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ダイソーの新業態300円ショップは「買い」か?(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/809.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 4 月 24 日 14:35:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ダイソーの新業態300円ショップは「買い」か?
http://diamond.jp/articles/-/168044
2018.4.24 松崎のり子:消費経済ジャーナリスト  ダイヤモンド・オンライン


「均一価格勝負を貫くか、商品の魅力を高める代わりに300円以上をつけるのか?」――100円ショップ・ダイソーの試行錯誤は続きそうだ(画像はダイソーHPより)


100円ショップの
商品が粗悪品だったのは昔の話


 自慢にはならないが、わが家は100円ショップと300円ショップの商品でできている。リビング、キッチン、バスルーム、そして仕事場にあるのは均一ショップで買った商品ばかりだ。それほどこの2つを愛しているということを最初に述べておきたい。

「安物買いの銭失いではないか」と口にする人にはこう答えている。

「安かろう悪かろう、それでよかろう」

 しかし実際には、100円ショップの商品が粗悪品だというのは昔の常識だ。なぜならわが家には10年以上使い続けているものもあるし、そもそも日本の厳しい品質基準に合わないものは製造ラインから弾かれるはずだからである。

 モノが溢れているこの時代に、粗悪品レベルのものを店頭に並べても、消費者は手を出さない。100円の商品なら、消費者が100円以上の価値を感じなければ買ってもらえないという厳しい現実がある。いまだに100円ショップが盛況なのは、そのシビアな目を十分クリアしているという証明の現れだろう。

 さて、100円ショップと300円ショップ、と先に書いたが、この2つには大きな違いがある。前者ですぐに思い浮かぶのは、ダイソー、セリア、キャンドゥなどのおなじみのチェーン店だろう。商店街にある小型店、商業ビル内のテナント店、ロードサイドの大型店など、多角的に展開している。生活用品にオフィス用品、ファッション小物からペット用品、そして食品まで扱うアイテムは実に多種多様だ。

 それに対して300円ショップは、男性には少しなじみが薄いかもしれない。なぜならこちらは、女性が好むファッション雑貨やインテリア小物がメインだからである。

 よく見かけるのは駅ナカにも出店している「3COINES(スリーコインズ)」(全国185店)だろう。他にもティーン女子を意識したポップな雑貨が多い「ミカヅキモモコ」(全国72店)や、ガーリーなインテリア雑貨が揃う「CouCou(クゥクゥ)」(全国36店)などがある。

 店舗数を見れば、ダイソーの3150店(2017年10月現在)、セリア1424店(2017年3月末現在)、キャンドウ989店(2018年2月末現在)とはケタが違う。両者は全く別の業態だと言ってもいい(※各社の店舗数はHP発表の数字。ただし、海外店舗は含まない)。

 ところが、そんな300円ショップの市場に、ダイソーが乗り出したという。100円ショップ界のガリバーが新業態に挑戦するとあっては、期待しないわけにはいかない。ダイソーといえば2018年3月に社長交代が行われたばかりだ。独自の商売哲学で100円ショップを一大ジャンルまでに育て上げた大創産業創業者の矢野博丈氏が会長職に退き、次男の靖二副社長が昇格した。今後のダイソーに注目する向きは多いだろう。

 先述したように、わが家の半分は300円でできているのだ。早速、その新業態の現場を見に出かけた。

現場では300円と290円の
戦いが勃発していた!


 ダイソーが新業態としてトライアルしている300円ショップは「THREEPPY (スリーピー) and Happy」。「300円であなたを“夢見心地な世界”へ連れていくプチプライス雑貨店」というキャッチフレーズだ。厳密にはダイソーからの派生ブランドではなく、グループ会社傘下のショップなのだが、報道ではダイソーの名が強く出ていたため、ダイソーのセカンドブランド化という印象を持つ消費者は少なくないだろう。

 1号店は、3月16日にオープンした「イオンモール座間」(神奈川県座間市)に出店している。商品構成は300円をボリュームラインに、500円以上の雑貨も扱う。

 現地を見た筆者の感想、というか結論を言おう。今後の宣伝にはダイソーの名は出さないほうがいい(店舗にはそれを窺わせるものはないのだが)。なぜなら、消費者はあのダイソーが、と100円ショップに抱くワクワク感・宝探し感を求めて訪れるが、行ってみるとごく普通の300円ショップに出迎えられる感じがするからだ。

 商品はあくまで女性目線、デザインやファッション性に重きを置いていることもあって、アイデア系のグッズもなくはないが目立っていなかった。厳しいことを言えば、先述した300円ショップ「3COINES」などでも見られる既視感の強い品揃えだと感じた。繰り返すが、筆者はダイソー愛も強いし、応援もしている。

 しかし同じくらい300円ショップも愛用しているので、この勝負の厳しさが肌感覚でわかる。他の300円ショップにはないファッション性とアイデア性に加え意外性がないと、シビアな目を持つ女性は簡単にはリピーターになってはくれない。また、金額面でも厳しい戦いが待っていると感じた。

 こうした生活雑貨のジャンルには、プチプラ(低価格)雑貨を売りにするショップ群がある。先述したイオンモール座間に出店している「AWESOME STORE」は、原宿・表参道店のほか、ファッションビル内にも出店が続く雑貨店だが、ナチュラル&アメリカンテイストのグッズが低価格で手に入ると人気だ。

 例えば、防虫・防湿・消臭効果がある天然木シダーウッドを使ったドーナツ型のブロック。中央の穴をハンガーに通すだけで、クローゼットに無粋な防虫剤を下げなくても済むというアイテムで、こちらが6ピース120円。

 また、ポップな缶を模したインテリア雑貨かと思えば、プルトップ部分から出てくるのはウェットティッシュというアイテム。車のドリンクホルダーにセットできるというから気が利いている。これも190円。290円の雑貨もかなり多い。デザインもクールで、しかも300円を切る価格で勝負しているわけだから、「THREEPPY」は気を引き締めて戦わなくてはならないだろう。

 筆者がこの新店舗に望むのは、他の300円ショップにはない「こう来たか!」のアイデアや「この値段でとは恐れ入りました」という爽快感だ。とにかく今後に期待したい。

なぜ100円では
ダメなのか?


 なぜダイソーは今、300円ショップに乗り出すのか。実は、ダイソー本体でも200円の値付けがされたアイテムが増えており、それが以前から気になっていた。中でもファッション雑貨が200円になっていると、今度は300円ショップの雑貨との比較になる。しかし、「向こうの洗練されたデザインと勝負すると不利だろう」と踏んでいたところ、今回の試みを知ったのだった。

 100円ショップが新業態にチャレンジしたのはこれが初めてではない。2015年3月にキャンドウが「OHO!HO!」(オホホ)という新業態の店をオープンした。ブルックリンテイストにカフェスタイルを融合させた店舗で、デザイン性の高い生活雑貨やインテリアグッズ、アクセサリーなども置いた。カフェ風のおしゃれな雑貨店との印象で、キャンドウで扱っているシンプルな100円アイテムとともに1000円以上の商品も並んでいたのを覚えている。

 当時の決算報告資料を見ると、「OHO!HO!」の売り上げ構成比で最も高い数字を上げたのは、低価格帯の80〜500円(23.4%)ではなく、1001〜3000円の44.7%だ。売り上げの半数近くが100円グッズではなく、その10倍の価格帯だとすれば、企業は期待したくなる。資源高や原料高の影響を被りやすい100円の商品だけではいつか無理が出るだろう。高額ラインの展開を探るのは当然だ。

 ところが、キャンドウのこの試みは2017年11月期中に全店撤退という結末に至った。撤退理由には、「日本の小売市場においては、本当に強い分野に特化することが当社にとっての最適戦略と判断した」とある。素直に読めば、「100円のジャンルに邁進します」ということか。

 確か「OHO!HO!」の店舗にも、キャンドウとの関係をうかがわせる表示はなかったように記憶している。普通におしゃれな雑貨屋で、とりわけ安さを打ち出していたわけでもなかった。

 そうなると、やはり個々の商品の魅力を高めるほかはない。100円ショップでの生活必需品を買うついでの、衝動的な雑貨買いとは異なる勝負となるのだから。

 店側の思惑はともかく、消費者の立場から100円ショップに求めるものは、ストレートに「100円であること」に尽きる。

 筆者が先ごろ大手チェーンではない地方の100円ショップで出合ったのは、「よりどり2点100円」の雑貨だった。ソックスやカチューシャなどのファッション小物が2点で100円と言われれば、手を出さずにはいられない。「よりどり商法」は買い過ぎを招く悪であると諫めている筆者でも、これには負けた。この「こう来たか、いや恐れ入りました」感こそ、100円ショップの醍醐味ではないだろうか。

 今後も100円ショップの試行錯誤は続くことだろう。均一価格勝負を貫くか、商品の魅力を高める代わりに300円以上をつけるのか――。消費者のジャッジは容赦なく下される。

 なお、礼儀として「THREEPPY」で買い物はさせていただいた。在りし日の「OHO!HO!」で買ったグッズもちゃんと家にある。一ファンとして、これからも楽しい買い物をさせてほしいと期待している。

※記事中の価格は税抜

(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)


 

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コメント
 
1. 2018年4月26日 22:15:01 : FRF9qiGtZo : gQJ9aZQjpOw[193]
セリアに食われているから、300円ショップを突破口にしようとしているのでは。

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