かつての日本は、どう考えていたか。まず南クリル諸島だが、鳩山由紀夫元首相の父、鳩山一郎元首相が1956年にソビエト連邦を訪問して国交を回復し、両国間の戦争状態は終結した。

その際に、平和条約を結んだ段階で、歯舞諸島と色丹島は日本側に返還すると取り決められた。しかし岸信介政権が日米安保条約を改定し、日米地位協定でアメリカは日本国内のどこでも基地を設置できるとしたため、ソビエト連邦は歯舞諸島と色丹島を返還するとした約束を凍結したのである。

ダレダレスが日本側に、日ソ平和条約を結んだら沖縄は日本側に返還しないと圧力をかけたため、日ソ平和条約の話は萎んでしまったのである。

●領土問題についてですが、政府の洗脳でカッと来て熱くなって冷静さを失ってはならない。フィンランドを見習うことです。カレリア地方を取られたけど、蒸し返していない。冷静なのです。さすが国民の学力が世界一高い国である。

長いので一旦切ります。

北海道の礼文島、利尻島、奥尻島は書かれていました。南クリル諸島はどうかと言うと、歯舞諸島と色丹島は漢字で書いてある。ところが国後、択捉両島は、それぞれ「クナシリ島」「エトロフ島」と書いてありました。

注目は沖縄で、ちゃんと「沖縄」と書いてありました。しかし「県」じゃないので、ただ単に「沖縄」だと。

●この違いは、沖縄は根強い返還運動が続けられていたのに対し、北方領土と呼ばれる南クリル諸島は、日本政府も「二島返還」で納得していたからなのです。ところが、「知床旅情」で「遥かクナシリの…」の下りで、四島返還論が盛り上がった。

知床旅情
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%A5%E5%BA%8A%E6%97%85%E6%83%85

●この歌、国策ソングじゃないかね ? 作詞、作曲は森繁久彌氏だが、敗戦の時は満州(中国東北区)にいて、ソ連軍に連行されたんで、ソ連に対する恨みが残っていたのかも知れませんね。