国と地域から選抜された約1700人の生徒が参加するこのフェアで、燃料電池の電解質膜を卵の膜で代用し発電させることに成功していた前田さんら2人は、研究成果を発表。結果、エネルギー・ケミカル部門のグランドアワード第2等(全体の上位6%)に選出されたのだ。

●「テスト期間をのぞいた1年間ほぼ毎日研究」

 受賞の背景には、腰を据えて研究に取り組める環境があった。前田さんは2年、山村さんは1年次に、同科の谷藤尚貴准教授が主宰する「B(biology)&C(chemistry)研究同好会」に参加。先輩が行っていた燃料電池の研究を受け継ぎ、既存の電解質膜に代わる材料として「空気を通すけれども中身は腐敗させない」性質を持つ野菜や果物の皮、卵の膜に着目した。卵の膜が一番適していることがわかり、性能を上げる実験に取り組んだのだ。

「テスト期間をのぞいた1年間ほぼ毎日、土日や夏休みも研究室に通いました。まったく変化があらわれず、このまま続けて成果を上げることができるのか、気持ちがなえそうになったこともありました」(前田さん)

 地道な実験が実り、電池キット2個でLEDライトの赤色、5個で青色を灯すことに成功。15年に開催された、intel ISEF提携フェアで朝日新聞社など主催の高校生科学技術チャレンジコンテストに入賞し、出場権を獲得したという。米国大会までは5カ月間。2人は発表資料を英訳するかたわら、想定される質問の受け答えを英語で猛特訓し、大会では通訳の助けを借りずにポスターセッションに臨んだ。

「他国の生徒たちは、多少英語ができなくても、堂々と発表していた。世界を肌で感じることができました」(山村さん)
 来春卒業する前田さんは広島大への編入が決まっており、大学での研究を楽しみにしている。

●2割超が大学に“編入”

 時間をかけて学び、専門性も身につける高専の学生には、同じ教育機関からも熱い視線が送られている。前田さんのように大学に編入する道が広がっているのだ。

 通常、3年生へ編入するといい、16年度の国立高専本科卒業生9千人のうち、大学への編入率は23.6%。東大をはじめ、京大、東工大など難関大に進む学生も多い。17年は東京大へ13人、東工大へ35人が編入した。

 東大院で建築学を専攻する石田崇人さんは、小学校の頃から建物好きで明石高専(兵庫)の建築学科に進学。14年に卒業し、東大工学部に編入したという。大学卒業時には各学科1人に与えられる工学部長賞を受賞。卒業制作でも、学部の最優秀賞を獲得した。

「すでに建築の専門的な研究を高専で行っていたので、同期に比べて広い視点で学ぶことができたと思う」(石田さん)

 現在の研究テーマは、建物を長持ちさせるためのメカニズムの解明で、「人が住む家には、人の記憶が残る。そんな家をいつまでも残したい」という。

 企業や大学、最先端の現場から注目される高専の強さはどこにあるのか。国立高等専門学校機構学生指導支援室・本江哲行室長は言う。

「高専の授業は知識と実体験・実習のバランスが良く、実践的なカリキュラムで学ぶため即戦力として社会的ニーズも高い。そこが重宝されているのでしょう」

 今、高専が熱い。(ライター・柿崎明子)


 

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コメント
 
1. 2017年8月27日 14:21:15 : fN49t61XCI : FElYK1RoPUo[80]
丁稚奉公や徒弟制度の効率性が見直されるべき時代。

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