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プーチン率いるロシアは本当に「邪悪」なのか 『オリバー・ストーン オン プーチン』(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/kokusai21/msg/770.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 2 月 02 日 11:51:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

プーチン率いるロシアは本当に「邪悪」なのか 『オリバー・ストーン オン プーチン』
http://diamond.jp/articles/-/158044
2018.2.2 内藤 順:HONZ  ダイヤモンド・オンライン


 
 画像提供:文藝春秋


正義の反対は悪ではなく、
また別の誰かの正義である


「正義の反対は悪ではなく、また別の誰かの正義である」という言葉があるが、それをまざまざと感じさせるインタビューだ。

        
       『オリバー・ストーン オン プーチン
オリバー ストーン著、土方奈美(訳)、文藝春秋、394ページ、1700円(税別)

 日頃のニュース報道をどれだけ注意深く見ていたとしても、プーチンの実像など、なかなか見えてこない。元KGBの工作員であり、独裁者であり、言論の弾圧や人権の侵害でも、よく批判される。だが時に起こす大胆な行動に、世界は度々驚かされてきた。このミステリアスなプーチンの素顔に迫ろうと試みた映画監督ーーそれがオリバー・ストーンである。

 作家と編集者、あるいはピッチャーとキャッチャー、力量の釣り合った者同士でないと、1+1を2以上にすることは難しいが、インタビュアーとインタビュイーの関係もまた同様である。オリバー・ストーンは、いわゆる政治と異なる世界の住人であるがゆえの大胆さと、数々の俳優とやりあってきたであろう執拗さで、被写体を丸裸にしようと試みた。

 一方受けて立つプーチンも、したたかだ。たとえばアメリカについては、大局を批判しながらも、個人は批判せずといったように、時間・空間のスケールを自由自在に操る。そして自国のセンシティブな話題について聞かれたときは、用意された建前に議論の出発点を線引きし、詰め寄るオリバー・ストーンを、何度もかわし切っていく。

 視点をどこにおくか、視野をどれくらいのサイズにするかーーそれはまさに、政治家の頭脳と映画監督のカメラが編集点を巡って、バトルを繰り広げているようだ。だが互いにリスペクトがあるから、これは殴り合いではなくプロレスだ。本書『オリバー・ストーン オン プーチン』は、そんな2人の言葉の格闘技が、2015年7月から2017年2月までの間、全12回に渡ってテキストとして纏められた一冊である。

   
    画像提供:文藝春秋

事実が切り取り方で
いかようにでも変えられる


 プーチンの発言からは、事実が切り取り方でいかようにでも変えられるということが面白いほど伝わってくる。たとえば、ウクライナ情勢について。これも、プーチンに言わせれば「ウクライナで起きたのは、アメリカに支援されたクーデターだ」となる。

 まずアメリカが、ロシアとウクライナを分裂させることを目的とし、ウクライナの愛国主義的集団を支持する。それにロシアが対抗措置を取れば、ロシアを悪者にできる。目に見える敵が現れれば、同盟国を引き寄せることができる。そういう方程式なのだという。

 そしてこの種の批判は、1年2ヵ月に及ぶインタビューの中で通奏低音のように流れていく。アメリカは病的なほどに、いつもお決まりのやり口で仕掛けてくるというのだ。

“残念ながらある国では、自らの敵と思われる勢力と闘うために、極端な思想を持つ集団を支援することが習い性となっている。だがその方法には一つ重大な問題がある。こうした集団の本性を見極めるのは極めて困難なのだ。”

 そしてロシアが主張する立場は、いつも世界のメディアから無視されると嘆く。誰も耳を傾けないから、邪悪なロシアという論調ができ上がってしまうのだと。



“イスラエルのパレスチナ封鎖を批判する人は多い。だがドンバス(東ウクライナ)でも同じことが起きているのに、誰もそれに気が付かないようだ。”

“コソボでそれ(セルビアからの分離)が認められたのなら、なぜ同じことがロシア、ウクライナ、タタール、クリミアでは認められないんだ?”


 このようなアメリカ至上主義に傾く世界の論調のおかしさを執拗に突くことで、ロシア流の世界観を描き出す。この発言だけを見るとロシア視線に偏りすぎていると感じる向きもあるかもしれない。もちろん、これをプーチン流のプロパガンダと片付けることは簡単だ。しかし、その背景にあるプーチンのPR戦略に思いを馳せるのもまた一興だろう。

プーチンがメッセージを届ける時
どんな相手に絞っているのか


 まずプーチンは、自分のメッセージを届けるべき相手の中から「世界の大衆」を切り捨てている。だから、大衆向けの分かりやすく安易な物語を紡ぐ必要はない。ターゲットを世界のエリート層に絞り、彼らに促しているのは視点の変化のみだ。

 つまり、我々が無意識に受け取っている情報が既にアメリカに偏りすぎたものであるということに気付かせ、現在の「孤立した状態」から「存在感ある第三極」へとポジションを変えたい。この手法は、業界3位の企業が用いるPR戦略にも通じるところがある。限られたリソースの中で、実体以上の存在感を感じさせたい時に、最もコストパフォーマンスが良いのだ。

 そんなプーチンのロジックに、ストーンは感情面からも揺さぶりをかけていく。「パレードでゴルバチョフの元へ挨拶に行かなかったのは、なぜか?」「オバマとはお互いに、何と呼び合っているのか?」「エリツィンの酒に付き合うことはあったのか?」「スノーデンの行動は、生理的に受け付けないほど不愉快だったのではないか?」

 誰が好きで、誰が嫌いなのか、時に意表を突くようなインタビューの中にも、本音が垣間見えたりして見どころが多い。

 本編の最後の方で、印象的なシーンがある。2人で『博士の異常な愛情』を見終え、ストーンがプーチンにDVDのケースを渡した時のこと。プーチンは立ち去りながらDVDケースを開けるが、中には何も入っていない。そこでプーチンが一言「典型的なアメリカの手土産だな!」

 こういったやり取りを見ていると、思わずプーチンを好きになってしまいそうになり、何だか困る。しかしなぜ困るのだろうかと改めて考えてみると、そこに一つの真実が隠されているのかもしれない。

 ちなみに本書の模様は2018年3月1日、2日にNHK「BS 世界のドキュメンタリー」で見られるとのこと。どの発言をした時に、どんな表情をしていたのか。行間の情報をもっと知りたくなった人には、必見の番組となることだろう。

(HONZ 内藤順)



 

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コメント
 
1. 2018年2月02日 19:00:07 : uJRHiUIqDQ : rzZhDfLw80Q[551]
プーチンを 巻き込む誘い 「ウクライナ」

2. 2018年2月08日 20:29:00 : tdxLNAL33o : Hkww5kPzEmw[20]
本を読んだのでコメントしてみる

>正義の反対は悪ではなく、また別の誰かの正義である

私の感想はちょっと違う。
米国vsロシア どちらが嘘をついているかだ。
客観的な正義はある。複雑に絡み合ったり、ケースバイケースかもだが。
他の事象など併せて、クロスワードを解くようにみていかないといけない。
この本では、当然、米国が嘘つき(不誠実という方がプーチン流かな)。

他に思い浮かぶ内容
ロシアはほとんど、つぶれかかっていた国(2000年)だった
たぶんプーチンでなければ、米国の一極支配は完成してたかも
一人の政治家が国を変える 逆パターンで安倍にも言える
NATOの存在意義の低さ
ロシアへの経済制裁が農業の自給自足に貢献したという皮肉
プーチンのキャラクター、日本人の好きな「侍」は彼にあてはまる
米国に対峙するには平和主義者ではいられない 政治家と評論家の違いか
政治をになうには歴史的事象に長けてないといけない

んー、書いていて断片的、総論的な感想しか書けないな
ついでに書くと
米国べったりの安倍は、対話の対象にならないので北方領土問題は進展しない
むしろ、ロシアは、中国、北朝鮮、韓国とつながっていくように思えた(本では中国だけふれている)まずは、エネルギーを介して。


3. 地下爺[20376] km6Jupbq 2022年3月20日 16:05:02 : k3zXh6OQQU : R1Jic2NNN3pnYkE=[4442] 報告

ナチのシンボル「黒い太陽」をつけたウクライナ兵士の写真を、NATOが公開してしまう – Switch
https://switch-news.com/whole/post-73346/


4. 2022年3月21日 05:47:24 : bC7BzPnf9Y : dXo0ZklwcHhyQTI=[659] 報告

「戦争とはどこまでいっても正義と正義のぶつかり合いに終始する(萩原能久)」

自ら「悪」だと言う戦争当事者はいない。

相手を「悪」とお互いに言っているだけ。

戦争に勝てば「正義」負けたら「悪」。

だから、本質的な「正義」なんて存在しない。

つまり、戦争自体が互いに身勝手な大義を掲げた偽善行為。

戦争当事者は本質的にどちらも「悪」ということ。

そのどちらかに「正義」を被せる者は偽善者。

戦争当事者に「正義:悪」の構図を必ず作り上げ

正義感ぶり、あることないこと大書し、

あたかも「正義」や「英雄」なるストーリーがあるかに

語る

マスコミが最大の偽善者である。


5. 2022年3月22日 01:24:14 : zxwgdn1rZI : azB0emtRQ0pvZEE=[209] 報告
現代に生きる多くの人々には、奴隷制度や男女の権利の差別が、どんな時代でも普遍的に正しい信じることはない、グローバルな社会の思想は進化してゆく。武力で支配する時代から、口を使うだけの民主主義に、国家は自然に進化する。

ところが、口を使わないように国民に強制する言論統制は、本質的に武力で成し遂げられる。

上のような事実を理解できない者が支配者になったことで、思想が退化してしまった。

6. 英語文字起こしインフォ[69] iXCM6pW2jpqLToKxgrWDQ4OTg3SDSA 2022年3月22日 09:48:20 : 8wueEQ4oWE : S2Q5bDFTL3U5OTI=[516] 報告
プーチンは、”アメリカは、ウクライナにある26のバイオ・ラボに資金を提供している“と、直接アメリカを非難した。 彼は、又、“これらのラボは、コロナ、炭疽、コレラ、アフリカ豚コレラを含む致死的病原体の実験をしている。アメリカは、この証拠を一掃しようとしている。そして、生物兵器のコンポーネントを作っている“と、述べた。

プーチンとロ軍は、米国防省が資金を提供するこの生物学的活動は、ロシアの安全に直接脅威があるとして、2018年に外交的に解決しようと、ウクライナとアメリカに懸念を示したが無視された。そして5ヶ月前には ロシアと中国が国連にこの脅威について苦情を出したが、やはり無視された。

プーチンが米国のこれらの行動を非難している事実は陰謀論ではない。
ロシアが、この生物兵器の脅威を骨抜きにするために、ウクライナで一連の空爆説も陰謀論ではない。
アメリカのメディアがこれらの事実に目をそむけているのも陰謀論ではない。
米国メディア複合体が, バイオ・ラボの存在を隠そうとしたのも陰謀論ではない。

誰かが、“バイオ・ラボはあるが、アメリカが生物兵器を作っている証拠はない”と言う前に、コロナ-19(新型コロナ感染症)を思い出して欲しい。世界のトップ免疫学者やウィルス学者達は、コロナ-19のウィルスが自然発生する確率は、1/3,000,000,000,000(3兆分の1)と認めている。 ということは、コロナ-19は実験室が起源?
ファウチらは、人工のコロナ・ウィルス、つまり偽物科学を死守するために、隠ぺいを決心した。

プーチンは、アメリカがコロナ-19を作って、意図的に世界に放出したことを知っている。国防省の機密情報は、ウクライナのバイオ・ラボは、新コロナ株またはウィルスを放出する計画だったことを示唆している。

プーチンは、ウクライナも東ヨーロッパも乗っ取らなかった。メディアは、乗っ取ると言っていたが。。。実際 、ロシア軍は、バイオ・ラボの設置場所に移動してそこで止まった。その場所を確保して破壊し、物質主義的可能性のあるものを無効化した。 プーチンは、ヒットラーのように聞こえますか。

大きな転機は、今、プーチンはバイオ・ラボについてだけ話していることです。 特別軍事作戦を作動させない。これは、彼のミッションが完了したという意味でしょう。 

では、プーチンは何を求めているのか。 バイオ・ラボの産物の証拠です。それが完結するまでは、作戦については話さないし、軍事行動も譲歩することはない。

プーチンは、ウクライナを欲していない。 彼は、腹黒いグローバリスト達が、細菌兵器を放出して、第二のパンデミックを起こして人々を苦しめることを阻止したいのだ。

何故、WEFなどのグローバリスト達がひどく動揺しているのか。 彼らは、突然ウクライナを気にかけ始めたのか。プーチンは、これらの人達が「危険なコロナ-19」を作った証拠を示すことができる。その行為は、”人道に反する罪“を意味する。 「これです!」 
今こそが、これらサイコパスグループが細菌兵器を使って、彼等が望む方法で未来を形作るのを阻止して、人類を救う唯一のチャンスなのです。

ウクライナ大統領ゼレンスキーは、プーチンに平和交渉を呼びかけた。
彼が今回外国を回った理由は、ウクライナへの軍派遣要請だった。 が、どの国からも断わられた。
他国からの軍の派遣がなければ、ウクライナはどうころんでも勝てない、”ゲーム終了“である。
彼は、DS (deep state) と手を切って、プーチンと平和交渉の席につく。
ゼレンスキーの交渉における優先順位は:
1)ウクライナの安全と主権の保証、2)領土の復元、2)国の尊厳の保証

トランプの側近フリン元将軍が提示した解決方法:
・ ウクライナは中立を保つこと(NATOに入らない)
・クリミアはロシアに統合する。ウクライナの過去のインフラと投資は全額ロシアが負担する。
・プーチンはウクライナから撤退。ウクライナ再建の費用を払う。
・ウクライナは、核兵器を持たない自国防衛のための自軍をもつこと

最後は、プーチンの希望が全てかなえられるだろう。
DSは何の手出しもできない。プーチンが全ての証拠を持っているからだ。

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