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ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は権力を維持し続けられるだろうか?(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/833.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 10 月 21 日 15:05:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は権力を維持し続けられるだろうか?
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-8031.html
2017年10月21日 マスコミに載らない海外記事


2017年10月16日
Pogos Anastasov
Strategic Culture Foundation

2017年10月4-8日の、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード・サウジアラビア国王によるロシア公式訪問には深い象徴的な意味があった。その重要性は、リヤドと他の強力な国々との関係と比べれば取るに足りない訪問中に調印された経済・投資協定の範囲を遥かに超える。アメリカとの商品取り引きは、ロシアとのそれの330倍を超える(!)

締結された協定は、大半が二国間関係の長期的発展に関するするものだ。比喩的に言えば、我々は長距離ミサイル発射について話をしており、訪問全体がそのようなミサイルの第一段階役だ。そしてこの段階は分離可能なのだ。それが何を意味するかご説明しよう。

サルマン国王は非常に高齢だ(81歳)。とは言え、現代では、年齢が必ずしも権力の座に留まる制限だとは言えないが、国王はかなり重病で、この事実は、国王到着時、モスクワでのエスカレータ不具合事故で明らかになった。国王は歩行が困難なのだ。脳卒中も起こしており、曖昧なAlbionの意地悪い報道によれば、アルツハイマー病も患っている。国王自身これを理解しており、過去二年間、活発に息子ムハンマドの即位準備をしてきた。

今年6月の出来事が、サウド王家が、この目的のためには、いかなる労も惜しまないことを実証した。彼は既にスデイリー家の同盟者による支持を得ており、既に2014年12月、アブドラ国王の逝去直前に支配する承認を得ていた(ワシントンで全ての主要部門の長や、大統領に受け入れられていた)アメリカの秘蔵っ子が、皇太子の地位を辞退し、ムハンマド皇太子に譲った際、目標を実現していたのだ。

2015年1月以来、これまでに、若く元気で、大いに壮健なムハンマド皇太子は、国防大臣、経済開発評議会議長の座、同年秋取得した、王国の主要収入源 - サウジアラビア・アラムコ社に対する支配を含め、既に手中に大変な権力を集中した。

2017年秋までには、完全で、絶対的で正当な権限を得るためのサウジアラビアの法律上でのあらゆる外的障害が取り払われた。王位を狙う全員 - 元皇太子で、アブドゥルアズィーズ国王のの息子ムクリン王子、そして、先に述べた、正式に王位継承権を放棄した、ムハンマド・ビン・ナーイフ(初代国王の甥で、2011年に亡くなった内務大臣ナーイフ皇太子の息子)、 アブドゥッラー国王の息子で、権力は持っているが、主要王族スディリー家の支持を得られていない国家警備隊相のムトイブ王子やアフメド王子など、初代国王の今生きている息子(ムクリンを除いて)全員に王位継承権があるが、サウジアラビア王家内で十分な支持が得られず、権力をもたず、最善の場合でも、既に風向きの変化を感じており、ムハンマド皇太子の改革計画が、社会における自分の立場を弱体化することを理解している保守的聖職者の支持がある程度だ。

更に過去二年間に、新皇太子は、国家機構から、王家の代表たちをほぼ完全に一掃し(governor’s corpsを除き)、連中には、Royal Officeや諮問評議会で無力な名誉職の地位を与え、彼らはそこで、しっかり監督されている。彼は若いテクノクラートや実業家の中から、弟子たちを、コンパクト影の内閣が動いているRoyal Officeを含む主要な地位に任命した。

ムハンマド皇太子と彼の政策に反対する多数の人々にとって最悪なのは(サウド王家内に多数いる)連中の団結が堅固でなく、状況に影響力を与えることができる強力な行政組織や権力機構をもちあわさないという事実のみならず、彼らには王国が直面している、あらゆる無数の課題(原料低価格下での石油依存、若者の失業、未発達な近代国家組織など)に答えるための計画がないことだ。

一方、ムハンマド皇太子はアイデアが豊富だ。そうしたものの最初のものは、サウジアラビアがいかにして石油依存を脱し、外人労働者に依存してでも、産業経済に転換するかの詳細を説明する、“2030構想″計画だ。この計画が、裕福とはいえ、とりわけ金持ちとは言えない家系の子弟のための名誉職と見なされてきた国家機構の極端に低い効率にも、制度的な制約にも直面することは明白だ。これは、明らかに、部族制度の根本的解体、時代遅れのワッハブ派教義の否定や、より世俗的な国家を意味するが、これは、10月初めの女性運転禁止の廃止によって実証された。間もなく、娯楽禁止が廃止されよう - 映画、劇場、コンサート、展示会、そして、国の観光客への開放。モハンマド・ビン・ナイフは、ムフティー評議会改革を限定し、観光ビザ導入の推進によって、こうした変化に反対しようとした。今や、この障害はもはや存在しない!

こうして、モハンマド皇太子に反対する連中には、ここ数ヶ月のうちにもあり得る彼の王位即位を阻止する法的手段がない。権力を兄弟から兄弟へと譲渡する原則からの離脱に激怒しているスデイリー族のメンバーを含む不満を抱いている連中全員や、聖職者に依存して、若い皇太子は、家父長的な基盤の破壊をやり過ぎていると考えている保守勢力に、資源が欠けているのははっきりしている。

実際、彼らには手段は一つしかない - 1975年、王家の一員が、欧米に対する石油禁輸をあえて宣言したファイサル国王を殺害した時のような、若い皇太子の肉体的無力化だ。かつても、今も、若い皇太子に反対する連中は、外部からの支援を頼ることができる。ワシントンはサルマーン国王のモスクワ訪問に、わざとらしく無関心を装っている。しかし、若き皇太子が行っている改革のおかげと、(とんでもないことだが)反抗的な“ヴラド”と親密になることで、リヤドがアメリカの中心権力の指示に、やみくもに従うのを止めれば、状況の将来の進展が、アメリカの計画に一致しなくなるかも知れないことをワシントンは理解している。イスラエルとともに、サウジアラビア王国は、アラブ、更には、イスラム教、世界に対する、主要な影響力の手段なので、世界でも主要なアメリカ兵器輸入国であることに触れずとも、これは極めて危険だ。

それゆえ、ワシントンは、モハンマド・ビン、サルマーンに対する撃を攻企てるなり、例えば、宮廷クーデターという形での別版の“アラブの春”を画策するなり、手軽な手法を使うだろう。今年8月、最初の暗殺の企みは失敗した。その後、厳しい弾圧と、逮捕が続き、王家のメンバーも一部影響を受けた。二つ目の“恐怖の巻きひげ”は、国王のモクスワ訪問中、ジェッダ王宮への攻撃だった。現在、皇太子は、新たな攻撃と、アメリカが不慣れな、リヤドの新しい役割に対する挑発行為を予期しているかも知れない。

アメリカは一体誰に賭けるのだろう。高齢のアフメド王子? それとも、屈辱を受け、立腹したトイブ国家警備隊相? 立場を失った王子か? それとも、既に弱体化し、シリアやイラクで立場を失いつつある「イスラム国」を、サウジ・アラビアに対してあおり立てるのだろうか? いずれにせよ、王家の誰に賭けようと、アメリカは、サウジアラビアの権益ではなく、自らの権益を心配しており、必要とあらば、彼らはイラクで既に起きたように、ラルフ・ピーターズによる地図の線に沿ったこの国の分割を進めるだろうことを、ムハンマド皇太子は警戒すべきであり、他の人々も忘れてはならない。

言い換えれば、アメリカは、サウジアラビア君主制の安全保障の主要守護者であることを止めつつあり、代わりに、最大の脅威と化したのだ。ムハンマド皇太子はこの事実を一瞬たりとも忘れるべきではない。

ポゴス・アテスタソフは、政治学者で東洋学者。“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/10/16/any-chances-for-mohammed-bin-salman-to-retain-power/
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