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サイバー攻撃が戦争に発展するのは時間の問題 岡崎研究所(WEDGE)
http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/521.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 9 月 06 日 14:30:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

サイバー攻撃が戦争に発展するのは時間の問題
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10478
2017年9月6日 岡崎研究所 WEDGE Infinity


 米外交問題評議会サイバーセキュリティ専門家のアダム・シーガルが、7月31日付けニューヨーク・タイムズ紙掲載の論説にて、小国もサイバー攻撃を行うようになっており、世界はそれだけ安全でなくなっている、と述べています。要旨は次の通りです。

 7月にアラブ首長国連合(UAE)がカタールの通信社をサイバー攻撃したと伝えられたが、驚くことではない。今やロシアや中国といった大国のみならず、バーレーンのような小国もサイバー攻撃ができるのであり、これらのサイバー攻撃はやがてサイバー空間での争いに止まらず、実世界での軍事紛争に飛び火する可能性がある。

 UAEのサイバー攻撃者は、カタールの首長がイラン、ハマス、イスラエルを称賛したという偽情報を流した。UAEはこの情報を口実として、サウジ、バーレーン、エジプトとともに、カタールと外交、通商関係を断絶した。

 カタールに対するハッキング(コンピューターへの不法侵入)と偽情報の攻撃には前例がある。2012年8月にインド政府はパキスタンのハッカーが、インド内での騒動を起こしたと非難した。今年6月には、ベトナム政府筋とみられるハッカーが、フィリピンのドゥテルテ大統領とトランプ、習近平との会話の記録を盗み、公表した。これは、南シナ海問題でドゥテルテが譲歩しないよう圧力を加えるのが目的であったと見られる。

 他の国が影響力行使のため同様の行動をすることは防げない。これらの行動は安上がりで、嫌疑を容易に否定できる。被害者は攻撃者に対し強く反撃していない。

 オバマ政権は2016年ロシアが民主党の全国委員会をハッキングしたのに対し、ロシア外交官を追放したり、制裁を加えたりしたが、ロシアのハッカーたちは2018年に再び類似の攻撃をするだろうと見られている。

 その上、サイバー紛争に関する国際規則制定の動きは鈍い。そもそもサイバースペースに国際法が適用されるかどうかにつき合意が見られない。

 サイバー攻撃に対する国の反応が全面的な軍事紛争に発展するのは時間の問題である。弱い指導者の正統性に疑問を投げかけたり、脅威を与えるようなサイバー攻撃に対し、過剰反応したり、さらに悪いことに関心をそらすため戦争を始めるかもしれない。

 国の大小にかかわらず、ハッキング攻撃が戦争に至らないよう努めるべきである。しかし、情報活動を如何に定義し、規制するかにつき競争する国家が合意する見込みはまずない。

 当面は、各国が攻撃されやすい目標を特定し、防護策を講じ、万一攻撃されたら嘘と偽情報の広がりに対抗すべきである。また友邦と協力していかなる攻撃に対しいかなる反応(制裁、報復サイバー攻撃)をするかを決めるべきである。

 最近の湾岸の危機が示すように、小国は大国から、如何にサイバー攻撃で政治的困難を生み出すかを学んでいる。その結果サイバー空間、そして実世界でも我々はより安全でなくなっている。

出典:Adam Segal,‘The Hacking Wars Are Going to Get Much Worse’(New York Times, July 31, 2017)
https://www.nytimes.com/2017/07/31/opinion/hacking-qatar-emirates.html

 論説は、「サイバー攻撃は世界的に広がっているが、サイバー紛争をどう定義し、どう防ぐかについての国際合意はできそうにないので、各国が対策を講じるしかない」と言っています。その通りでしょう。サイバー攻撃は、実際の軍事力攻撃に比べて安上がりで、また攻撃者の特定が難しいということもあって、使われやすいという、厄介なものです。

 カタール紛争は、トランプが全面支持を表明したサウジがイニシアチブを取って始まったと思われましたが、UAEのカタールに対するハッキングが契機だったようです。もっとも、UAEはサウジと密接な連絡を取りながら工作を行ったものと考えられます。

 論説は、サイバー攻撃が軍事紛争に発展するのは時間の問題であると警告しています。これまでは実例が無いですが、あり得ることです。例えば、いくらロシアが米国の内政に干渉しようとしても、それが米ロ間の軍事紛争に発展することが考えられないように、大国間の間では考えられませんが、小国間ではあり得ます。

 論説のあげている例、すなわち弱い指導者の正統性に脅威を与えるようなサイバー攻撃に対する過剰反応は、実際に起こり得ることです。

 したがって、小国もサイバー攻撃をするようになって、世界がそれだけ安全でなくなっているというのは、単にサイバー攻撃が拡散するということに止まらず、サイバー攻撃が戦争に発展する恐れが高まるという意味でも正しいと言えます。

 サイバー攻撃と戦争の関係は、このような例に限りません。サイバー攻撃は、相手国の軍事ネットワーク、重要インフラへの攻撃など、全面戦争の重要な一部となり得ます。サイバー攻撃の真の脅威は、サイバー攻撃が戦争に発展する可能性よりも、こちらの方にあります。


 

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コメント
 
1. 2017年9月07日 00:49:11 : Qk0z0gVGLY : lQZkNLxHm_4[1140]
ウェッジは戦争の種がほしくてしょうがないって感じやな。

そのまえに言いがかりの主がつぶれてくれればいいが、トランプ、はよ潰してくれんか。


2. 2017年9月07日 11:40:47 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[4190]

>小国もサイバー攻撃をするようになって、世界がそれだけ安全でなくなっているというのは、単にサイバー攻撃が拡散するということに止まらず、サイバー攻撃が戦争に発展する恐れが高まる

こんなのは当たり前のことだが

平和ボケした日本人には理解しずらいのだろうな



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