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プーチンは、一体なぜアメリカ・メディアを混乱させるのか(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/17/kokusai21/msg/486.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 12 月 22 日 15:53:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

プーチンは、一体なぜアメリカ・メディアを混乱させるのか
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-85ee.html
2017年12月22日 マスコミに載らない海外記事



Finian CUNNINGHAM

2017年12月20日
Strategic Culture Foundation

一週間の内に、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に関するアメリカ・メディアの記述“有力な国際的政治家”から、どういうわけかトランプ大統領と共謀している“KGBスパイ”という使い古された主張の繰り返しへと変化した。

これはアメリカ・メディアによる実になんとも多様な役柄だが、しかも全てわずか数日間でのことだ。

激しい雰囲気の変化は、プーチンの性格とされるものより、アメリカ・メディアについて、より多くを物語っている。

先週、ロシア大統領がシリアに飛び、欧米が支援する反乱勢力を打倒するための二年にわたる作戦成功の後、現地での軍事作戦の終了を発表し、主要アメリカ・メディアは、プーチンが新たに得た世界的威信を認めたように見える。

先週の同日、月曜日、プーチンは、シリアからエジプトにも飛び、アブドゥル・ファタハ・アル-シーシ大統領に迎えられ、更にトルコに飛び、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談した。

ブルームバーグ・ニュースは、プーチンが“ウイニング・ラン”をしたと報じ、ニューヨーク・タイムズはデイリー・ブリーフィングで、ロシア大統領の“シリアとエジプトとトルコの駆け足訪問は、中東におけるロシアの役割拡大と、アメリカの影響力減衰を明確に示すものだ”と報じた。

主要アメリカ・メディアが報道するものにしては、ロシア大統領に好意的なむしろ率直な評価に見える。

プーチンが、地域政治を巡って全員が反目している、シリアのバッシャール・アル・アサド、更にアル-シーシやエルドアンに温かく歓迎されたという事実は、ロシア大統領がどれだけ実際に敬意を払われているかを示している。これは、更に、シリア国内テロは克服できていないと言うアメリカとフランス政府による最近の卑しい難くせにもかかわらず、シリアでのロシアの軍事介入がどれほど大成功したかの反映だ。

ワシントン・ポストは、Today’s Worldviewの要約で、厳しくこう書いた。“中東で、プーチンはトランプに勝っている。”

記事は更にこうある。“トランプ大統領がこの地域全体で、[エルサレム政策を巡って]激しい怒りを引き起こしているのに対し、プーチンは真面目で頼りになるパートナー役、概して影響力のある国際的政治家を演じている”。

またしても、主要アメリカ・メディアが、プーチンを称賛し、彼がアメリカ大統領より勝っているというのは、驚くべきことだ。

実を言えば、上記で引用したこれら報道機関は、国内政治上の理由から、ドナルド・トランプの脚を引っ張りがちなので、連中がプーチンの世界的指導力を一見称賛するのはトランプに対する厭味な批判という面もある.

それでも、プーチンの世界的威信が増していることを連中が認めているのは、客観的現実の純粋な反映であるようにも見える。

2015年10月、ロシア大統領が軍隊をシリアの戦争に派兵する決定を下した際、当時、あらゆる種類の予想は、失敗するだろうというものだった。トランプのホワイト・ハウス前任者バラク・オバマは、プーチンは泥沼にはまると予言し、ロシアにとっての、もう一つのアフガニスタンだという、アメリカ人による上機嫌な予想もあった。

逆に二年後、プーチンのシリア軍事介入は、見事に正しさが証明された。

政権転覆のため、アメリカが率いる秘密戦争の道具となった外国が支援する反乱勢力は打ち破られた。

実際シリアは廃墟と化している。しかし政権転覆と果てしのない混乱という一層悲惨な運命からは救われたのだ。そしてシリアは今平和と自由の中で再建する機会を得ている。

ロシアは、シリア軍と国民、イランとヒズボラとともに、この歴史的勝利を誇るべき立場にある。主にトルコとサウジアラビアという、シリア政権転覆を支援した地域大国でさえ、ロシアが達成したことに対して、静かに敬意を払っている。

ブルームバーグと、NYタイムズと、ワシントン・ポストの、先週のプーチン中東歴訪に関するコメントは、ロシア大統領の正しさの証明と、グローバル・パワーとしてのロシアの名声の高まりを暗黙に承認しているのだ。

ところが数日後、アメリカ・メディアは、プーチン中傷に戻ったのだ。

毎年モスクワでの記者会見で長時間続く質疑を、アメリカ・メディアは、このほぼ四時間のイベントを独裁的指導者の十八番だと、それとはなしに伝えた。

プーチンが公開の場で広範な質問に回答するのが、アメリカ・メディアでは、独裁的大統領のある種勝手な自己満足だと鼻であしらわれた。これは、オープンになって、公開での精査に対応しようするロシア大統領の懸命な努力だと他の人々が言うものに対する、愚鈍で奇怪な歪曲だ。ドナルド・トランプやテリーザ・メイ、アンゲラ・メルケルやエマニュエル・マクロンが、そのように徹底的な公開の精査に耐えられると想像できるだろうか?

アメリカ報道機関CNNは、Q&A中の彼の、トランプ大統領のアメリカ経済運営に対する好意的発言と、執拗な“ロシアゲート共謀の主張”は彼の大統領としての権能を損なおうとする、アメリカ内のトランプの政敵による企てだというコメントを取り上げた。

プーチンは目的のためには手段を選ばない彼の性格と、トランプに対する遠隔操作とされるものを明らかにしたというのがアメリカ報道の下劣なニュアンスだ。視聴者は、プーチンが“元KGB大佐”で、ロシアでは政敵は投獄されてしまうという使い古した主張を思いおこさせられる。プーチンを“暴漢”と呼ぶジョン・マケイン上院議員の中傷する見解も再度報じられた。

とは言え、パネルディスカッション中、一人の反対意見のアメリカ人評論家が、CNNに、そのゆがんだ論理と、外国指導者が、アメリカ大統領に好意的見解を示すのは犯罪でも、何ら極悪なことでもないと指摘して一撃を加え、正気に返らせた。

しかしながら、報道の総体的な狙いは、プーチンを、アメリカ大統領を意のままにしている悪意ある独裁者して描き出そうというものだった。

そこで、わずか数日の間に、プーチンは国際的な尊敬を集める世界的政治家から、アメリカ民主主義に干渉し、大統領を背後から糸で操るあこぎな暴力団員へと変わったのだ。

アメリカの大企業が支配するメディアが自らを混乱させているがゆえに、プーチンが、アメリカ・マスコミを混乱させることが可能になるのだ。

シリアにおけるほぼ七年間の戦争を、政権転覆のための、テロリスト傭兵を雇ったアメリカが率いる犯罪的戦争としてではなく、“穏健反政府派による民主主義支持の蜂起”とする故意の非難に値する歪曲。プーチンの勇敢な指導力の下でのロシアによる徳義にかなったシリア救援の歪曲。ロシアによるアメリカ選挙への介入に関する執拗なウソ。その他、その他。

実に多くの重要な国際的出来事に関する“報道”で、アメリカ・メディアは圧倒的に欺く側にあり、真実を語る代わりにプロパガンダを流布している。アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、イラン、ウクライナ、イエメン、北朝鮮、ヨーロッパでのNATOによる侵略と何でもありだ。その結果、彼らの威信はアメリカや世界中の人々の間でボロボロだ。

先週のわずか数日の間に、アメリカ・メディアのプーチン“記事”は、明らかにおかしく変化した。称賛に値するから、悪意あるに、尊敬すべき国際的政治家から、悪の外敵に。それは、アメリカ・メディア自身が自分たち自身の組織的ごまかしと、歪曲のおかげで、おかしくなっているためだ。

もしアメリカ商業マスコミが集団ウソ発見器テストを受けたら針は振り切れるだろう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/12/20/why-putin-confounds-us-media.html
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