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現地で見た難民押し寄せるギリシャ「監獄島」のリアル エルサルバドル国債フィッチ格下げ一部債務不履行
http://www.asyura2.com/17/kokusai19/msg/109.html
投稿者 軽毛 日時 2017 年 4 月 12 日 16:17:31: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

現地で見た難民押し寄せるギリシャ「監獄島」のリアル

60万人が流れ着いたレスボス島の「金網の中」
2017/04/12
木村史子
昨年3月に発効した欧州連合(EU)とトルコの難民対策合意から1年余。ギリシャの島々に渡った難民をトルコに送り返す代わりに、EUがトルコから7万2000人の難民を直接引き受けるこの合意を契機にEUへの難民流入は激減した。これまで60万人を超える難民が漂着したギリシャのレスボス島も、一見、平穏を取り戻したかのように見えるのだが、現実はどうなのか。レスボス島に飛んだ。

昨年11月の火災で亡くなった子供の写真(上)、ウェブレスボス島で絶望し、手首を切った難民(下)
 「夜寝ているとドカーンと大きな音がしてガバッと飛び起きた。炎が燃え上がるのが見えたので慌ててテントから飛び出した。あと5秒遅かったら命はなかった」とモリア難民管理センターに収容されているイラン出身のアリレザ(35)はその時を思い出して叫ぶように証言した。半年前にイランを出国。1カ月がかりでトルコを横断し、レスボス島にたどり着いた。難民認定が一番難しいとされる男性単身者で、認定審査の面談日も決まらない。

 レスボス島の冬は厳しく、雪が積もる。昨年11月26日夜、暖を取るガスボンベが爆発。火はアッという間にテント村に燃え広がり、66歳のイラク女性と6歳の子供が死んだ。アリレザは「亡くなったのはこの2人だ」とそれぞれの写真を見せてくれた。あどけなく笑う少年の姿が痛々しい。犠牲になった2人は火元ではない。火の回りが早すぎて逃げ遅れたのだ。アリレザのテントも火元の並びにあった。テントとテントがくっついて乱立していたという。その後も、3人が一酸化炭素中毒で亡くなる事故が起きている。

http://wedge.ismedia.jp/mwimgs/f/0/670m/img_f0b1b83bf90f27d90e01cf2397d11e6e99174.jpg

 コンゴ出身のジョエル(20)は「この島に来て5カ月になるが、これからどうなるのか全く分からない。まともなトイレもないし、食べ物もひどい。テントは寒いが、コンテナは女性しか入れない。今日も誰かが自殺したと聞いた。僕も手首を切った」と言う。先行きが見通せなくなった難民が絶望して自殺を図ったり、自傷行為に走ったりする例が報告されている。

 ロンドンから飛行機を乗り継いで到着したレスボス島。対岸にうっすら見えるトルコはミティリニ海峡をはさんで13キロの距離だ。人口8万6000人、面積は1633平方キロメートルで沖縄本島(1207平方キロメートル)より大きい。オリーブなど農業、漁業、観光業が主な産業だが、2015〜16年の欧州難民危機では島全体の人口の約7倍に相当する難民が押し寄せ、観光業が大きな打撃を受けた。


古代栄えたギリシャの島は難民問題で揺れている

モリア難民管理センター
 2015年、トルコの海岸からレスボス島を中心にギリシャの島々に渡った難民の数は85万6723人に達した。EU・トルコ合意によって16年は17万3450人に減り、今年は4月2日時点で4056人にまで激減している。難民には迫害の危険に直面する本国に送還されない「ノン・ルフールマン(非送還)の原則」が適用されるが、欧州難民危機を境に「難民(refugee)」と「出稼ぎ労働者、移住者(migrant)」が巧妙に使い分けられるようになった。

 国際NGO(非政府組織)「レスボスの欧州弁護団」を結成し、難民への法的支援を続けるドイツ人弁護士コルト・ブルーグマンから「EU・トルコ合意から1年経つので、現地に取材に来ないか」と誘われたのが、レスボス島を訪れた理由である。

 「レスボスの欧州弁護団」によると、レスボス島に上陸した難民は登録を済ませると、高いフェンスに囲まれたモリア難民管理センターに収容される。最初の25日間はセンターから出られない。その後は島内を自由に行き来できるようになるが、自らの意思で島を出ることはできない。ひたすら島で難民認定される日を待つことになる。難民認定されなかった場合は、トルコに送り返される。トルコは過激派組織IS(イスラム国)が活動するシリアとイラクを除いて、ほとんど自動的に本国に強制送還しているようだ。

 ギリシャ側は当初、「ノン・ルフールマンの原則」を厳格にとらえ、「トルコは安全な第三国ではない」として送還を渋っていた。これに業を煮やしたEUは昨年12月、「加盟国はEU域内の最初の入国地であるギリシャに難民を送り返してもよい。17年3月から実施する」と発表してギリシャに揺さぶりをかけた。EUはドイツの首相メルケルが欧州難民危機に際し「門戸開放」政策をとってなし崩しにしてしまった「EUに到達した難民は、最初の入国地でのみ難民認定審査を受けられる」というルール(ダブリン規則)を復活させた。


収容されている人々
 現在、レスボス島にいる難民は全員、EU・トルコ合意以降にやって来た人たちだ。最長で1年余、島のセンターで生活を続けていることになる。

 昨年11月、モリア難民管理センターの収容者数は5800人に膨れ上がった。夏用テントがひしめく環境は劣悪で、衛生状態も悪く、カギのついた女性専用トイレもなかった。食事もひどく、シャワーも温水もなかった。同センターの現在の収容者数は約50カ国2200人で、家族・女性・単身者に区分けされ、コンテナ住宅も次々と建造されている。

 センターの責任者によると、第一に住環境を、第二にコミュニケーションを大事にしているという。国ごとにリーダーを選び、毎晩リーダーがそれぞれの国の収容者と話をする。各国のリーダーは毎週金曜に集まって話し合いをするそうだ。


モリア難民センターで支給される飲料水
 11月の火災以来、同センターからは子供や女性などのグループが島内の一般住宅やホテル、他のセンターに移された。それがモリア難民管理センターの収容人数が減った最大の理由である。このため収容者は男性単身者が多数を占めている。 アフガニスタン出身のモフタール(25)は「2日前にアテネへの移動が決まった。フランスやドイツ、英国で暮らす家族と一緒に住めるよう再会の申請をする。今妻と暮らしている別のセンターはモリアよりずっと快適だが、水が供給されない。今日は自分たちのセンターで無料配布される果物を持って40分歩いてここまできた。ここで無料配布される飲料水と交換してもらうためにね。トルコからここに渡るボートに妻と2人で2400ドル、貯金を使い果たした。また一から働いて、お金を貯められる日が来るのはそう遠くないと信じたい」と嬉しそうに話した。

 バングラデシュ出身のサイフとレジャール(いずれも17歳)は「一緒に来た仲間はみんなトルコに送り返された。バングラデシュ人、パキスタン人、ネパール人、スリランカ人、インド人に望みはない」と声を落とした。


レスボス島のモリア難民管理センター
 自由と人権の擁護者を自認するEU。その東の端、中東との接点となるレスボス島ではとても人道的とは言えない難民への対応が続いている。難民の声を取材するためモリア難民管理センターを取り囲むフェンス沿いを歩いていると、2〜3人が小走りでこちらに駆けてきた。背中に「ポリス」と入った制服警官に「何をしている」と職務質問された。「写真を撮ったのか」と聞かれたが、咄嗟に首を振った。「パスポートを見せろ」と言われ、代わりに携行していたEUの運転免許を見せたが、警官は英国のUKを指差し「EUから出てゆく国だ」とせせら笑った。

 同センター内に同行を求められ、フェンスの破れた部分をくぐって敷地内に入った。さっきフェンス越しに取材した若者たちが心配そうに見ている。「大丈夫」と知らせるために手を振った。センターの中では20人ぐらい並んでいる場所があったが、どの顔にも表情がない。隙を見てカメラからメモリーカードを抜き取った。写真を消去されたカメラマンがいると聞いていたからだ。

 同センター内詰所でもらちがあかない。屈強で大柄な私服警官2人に車に乗せられ、ホテルにパスポートを取りに行った。そのあと石造りの警察署に連れて行かれた。鉄製の重いドアがガチャーンと閉じられると、そこは小窓からしか光が差さない薄暗いホールだった。ギリシャ正教の祭壇があり、ロウソクが灯されていた。パスポートなどのコピーを取られた。今後はパスポート携行と写真撮影は同センター入り口で許可を取るよう注意され、やっと解放された。

 命からがら島にたどり着いた難民たちにとってEU域内に入れるか、トルコに送り返されるか、まさに運命の分かれ道。最大の関門が難民認定のための面接だ。その前に難民たちに法的なアドバイスをしているのがブルーグマンらの「レスボスの欧州弁護団」である。

 難民認定の面接は、子供、お年寄り、母子、病身、身体障害者、同性愛者など社会的弱者から優先的に進められる。シリアなど紛争地から逃れて来た人たちはパスポートを持たない場合が多く、身元確認に時間がかかるためなかなか面接の日取りが決まらない。

 最近では家族再会プログラムが進められ、EU域内にいる家族に連絡して身元確認を行い、引き取ってもらうケースも多い。それでも通常10カ月ほどかかるという。最近の一番早かった例はスウェーデンに夫がいた女性のケースで、4カ月で再会を果たしている。


難民の支援活動を続けるレスボスの欧州弁護団
 現在いるボランティアの弁護士はオランダ、フランス、ドイツ、イタリア、ベルギーの計7人。フランス人女性弁護士は「最初に政治亡命って何か知っている?と必ず質問する。ほとんどの人が人権の意味も知らない」と語る。オランダ人女性弁護士は「ムスリム(イスラム教徒)の同性愛者は恥に感じて言おうとしない。同性愛者は難民認定されやすいと解っていても口に出せない深い葛藤がある」とため息をついた。

 その一方でこんな話もある。オランダ人男性弁護士は「シエラレオネが戦場で大変だったと言うのは随分、昔の話。同僚と顔を見合わせたのはこの2週間でそれぞれ10人ずつぐらいから全く同じ話を聞いたことだ。この手の話が認定されやすいからか」と肩をすくめた。やはり「経済移民」としか言えない人たちが多く含まれているのも現実だ。

 ギリシャの代表は「ギリシャは国も国民も、債務危機以降の厳しい財政再建で疲弊している。元手も財源も何もないのだから、やれることは限られている。レスボス島は2年前、難民が島中にあふれかえって観光客が空っぽになる最悪の危機を経験した。あの時に比べると今はどうということはない」と話した。

 ギリシャの副代表を務める女性弁護士は船舶関係が専門だ。ギリシャ債務危機以降、20%から29%に上がった法人税率に悲鳴を上げた海運業者が本社を国外に移すようになり、仕事が減ったという。「昨年から税金や社会保障費で給料の8割方持っていかれる。どんな状況でも飄々とやり過ごすのがギリシャ人の心意気だが、子供たちに将来もギリシャで頑張りなさいとは言えない」と悲しげに語った。


金網越しの彼らは何を思うのか
 人道支援NGO「国境なき医師団」はEU・トルコ合意に抗議してEUと加盟国政府から支援を受けない方針を貫いている。トラウマによる自殺未遂や自傷行為が相次いでいるのはレスボス島だけではない。サモス島では今年1月だけで12件の自殺未遂、6件の自傷行為が報告されている。

 トルコは難民対策のためEUから60億ユーロの支援を順次受けているが、EUへの査証なし渡航の見通しは立っていない。ドイツは今年9月の総選挙を控え、トルコ・EU合意が破綻して再びギリシャに難民が殺到し、ドイツを目指してバルカン半島を北上するのを防ぐため、3月15日以降にドイツに入った難民についてEU域内の最初の入国地に送り返している。また、EU域内の旧東欧諸国は難民受け入れに関して強い拒絶反応を示している。

 ギリシャとイタリアに流入した難民のうち16万人をEU加盟国に振り分けるというEUの計画は今年2月時点で1万1966人(7.4%)しか進んでいない。保守化が進むハンガリー、ポーランド、オーストリア、デンマークの受け入れ数は未だにゼロのままだ。自分勝手なEUの政治力学の中で難民たちの漂流はまだまだ続きそうだ。

写真・著者撮影
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9348


 


Markets | 2017年 04月 11日 14:37 JST
エルサルバドル、金融の安定性を主張 フィッチ格下げに対応
[サンサルバドル 10日 ロイター] - エルサルバドルは10日、格付け会社フィッチ・レーティングスが同国の長期自国通貨建て発行体デフォルト(債務不履行)格付けを「一部債務不履行(RD)」に引き下げたことに対応し、同国の金融の安定性が維持されていることを主張した。

左派政党、ファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN)が率いる政府は前週、保守派の反対を受け、4月期限の利息を支払う金融パッケージの承認が下りず、フィッチによる格下げにつながった。

金融システム監督庁トップのリカルド・ペルドモ氏は、政府には支払い能力がある、と指摘。「(未払いは)流動性の問題ではない。われわれは政治協定によってこの問題が解決されることを望んでいる」と述べた。


ポルトガル格付け「BB+」維持、見通しも「安定的」=フィッチ

アングル:トルコ、投資不適格に転落の恐れ クーデター未遂への対応カギ
ギリシャ格付けを据え置き、改革めぐり今後引き下げも=S&P
国債格下げ、2016年は過去最多に=フィッチ
http://internal.jp.reuters.com/article/elsalvador-debt-idJPL3N1HJ25F


 


エルサルバドル財務相:債券投資家に対するリスクないと保証
Ezra Fieser
2017年4月12日 12:58 JST
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「投資家を心配させたことは遺憾だ」−カセレス財務相
フィッチとS&Pグローバルが相次ぎ格下げ

エルサルバドルのカセレス財務相は、一部の現地通貨建て債務の不履行につながった政治の混乱が債券投資家にリスクを及ぼすことはないと言明した。
  同相は電話インタビューで、「投資家を心配させたことは遺憾だ。この問題の影響を承知しているが、他の債務に影響がないことを保証する」と述べた。この発言の数時間後に、S&Pグローバル・レーディングはエルサルバドルの信用格付けを引き下げている。
  フィッチ・レーティングスも10日、エルサルバドルの格付けを「B」から「CCC」に引き下げた。フィッチは基準に基づき、エルサルバドルがソブリン債のデフォルト(債務不履行)寸前の状態にあると判断。
  S&Pはエルサルバドルの外貨建て・自国通貨建てソブリン格付けを「B−」から「CCC−」に引き下げるとともに、一段の格下げの可能性を指摘。エルサルバドル政府が国内の年金基金への支払い2880万ドル(約31億5000万円)相当を怠ったことで、「SD」(選択的デフォルト)は不可避とみられるとコメントした。
原題:El Salvador ‘Guarantees’ No Risk to Investors Amid Default (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-04-12/OOA0K86JTSE801  

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