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トランプ政権に備える企業、就任式に献金 国民の反発と途方もない機会 就任演説 意図的カオス バフェット閣僚人事を支持
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投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 20 日 18:25:46: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

トランプ政権に備える企業、就任式に献金
就任パレードが行われるルートに沿ってたなびく米国旗
By REBECCA BALLHAUS
2017 年 1 月 20 日 17:00 JST

 昨年夏には、大統領候補だったドナルド・トランプ氏への懸念から共和党全国大会への献金をためらった企業が多かった。そのため、献金額は開幕の数日前の時点で予算を600万ドル下回っていた。

 数カ月後、トランプ氏の支持者が就任式のための献金を募ったとき、そうしたためらいは消えていた。献金は、週末のパレードやコンサート、その他のイベントに充てられる。

 7月の全国大会で支持を表明しなかったり献金を減らした企業のうち、少なくとも4社が就任式実行委員会に献金した。同委の幹部によると、献金額は過去最大の9000万ドルに達した。これは、バラク・オバマ大統領の実行委員会が集めた5300万ドル(2009年)と4400万ドル(13年)を大きく上回る。

 ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)、ウォルマート・ストアーズ、コカ・コーラ、モトローラ・ソリューションズは、昨年夏の共和党大会には献金をしなかったか金額を減らしていたが、実行委員会には献金している。UPS、ウォルマート、コカ・コーラは、共和党と民主党の過去の党大会には献金をしていた。

 こうした献金事情は、米国企業がトランプ氏との関係をシフトさせていることを物語る。大半の企業は、大統領候補だったトランプ氏と関連づけて考えられることを警戒していた。産業界の大部分は民主党のヒラリー・クリントン前国務長官を支持していた。

 投票日以来、多くの企業がツイッターなどでトランプ氏の攻撃を受けてきた。

 トランプ氏は最近、ゼネラル・モーターズやボーイングといった企業をツイッターで批判する一方、フォード・モーターなどに対しては他国ではなく米国内での生産増強計画を発表したことから称賛した。ウォルマートなど多くの企業が、雇用計画の引き上げを発表するなどしてトランプ氏の批判をかわしたばかりか、ツイッターで称賛にあずかっている。

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トランプ氏がホワイトハウスに持ち込む「意図的なカオス」
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リーランド州のアンドリューズ空軍基地に到着したトランプ次期米大統領とメラニア夫人(19日) PHOTO: EVAN VUCCI/ASSOCIATED PRESS
By
MICHAEL C. BENDER
2017 年 1 月 20 日 15:27 JST
【ワシントン】ドナルド・トランプ氏は、政治的な攻撃と大胆な約束を連発する型破りな選挙運動で米大統領選を制した。20日に第45代大統領に就任するトランプ氏は、そうした戦略の多くをホワイトハウスに持ち込むことになる。
 トランプ氏は最近、来る医療・税金面での変更についてのツイートやコメントで、議会を主導する共和党議員を混乱させた。自国の情報機関にけんかを売り、米国に不可欠な軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)に対しては批判を繰り返して困らせている。
 トランプ氏が指名した閣僚候補の多くはまだ上院の承認を受けていない。これに対し、バラク・オバマ大統領には就任当日に7人の閣僚がいた。上院情報委員会の幹部はトランプ氏や側近らとロシアの関係を調査している。
 ジョージ・W・ブッシュ政権で働いた経験を持つ共和党の政治ストラテジスト、スティーブ・シュミット氏は「彼(トランプ氏)の周辺はカオスだが、それは意図的なカオスだ」と述べ、「同氏のために最大限のコントロールを保持する種類のカオスだ」と説明した。
 トランプ氏は大胆にも、就任イベントと自身の政権は輝かしいものになると言ってきた。側近らによるとその背景には、これまで銀行や規制当局者、政敵と渡り合う際に、混乱を意図的に利用して成功してきたことがある。
 同氏の政治アドバイザーだったエド・ブルックオーバー氏は「われわれが選挙戦で見たトランプ氏が、大統領に就任するトランプ氏だ」と説明。「どの政権もそれぞれの運営スタイルを模索する。運営しながら習得することも多い」と述べた。
互いに認識異なる次期閣僚
 トランプ氏が構築する閣僚チームも型破りだ。次期閣僚の多くは気候変動やロシアの役割を含む問題について互いに異なる認識を持っており、トランプ氏の考えと違うケースも多い。そうした集まりは議論続きになる可能性もあるが、相反する見解に最後まで耳を傾けたうえで最終的な結論を出すのがトランプ流だと側近らは話す。
 だが同氏が引き継ぐ職務の範囲を考えると、そのスタイルでうまくいくかどうかは不明だ。

就任前の支持率(紫:不支持 グレー:支持)
https://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CN350_INGPOL_16U_20170118195106.jpg

 ホワイトハウスには政府の中枢となるウエストウイング(西棟)があり、その下には巨大な官僚機構がある。そしてトランプ氏は世界的スケールでの政権運営を迫られる。過去の大統領経験者によれば、オーバルオフィス(大統領執務室)では日々決定を求められる。トランプ氏自身も17日、1つ決定を間違えば破滅的な結果を招く恐れがあるとの認識を示した。
 トランプ氏は新興メディア「アクシオス(Axios)」とのインタビューで、過ちを犯すことについて質問され、「間違いはある」と答えたうえで、「それらは甚大な影響は及ぼさず、調整できるような間違いでなくてはならない」と述べた。
 大統領報道官に指名されているショーン・スパイサー氏は、20日に各機関に乗り込む政権移行チーム幹部を上陸作戦のチームにたとえた。次官、副次官、海外大使の長い指名リストも準備が整っており、トランプ氏の承認を待つだけだという。それら候補者の大半は、上院からの承認が必要となる。
 スパイサー氏は18日、記者団に対し、「初日に向けた準備は万端だ」と述べた。
 トランプ氏は、就任初日に連邦職員の採用凍結や、議員任期を制限する憲法修正の提案など10件以上の措置を講じると言明していた。だがスパイサー氏によれば、就任直後に大統領令を出すのは、治安上の理由で必要な「4、5件」になるとみられる。
就任1週間前のWSJインタビューでは
 選挙で約束していたイスラム教徒の入国禁止については、トランプ氏はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで、就任数日中に「非常に綿密な調査」手続きを設けることになりそうだと説明。「テロリスト国家や、テロ絡みで大きな問題を抱えているシリアといった国からは、1人も受け入れない」と述べた。
 1週間前の13日、トランプタワーでインタビューに応じたトランプ氏は、自身を待ち受けている仕事についてリラックスしている様子だった。携帯電話に着信があると、おおむね笑顔で話し、政治戦略について短い会話に興じた。
 インタビューに戻ると、「以前はビルを建てていたことが信じられない」としたうえで、「実際は、ある意味で同じことだ」と話した。
 だが政権移行期間が終わりに近づくなか、就任後に予想される現実が頭をよぎったのか、間が空くこともあった。スパイサー氏は、移行プロセスを通じて新たな職務について学ぶトランプ氏が「一貫して謙虚」だと述べた。
 トランプ氏は、就任演説に細心の注意を払って臨むという。言葉の操り手として知られているわけではない同氏は、就任演説の執筆、編集、練習に力を注いできたとスパイサー氏は述べた。
 スパイサー氏によれば、演説の長さは20分程度、移民政策の変更やインフラ支出拡大への意欲が中心になる見通しだ。
トランプ政権へ始動
• トランプ氏と利益相反、早わかりQ&A
• ドル高に包囲されたトランプ次期大統領
• 米国民の大多数「トランプ氏はツイッターやめよ」


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【社説】トランプ氏の船出、国民の反発と途方もない機会
国民はその資質に懐疑的だが政策面に期待
大統領就任式のリハーサルが行われている連邦議会議事堂(15日)
2017 年 1 月 20 日 16:35 JST

 米大統領就任式を20日に控えたドナルド・トランプ氏は過去に前例のない反発に直面している一方、目の前には途方もない機会が広がっている。トランプ氏が目の当たりにしているのはパラドックスを抱えた国民だ。同氏の大統領としての資質には疑問を抱きつつも、機能不全に陥ってさえも権限を強める政府を変革させるという公約を果たしてくれるのではと国民は期待している。

 その意味でトランプ氏はバラク・オバマ大統領とは正反対だ。米国民はオバマ氏の人格は称賛したものの、公約を果たすという点では失敗したとみている。トランプ氏は人格面への高評価という貯金なしに大統領職に就くことになる。つまり、国民の支持を勝ち取るために、過去の多くの大統領よりも実績を上げなければならない。

***

 そしてトランプ氏は、あからさまに、かつ執拗に自らの失敗を望んでいる反対勢力と対峙する中で実績を上げる必要がある。大統領就任式は通常、政治的結束の瞬間であり、国家として目指すことを訴える場である。だがトランプ氏にハネムーン期間はない。

 民主党の幹部らはトランプ氏の当選は正当性がないと主張し、メディアの大半は同氏の自滅を望んでいる。それは党派心とイデオロギー、それにトランプ氏は勝てないし勝つべきではないという選挙期間中の自分たちの見解の正しさを単純に証明するためにだ。メディアと官僚からこれほど敵意ある反発を受けている大統領はリチャード・ニクソン氏以来だ。

 だがこうした敵意に対して怒るのではなく、トランプ氏はこれを好機ととらえるべきだ。多くのエリートたちは同氏が失敗するだろうと考えているのだから、初期の小さな成功であっても彼らは困惑するだろう。多くの左派がファシズムの台頭を予想しているのだから、連邦議会とうまく渡り合えば彼らの顔をつぶすことができる。多くのメディアが億万長者の集まりのリーダーとしてトランプ氏をみているのだから、貧困からの脱却と学校選択制の拡大を目指した政策で形勢逆転できるではないか。

 トランプ氏が僅差ながらも勝利したのは、リスクを取ってもトランプ氏に投票する価値があると判断した中道右派と無党派の有権者のおかげだ。注目すべきは、彼らが同氏への判断を保留しているように見えることだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースが共同で実施した世論調査によると、トランプ氏個人を肯定的にとらえている国民は回答者の38%である一方、否定的にとらえている割合は48%と、否定的な見方が10ポイント多い。就任時の数字としては近代のどの大統領よりも低い。

 だがこれも注目すべきことだが、国民はトランプ氏の人格や資質よりも、政策面に関心を向けている。税制改革、過激派組織「イスラム国」(IS)に対する作戦、道路や橋の整備、健康保険制度の手直しなどは広く支持されている。仮にトランプ氏の人格に関して有権者がどっちつかずの思いを感じているのであれば、政策面で支持を得る余地があるということだ。

***

 トランプ氏に託された一番の、そして最もやり遂げる必要がある使命は、経済を1〜2%の低成長から脱却させ、オバマ政権下で伸び悩んだ中間層の収入を上げることだ。オバマ氏は経済成長より自らの社会的・政治的信念を優先させ、米国と自らの立場を苦しめてきた。オバマ政権下で成長を妨げてきた障害物を取り除くことで、これまで弱かった投資を解き放つことができるのはトランプ氏にとって好機となる。

 規制を緩和し、税制を改革し、国内のエネルギー生産の制限を解き、健康保険市場を取り戻せば、資本が湧き出て投資意欲が再活性化される。そうすれば新たなベンチャーが創出され、抑えられていた事業取引も成立するようになる。トランプ氏には貿易に制限を設けようとする衝動があるが、成長を目指した政策を台無しにすることのないよう、そうした衝動を十分に封じ込めておかなければならない。トランプ氏流で成長を再活性化させることは懐疑派を納得させる最善の方法だ。

 国民の暮らしへ見境なく介入することから、ほとんど信頼されていない政府の改革も次期大統領の仕事だ。公共サービスを目に見える形で手直しすることが必要だ。例えば、納税者の質問にきちんと答える内国歳入庁(IRS)、退役軍人を見殺しにしない退役軍人向けのサービス、そしてより多くの選択肢があり保険料の安い健康保険だ。

 われわれはトランプ氏の移民政策に関する考えには同意しないが、国境政策が厄介である理由の1つは、違法移民が無法と無秩序の感覚を想起させるからだ。また、公共事業の承認手続きの迅速化は優先されるべき政策だ。

 ワシントンでトランプ氏に必要なのは、自身の政策を動かすことのできる協力者だ。連邦議会の共和党は専門知識と助言の源であることをトランプ氏は認識すべきだ。トランプ氏が議会共和党を協力者として活用し、目的を共有できれば、最初の2年間をロナルド・レーガン政権の1期目以来、最も際立ったものにできるはずだ。逆に、感情的なことや政策上のたわいのない違いなどで彼らと衝突すれば、民主党がその亀裂を利用し、4年後、もしくはそれより早く、トランプ氏をオフィスから追い出すことになるだろう。

***

 トランプ政権で最大の不確定要素は外交関係だ。外交に関してトランプ氏は直感はもっているものの、経験はない。しかも同氏の衝動的なコメントは不安を招く可能性がある。オバマ氏は友好国との関係を犠牲にしてでも敵対国と上手く付き合う方針だったため、友好国を心配させた。トランプ氏は、自身が掲げる「米国ファースト」というスローガンは単に表紙が異なるだけで、中身は同じ米国の後退を意味しているのではないかと懸念している同盟諸国を安心させる必要がある。少なくとも防衛力の強化は友好国、敵対国ともに強い印象を与えることになるだろう。トランプ氏が予算を理由に諦めることはないと仮定すればの話だが。

 トランプ氏の口が最も災いをもたらす領域が外交だ。ドイツのメルケル首相に対する今週の発言は無駄に相手を怒らせる類のコメントだ。トランプ氏が欧州の頭越しにロシアとの関係の「リセット」を図るのであれば、ドイツと米国を分断させるというロシアのウラジーミル・プーチン大統領の目標を達成させることになる。そのうえ、トランプ氏が望んでいる北大西洋条約機構(NATO)による負担増が決してかなわないこととなる。

 メキシコに関しては、貿易面での「いじめ」によってこの隣国を反米左派の国に押しやり、数十年続いた経済成長を終わらせることのないよう、態度を緩めるべきだ。違法移民が問題であると考えているのであれば、仮にメキシコに左派のポピュリスト政権が誕生すれば、今どころの問題では済まなくなる。

***

 トランプ氏は現状打破を約束した。大統領として成功するためには、この公約を果たさねばならない。それは冒険となるだろう――ホワイトハウスには少なくとも6つの権力中枢があるように見えるため、なおさらだ。方向性のない「カオス(混沌)」による政権運営は混乱を招きかねない。それでも、トランプ氏の閣僚人事はオバマ、ブッシュ両氏よりも良い。見事な人選もある(国防長官に指名されたジェームズ・マティス氏)。

 「ネバー・トランプ」というスローガンを掲げている勢力の抵抗は激しいだろう。だが一般国民は結果を待っている。トランプ氏の成功は国内における好景気と、米国に対する諸外国の尊敬を勝ち取るとした公約を果たせるかどうかにかかっている。

トランプ新大統領特集

大統領就任式の準備進む首都ワシントン
就任控えたトランプ氏、支持者は複雑な思い
トランプ氏と利益相反、早わかりQ&A
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【寄稿】トランプ氏の就任演説、前例ないものとなるか?素晴らしい大統領ほど短い演説を行う傾向
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-RR008_dibacc_IM_20170117153920.jpg
大統領就任演説を行う米初代大統領のジョージ・ワシントン
By THOMAS V. DIBACCO
2017 年 1 月 20 日 17:14 JST

――筆者のトーマス・V・ディバッコ氏は首都ワシントンにあるアメリカン大学の名誉教授

***

 ジョージ・ワシントンが米国初の大統領就任演説を行ったのが1789年。以来、多くの就任演説が行われてきた。こうした演説が法律で要求されているわけではないが、ワシントンは新たに採択された合衆国憲法に対する自身の見方を表明するのが適切だと感じていた。この演説は先例となった。必ずしも良いものとは言えないが。

 ワシントンと異なり、多くの歴代大統領は平凡な言葉を就任演説に詰め込んできた。それぞれの演説は過去の演説に倣って構成されるため、その効果は時間がたつにつれ、ある種の増幅された無関心を聴衆にもたらすようになってきた。

 一般的に、就任演説の構成は3つに分かれている。つまり、新大統領が就任を誇りに、そして(あるいは)慎み深く受け止めていることを認識し、米国の歴史からいくつかのエピソード(見習うべき良い例、または避けるべき悪い例)を引用し、次期政権の方向性を語るのだ。前任者に暖かい言葉が向けられるときもあるが、それはあくまで「時々」にすぎない。

 就任演説の長さと大統領の質の間には負の相関関係があるように思える。歴史家から最上級の評価を得ている大統領は無口だった。ワシントンの2期目の演説に含まれた単語数は135語だ。また、トーマス・ジェファーソン、アンドリュー・ジャクソン、セオドア・ルーズベルト、ウッドロー・ウィルソン、フランクリン・ルーズベルトの演説も簡潔だった。9000語近くの最も長い演説はウィリアム・ヘンリー・ハリソンのもので、1841年の寒い雨の日に行われた。ハリソンは風邪をこじらせて肺炎となり、1カ月後に死去した。

 評判が劣る大統領のもろさは演説に反映されている。軍人として40年を過ごしたザカリー・テイラーは言葉の達人とは言えなかったが、自分のために軍人に近い規範を提示した。「知らされ得る限りにおいて、私は誠実性、能力、そして忠誠をもって官職を授かるのに不可欠な前提条件とするつもりだ」

 フランクリン・ピアースは、同氏が任期中に取ることになるのと同じ取り乱した態度で演説を始めた。「同郷の人よ、私が自分にとって望ましいというより、むしろ他人にとって最適な職位を担わされる結果になったことに対し、私自身以外に誰も個人的な後悔とつらい悲しみを知り得ないと感じることに安心感を覚える」

 次に、カルバン・クーリッジが1925年に行った演説はかなり基本に忠実なものだった。「共和国の本質は代議政治だ。われわれの議会は人民と各州を代表している。あらゆる立法問題において、それは大統領の自然な協力者なのだ」

 大統領の中には、就任演説を利用して勇敢な姿勢を示す者もいた。ラザフォード・B・ヘイズは憲法を改正して大統領の任期を1期6年に制限するよう提案した。ジョン・F・ケネディとグロバー・クリーブランドは自立を促した。クリーブランドは1893年、「家父長主義の教訓は捨て去るべきだ。より良い教訓は、人民は愛国的かつ快活に自分たちの政府を支援すべきで、その(政府の)機能に人民の支援は含まれないと教えることだ」と述べた。

 いくつかの就任演説は精彩を欠くものだったが、歴史として読むとちょっとした慰めになる。連邦政府が直面する問題は決して変わらず、最大の問題は財政なのだ。ジェームズ・ブキャナンは1857年、「われわれの現在の財政状況は歴史上比類がない」と嘆いた。

 20日の就任演説で、ドナルド・トランプ氏が誰の例に倣うのだろうか。

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バフェット氏:トランプ次期米大統領の閣僚人選を「圧倒的に」支持
Amanda Gordon、Noah Buhayar
2017年1月20日 15:47 JST

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大統領選挙中はクリントン氏を支持し、トランプ氏とは頻繁に衝突

米資産家ウォーレン・バフェット氏はトランプ次期米大統領による閣僚人選を「圧倒的に」支持すると述べた。
  米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるバフェット氏は19日、自身の人生に関するドキュメンタリー作品の試写会で、「私は誰が大統領でもそのように感じる」とコメントした。同氏は「私もそうだが、CEOは運営上役立つ人材を選定する能力を持つべきだ」と述べ、「失敗すれば、自分の責任であり、新しい人を起用する必要がある」と付け加えた。
  バフェット氏(86)は大統領選中、民主党候補のヒラリー・クリントン前米国務長官を支持し、ネブラスカ州オマハを同候補のために遊説した。一方、トランプ氏とは頻繁に衝突し、過去約40年、主要政党の大統領候補が開示してきた確定申告書を同氏が公表しない点を厳しく批判していた。
  ただ大統領選後は、バフェット氏はトランプ氏に対しより融和的な口調を用い、結束を呼び掛けている。昨年11月のCNNとのインタビューでバフェット氏は、人々はトランプ氏に同意できないかもしれないが、最終的には同氏は「あらゆる人からの尊敬に値する」と述べていた。
原題:Buffett Says He Supports Trump’s Cabinet Picks ‘Overwhelmingly’(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-01-20/OK2DOF6JTSEW01

 

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