ずさんな設計の獣医学部｜ハムハム放送局　2017-08-21 17:27:32
https://ameblo.jp/hamurindayo/entry-12303453345.html
獣医学の研究者が加計学園の設計の「手抜き」を指摘してくれました。
専門家が見たら「まともな獣医学研究や教育がぜんぜんできない」インチキがバレバレでした。
１．清浄性を確保するための一般的な扉の開け方と、異なる開け方の扉が散見される。
　一般的な扉の開け方：感染エリア（陰圧空調）では入室の際、手前に引き戸
　　　　　　　　　　　清浄エリア（陽圧空調）では入室の際、向こうに押し戸
２．獣医学部棟・1階：A獣−０４（A獣−６０、６１、区分リスト(1)、(2)を参照）
・１階・右側のエリアに、大型オートクレブ（ウドノ製）が２箇所（感染動物飼育室、洗浄室）設置されています。但し、プリオンが不活化可能（１３０℃）かは不明です。
・感染動物飼育室１〜４（１階、右上、角）には、飼育室内にオートクレブと安全キャビネットが設置されています。従って、感染動物飼育室１〜４は、前室もあり、少なくともP2（BSL２）には対応しています。
・実験室１のクリーンベンチは、受精卵移植等に使用されるものと考えました。
・中動物飼育エリアで、飼育室５（P2)、飼育室６（P2)の記載がありました。飼育室内に安全キャビネット、近くにオートクレブがあります。
・中動物飼育エリア、ＳＰＦ動物飼育エリア、組換動物飼育エリア等々では、一般的な飼育機材等の消毒・滅菌に用いるガス消毒装置：エチレンオイキサイド、ホルマリン、アンモニア、過酢酸等を取り扱うためのドラフトや毒劇物保管庫等が不明です。
・受精卵、凍結精子等を保存する液体窒素のスペース（換気が必須）が確認出来ませんでした。また、超低温冷蔵庫の設置場所が確認出来ませんでした。
・感染性を有するかもしれない廃液等（糞尿を含める）の処理法が確認出来ませんでした。
・小動物等の安楽死に使用されるCO2ガスの使用スペースが確認出来ず、CO2ガスを保管するスペースが不明です。　　
・空調系の停電時対策、省エネ対策が確認出来ませんでした。
・動物飼育担当者の控え室のスペースが狭く感じました。

３．獣医学部棟・2階：A獣−０５（A獣−６１、区分リスト(2)を参照）
・講義室：300名・1室、200名・1室、100名・1室、70名・6室
・その他
獣医学部棟にちゃっかりと、実習室以外に、講義室も組み込んでいました。
４．獣医学部棟・3階：A獣−０６（A獣−６１、６２、区分リスト(2)、(3)を参照）
・講義室、200名・2室、70名・1室、実習室、90名・2室（内１室は顕微鏡収納対応）
・その他
顕微鏡が使用できる実習室が１室のみで、解剖組織学、病理組織学、免疫組織学、微生物学、等々の顕微鏡を使用する実習は、多々予想されますので、もっと顕微供養を整備した実習室の整備が望まれます。整備される顕微鏡は、光学顕微鏡と推定しているが、実習には実体顕微鏡、倒立顕微鏡の整備も必要である。
５．獣医学部棟・4階：A獣−０７（A獣−６２、区分リスト(3)を参照）
・講義室、200名・2室、ＰＣ室、90名・1室、実習室、90名・3室
・その他
６．獣医学部棟・5階：A獣−０８（A獣−６２、区分リスト(3)を参照）
・Ｐ２・1室、Ｐ３（プレハブＰ３）・1室、培養室・2室
・その他
Ｐ３スペースが獣医学部棟全体で、１室しか無く、また、隔離性が非常に乏しい。病原微生物等を取り扱う教育、研究、実習等々に不備である。Ｐ２、Ｐ３スペース内の備品等の整備：炭酸ガス孵卵器、冷蔵庫、遠心機等の整備が不明である。また、オートクレブがプリオンを不活化可能（１３０℃）かは不明です。
・P2スペース、P3スペース、では、消毒・滅菌に用いるガス消毒装置：ホルマリン、アンモニアを取り扱うためのドラフトや毒劇物保管庫等が不明です。
７．獣医学部棟・6階：A獣−０９（A獣−６２、区分リスト(3)を参照）
・Ｐ２・2室、培養室・2室
・その他
Ｐ２スペースが２室しか無く、また、隔離性が非常に乏しい。病原微生物等を取り扱う教育、研究、実習等々に不備である。Ｐ２スペース内の備品等の整備：炭酸ガス孵卵器、冷蔵庫、遠心機等の整備が不明である。また、オートクレブがプリオンを不活化可能（１３０℃）かは不明です。
・P2スペース、P3スペース、では、消毒・滅菌に用いるガス消毒装置：ホホルマリン、アンモニアを取り扱うためのドラフトや毒劇物保管庫等が不明です。
８．獣医学部棟・7階：A獣−１０（A獣−６２、区分リスト(3)を参照）
・大会議室・1室、中会議室・1室
・その他
結構、贅沢な備品が整備されている。

その他、ざっと気づいたこと、感じたこと
・獣医学部棟全体で、法的規制を受ける、液体窒素の保管場所、超低温冷蔵庫の保管場所、毒劇物の保管場所、有機溶媒、等々の保管場所が確認出来なかった。
・解剖学・病理学が組織標本作製に使用する、「ホルマリン」、「有機溶媒」の作業場所が確認出来なかった。
・実習室・5室すべてに、Ｐ２の作業スペースが確認出来ませんでした。（実習室では、病原微生物等の実習が出来ない。）
・獣医学部棟全体で、感染性を有する病原微生物等の廃棄処理が、確認出来ませんでした。排水処理施設や焼却炉の整備時期が不明で、獣医学部棟において、講義以外の実習、研究、検査、動物飼育等々が実際に稼働できる時期が不明です。
・獣医学部棟・５・６階の研究フロアで、何とP3スペースは1箇所のみ、P2スペースは3箇所でした。また、P2、P3スペースの隔離性が低く、危害性の高い病原微生物等を取り扱う教育、研究、病性鑑定には不備です。
・獣医学部棟１階では鶏の飼育及びふ化スペース、受精卵の培養スペースが確認出来ませんでした。また、獣医学部棟１階ではP3スペースが確認出来ず、結局、高病原性鳥インフルエンザの検査、診断、実験、研究の実施が不可能です。
・お題目とは裏腹に、バーチャルな獣医学教育、研究環境になりそうです。決して、国家防疫、四国ゾーン防疫に役は立ちません。
・獣医学部の学生は、女性が多いと予想されているのに、女子トイレ、パウダールームが少なすぎます。
・獣医学部棟が出来れば、大講義棟が出来なくても、開学２年間程度は講義だけは可能と言うことでしょう。
・倉庫３のみ、製氷機、浄水器が整備されています。浄水器は、蒸留水作成機の事でしょうか？製氷機、浄水器（蒸留水作成機）はもっと整備する必要があります。
・蒸留水について、明記されていません。蒸留水と一口に言っても、蒸留で作成された蒸留水、逆浸透（膜濾過）で作成された純水、イオン交換樹脂で作成されたイオン交換水、と実習、研究、検査の内容に応じて、種々必要です。また、滅菌処理水も必要です。
・CO２孵卵器、超低温冷凍庫、製氷機、液体窒素、アスピレーラー、加圧空気、遠心気、超遠心気、等々の実験室の環境を整える設備等が不明です。
・O2ガスボンベは記載されていましたが、その他にCO２ガスボンベ、N2ガスボンベ、混合ガスボンベ、等々のガスボンベの整備が不明ですし、こうしたガスのガス配管の整備が不明です。
・車両消毒装置の設置が不明です。
・洗い場・培養器：実習、実験、研究用の機材の準備場所：洗浄、滅菌作業等の整備が不明である。
・支援職員：動物飼育、実験補助、共用機器等のメンテナンス（P2、P3の整備、電顕等の大型器機の整備）、一般的な掃除、実習室・講義室の準備、エネセン（電気、ボイラー、危険物、毒劇物）病原微生物等の保管・管理、衛生主任者、等々で雑多な職種の人材が必要である。
・電子顕微鏡の整備で、透過型、走査型、供に整備されるのか不明である。
・実習用の顕微鏡は、光学顕微鏡だけでなく、実体顕微鏡、倒立顕微鏡の整備も必要である。
・オートクレブは、プリオン対応（１３０℃）か、プリオン非対応（１２０℃）か、不明である。
・廃液処理として、生活汚水は活性汚泥法、あるいは公共下水道へ放流か不明である。病原微生物等の不活化処理として、活性炭、塩素消毒、酸アルカリ消毒、エタノール、消毒薬、等々の処理法が確認出来ない。
・非常電源で使用可能な施設、設備、器機等が把握出来ない。
・維持経費を左右する空調の稼働時間として、24時間・365日稼働、8時間・ウイークデー稼働、任意・随時稼働、と挙げられるが、実際の空調稼働時間はどうなるのか。１階の動物飼育は24時間稼働とすれば、また、５階、６階の研究等のために空調系を長時間稼働させると、維持経費がかさみ、2.2億円どころか、15〜20億円以上掛かるかも知れない。
・別件ですが、学生募集のパンフレットから、四国枠の特待生の条件が厳しく、獣医師免許を所得しても公務員試験に落ちたら学費免除になりません。逆に四国枠の学生を公務員採用試験では落とすなと言うことでしょうか？

こんなの動かしたら「今治市民、アンデッドになって全滅だ」