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前代未聞!住友と古河が別会社を舞台に熾烈抗争(Business Journal)
http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/765.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 4 月 20 日 02:16:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

前代未聞!住友と古河が別会社を舞台に熾烈抗争
http://biz-journal.jp/2018/04/post_23055.html
2018.04.20 文=編集部 Business Journal

  
   UACJ本社が入居する東京サンケイビル(「wikipedia」より)


 アルミニウムメーカー国内最大手のUACJは4月13日、2月末に公表した会長と副会長の人事案を撤回すると発表した。24.90%を出資する筆頭株主である古河電気工業の小林敬一社長が人事案に異議を唱え、株主総会で反対する意向を表明していた。新日鐵住金など他の大株主も古河電工に同調して反対に回る可能性が取り沙汰されていた。

 上場企業の首脳人事が大株主の意向で覆るのは前代未聞の珍事だ。当初の人事案は、山内重徳会長が留任し、岡田満社長が副会長に就任。岡田氏の後任社長に石原美幸取締役兼常務執行役員を充てるという内容だった。山内・岡田両氏は代表権を維持し、石原新社長と合わせて3人が代表権を持つとしていた。

 UACJは3人のうち山内氏と岡田氏の人事案を撤回。両氏は代表取締役を退いて相談役になる。会長のポストは空席とする。代表権は石原氏と、専務執行役員の中野隆喜氏、種岡瑞穂氏の計3人が持つかたちに変更する。

 筆頭株主と経営陣とのバトルは、合併の立役者である2人が表舞台から退場することで決着がついた。合併会社につきもののお家騒動だが、「古河と住友のトップ人事をめぐる主導権争い」(証券アナリスト)との冷ややかな声も聞こえてくる。

■堪忍袋の緒が切れた古河電工

 UACJは2013年10月、古河電工のアルミ子会社・古河スカイと住友金属工業(現新日鐵住金)系の住友軽金属工業が合併して誕生した。住友軽金属社長の山内重徳氏が会長に、古河スカイ社長の岡田満氏が社長に就いた。

 山内氏は東京大学工学部を卒業後、住友軽金属工業に入社し、後に社長就任。岡田氏は京都大学大学院工学研究科を修了後、古河電工に入社し、古河スカイに移った。共にエンジニアだ。この時点では、社長のポストを手にした古河スカイ側がUACJの主導権を握ったかに見えたが、それから4年半――。力関係はすでに逆転していた。

 今年2月27日、UACJは合併後初の社長交代人事を発表した。人事案は、6月21日の株主総会後に、石原氏が社長に昇格するというものだ。石原氏は名古屋大学工学部金属学科・鉄鋼学科を卒業後、住友軽金属に入社した生え抜き。

 だが、この首脳人事に筆頭株主の古河電工が激怒した。古河電工は2月27日、プレスリリースを公表。UACJの現状について「合併効果の実現に至らず、株価も合併時よりも下洛している」と指摘。その上で「社長交代に異論はないが、ガバナンス上、大きな問題がある」と山内氏と岡田氏の取締役からの退任を求めた。

 理由はともかく、本音は人事権を旧住友軽金属に奪われたことへの憤りだ。新人事案では、会長の山内氏と社長の石原氏は旧住友軽金属の出身。旧古河スカイ出身の岡田氏は“中二階”の副会長に棚上げされる。UACJを旧住友軽金属に乗っ取られたと、怒りを爆発させたわけだ。

■時代に逆行する相談役制度

 UACJは古河電工の軽金属部門が中心となって03年に設立した旧古河スカイが母体である。現在でも古河電工が24.91%を出資する筆頭株主だ。旧住友軽金属の親会社である住友金属工業は新日本製鐵と合併して新日鐵住金となったため、住友金属が保有していた株式は新日鐵住金名義になった。その結果として、新日鐵住金がUACJの株式の7.74%を保有する第2位の株主なのだ。

 合併前の売り上げは旧古河スカイ側が上回り、さらに古河電工が断トツの筆頭株主。そのため、旧古河スカイ側が経営の主導権を握ると見られていた。ところが、会長の椅子に座った旧住友軽金属出身の山内氏のほうが役者は上手だった。人事を握った山内氏は、旧住友軽金属出身者を厚遇し、旧古河スカイ組は冷や飯を食うようになった。実は、住友軽金属は多額の有利子負債を抱え、単独での経営は危ぶまれていたが、技術力や人材面の厚みでは旧古河スカイより数段上だった。

 そして、山内氏が策定した新首脳人事で旧住友軽金属への傾斜がはっきりと表れた。これに堪忍袋の緒が切れた古河電工は、筆頭株主という伝家の宝刀を抜いた。山内氏を追い落とすために岡田氏を道連れにしたといえる。

 古河電工の主張は、コーポレートガバナンス(企業統治)の正常化であり、「社長の上に代表権を持った会長と副会長がいては、誰が経営の最終責任を取るのかはっきりしない」ということだった。正論ではある。

 しかし、人事抗争による感情のもつれは簡単にほぐれそうにない。新たに代表権を持つ2人の専務執行役員は生え抜きではない。中野隆喜氏は東京大学法学部を卒業後、新日本製鐵から古河スカイに転じた。種岡瑞穂氏は一橋大学社会学部を卒業後、住友商事から住友軽金属への移籍組だ。

 UACJの18年3月期の売上高は6300億円、営業利益は300億円の見込み。アルミ圧延国内最大手で世界3位だ。

 ドナルド・トランプ米大統領は、アルミニウムに10%の輸入課税を発動した。業界一丸となって対処しなければならないのに、業界トップのUACJが人事争いの体たらくぶり。

 相談役や顧問を廃止する企業が相次ぐなか、行き場をなくした2人が相談役になる。「取締役を退任させることが重要」としか考えていなかった古河電工に、世の中の流れを読む余裕などなかったのかもしれない。

(文=編集部)


 

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