★阿修羅♪ > 国際18 > 895.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
米中首脳会談中のシリア攻撃、中国側の本音は何か 米中会談寄与−フォードEV拡大 中国楽視、米国売上高が予想下回り人員削減
http://www.asyura2.com/17/kokusai18/msg/895.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 4 月 11 日 10:53:01: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

【第99回】 2017年4月11日 加藤嘉一 :国際コラムニスト
米中首脳会談中のシリア攻撃、中国側の本音は何か


習近平国家主席の米国訪問
今回は“様子見”の色彩が濃い

 先週、習近平国家主席が米国を訪問し、ドナルド・トランプ大統領と初めての会談に臨んだ。同会談に同行・参加した王毅中国外相の会談後ブリーフィングによれば、「両国首脳は7時間以上に渡って深く交流し、中米関係と共に関心を持つ重大な国際地域問題を巡って意見交換をした。多くの重要なコンセンサスを得た。双方は今回の中米首脳会談は前向きであり成果に富んでいたと考えている。会談は中米関係の発展に建設的基調を打ち立てたと同時に、双方が共同で努力をしていく方向性を打ち出した」とのことであった。

 日本でも多くの報道がなされていると察するが、本稿では同会談の様子を中国国内から眺めながら、特に本連載のテーマにも照らし合わせ、「習近平主席率いる中国共産党指導部がどのような視角・立場からトランプ大統領を見つめ、同陣営とどのような関係を構築しようとしているのか?」を巡って私が感じたこと、考えたことを三つの切り口から書き綴ってみたい。

 一つ目が、習主席率いる党指導部にとって、今回の訪米には“様子見”という色彩が濃かったという点である。習主席が訪米を終えて北京に戻った直後、今回の習主席訪米の企画・実行に関わった中国外交部スタッフが私に次のような振り返りを語った。

「習主席とその周辺からすれば、例えば“一つの中国”政策などではトランプ大統領の立場に対してある程度の掌握を持てるに至っているが、それでも同大統領、そしていまだその人事調整が不安定に映るトランプ政権に対して安心しきっているわけでは決してない。一歩一歩各レベルの会談や接触を続けつつ、確信を得ていく過程にある。だからこそ、今回は首都ワシントンD.Cではなく、フロリダ州で、しかもトランプ大統領自身の別荘に赴くことで彼に気分良く振る舞ってもらい、友好的な雰囲気の中で終了することを心がけた。習主席の外遊をフィンランド訪問とセットにしたのも、ピンポイントで米国へ外交をしにいくというトーンをダウンさせるためだったと私は理解している」

 トランプ大統領との会談においても、習主席は終始米中が協力していくことの重要性を前面に出す姿勢で臨んでいたように思える。「私と大統領は長時間に渡る深い意思疎通を行い、相互理解を深め、相互信任を増進した。多くの重要なコンセンサスも得たし、良好な仕事の関係を構築できた」(習主席)。

 中国側が様子を見ながら、ステップ・バイ・ステップでトランプ陣営との協力事項と関係構築を推し進めていこうとしている一つの状況証拠として、今回会議の一つの成果とも言えるだろうが、「外交と安全保障」「経済」「法の執行とサイバーセキュリティー」「社会と文化」という4つの分野で対話メカニズムを設ける米中包括対話が構築された。

 トップは習・トランプ両首脳が務めるが、首脳会談期間中、汪洋国務院副総理や楊潔チ(チの字は竹かんむりに“褫”のつくり)国務委員(外交担当、元外相)など各分野の責任者が米国側のカウンターパートとメカニズムの運用方式や重点とする分野などについて協議を行った。中国側としては、トップ会談、准トップ会談、ハイレベル協議、各分野事務協議などあらゆるレベル・角度からトランプ陣営の対中政策における戦略的意図を伺い、洗い出し、対米戦略・政策における“確信”を掴みにいきたいと考えているのだろう。

 習主席は会談の席でトランプ大統領の年内の中国公式訪問を要請・招待し、「トランプ大統領もそれを受け入れた。現段階では訪中は2017年度内を予定している。大統領は日程を確認・調整すると応えた。訪問をいつに設定するのが適当なのかをこれから中国側と一緒に考えていくことになるだろう」(ティラーソン国務長官)。秋に北京で開催される共産党の19回大会との絡みも注目されるが、習主席としてはトランプ大統領中国公式訪問を2017年における中国外交の成果としたいのだろうし、党指導部としては可能な限り「19回党大会円満終了」+「トランプ大統領公式訪中」の間に戦略的リンケージを見出すことで、習近平率いる党指導部の正統性を確保・強化しようとしているに違いない。

 2日目の米中首脳会談で習主席の右隣に座り、やや後ろに引いた角度から同主席とトランプ大統領とのやり取りを無表情で見つめていた王滬寧・中央政策研究室主任兼政治局委員あたりは、今年下半期の中国政治と対米関係の関係性について思考を凝らしていたのではないかと私は勝手に想像している。

米中首脳会談期間中のシリア攻撃
中国は米国を暗に牽制している

 二つ目は、米中首脳がフロリダ州で時空を共有している間、米国がアサド政権による化学兵器使用によって多数の市民に被害を与えたシリアに対する軍事行動を始めた状況を巡る、米中のやり取りと探り合いについてである。ティラーソン国務長官が首脳会談後記者たちに行ったブリーフィング&質疑応答によれば、トランプ大統領は一日目の夕食会が終わりに差し掛かる20時40分頃、習主席に対して直接軍事行動の事実を伝え、その意図と背景について説明したという。「習主席は伝えてくれたことに感謝すると呼応し、子どもが命を失ったりしている状況下でのそのような対応は必要であると理解を示した」(ティラーソン国務長官)。

 米中首脳会談期間中に起こった米国によるシリア攻撃に関して、中国政府訪米団報道官の陸慷中国外交部報道局長は記者たちからの質問に対して次のように答えた。

「中米両国首脳が会談をしている最中この問題にも話が及んだ。習近平主席は中国側の化学兵器使用に反対するという一貫した立場を述べ、現在差し迫った任務は情勢の一層の悪化を防止し、シリア問題の政治的解決プロセスを何とかして守ることである」

 その後の中国外交部報道官の記者会見でのコメントなどからも比較的明確に見て取れるが、中国のこの問題に関する立場は三つに集約されるといえる。

 一つは、いかなる国家・組織・個人がいかなる目的によってであれ化学兵器を使用することに反対すること、二つに、問題は政治的に解決されるべきであること、言い換えれば、可能な限り軍事力の行使やそれによる解決を回避し、政治的駆け引きや外交的交渉によって情勢を緩和すべきだという主張だ。最後に、問題解決には国際連合の枠組みとルールが活用されるべき、特に化学兵器使用過程に対する調査や検証作業のプロセスで国連が独自の役割を担うべきであるという立場である。

 このように考えてみると、2番目と3番目の理由・動機によって、中国当局がトランプ政権のシリア攻撃を暗に牽制している現状を比較的容易にうかがい知ることができる。どのような状況であっても、米国は軍事力の行使に慎重になるべきであり、国連の枠組みとルールを重んじるべきだと米国に忠告したかったのであろう。

 そして、この米国のシリア攻撃に対する牽制からこれまた比較的容易に連想できるのが、北朝鮮の核ミサイル問題を巡る米中間の駆け引きである。

 中国はトランプ政権に対して、(1)中国は一貫して朝鮮半島の非核化にコミットする立場にある、(2)問題解決は政治的解決によるべきである、(3)国際連合の枠組みとルールを通じた解決プロセスが遵守されるべきである、という3点を主張したいのだろう。

 現状からすると、要するに北朝鮮への先制攻撃には慎重になるべきであり、対北朝鮮制裁プロセスも国連安保理で審議・採択した枠組みから出るべきではない、ということであろう。習主席はトランプ大統領に対して、従来の立場に基づいて、米国が韓国に高高度追撃ミサイルシステム(THAAD)を配置することにも反対の意を示している。米中両首脳は会談を通じて北朝鮮の核問題解決を巡って協力強化を謳ったものの、今後、朝鮮半島は以前にも増して米中の地政学的力量・戦略的意図が交錯する地帯へと化していきそうである。

習近平政権の特徴
有利な分野はクローズアップ

 三つ目に、習近平政権の特徴であると私が考える“内政の外交化”、および中国外交に顕著に見られる自らに有利な分野はクローズアップし、不利な分野をカモフラージュしようとするスタイルが如実に表れていたことである。習主席が会談においてトランプ大統領に呼びかけた次の部分を見てみよう。

「中国は現在供給側構造改革を推進しており、不断に内需を拡大している。サービス業が国民経済に占める割合も不断に高まっている。中国経済は良好な発展の勢いを保持していくであろうし、中米の経済貿易協力を巡る展望は広く開かれている。双方はこの機会を掴むべきである。中国は米国が"一帯一路"の枠組み内における協力に参加することを歓迎する」

 トランプ大統領率いる米国に中国経済の現状と改革を支持してほしいこと、特に習近平政権が提唱・宣伝する“一帯一路”を米国に肯定・評価してほしいという意思が垣間見える。また、習主席は自らが内政面で大々的に推し進める軍事建設、反腐敗闘争といった分野でも米国側に協力を求めている。

 繰り返すが、習主席およびその周辺には、特に自らが重視する内政マターを外交の舞台で提起・議論し、外国指導者(特にライバル米国)からの支持や協力を取り付けることで共産党政権の威信を向上させようとする傾向が顕著に見て取れる。

 トランプ大統領自身の“アメリカファースト”もあり、米国が経済・貿易問題で中国側に何をどのように要求するかも注目された。米国は「米国の中国への輸出を増やし、対中貿易赤字を減らすために」(ロス商務長官)“100日計画”を作って取り組んでいくつもりだという。興味深かったのは、米中首脳会談後の王毅外相によるブリーフィングや国営新華社通信による関連報道からは“100日計画”の存在や実施について言及が見られなかったことである。

 米中間で具体的な取り組みや進め方について合意が取れていないが故に言及がなかった可能性は十分にあるが、それと同様に、あるいはそれ以上に、中国側として同計画の存在と実施が自らの思惑や利益に符合しないと考えているからであろう。

 習近平陣営が警戒する経済・貿易の分野において主導権を握るべく、中国側としては上記の包括的対話のメカニズムを存分に活用しようと奔走するであろう。とりわけ、中国側は米中首脳会談の後というタイミングで米国が中国を“為替操作国”に指定してくるか否かを警戒・懸念していると私は見ている。

(国際コラムニスト 加藤嘉一)
http://diamond.jp/articles/-/124334


 

フォードCEO:米中首脳会談、関係強化に寄与−中国EV投入拡大へ
Bloomberg News
2017年4月10日 19:22 JST
Share on FacebookShare on Twitter
関連ニュース
Janet Yellen, chair of the U.S. Federal Reserve, speaks at the Federal Reserve System Community Development Research Conference in Washington, D.C., U.S., on Thursday, March 23, 2017. While Yellen raised interest rates by 25 basis points as expected last week, the outlook was less hawkish than market participants foresaw, with projections for the medium-tem tightening cycle largely unchanged. Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
米FRB議長:政策の重点は経済の修復から進展維持にシフト
米政府、シリア・アサド政権の「たる爆弾」使用に警告−行動示唆
Billionaire Masayoshi Son, chairman and chief executive officer of SoftBank Group Corp., third left, speaks during a news conference at the Tokyo Stock Exchange (TSE) in Tokyo, Japan, on Wednesday, Feb. 8, 2017. SoftBank Group reported third-quarter profit that missed analyst estimates as losses at U.S. unit Sprint Corp. outweighed earnings from the company’s wireless and internet businesses in Japan. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
日本株決算トレード、順張り後に逆張り有効と野村証−早耳禁止
野村など大手証券3社、来春の新卒採用が5年間で最低水準に
経済関係を「極めて慎重に進めていく」必要−フィールズCEO
ピックアップトラックで中国に「大きな機会」ある
Share on Facebook
Share on Twitter
米フォード・モーターのマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)は、フロリダ州で行われた米中首脳会談を両国関係の強化に向けた建設的な一歩だと称賛するとともに、電気自動車(EV)とピックアップトラックの中国投入を増やす計画を明らかにした。
  同CEOは8日、上海でのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は直接会うことで親密になれると指摘し、「これが非常にしっかりとした基盤となり、2国間関係を強化する具体的な進展につながる。その可能性が高いと感じている」と語った。
  中国でのピックアップトラック販売拡大計画の概略を説明するイベントの前に、フィールズCEOは「貿易という観点で米中には大きな相互関係がある」と説明し、「この点において極めて慎重に進めていく必要がある。経済関係は全体的な関係の基礎だからだ」と述べた。
  フォードは6日、プラグインハイブリッドと電気を原動力とするスポーツタイプ多目的車(SUV)を中国に投入し、2020年までに電気パワートレインを現地製造する計画を示した。
  フィールズCEOは、中国は都市中心部でのピックアップトラック利用に関する規制緩和が進んでおり、売り上げを押し上げる「大きな機会」があると指摘。同社は人気の高い「ビルト・フォード・タフ」シリーズを中国に投入し、中型ピックアップトラックの「フォード・レンジャー」の販売を18年に始める計画だ。同CEOは「耐久性とタフさ」を兼ね備えたレンジャーを例に挙げ、「中国には満たされていない需要がある」と話した。
原題:Ford CEO Says Trump-Xi Meeting Helps Strengthen U.S.-China Ties(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-04-10/OO6PKY6JIJUP01


 

中国の楽視、米国売上高が予想下回り人員削減へ−関係者
Selina Wang
2017年4月11日 08:27 JST
Share on FacebookShare on Twitter
楽視の米国売上高は当初目標の1億ドルを大幅に割り込む
米従業員数の約3分の1強を削減する計画
Share on Facebook
Share on Twitter
中国のテクノロジー関連コングロマリット、楽視が米国市場での野心を急速にしぼめている。
  中国で動画ストリーミングやスマートフォン、電気自動車などさまざまな事業を展開する楽視は、2016年に米国で売上高目標を大きく下回ったため、米従業員数の約3分の1強を削減する計画だ。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。
  同社を率いる資産家の賈躍亭氏が世界進出構想を縮小する背景には、販売不振や資金難の見通しがある。同社は昨年10月に北米市場に進出し、サンフランシスコで開いた派手なイベントでは、超高解像度テレビやスマートフォン、仮想現実(VR)ゴーグルなど多数の製品を披露していたが、同関係者によると、その後の米国売上高は1500万ドル(約17億円)弱と、当初目標の1億ドルを下回っている。
  同関係者が匿名を条件に語ったところによれば、米国部門は約175人を削減する計画で、その結果、米従業員数は300人前後に縮小するという。
  楽視は人員削減計画や売り上げ不振についてコメントを控えた。
  
原題:LeEco Is Said to Miss U.S. Sales Forecasts, Plan More Job Cuts(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-04-10/OO7TXU6K50XS01  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際18掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際18掲示板  
次へ