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シリア攻撃 トランプ政権の危険なミリタリズム〜「決断力がある」というより無責任となり、信頼を失うことに…/川上泰徳
http://www.asyura2.com/17/warb20/msg/102.html
投稿者 仁王像 日時 2017 年 4 月 08 日 16:43:26: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

シリア攻撃 トランプ政権の危険なミリタリズム/川上泰徳
2017年04月08日(土)12時20分
http://www.newsweekjapan.jp/kawakami/2017/04/post-30.php

<アサド政権軍によると見られる化学兵器攻撃を受け、トランプ米政権がアサド政権軍の空軍基地にミサイルを撃ち込んだが、この行動は決断力というより無責任ではないか。トランプのミリタリズム(武断主義)を示す兆候は他にもある>

シリアのアサド政権軍によると見られる反体制地域イドリブへの化学兵器攻撃を受けて、4月7日、トランプ米政権がアサド政権軍の空軍基地に59発の巡航ミサイルを撃ち込んだ。

シリア内戦が始まって6年になるが、米国によるアサド政権に対する武力行使は初めてである。トランプ大統領は化学兵器使用についてアサド政権を非難した後で、「前政権の弱さと決断力のなさの結果である」とオバマ政権を批判し、「オバマ大統領は化学兵器の使用は許されない一線だとしながら、何もしなかった」と語った。

トランプ大統領が言っているのは、2013年8月にダマスカス郊外の反体制派支配地域で1000人以上が死んだ化学兵器の使用で、アサド政権による使用が強く疑われた事件のことだ。国連調査団が現地に入り、オバマ大統領はアサド政権に対する武力行使の可能性を語ったが、結果的には断念し、代わりに米国とロシアの外相会談で、アサド政権が所有する化学兵器の査察と廃棄を実施することで合意した。

トランプ大統領は4月4日に化学兵器が使われた後、3日後の7日に巡航ミサイルを打ち込んだことを「決断力がある」対応だと言いたいのだろう。しかし、米国は英国、フランスと共にアサド政権の化学兵器使用を非難し、アサド政権に真相究明に協力するよう求める決議案の提案国になっていた。ロシアは「化学兵器は反体制派が所有していたもの」として、アサド政権の使用を否定したため、採決は見送られ、6日にはロシアがアサド政権を特定しない別の決議案を出した。

国連安保理での議論は、欧米がアサド政権による戦争犯罪の疑いのある行動を非難しようとすると、ロシアが反対し、時には拒否権をだすというパターンが続いていた。しかし、安保理の協議がまだ終わったわけではないのに、米国が性急に武力行使を行ったことは、「真相究明を行い、責任を明らかにする」という米国自身が参加した提案を裏切ることになる。このような一方的な手法は、安保理の協議だけでなく、ロシアとの間の政治的、外交的な交渉の可能性をつぶすものである。

国連安保理で常任理事国の間の利害が対立し、問題解決で有効な役割を果たすことができないのは、珍しいことではない。だからこそ、米国、ロシア、中国には、問題解決の道を探るタフな外交努力が求められる。トランプ大統領がいくら批判しても、2013年の化学兵器使用疑惑の際、米ロの外相が合意して、アサド政権が所有する化学兵器を査察し、廃棄する枠組みをつくったことは、大国としての外交の成果である。

今回、再燃した化学兵器使用疑惑でも、その枠組みを復活させて、米ロで協力して、アサド政権に圧力をかけ、化学兵器の完全廃棄を求める方法もあったはずだ。しかし、トランプ政権の性急な武力行使によって、米ロが協力できる枠組みをつぶしてしまった。

有志連合の空爆による民間人の死者が急増している
トランプ大統領はオバマ時代に冷え込んでいたロシアとの関係の修復を掲げ、「イスラム国」(IS)との戦いでアサド政権との協力の可能性を示唆して登場した。ロシアとの関係修復やアサド政権と協力することが、すべて良い結果につながるとは思えないが、オバマ政権時代には、米国とロシアとの間の根強い不信感がシリア和平会議の進展を妨げたなどマイナスがあったことも事実である。

今回、アサド政権による化学兵器使用という重大な事案に対して、トランプ大統領はロシアとの協力を探りつつ、対応策を探るのが、自らの言葉に責任をもつ対処であっただろう。そうではなく、いきなり、方針や戦略を転換して、軍事行動に走るならば、大統領の言葉や方針は、その時々の思い付きに過ぎなくなり、「決断力がある」というより無責任となり、信頼を失うことになるだろう。
 
今回の米国の性急な武力行使は、トランプ政権の危険なミリタリズム(武断主義)としてみる必要がある。実際、シリアで米国が率いる有志連合の空爆による民間人の死者が今年1月にトランプ政権になって急増しているのである。

(中略)

今年に入ってからの有志連合の空爆による民間人の死者数増加は、米軍がシリア北東部にあるISの中心都市ラッカへの掃討作戦を激化させているためである。しかし、有志連合の空爆によって引き起こされる民間人の犠牲の飛躍的な増加を見ると、「テロとの戦い」を外交・安全保障政策のトップに掲げるトランプ大統領の下で、民間人の犠牲を出さないようにするという米軍の意識が急激に低下しているとしか思えない。

かつて欧米諸国はアサド政権を支援するロシア軍による空爆が無差別だと批判し、ロシアを戦争犯罪で国際司法裁判所(ICC)に提訴すべきだという声さえ出た。いまは、その批判は、まず米国に向けられるべき状況になっている。

アサド政権軍による化学兵器使用に対する米国の性急な武力行使は、政治や外交を軽視したトランプ大統領のポピュリスト的な武断主義への傾斜として見るべきである。今後のシリア内戦やISへの対応でも、さらに対イランや対北朝鮮などでも、世界の安全保障に関わる問題で危機を増幅させかねない懸念をはらんでいる。
 

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コメント
 
1. 2017年4月10日 15:30:44 : frtErroTlE : irEWOXr423M[200]
トランプに限らずアメリカは軍国主義、マッチョ崇拝の国であり本質は原住民虐殺の頃から変わらない。法やルールはその悪逆非道を掩蔽するための口実にすぎず、だから都合が悪ければ平気で無視する。

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