早くから前輪駆動を手がけていたアウディの経験が、1970年代のフォルクスワーゲンの大転換に大きく寄与したのである。

アウディは1980年代、高速4WDをクワトロと名づけ、世界ラリー選手権で連戦連勝することにより、ブランドを確立した。

Audi Ur-Quattro (1980-1984)
https://www.youtube.com/watch?v=2JE9IIIndYE

次いで高速ディーゼルエンジンに注力し、ルマン24時間レースでもディーゼルエンジン搭載車として初優勝するなど活躍したが、その後に発覚したディーゼルエンジン排気ガス不正により、一挙にブランドイメージは失墜したのである。

アウディは電気自動車と自動運転車で再び先進的な自動車メーカーとしてのブランドを回復しようとしているが、自動運転と言うのは理論上ではできていたとしても、実際の道路上では想定外の出来事ばかりなので、下手したら会社もろとも吹っ飛びかねない。

かつて先進的な自動車メーカーとして知られていたフランスのシトロエンだが、1960年代に自動運転車をテストしたことがある。

1960s Citroën DS driverless car test
https://www.youtube.com/watch?v=MwdjM2Yx3gU

これを見ると、相当なレベルに達していることが分かる。ところが同社は一旦、開発を中止するのです。事故が起きた場合の問題に対処できないから。同社が1974年に倒産し、プジョーの傘下に入って最近再び自動運転車をテストしていますが、当時の関係者がいないから止める人がいないのでしょう。