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エルサレムでの衝突はどこまで広がるのか──パレスチナ・イスラエルで高まる緊張(ニューズウィーク)
http://www.asyura2.com/17/warb20/msg/643.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 7 月 23 日 13:31:10: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


エルサレムでの衝突はどこまで広がるのか──パレスチナ・イスラエルで高まる緊張
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8036.php
2017年7月23日(日)02時30分 錦田愛子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授) ニューズウィーク


<エルサレムで21日、イスラエル兵士とパレスチナ人の衝突が発生した。比較的平穏が続いていたエルサレムで、こうした事態が起きたのはなぜか、また今後はどこまで拡大していくのか

エルサレムが騒乱状態に陥っている。7月21日の金曜日の昼過ぎ、普段は観光地としてもにぎわう旧市街のダマスカス門付近は、路上で礼拝するイスラーム教徒のパレスチナ人であふれた。警戒態勢で配備されていたイスラエル兵士との間では衝突が起き、通りには催涙ガスが充満し、銃声が鳴り響いた。

同様の衝突はエルサレム各地で起こり、合わせて3人のパレスチナ人が命を落とした。いずれも10代の青年だ。パレスチナ赤新月社の医療関係者によると、一連の衝突で390人以上のパレスチナ人が負傷し、病院に搬送されている。大半は催涙ガスを吸ったためだが、発砲による負傷者も100名近くに上るという。東エルサレムとパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区では、これらの衝突から計29人がイスラエル警察に拘束された。

最近では大きな衝突も起こらず、比較的平穏が続いていたエルサレムで、こうした事態が起きたのはなぜか、また今後はどこまで拡大していくのか。

銃撃事件の衝撃

発端となったのは、一週間前の金曜日の朝にエルサレムの旧市街で起きた事件だ。旧市街の東側にあるライオン門付近で、警備のイスラエル兵士2人が突然、銃で撃たれて命を落とした。銃撃の瞬間や、逃げる犯人の一人を追ってイスラエル兵が射殺する様子は、スマートフォンで撮影され、動画ニュースやSNSですぐに配信された。

イスラエル側によるセキュリティ・チェックの強化された近年では、パレスチナ人による銃火器を用いた事件は珍しい。今回の犯人は、パレスチナ自治区の住民ではなく、イスラエル国籍をもつパレスチナ人青年3人によって起こされたものだった。彼らの出身地であるウンム・アル=ファヘムはイスラエル中北部のいわゆる「三角地帯」と呼ばれ、近年ではイスラエル国籍のパレスチナ人が組織するイスラーム主義運動の拠点としても知られる。だがこの3人は、特にそうした組織に所属していたわけではない。

構図からすれば、これは本来あまり拡大する可能性は高くない事件のはずだった。

パレスチナ自治区に住むパレスチナ人の側から、イスラエル国籍のパレスチナ人に対して抱く共感は一般的に弱い。今回の事件に対しても、東エルサレムや自治区の住民の間では、賛同というよりも、今後の警備の強化が直接的に生活に与える影響に対する不安の方が高かったと推測される。事件直後にハマースは支持を表明したが、あくまで結果に対する賛辞であり、組織的に関わっていたわけではない。

また襲撃されて命を落とした二人のイスラエル兵士は、いずれもドゥルーズだった。ユダヤ教徒ではない彼らは、兵役義務は課されるものの、イスラエル社会内では下層に位置づけられる。アラビア語を母語とするため、パレスチナ人との意思疎通にエルサレムの旧市街やヘブロンには必ず数名配備される。自治区のパレスチナ人からは嫌悪されており、衝突の犠牲となることも多いが、イスラエル国内の世論としては、彼らへの同情はあまり聞かれない。

今回も、この事件を利用してエルサレムの聖地管理の現状を変えようと訴える一部の右派を除けば、イスラエル社会からの反応は鈍く、ネタニヤフ政権による対応も抑制的だった。

エルサレムで礼拝する権利をめぐる闘争

だが、こうした事件の再発を防ぐため取られた治安措置が、対立の拡大を招くこととなる。

銃撃事件が起きたのは金曜礼拝の日だったが、各地から集団礼拝のために集まるイスラーム教徒が、アル=アクサー・モスクと黄金のドームを含む旧市街の聖地(パレスチナ側は「ハラム・アッシャリーフ」、イスラエル側は「神殿の丘」と呼ぶ)に入ることは、その日は全面的に禁止された。これは1969年以来の規制であるとして、アラブ系のメディアでは大きく報じられ、非難が国際的にも広まっていった。

さらにイスラエル政府は、ハラム・アッシャリーフに入る数箇所の入口に金属探知機を設置した。強く反発した人々は、イスラエルによる一方的な強制措置に抗議して、各地でデモや衝突が起きるようになる。ハラム・アッシャリーフを中心とする聖地エルサレムは、世界の全イスラーム教徒にとって、メッカとメディナに次ぐ第三の聖地だからだ。

その聖地への出入りが、異教徒で占領者であるイスラエル政府によって管理されることは怒りを招き、エルサレムの聖地管理の現状変更への強い懸念が表明された。パレスチナ側の関係諸組織は、金属探知機が撤去されるまでハラム・アッシャリーフ内に入ってはならないと、抗議行動を呼びかけた。一連の事件を報じるアラビア語の記事では、これらの抗議行動についてアル=アクサーの「防衛」という言葉が用いられている。

震源地としてのアル=アクサー・モスク

アル=アクサー・モスクを含むエルサレムの聖地は、パレスチナにおける紛争の震源地だ。2000年にはオスロ合意による和平プロセスの決裂を受けて、ここから第二次インティファーダが始まった。今週金曜日に起きた衝突では、既にそのとき以上の負傷者が出ている。

衝突はエルサレム以外にも拡大している。ラーマッラーやベツレヘム、ヘブロンの検問所周辺では、集まった数百人規模のパレスチナ人が投石するのに対して、イスラエル兵士が催涙ガスや発砲などで応じ、負傷者や逮捕者が出ている。イスラエル軍の発表によると、金曜日の衝突には合計3千人以上のパレスチナが加わったという。もはや第三次インティファーダを思わせる様相だ。

イスラーム教徒の聖地をめぐる対立とあって、今回の騒動はエルサレムやパレスチナ自治区ばかりでなく、世界各地にも連帯行動を呼んでいる。既に報じられているところでは、ヨルダンやトルコ、イエメン、またスウェーデンなどでも抗議デモが起きた。

デモにとどまらず、21日の金曜日の夜にはラーマッラー近郊の入植地で、自治区のパレスチナ人がユダヤ人入植者の家に侵入し、家族3人をナイフで殺傷するという事件も起きた。一見、散発的にも見えるこれらの事件はすべてつながっており、今後は拡大する可能性もある。


 

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コメント
 
1. 2017年7月23日 16:13:54 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-5011]
2017年7月23日(日)
モスク近く探知機 抗議
イスラエル強行 中東各地で大規模行動

 【カイロ=小玉純一】中東のエルサレム、ヨルダン川西岸、ガザ、アンマン、ベイルート、イスタンブールなどで21日、イスラエル警察がエルサレム旧市街のアルアクサ・モスク(イスラム教礼拝所)の敷地入り口に金属探知機を設置したことなどに抗議する大規模な行動が取り組まれました。エルサレム旧市街周辺などではイスラエル警察と衝突し、パレスチナ人少なくとも3人が死亡、多数が負傷しました。
エルサレム旧市街など死者
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-23/2017072306_01_1.jpg

 金属探知機は、アラブ系イスラエル人がイスラエル警官2人を銃撃し死亡させた14日の事件を受けて、イスラエル警察が封鎖した敷地を16日に部分的に開放した際に導入しました。探知機は門型で、これを通らずには敷地に入れません。以来、イスラム教徒が連日抗議を続け、しばしばイスラエル警察と衝突してきました。

 アルアクサ・モスクの指導者たちは、探知機導入に抗議し、信者たちに探知機の通過拒否を呼びかけました。信者の多くはイスラエル警官の監視を受けながら敷地の外で祈っています。

 敷地外で祈った地元ビジネスマンのサラム氏は、「探知機をわれわれの礼拝所の入り口に設置するのは、われわれの家の玄関に設置するようなものだ。自分の家に行くのに探知機を通るのか」とロイター通信に話しています。

 敷地はイスラム教徒がハラム・アッシャリフ(「高貴な聖域」の意)と呼び、サウジアラビアのメッカ、メディナに次ぐ第3の聖地。ユダヤ教徒が「神殿の丘」と呼ぶ聖地でもあります。

 イスラエルが1967年のアラブ諸国との戦争で、旧市街がある東エルサレムを占領し併合した際、それまで統治してきたヨルダンとの合意で、この敷地での礼拝をイスラム教徒のみに許可し、ユダヤ教徒は敷地に立ち入ることはできても、礼拝はできないものとしました。イスラム教指導者たちは、探知機設置を敷地管理の変更であり、モスクへの支配を強めるとみて、イスラエルを非難しています。

 アルアクサ・モスクの指導者は19日、東エルサレムの信者に対し21日の金曜礼拝を地元でなく旧市街で行うよう呼びかけました。

 イスラエルは21日、旧市街に3000人の警官を配置し、50歳未満の男性の敷地内立ち入りを禁じました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-23/2017072306_01_1.html


2. 2017年7月24日 22:08:46 : 1hFwhl5XF6 : A44FqszPm3Y[369]
https://jp.sputniknews.com/middle_east/201707243916727/
ヨルダンの首都アンマンにあるイスラエル大使館の敷地内で23日、銃撃事件があり、ヨルダン人2人が死亡、イスラエル人が負傷した。地元メディアが報じている。

スプートニク日本

事件の詳細や犯人像、動機は不明。共同通信によると、銃撃は大使館敷地内の住居棟で起きた。

エルサレム旧市街のユダヤ教とイスラム教双方の聖地で14日に銃撃事件が起き、イスラエルが聖地入り口に金属探知機を設置して出入りの管理を強めたことでパレスチナ人らイスラム教徒が反発、緊張が高まっている。ヨルダンには多数のパレスチナ難民が住んでいる。

---
そして、イスラエル大使館の周囲をヨルダン軍は封鎖している。


3. 2017年7月25日 16:40:38 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-4976]
2017年7月24日(月)
エルサレムで緊張激化
旧市街のモスクめぐり
国連安保理が協議へ

 【カイロ=小玉純一】エルサレム旧市街のアルアクサ・モスク(イスラム教礼拝所)をめぐる緊張激化について、国連安全保障理事会が24日に協議する見通しです。エジプト、スウェーデン、フランスが22日、開催を求めました。ロイター通信が伝えました。

 エルサレム旧市街周辺やヨルダン川西岸各地では22日も、イスラエルが同モスクの敷地入り口に門型の金属探知機を導入したことに対する抗議行動が続きました。西岸ではイスラエル兵が抗議行動に向けて実弾を放ち、パレスチナ人男性(24)が死亡しました。

 抗議行動ではそのほか、17歳、18歳、20歳のパレスチナ人も死亡。目撃情報によれば、それぞれイスラエル兵、ユダヤ人入植者、イスラエル警官に撃たれています。

 一方、21日夜には西岸のユダヤ人入植地で、パレスチナ人(20)がユダヤ人の家族4人をナイフで襲い、うち60歳と40歳の男性、40歳の女性合わせて3人が死亡しました。容疑者は近隣の人に銃撃され病院に運ばれました。

 容疑者は襲撃前、フェイスブックに「アルアクサ・モスクのために死ぬのは素晴らしい」と書き込んでおり、同モスクをめぐる問題が動機だとみられています。

 イスラエル軍は22日、容疑者の住む村で、村人の移動を制限して容疑者の兄を拘束。イスラエルのリーベルマン国防相は、同国の政策に沿って容疑者の家を直ちに取り壊すと述べました。

 パレスチナのアッバス議長は21日夜、テレビで演説し、イスラエルによる探知機導入について「治安を名目にアルアクサ・モスクを支配し、政治紛争を宗教紛争に転換する狙いだ」と指摘。イスラエルが探知機設置を取りやめるまで「接触を停止する」と述べました。

 イスラエルのネタニヤフ首相は21日の閣議で、武器持ち込みを阻むために探知機を維持すると決めています。探知機がもたらす安全上の効果よりも、それが引き起こす怒りが上回っているとの異論が政府部内にはあったとする報道もあります。
解説
聖地の一方的な「主権」要求
イスラエルがエルサレム旧市街のアルアクサ・モスク(イスラム教礼拝所)の敷地入り口に金属探知機を設けたことにこれほど強い反発が起きる背景には、イスラエルが同敷地への「主権」を求め、占領支配を強めるなかでこの措置が取られたことがあります。

 イスラム教徒はこの敷地をハラム・アッシャリフ(「高貴な聖域」の意)と呼び、聖地となっています。ユダヤ教徒にとっても「神殿の丘」と呼ばれる聖地です。

 ハラム・アッシャリフではユダヤ人が礼拝することは禁じられています。イスラエルは1967年の第3次中東戦争で旧市街を占領した際、それまで統治していたヨルダンとの合意で礼拝の禁止を受け入れました。

 イスラエルのニュース・サイト「ローカル・コール」のヤエル・マロム編集長は今回の事態について、「イスラエル当局が占領地である東エルサレムの人口や地形をユダヤ人に有利な形に徐々に変更していくという『エルサレムのユダヤ化』の文脈でとらえるべきだ」と指摘します。(米紙ワシントン・ポスト電子版20日付)

 2000年9月にイスラエル右派野党のシャロン党首(当時)が「神殿の丘」を訪問しました。これは東エルサレムをパレスチナに返還することを阻止するのが狙いとされ、パレスチナ人が抗議し、イスラエル治安部隊と衝突し、多数の死傷者が出ました。

 ワシントン・ポスト紙によると、これを機に「神殿の丘」での礼拝権を求める宗教右派極右の活動がイスラエル内で特に活発になりました。15年には当時の外相代行が「神殿の丘にイスラエル国旗がなびく姿を見たい」と語り、敷地を「イスラエルの主権の中心部」だと呼びました。

 16年の世論調査では、パレスチナ人の半数以上が“イスラエルはアルアクサ・モスクを破壊しようとしていると懸念する”と回答しました。(島田峰隆)

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-24/2017072407_01_1.html


4. 2017年7月29日 21:29:33 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-4892]
2017年7月29日(土)
エルサレム旧市街 モスクでの礼拝再開
イスラエルが監視機器撤去

 【カイロ=小玉純一】エルサレムからの報道によると、エルサレム旧市街のアルアクサ・モスク(イスラム礼拝所)の敷地で27日、数千人のイスラム教徒がほぼ2週間ぶりに礼拝を行いました。イスラエル警察が同日未明に治安・監視機器を撤去したことを受けたものです。

 信者が敷地に入る際に投石があったとして、イスラエル警察が催涙ガスなどを使い、約100人が負傷しました。

 信者はこの2週間、敷地の外で礼拝してきました。イスラエル警察が14日の銃撃事件後に敷地を閉鎖し、2日後の再開時に金属探知機などを導入したことへの抗議です。占領者イスラエルがモスク敷地の管理方法を勝手に変えるのを許してはならないという意思表示でした。

 27日未明、イスラエル当局が治安措置として使用してきた物資をトラックで運びだすと、聞きつけたイスラム教徒が集まり、歓声をあげました。朝にも数百人が集い、治安・監視機器の撤去を祝いました。

 集った人々は「われわれは勝利した」「われわれはアルアクサに魂を捧げている」「われわれはパレスチナ人だ」「占領を終わらせるまで断固たたかうぞ」と叫びました。

 人々はプラカードに「われわれは決してアルアクサを去らない」「われわれはアルアクサの守り手だ」と記し掲げました。

 パレスチナ自治政府の情報相が声明を出し、治安・監視機器の撤去について「エルサレムの人々の抵抗とパレスチナの支援の結果だ」とたたかいをたたえました。

 他方、イスラエルのベネット教育相は機器の撤去を批判し、「エルサレムへのイスラエルの主権を伝えるのでなく、イスラエルの主権が揺らぎうるというメッセージを伝えた」とメディアに語りました。イスラエルは1967年に旧市街のある東エルサレムを併合し、西エルサレムとあわせて首都としています。国際社会はこれを認めていません。

 撤去に関するネタニヤフ首相のコメントはこれまでのところ伝えられていません。

 首相は他方で、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラがエルサレムからの報道で「暴力の扇動を続けている」として、「イスラエルからアルジャジーラを追放する法律を制定する」と26日夜にフェイスブックに書きこみました。アルジャジーラは声明を出し、「暴力の扇動」を否定し、報道の継続を誓いました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-29/2017072907_01_1.html


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