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イスラエルがシリアを攻撃、反撃でF-16が撃墜された直後に露大統領から戦争を拡大するなと警告(その2)(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/17/warb21/msg/641.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 2 月 12 日 13:11:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

イスラエルがシリアを攻撃、反撃でF-16が撃墜された直後に露大統領から戦争を拡大するなと警告(その2)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201802120000/
2018.02.12 櫻井ジャーナル


米英支配層の長期戦略はロシアを制圧し、世界の覇者となること。2017年の十月革命でソ連と名前が変更しても戦略に変更はなかった。そのソ連が1991年12月に消滅、ロシアはアメリカの属国になった。そこで長期戦略の目標を達成、自分たちは世界の覇者になったと考えたネオコンは残された国の中で最も警戒すべき潜在的ライバル、中国を押さえ込もうとする。それが東アジア重視政策。同時に、エネルギー資源を抱える中東支配を強固なものにするため、従属しきっていないイラク、シリア、イランを殲滅しようとする。それがポール・ウォルフォウィツたちネオコンの計画。イラクは2003年3月に正規軍で破壊したが、傀儡体制の樹立には失敗した。

それでもアメリカの好戦派は自分たちの軍事力が他国を圧倒していると信じていたようで、例えば、フォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載された論文の中でキール・リーバーとダリル・プレスは​ロシアと中国の長距離核兵器をアメリカの先制第1撃で破壊できると主張している。核戦争になってもアメリカは生き残れるという判断だ。

しかし、その論文が出た2年後の2008年にアメリカ支配層の幻想を打ち破る出来事があった。その年の7月10日にアメリカのコンドリーサ・ライス国務長官はジョージア(グルジア)を訪問、8月7日にミヘイル・サーカシビリ大統領は分離独立派に対して対話を訴えてから8時間後の深夜に南オセチアを奇襲攻撃したのだ。

ジョージアは2001年以降、イスラエルの軍事会社から無人飛行機、暗視装置、対航空機装置、砲弾、ロケット、電子システムなどを含む武器/兵器の提供を受け、軍事訓練も受けていた。2008年1月から4月にかけてはアメリカの傭兵会社MPRIとアメリカン・システムズが元特殊部隊員を派遣している。

つまり、アメリカやイスラエルは周到に準備した上でジョージアに南オセチアを奇襲攻撃させている。圧勝する予定だったのだろうが、ロシア軍に粉砕されてしまった。この時点でアメリカ軍やイスラエル軍はロシア軍に通常戦で勝てないことが明らかになったのである。リーバーとプレスの分析は間違っていた。

2007年には調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュがニューヨーカー誌に興味深い記事を書いている。​​アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を始めたというのだ。

その記事の中で、ジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院のディーンで外交問題評議会の終身メンバーでもあるバリ・ナスルの発言を引用している。サウジアラビアは「ムスリム同胞団やサラフィ主義者と深い関係がある」としたうえで、「サウジは最悪のイスラム過激派を動員することができた。一旦、その箱を開けて彼らを外へ出したなら、2度と戻すことはできない。」と指摘している。

ズビグネフ・ブレジンスキーが1980年代にアフガニスタンで使った戦法を使う危険性を指摘しているのだが、バラク・オバマ政権はその戦法を採用した。サウジアラビアなどが雇い入れ、CIAが軍事訓練、武器/兵器を供給して編成した武装集団を侵略に使うということだ。2008年の南オセチアに対する奇襲攻撃で正規軍の戦いではロシア軍が出てくると粉砕されることを理解したのだろう。

三国同盟のほか、サイクス-ピコ協定コンビのイギリスとフランス、ペルシャ湾岸産油国のカタール、そしてトルコが参加して2011年3月にはシリアへの侵略戦争が始まる。民主化運動に対する流血の弾圧などはなかった。この辺の事情は本ブログでも何度か書いてきたことなので、今回は割愛する。

バシャール・アル・アサド体制を転覆させ、アサドを排除するために戦う武装勢力が住民を虐殺していることを隠しきれなくなると、オバマ政権は「穏健派」というタグを使い始める。反政府軍には碌でない過激派だけでなく穏健派もいるので、その穏健派を支援しているというわけだ。

そうした武装勢力が存在しないことはアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)も指摘していた。​2012年8月にホワイトハウスへ提出された報告の中で、オバマ政権が武器/兵器を供与している相手はサラフィ主義者(ワッハーブ派)やムスリム同胞団、アル・カイダ系のアル・ヌスラ(AQI)であり、そうした政策を続けると東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると警告していたのだ。

実際、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)という形で警告は現実になるのだが、それはオバマ政権の政策でもあった。失敗でも計算違いでもない。そのダーイッシュやアル・カイダ系武装勢力を攻撃、その支配地域を大幅に縮小させたのがロシア軍。そこでアメリカ側は残った戦闘員のうち配下の者を救出、クルド勢力と合流させて新たな戦争を始め、次のターゲットであるイランの体制を倒そうとしている。ネタニヤフもその戦略を推進しているひとりだ。

このネタニヤフはトランプと浅くはない関係がある。そのトランプ大統領を攻撃していた司法省、FBI、CIAなどの幹部がスキャンダルで窮地に陥った。そうした中、​ロシアの対外情報機関SVR、治安機関FSB、軍情報機関GRUの長官がワシントンDCを訪問、すくなくともSVR長官とFSB長官はCIA長官と会談したと伝えられている。軍事的な緊張を高める動きではないだろう。戦争へ突き進もうとしている勢力と戦争を回避しようとしている勢力が綱引きしているように見える。勿論、日本は戦争推進派に従属している。



 

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