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IS駆逐後のシリア、イラクをどうする?戦略なきトランプ政権 岡崎研究所 (WEDGE)
http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/126.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 21 日 18:00:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

IS駆逐後のシリア、イラクをどうする?戦略なきトランプ政権
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10149
2017年7月21日 岡崎研究所 WEDGE Infinity


 ワシントン・ポスト紙の6月19日付け社説は、米国にはISがシリアで敗北した後どうするかの戦略がなく、このままではイランとロシアの進出を許してしまう、と警告を発しています。社説の要旨は以下の通りです。

 イラクとシリアでISを破るとの米国の目的は達成されつつあるが、IS敗北後どのような安全保障秩序がとって代わるか、外部のどの国が新しい秩序の維持者になるかという問題につき、トランプ政権には戦略があるとは思えない。

 ISの撤去後、イランはラッカの南の油田地帯と、バグダッドとダマスカスの地上の回廊を支配しようと企んでおり、ロシアはロシアで、地域から米国を追い出そうとしている。

 シリアとイランは、トランプ政権はISと関係のないシリアの砂漠での戦闘に巻き込まれるよりは、同地域を放棄するのではないかと考えている可能性がある。他方、ロシアは6月18日のシリア戦闘機撃墜につき米国に激しく抗議し、シリア上空で米軍機に挑戦すると脅したが、これは、ロシアがシリアとイランを強く支持している証左である。

 米国にはシリアの南部と東部を支配する戦略的理由はないが、イランがロシアの支援を受けて、テヘランから地中海までを支配するのを防ぐのは、米国にとって重要である。そのようなイランの支配はイスラエルにとって生存にかかわる脅威となるだろう。イスラエルはすでに、ゴラン高原に近接するシリア領へのイランの浸透を防ぐのに四苦八苦している。イランの支配は米国の同盟国であるイラクとヨルダンを弱める。

 イランとロシアに対抗するには、米国の支援する勢力による戦術的防衛が必要なのに加えて、米国と同盟国に受け入れ可能な、地域の安全保障秩序を作るより広い戦略が要る。そのためにはトランプ政権はシリアの新しい政治秩序のための交渉の推進を図るとともに、イラン、ロシア、シリア政府に対し軍事的または経済的圧力を加える必要がある。トランプ政権はシリアの空域についてのロシアの脅しを拒絶するのみならず、プーチンに対し、もしイランとシリアで共同歩調をとるならば、米ロ関係をリセットする機会を失うことを明らかにすべきである。

出典:‘What happens after the Islamic State is defeated in Iraq and Syria’(Washington Post, June 19, 2017)
https://www.washingtonpost.com/opinions/global-opinions/what-happens-after-the-islamic-state-is-defeated-in-iraq-and-syria/2017/06/19/f0fe363a-5516-11e7-b38e-35fd8e0c288f_story.html

 トランプ政権はIS壊滅を中東政策の柱に掲げています。それ自体は重要なことですが、ISが撃退された後のシリア(そしてイラク)をどうするかについての戦略構想がないのは社説の言う通りです。

 オバマ政権は当初からシリアへの介入に及び腰でした。アフガニスタンとイラクの「羹に懲りた」結果であり、理解できないことではありません。しかし、「羹に懲りた」のは地上軍による本格的な軍事介入についてであり、シリアへの介入はそのような全面的な軍事介入ではありません。

 トランプ政権はオバマ政権のシリア不介入策を継いだように見えますが、理由は異なります。トランプ政権にはそもそもシリア、そしてさらには広く中東に関する戦略がないのです。

 しかし、シリアをめぐる情勢は大きく変化しようとしており、このままではシリア、およびシリアを中心とする地域での米国の影響力は失われかねません。同地域におけるロシアの影響力の増大は、同地域に限らず、世界における米国とロシアの勢力争いで米国を不利な立場に置くことになります。イランの影響力の増大は、イランの脅威を強調するトランプ政権にとってのみならず、米国の同盟国、特にイスラエルとサウジにとって放置できないことです。

 しかし、トランプ政権に何ができるかということになると、効果的な具体策はなかなか見えて来ません。

 社説は、「イラン、ロシア、シリア政府に対し軍事的または経済的圧力を加える必要がある」と言っていますが、具体的に何を意味するかは明らかでありません。

 またロシアについては、「もしロシアがイランとシリアで共同歩調をとるならば、米ロ関係をリセットする機会を失うことを明らかにすべきである」と述べていますが、果たしてトランプ政権がそのような立場をとれるか、仮にとったとしても効果が期待されるのかは分かりません。

 いずれにせよ、シリア、イラクからのISの駆逐が現実のものとなりつつある今、トランプ政権には、シリア、そしてイラクについての米国の戦略を早急に検討することが求められています。

 

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コメント
 
1. 2017年7月21日 20:32:26 : X7VqQ9OfMQ : 0E06n@IXkFQ[2]
>トランプ政権には、シリア、そしてイラクについての米国の戦略を早急に検討することが求められています。

日本のニッチな雑誌でこんなこと言っても全くの無駄。
トランプ政権に物申したかったら、米国のメディアで堂々と主張しなくては。

日本で主張するなら、客観的な分析としてトランプ政権はこういう政策をとってくるから、日本としてこうすべきと、日本の政治家への提言ならまだわかるが。


2. 2017年7月21日 23:44:36 : FZOPvgNti6 : WbRMTCel7Ko[28]

トランプの戦略は中東から手を引く、世界で自由と民主主義を実現するために、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争、リビア、シリアと戦ってきたが、流石に疲れたからこれからは、アメリカの事を1番大事にするということ。

世界の人々のために自由と民主主義を世界中で正義の戦争を行い、自由と民主主義を実現する事はやめるということ。

相手側にすればヤンキーゴーホームが実現することになる(笑)


3. 2017年7月22日 00:05:33 : FZOPvgNti6 : WbRMTCel7Ko[29]

岡崎研究所は今頃なにを言っているのか(大笑)

そもそもアメリカが中東で孤立しているイスラエルを支援して、エジプトもシリアもイラクもソ連寄りだった。もとに戻るだけだ。

もっともアメリカがフセイン殺たり、シリアにちょっかい出したので、イランが勃興してペルシャ帝國化しているが(笑)

アメリカのこの間の中東政策はペルシャ帝國の再興に一役かったということだな。
ユダヤ人はペルシャは決してきらいではない。バビロンの捕囚からユダヤ人を解放したのはペルシャのキュロス。旧約聖書のメシア(救世主)とはキュロスを称えたことばだ。バビロンのイシュタル門をくぐり、救世主がバビロンに入り、ユダヤ人のエルサレムへの帰郷を許した。

イスラエルとロシアは反ナチス、反イスラム過激派では一致する。ロシアの仲介で中東は平和になる。イスラエルとアラブが平和共存すれば、世界の平和が近づく。
目出度いことだ。


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