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西側支配層が作り上げたロシア疑獄劇にのめり込んだ結果、有力メディアは米支配層の暗部への道へ(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/144.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 24 日 17:18:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

西側支配層が作り上げたロシア疑獄劇にのめり込んだ結果、有力メディアは米支配層の暗部への道へ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201707220000/
2017.07.23 21:58:06 櫻井ジャーナル


ロシアの弁護士、ナタリヤ・ベセルニツカヤを主人公としたニューヨーク・タイムズ紙の記事は勿論、ドナルド・トランプ大統領を攻撃することが目的だったのだろうが、この話はアメリカの支配システムの暗部を暴くことになりかねない。

前にも書いたように、ベセルニツカヤは2016年6月9日、ドナルド・トランプ・ジュニアたちと会ったその日にデニス・カツィーフなるクライアントとも会っていた。この人物はプレベゾン・ホルディングスという持ち株会社を所有、マネー・ロンダリングの容疑がかけられている。その弁護のため、アメリカ司法省の特別の計らいでビザ無し入国が許されたのだ。当時の司法長官はロレッタ・リンチ。

プレベゾンとの関係から浮上するフュージョンGPSは情報戦を仕掛ける傭兵的な会社で、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者や編集者だった3名によって設立された。今年3月にアダム・シッフ下院議員(民主党)は声明を発表、そのなかでロシア疑惑劇の幕開けを宣言したが、その宣言の元になった報告書を作成したクリストファー・スティールの会社、オービス・ビジネス・インテリジェンスを雇ったのがフュージョンだ。スティールはイギリスの対外情報機関MI6の元オフィサーで、アレキサンダー・リトビネンコのケース・オフィサーだったと言われている。

スティールの報告書が根拠薄弱だということは本人やシッフ議員もすぐに認めたが、開幕したロシア疑惑劇や西側の有力メディアが進めている。そのプロパガンダはロシアとの核戦争へと続いているが、目先の利益に気をとられている彼らは心配していないようだ。

リトビネンコはソ連/ロシアの情報機関、KGB/FSBに所属していた人物で、ボリス・エリツィン時代の終焉に伴い、2000年にイギリスへ渡っている。彼を雇うことになるオリガルヒのボリス・ベレゾフスキーも2000年からロシアへ戻らず、2003年にはイギリスが政治亡命を認めた。

このベレゾフスキーについてはフォーブス誌の編集者だったアメリカ人のポール・クレブニコフが記事や著作(Paul Klebnikov, “Godfather of the Kremlin: Boris Berezovsky and the looting of Russia,” 2000, Harcourt)で詳しく報告している。なお、クレブニコフは2004年7月、チェチェンのヤン・セルグーニン副首相(親ロシア派)がモスクワで殺害された翌月にモスクワで射殺された。

クレイブニコフ殺害では、2004年11月にベラルーシのミンスクでふたりのチェチェン系ロシア人が逮捕され、このふたりを含む3名の裁判が2006年1月に始まる。その直後に裁判官のマリヤ・コマロワが「病気」になってウラヂミール・ウソフに交代、5月には無罪評決が出た。この評決を出した8名の陪審員はセルグーニン殺害事件の裁判でも無罪評決を出している。

エリツィン時代のロシアは政府が腐敗、西側巨大資本やその手先になっていた現地のオリガルヒが国を支配、国民と富を略奪していた。この時代、ロシアから流れ出た違法資金は約1兆3000億ドルに達するとも言われている。当然、マネーロンダリングが行われる。私的権力が公的権力を支配していたわけで、フランクリン・ルーズベルトの定義によるとファシズムだ。

当時、オリガルヒは背後に犯罪組織を従えていたが、ベレゾフスキーの場合はチェチェン・マフィア。シリアへの侵略戦争ではサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする武装勢力がアメリカ、サウジアラビア、イスラエルを中心とする勢力の手先として戦ってきたが、その中へチェチェン人も入っている。

チェチェンの反ロシア武装勢力はグルジアのパンキシ渓谷を拠点にしてきた。そこでCIAは戦闘員の候補者をリクルート、訓練している。そこからシリアへも戦闘員は送り込まれていたのだ。そうした工作の資金を提供してきたのはサウジアラビアである。

クリストファー・スティールの元でMI6の協力者、あるいはエージェントとしても働いていたアレクサンドル・リトビネンコは2006年11月に放射性物質のポロニウム210で毒殺されたとされている。通常、毒殺は痕跡が残らない薬物を使うのだが、このケースでは痕跡を鮮明に残す放射性物質が使われたことになる。リトビネンコの父親や弟はイギリス当局の説明に納得せず、遺体からポロニウムが検出されるかどうかを再調査するように求めていたが、この要求は拒否された。

2016年1月20日付けテレグラフ紙によると、リトビネンコは2006年に死ぬ直前、ウラジミル・プーチンについて語っている。プーチンはウクライナの犯罪組織のボス、セミオン・モギレビッチと「良好な関係」だったが、この人物はアル・カイダに武器を売っていたと主張している。また、リトビネンコは同僚だった元KGBエージェントがチェチェンの反ロシア勢力に影響を及ぼし、アラビアのテロリストと結びついていたとしている。

プーチンとアル・カイダを結びつけたかったのだろうが、それには無理がある。例えば、リトビネンコの音声が記録される前年、2005年にロビン・クック元英外相はガーディアン紙に、アル・カイダはCIAから軍事訓練を受けた「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルだと書いている。

この戦闘員の歴史は1970年代の終盤、ズビグネフ・ブレジンスキーのプランに従って編成された武装集団から始まる。アメリカの情報機関や軍が武器/兵器を供給して戦闘員を訓練、サウジアラビアが資金を出し、イスラエルやパキスタンが協力していた。この構図は現在まで続いている。なお、この事実を明らかにした翌月、クックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われて急死した。享年59歳。

リビア侵攻作戦ではアル・カイダ系武装集団とNATOとの連携が明確になり、後に売り出されたダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)と同じように、アメリカ、イギリス、フランス、イスラエル、サウジアラビア、カタール、トルコが黒幕だということは公然の秘密だ。MI6はリトビネンコに語らせすぎたように思えるが、それにもかかわらず、その音声をイギリスの情報機関は2016年の段階でリークした。嘘を人々に信じさせる自分たちの能力に自信があるのだろう。

暗黒街のボス、モギレビッチはマネーロンダリングの中心的な人物だとされ、麻薬密売や売春組織を動かしていたとされている。女性をビジネスの道具に使った人物としてはミハイル・ホドルコフスキーも知られている。ベレゾフスキーと違い、自分の権力を過信していたのか、ロシアに留まったため、脱税などで実刑判決を受けて収監されたオリガルヒのひとりだ。

ソ連時代、ホドルコフスキーはコムソモール(全ソ連邦レーニン共産主義青年同盟)の指導者を務めているが、そのときにロシアの若い女性を西側の金持ちに売り飛ばしていたと疑いをもたれている。ロシアの「モデル」をニューヨークへ送り出すというビジネスに加担していたというのだ。その際、彼はKGB人脈を利用して出国ビザを取得していたとされている。

そうして稼いだカネを元手にメナテプ銀行を設立してマネーロンダリングなどに使い、石油会社のユーコスを買収した。モスクワ・タイムズやサンクトペテルブルグ・タイムズを出している会社の大株主にもなっている。ユーコスは西側の銀行や投資ファンドのカーライル・グループから巨額の資金を調達していた。リトビネンコは死の数週間前、イスラエルを訪れているのだが、そこで会った相手はユーコスの元幹部レオニド・ネフツーリン。

裏でホドルコフスキーと手を握っていたのはアメリカの支配層で、ユーコスの発行済み株式のうち25から40%をアメリカの巨大石油会社、エクソン・モービルとシェブロンへ売り渡されようとしていた。つまり、彼らはロシアのエネルギー資源をアメリカが支配する仕組みを作り上げようとしていたのだ。(Natylie Baldwin & Kermit Heartsong, “Ukraine,“ Next Revelation Press, 2015)それをプーチン政権は阻止した。

ホドルコフスキーはジョージ・ソロスを尊敬しているのか、2001年にオープン・ロシア基金をアメリカで創設、ヘンリー・キッシンジャーやジェイコブ・ロスチャイルド卿を雇っている。2006年に一旦閉鎖しているが、14年に再設立した。ベレゾフスキーもロスチャイルドとは親しかった。

ロシアのマネーロンダリングはエリツィン時代にシステム化され、ロシア国内に張り巡らされた西側巨大資本のネットワークと結びつき、プーチン体制を揺るがしかねない力を今でも持っている。資金の違法な流出を止めることもロシア政府にとって重要な課題だ。

そのプーチン攻撃の道具としてアメリカ議会が作ったのがセルゲイ・マグニツキー法。2億3000万ドルの脱税容疑で逮捕されていたマグニツキーという弁護士が獄死したことに対する報復だとされた。このマグニツキーを雇っていたのがビル・ブロウダー。

すでに書いたことだが、ブロウダーは自分の会社を乗っ取ったロシア政府高官が不正を働き、マグニツキーはその犠牲になったという自分の主張を宣伝するため、反ウラジミル・プーチンで知られている映画監督のアンドレー・ネクラソフを雇ったのだが、その主張が事実でないことに気づいてしまう。

つまり、不正を内部告発したのはブロウダーの会社で働いていた女性で、脱税はブロウダーが行っていたことをつかんだのだ。しかも、その不正にマグニツキーは金庫番として関わっていたことも判明した。

ネクラソフはその事実をドキュメンタリーの中に盛り込んだため、ブロウダーと対立しただけでなく、作品を公開することが困難になった。そのドキュメンタリーが事実なら、アメリカの有力メディアや議会がロシア攻撃の道具として使っているマグニツキー法は嘘の上に築かれた法律だということになってしまう。作品が葬り去られようとしているということは、映画の内容は事実だということなのだろう。

 

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コメント
 
1. 2017年7月24日 19:27:19 : xMqgxEyHbg : jhy1koVVCXs[4]
>ロシアのマネーロンダリングはエリツィン時代にシステム化され、ロシア国内に
>張り巡らされた西側巨大資本のネットワークと結びつき、プーチン体制を揺るが
>しかねない力を今でも持っている。資金の違法な流出を止めることもロシア政府
>にとって重要な課題だ。

そもそもエリツィンの忠実な子分として後継者に指名されたのがプーチンなのだから
揺るがすどころか利用している立場だろ。


2. 2017年7月24日 22:35:51 : 1OHBe2qFTo : lRfKy08xun0[1]
>1
面従腹背だよ。

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