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日銀が出口戦略模索の兆候 相場への影響は?
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180117-00000005-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 1/17(水) 19:00配信
日銀が長期国債の買い入れ額を減額した影響は
1月に入って、日銀が長期国債の買い入れ額を減額したことから「日銀が金融政策の変更をしたのでは?」との思惑も広がっているが、今後日銀が金融緩和政策の出口戦略を進めた場合、相場にどのような影響を与えると考えられるのか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、自身の見方を解説する。
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1月9日、日銀は「残存10年超25年以下の国債買い入れ額」を2000億円から1900億円へ100億円減額しました。また、「残存25年超の国債買い入れ額」に関しても900億円から800億円へ100億円減額しました。
これらの決定から、日銀が量的緩和政策の出口を模索している様子がうかがえます。そして、もしかしたら「ついに量的緩和政策が終わるのか?」と不安になった投資家もいるかもしれませんが、別に驚くようなことではないでしょう。
そもそも日銀が国債を未来永劫買い続ける、ということはあり得ません。日銀が量的緩和政策の出口を模索することは当然のことで、いつか必ず日銀による国債の買い入れは止まります。
では今後、日銀の量的緩和政策が出口に向かうとすれば、相場に対してどのような影響があると考えられるでしょうか。
急激に減らしていく可能性は考えづらい
結論から申し上げると、私は日銀の出口戦略が相場に対して影響を与える可能性を、あまり考えていません。EUの例を見ても、ECB(欧州中央銀行)が昨年、国債の買い入れ額を減額する旨を発表しましたが、相場に対してそれほど影響を与えませんでした。
また、今後日銀が量的緩和政策の出口戦略を進めるにしても急激に国債の買い入れを減らしていく可能性は考えづらいと言えます。仮に日銀が急に国債買い入れを減らしてしまい、その結果、円高株安の状態になるようなことがあれば、予定されている消費税増税がまた延期になってしまう可能性もあります。
ちなみにアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は昨年10月から、これまで買いためた国債を売りに回し始めましたが、一気に売り出すのではなく少しずつ売りに回しています。
■出口戦略よりも意識すべき材料
私としてはトレードをする上で、「日銀の出口戦略」よりも、日本企業が3月決算のために海外で得た利益を日本国内に戻す「レパトリエーション」や、「アメリカの大型減税」によってアメリカ企業が海外に留保している資金をアメリカ国内に資金を戻す動きの方を意識しています。
もっとも1ドル=80円を割った円高時代を経て、日本企業は資金を日本に戻さない独立採算制を採用する傾向にあります。また、アメリカに関してもまだ実際に大型減税が始まっているわけではないので、どれだけの影響があるのかは未知数ですが、相場に影響を与える可能性はこちらの方が高いと考えています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。
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