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神戸製鋼「不正40年以上前から」証言で注目すべきソ連との関係(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/226.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 10 月 21 日 14:39:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

神戸製鋼「不正40年以上前から」証言で注目すべきソ連との関係
http://diamond.jp/articles/-/146229
2017.10.19 窪田順生:ノンフィクションライター  ダイヤモンド・オンライン


ベテラン社員たちから「40年以上前から不正があった」など、驚きの証言が出ている神戸製鋼所。ちょうどその時代、不正につながったのではないかと思われる、神戸製鋼とソ連(当時)との密接な関わりがあった。(ノンフィクションライター 窪田順生)

バブル期以前から不正続ける!?
47年前、神戸製鋼を焦らせた“事件”



川崎博也・神戸製鋼社長が「約10年前から改ざんがあった」としているのに対して、ベテラン社員たちの証言には「40年以上前から」というものもある。その頃、一体何があったのだろうか? 写真:つのだよしお/アフロ

 日本の「ものづくり神話」を根底から覆す衝撃的なニュースではないだろうか。

 国内よりもむしろ海外で注目を集めている神戸製鋼の品質検査データ改ざんについて、「毎日新聞」(10月17日)が「40年以上前から不正があった」という元社員の証言や、「鉄鋼製品では30年以上前から検査データの不正が続いている」というベテラン社員の証言を紹介しているのだ。

 同社は会見で、約10年前から改ざんがあったことを認めているが、そんなかわいいものではなく、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が謳われたバブル期はおろか、下手をしたら高度経済成長期から脈々と続く「伝統」だった恐れもあるのだ。

 報道が事実か否かは、いずれ神戸製鋼側からしっかりとしたアナウンスがあるはずなので注目したいが、もし仮にこれが事実だとしても、個人的には「うそでしょ?」というほどの驚きはない。

 先週、筆者は『神戸製鋼も…名門企業が起こす不正の元凶は「世界一病」だ』という記事を書いて、「世界一の技術」を30年以上も謳ってきた同社の尊大すぎるスローガンで「現場」が追いつめられ、そこに実力が伴わずに不正を招いたのではないかと指摘したが、そのルーツが「40年以上前」にあるとなると、その可能性がさらに増してくる。

 実は今から47年前、神戸製鋼の技術者たちがすさまじい「世界一」のプレッシャーに襲われるようなニュースが鉄鋼業界を賑わせた。

 《粗鋼生産高 「新日鉄」世界一に》(読売新聞1970年2月25日)

 新日鉄が、それまで世界一だったUSスチールを追い抜いたのである。この「世界一」の勢いはとどまることを知らず、半年ほど経過した頃には新日鉄大分製作所に「世界一」の規模を誇る高炉の建設も始まっている。

かつては緊密だった
神戸製鋼とソ連の関係


 着々と「世界一」の名声を得て、遠のいていくライバルの背中を見て、神戸製鋼の経営陣は焦ったに違いない。そんな上層部たちからすさまじいプレッシャーをかけられ、「成果」を求められた現場の人間の苦悩はどれほどだったことだろう。ましてや当時は「過労死」や「週休2日」といった概念もなく、朝から深夜まで働きづめが普通という超ブラック社会である。

 ほんのちょっとのズルでみんながラクになるのなら――。そんな悪魔のささやきに転ぶ人がいてもおかしくはないのではないか。

 いやいや、誇り高い日本の技術者たちがいくら苦しいからって、そんな簡単に不正に手を染めるわけがない。そんな声が聞こえてきそうだが、これは十分ありえる。なぜなら、新日鉄が「世界一」となった1970年あたりから、神戸製鋼の「現場」は、日本のものづくりとはやや異なる独特の考え方をもった国の影響をモロに受けていたからだ。

 それは、「ソ連」である。「新日鉄」が「世界一」の座について5ヵ月後、鉄鋼業界に興味深いニュースが流れた。

「神戸製鋼、ソ連から技術導入」(読売新聞1970年7月10日)

 実はこの7年前から神戸製鋼は、ソ連の技術提携公団と、鉄鋼連続鋳造設備の製造・販売についての技術提携を締結していた。連続鋳造とは、転炉や平炉から出てきた溶鉱をそのまま型に流し込むという製法だ。当時はソ連が世界をリードしていて、「画期的な製鉄技術」(読売新聞1963年10月24日)といわれていたものだ。

 そんな新技術をどうにか日本に持ち込めないかと、日本の鉄鋼業界を代表として調査に向かったのが、神戸製鋼の専務取締役だった安並正道氏(後に神鋼商事社長)である。

ソ連の「計画経済」では
インチキは当たり前だった


 この訪ソをきっかけに、神戸製鋼とソ連は急速に接近する。68年には、機械メーカーでもある強みを生かして、ソ連の国営航空会社に「世界にも例がない」(読売新聞1968年9月11日)という陸、海、空すべて一貫輸送できるというコンテナを輸出。そのような蜜月関係は、この連続鋳造技術の導入をきっかけにさらに強固なものとなる。

 79年になると、ソ連の科学技術政策を立案する科学技術国家委員会と協力協定を締結。技術シンポジウムを8回開催した。

 当時は冷戦まっただなか。アメリカからは、「ソ連に技術を簡単に渡すな」という強い外圧をかけられていた時代である。実際に87年には、東芝グループの企業の技師がソ連に招かれて、技術指導を受けてつくった工作機械を輸出したところ、アメリカから「ソ連の原子力潜水艦のスクリューの静かさを増すこと使われたじゃないか」と因縁をつけられている。

 だが、神戸製鋼はそのような「逆風」など意に介さない「親ソ企業」というスタンスを継続した。90年には亀高素吉社長(当時)自らソ連を訪れて、副首相と会談し、先の科学技術国家委員会と研究員同士の交流を図って、将来的にはバイオテクノロジーや新素材も開発するというパートナーシップを結んだ。

 なんて話を聞くと、「神戸製鋼が旧ソ連と交流があったのはわかったが、それが不正とどう関係あるのだ」と首をかしげる人も多いかもしれないが、それが大いに関係ある。

 覚えている方も多いと思うが、神戸製鋼がソ連の研究者や技術者と親交を深めていた80年代、当のソ連ではさまざまな分野での「粉飾」が横行していた。

 これはちょっと考えれば当然の話で、当時ソ連が固執した「計画経済」は、まずなにをおいても「目標」ありきで、これを計画通りに達成することがすべてである。「ちょっと無理なんで、やり方変えてみますか」という柔軟性に欠ける社会なので、どうしても「目標達成」が何をおいても優先される「目標」となる。無理ならインチキするしかないのだ。

 そんな当時のソ連の「粉飾文化」を象徴するのが、統計局が発表していた鉱工業生産実績だ。

 年を重ねるごとに前年同期の生産を下回る品目が増えていくので、産業用ロボットとか収穫用コンバインとか新しい品目を統計にホイホイ放り込んだ。こういうものは前年がほぼ生産ゼロなので、生産増加率はずば抜けて高い。全体の生産率を少しでも良く見せようという、苦し紛れの「粉飾」である。

ソ連も大好きだった
「世界一」のスローガン


 もちろん、労働現場にも粉飾は横行していた。「日本経済新聞」では当時、国際社会のなかで、まことしやかに囁かれた「ソ連の企業カルチャー」を以下のように紹介した。

「年度計画の鉱工業生産伸び率目標が7.3%だったのに、実績が7.0%に終わった1969年ごろから、特に企業レベルで裏帳簿めいたものが目立ってきたという説もある」(日本経済新聞1982年8月30日)

 ここまで話せばもうおわかりだろう。69年といえば、神戸製鋼がソ連と急速に「技術交流」をおこなっていた時期である。当たり前の話だが、「技術交流」というものは紙切れみたいなものを渡されて「はい、完了」というものではない。異なる考え方の技術者が同じものを生み出そうと意見を交わし、互いの「知見」を学び合うものなのだ。

 神戸製鋼の「現場」がソ連の技術者との交流を重ねていくうち、彼らの「計画経済」の行き詰まりのなかで芽生えた「粉飾文化」まで吸収してしまった恐れはないか。

 神戸製鋼の経営陣が30年以上、「世界一の技術」というスローガンを叫んでいたということは先週の記事でも詳しく述べたが、実はソ連も計画経済の調子がいいときは、よく「世界一の科学技術」というスローガンを掲げていたのである。

 つまり、「世界一の技術」という「計画経済」を掲げた神戸製鋼が、その目標の未達が恒常化することで危機感を覚えて「技術の粉飾」に走るというのは、実につじつまの合う話なのだ。

 理屈ではそうかもしれないが、現場の人たちにだって罪悪感とかあるだろ、という意見もあろうが、「計画経済」のもうひとつの問題は、「ものづくり」だけに限らず、企業人としてのモラル崩壊も引き起こすことにある。

目標ありきの「計画経済」は
顧客や社会のことを考えない


 ソ連崩壊後、ロシアになってからも国営企業の腐敗はなかなかなくならなかった。代表的なものが、国内企業保護の観点で安く入手できた原料を海外へ横流しする不正だ。

「企業経営者にとっては原材料を生産にまわすより、西側市場に横流しすることが手取り早く利益を上げる手段だ」(日本経済新聞1993年3月9日)

 なぜこうなってしまうのかというと、「計画経済」が骨の髄までしみついている弊害で、「自社の利益を得る」という「目標達成」だけしか見えなくなってしまい、自由主義経済の基本ともう言うべき「顧客」や「社会からの信頼」なんてところにまで考えが及ばないのである。

「目標達成」ばかりが強調されるのは、神戸製鋼もソ連も同じ、そして、これこそが、品質検査のデータを改ざんするという「顧客への裏切り」を、神戸製鋼が長く続けられた最大の原因であるようなが気がしてならない。

 もちろん、この件に関して、神戸製鋼の経営陣などに「みなさん、ソ連の計画経済の影響を受けてましたか?」なんて質問状を送ったわけではないので、以上はすべて筆者の仮説であることはお断りしておく。

 ただ、先週の記事でも述べたように、「世界一」という目標を掲げた企業がことごとくおかしなことになっている、というのは紛れもない事実だ。東京電力、電通、東芝など近年、不祥事で世間を騒がせている企業は多分にもれず、日本の鉄鋼業界が「世界一」を謳いはじめたのと同じ時期、なにかしらの分野で「世界一」を達成し、そこからなにかに取り憑かれたようにその座に固執してきた。

 なぜ日本企業は「世界一」を謳いたがるのか。そしてなぜ、そのような「世界一企業」に限って、手抜き工事をした建物が耐え切れなくなったように、このタイミングで「崩壊」しているのか。

 このあたりの現象について実は数年前から興味があって、調査を続けており、近くそれらをまとめて出版する。興味のある方はぜひ手にとっていただきたい。

 いずれにせよ、神戸製鋼の顧客や社会に対する裏切りが「40年以上」にのぼっていたとしたら、これはもはや一個人や一部署がどうこうという問題ではなく、「企業文化」というレベルを超越した、旧国鉄の「日勤教育」に近いものがなされていたのではないかという疑惑も出てくる。

 神戸製鋼の徹底的な社内調査を期待したい。




 

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コメント
 
1. 2017年10月21日 15:32:50 : FI9YIXEk6U : eR8gOHW9n28[7]
いや、ソ連製品の品質や信頼性はともかく、ごく普通に、資本主義的な現象だとおもうけどね・・・。

2. 2017年10月21日 16:15:58 : 9iGT8pNJpc : OIhKj9aevdE[1]

安倍との関係はあっても

ソ連との関係は関係ない


3. 2017年10月21日 18:37:39 : gDuJsjuxdc : b1x@ShChRGI[531]
■この記事 何が言いたいのか?

 神鋼が お客様を欺いてたのは

 ソ連がそ〜させたのであったので

 神鋼は悪くないっていってるの?

 へ〜そ〜なんだ ソ連が悪さしたんで

 神鋼は被害者なんだといってほしいんだ?

 も〜こ〜なると だめじゃわな

 神鋼もこんな記事書く奴も

 日本には要らんわな

 日本人んを日本文化を

 冒涜する記事である!

 


4. taked4700[6542] dGFrZWQ0NzAw 2017年10月22日 07:58:26 : 51pG51dq42 : 1YnTke3oYHs[5]
>神戸製鋼の徹底的な社内調査を期待したい。

このフリーランスライタ―の方の

>なぜ日本企業は「世界一」を謳いたがるのか。そしてなぜ、そのような「世界一企業」に限って、手抜き工事をした建物が耐え切れなくなったように、このタイミングで「崩壊」しているのか。

という疑問は正しいものだと思います。

しかし、調査をするなら、現在の

>神戸製鋼の品質検査データ改ざん

の中身を調査することの方が先です。

「品質検査データ改ざん」とだけ報道がされ、改ざんの中身が全く出てこない。

自分は教員生活が長く、生徒の答案を採点していて、点数の付け方にいろいろあることがよく分かる。つまり、判断に迷う例は多々あり、簡単に割り切れない。それと同じで、品質管理と言っても簡単に機械的に判断できない面があるはず。

例えば、鋼材の寸法で、1000ミリの幅が必要である時、0.001ミリ程度のばらつきがあったらどうするのか。多分、用途によっては0.001ミリのばらつきが許されないものもあると思うが、普通なら、その程度のばらつきは問題がない。

今回の報道で、データ改ざんの中身が全く報道されないのは、実際には問題のないことを騒いでいるのではないかとしか思えない。


5. 2017年10月22日 08:23:47 : u3ndRMPYbk : MNXPdRHySko[234]

世界の製鉄メーカーのOBに匿名でヒヤリングしてみたら素材産業の実態が分かるか

もしれない。鉄鋼メーカーは鉄鋼の生産技術の進歩と共に一流の分析技術(多くの研究

者、高額な装置)も構築してきている(大半が受託分析として独立しているが)。

分析技術のスキルが無いとユーザーは受け入れ検査はできないが、製鉄メーカーほど

のスキルを持つユーザーなど皆無だ。100%の信用買いをする、そんな取引慣行の

業界ではないか。恐らく、製鉄のユーザーは仕様の意味も分からないかもしれない。

なぜなら分析スキルそのものが仕様だからだ。ユーザーは専門知識が無い分、購入し

続けてきたメーカーを変えることはリスクになるのでやらないことも助長している。

こう考えると世界の製鉄メーカーは大なり小なりやっている気がしてきた。あるメー

カーは「過去はやっていたが今はやっていない、と思うが。。?」「競争の激しい素

材製品ではやっているかも。。。?」などの意味深な答えが返ってくるかもしれな

い。


 


6. 2017年10月23日 17:05:19 : 3JX05osaMh : 9bJjmHs4RSk[1]
神戸製鋼の品質データ改ざんとの報道ですが、
これが日本の普通の品質管理ではないですか?
私が10数年前に勤めていたプレス工場では、
1.6ミリの板圧指定の製品の鉄板が、1.5ミリの板が送られてくることがあった。
送り元に苦情を言ったところ、「0.5ミリの違いはJIS規格の範囲内であるから、なにも問題ないです」との事でした。
1.6ミリと1.5ミリでは、全然違う製品のはずですが、
日本の製品企画なんて、こんなものか とあきれました。
プレス型の曲げの駒を薄板用と厚板用の2種類を用意し対応しました。

7. 2017年10月23日 19:15:35 : dyQoom4XkC : N6h@OXZEmw4[1]
ああそうか。安倍がなぜ三菱系の企業でなく、
神戸製鋼に入社したのか理由がわからなかったが、
ソ連の核技術を入手することが目当てだったわけだ。
島津論文の裏がまた一つとれたな。

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