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欧米の中央銀行が出口に向かうなか、日銀だけが出口に向かえないのは何故なのか --- 久保田 博幸 
http://www.asyura2.com/18/hasan127/msg/540.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 6 月 20 日 17:21:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

欧米の中央銀行が出口に向かうなか、日銀だけが出口に向かえないのは何故なのか --- 久保田 博幸
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180620-00010007-agora-bus_all
アゴラ 6/20(水) 16:50配信


黒田東彦日銀総裁(日銀サイトより:アゴラ編集部)


6月13日の米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場で予想されていた通り政策金利を年1.50〜1.75%から1.75〜2.00%に引き上げた。これは8人のメンバー全員一致で決定した。ちなみに次回からはFRB副議長に指名されているクラリダ氏と、同理事に指名されているボウマン氏が加わり、メンバーは10人となる。13日に発表された会合参加者による金融政策見通しによると、あと年2回の利上げを見込むことになっていた。これにより今年の利上げ回数は、これまて見通しの3回から計4回となる。議長会見が予定されている9月と12月のFOMCにおいて利上げが決定される可能性が強まった。議長会見については来年からは8回のFOMCすべてで行われることも発表された。

欧州中央銀行(ECB)ECBも正常化のステップを歩み始めた。14日にECBは金融政策を決める政策理事会において、資産を大量に買い入れる量的緩和政策を年内に終了することを決めた。月300億ユーロの買入は9月まで続け、10月から12月にかけては月間の資産買入額を150億ユーロに減らし、買入そのものは12月で停止する。

主要政策金利となるリファイナンス金利は、少なくとも来年の夏まではゼロ%のままとし、利上げはそれ以降になることを示した。資産保有額は維持することも発表しており、国債の償還分についてはその分は買い入れることになる。正常化に向けての慎重姿勢はイタリアの政治リスクや物価が目標を達成していないことも理由となろうが、市場に配慮していることも確かである。

そして日銀は15日の金融政策決定会合において、長短金利操作付き量的・質的金融緩和策の維持を決定した。欧米の中央銀行が出口に向けて慎重ながらも舵を取るなか、日銀は非常時の政策とも言える異次元緩和策を継続している。

ただし、現実には国債の買入規模を縮小しているなど出口戦略も意識しているかにみえるが、いまだに買入れペースの保有残高の増加額年間約80兆円と言う数字を残している。また長期金利の誘導目標もゼロ%程度としており、平時とも言える状況になっているにも関わらず、非常時のような対応を続けていると言わざるを得ない。

何故、日銀は柔軟な対応を取れないのか。欧米の中央銀行が出口に向かうなか、日銀だけが出口に向かえないのは何故なのか。これは、日銀が大胆な緩和策を取れば物価のグローバルスタンダードとした物価の前年比2%の上昇は、いとも簡単に達成しうるとしたリフレ派と呼ばれる人達の意見を政府が日銀に押し込んだことが要因といえる。しかし、そのような考え方が間違っていたことはこの5年間の日銀の対応と物価の動きを重ねればわかるはず。

日銀が目標として掲げてしまった2%の物価目標そのものが日本経済にとって適切なのか。黒田総裁は15日の会見で7月末に公表する新たな「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」に向け、物価について議論を深めていくと明言した。元々日銀は日本の物価についての適正な水準はゼロ近傍、もしくは前年比1%あたりを想定していたはずである。1%あたりとすれば、目標としている物価、つまり消費者物価指数(除く生鮮食料品)であれば、今年に入り一時1%台に乗せていた。

つまり、物価目標の2%に達成していないものの、出口戦略に舵を取ったECBのように慎重ながらも日銀も出口戦略を採り得たはずである。しかし、日銀は2%を絶対目標のごとくしてしまって柔軟さをなくしてしまった。これにより頑なな姿勢を変えられずにいる。このあたり、7月の展望レポートに向けて、日本の経済実態に即した物価水準にあらためる、もしくはもう少し柔軟な姿勢に変化させることが必要ではないかと思われる。


編集部より:この記事は、久保田博幸氏のブログ「牛さん熊さんブログ」2018年6月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちら(http://bullbear.exblog.jp/)をご覧ください。

久保田 博幸


 

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コメント
 
1. 2018年6月20日 18:32:12 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[856]

#リセッションリスクが高まる中で
注意が必要なのは日銀だけではない


 

米国債の逆イールド、来週にも発生か−7年債入札が誘因との見方も
Alexandria Arnold、Liz Capo McCormick
2018年6月20日 13:06 JST
7年債と10年債の利回り格差は19日に3.5bp未満に縮小
7−10年債の逆イールド、他の年限に広がる前触れとなった歴史あり

Photographer: Andrew Harrer
米国債の利回り曲線が右肩下がりとなる、長短金利逆転(逆イールド)の第1弾が来週にも起きる可能性がある。

  7年物と10年物の米国債利回り格差(スプレッド)は19日に3.5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)未満に縮小。先月には2bpと、少なくとも2009年以来の低水準となっていた。

  7−10年債スプレッドは直近発行の米国債(オンザラン銘柄)の中で最も小さく、特に大きく注目はされていないかもしれない。しかし、ブルームバーグとBMOキャピタル・マーケッツが集計したデータによると、このスプレッドがマイナス圏に陥ることが、他の年限で同様の動きを起こす前触れとなった歴史があり、追随する状況は数日以内にしばしば見られた。

  来週の7年債入札は同債券のパフォーマンス低迷につながる可能性がある一方、貿易や世界の成長を巡る懸念で長期の利回りが抑えられているため、7−10年債スプレッドはマイナスになり得ると、BMOの米金利戦略責任者イアン・リンゲン氏が指摘。現在の水準を踏まえると、取引が活発な2−10年債や5−30年債などの利回り格差が追随するには数週間かかる可能性があるが、投資家は最初の逆イールド化を同様の動きが続く前兆と見なすだろうと同氏は述べた。

  リンゲン氏は「私は7−10年債スプレッドを炭鉱のカナリアとして注目している」と指摘。 「利回り曲線の一部が逆イールドの状態になれば、市場は恐らく他の部分の逆イールド化もそれほど抵抗なく受け入れるだろう」と述べた。


原題:Bond Traders Gird for Partial Inversion as Soon as Next Week (1)(抜粋)

 

 

英中銀の8月利上げ見通し後退、55%弱に低下−今週のMPC発表控え
David Goodman、市倉はるみ
2018年6月20日 12:39 JST
• 英中銀は、金融政策委の政策決定と議事要旨を21日に発表する
• 離脱交渉に絡む政治的リスクが増しつつあるとほのめかす可能性も
イングランド銀行(英中央銀行)が8月に利上げを決定するとの見通しが後退した。ブルームバーグがアナリストを対象に実施した調査の結果では、利上げを予想する回答は全体の55%弱と、5月の調査の60%から低下した。
  英中銀は、金融政策委員会(MPC)の政策決定と議事要旨を21日に同時に発表する。現在の政策金利は0.5%。
Investor Caution
Bets on an August interest-rate increase from the BOE are still about 50/50

Source: Bloomberg
  ゴールドマン・サックスのエコミスト、エイドリアン・ポール氏は18日公表のリポートで、MPCの議事要旨について、「欧州連合(EU)離脱交渉に絡む政治的リスクが増しつつあるとほのめかす可能性が高い。漸進的な引き締めに動く正確なタイミングについてMPCは曖昧なままにしておくとわれわれは考えている」と指摘した。
原題:BOE August Rate Increase in Question as U.K. Economy Falters (1)(抜粋)

 

外為フォーラムコラム2018年6月20日 / 11:34 / 3時間前更新
コラム:日銀緩和出口に立ちふさがる政治と為替問題=植野大作氏
植野大作 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト
5 分で読む

[東京 20日] - 黒田日銀の2期目が始まり約2カ月半が経つ。金融政策は相変わらず「現状維持」の連続だが、長短金利操作による異例の低金利が長期化する中、地域金融機関の経営圧迫、年金生保の運用利回り低迷など、さまざまな副作用への懸念も高まっている。

黒田東彦総裁ら最近の日銀関係者の発言には、具体的な時期は特定しないまでも、政策調整の可能性を示唆していると解釈できるものも混じり始めており、将来どこかで始まる金融政策正常化の時期や手法に関する議論が活発化している。以下、この問題について考察したい。

<「永田町・霞が関との対話」に支障来す恐れ>

結論から先に述べておく。一部に根強い日銀による金融緩和の修正観測は、現時点では時期尚早の感が強い。現在、日本の消費者物価上昇率は、生鮮食品を除くコア指数で前年比プラス0.7%と物価目標2%の半分にも及ばない水準で低迷している。

このような状況下、日銀が今すぐ金融緩和の出口に向かい始めたら、言行不一致の政策運営に対する疑心暗鬼が市場に渦を巻くだろう。その後の「市場との対話」に支障を来すのはもちろん、「アベノミクス推し」勢力が主流派になっている「永田町・霞が関との対話」にも不協和音が混入する可能性が高い。

アンチ・リフレ派の論客を中心に、「日銀が掲げる2%の物価目標は無理筋だ」との指摘が相次いでいるのは事実だが、それを認めて現実的な水準に目標を下げることなく、金融政策だけを変更した場合、日銀の政策に対する市場の期待形成が不安定化しそうだ。結果的に「期待に働き掛ける」経路を通じた金融政策の有効性は一段と低下するだろう。

よって、日銀が比較的早期の政策調整に動くつもりなら、現在掲げている「物価目標2%」を元の水準だった「1%程度」に戻してから異次元緩和の一部を巻き戻すのが、政策の順番として筋が通っている。

ただ、その際に問題になりそうなのが、2013年1月に日銀と政府が合意して発表した「共同声明」の存在だ。「物価目標2%への引き上げ」を公約に掲げて2012年12月の総選挙で大勝した自民党の安倍晋三総裁は、日銀が応じないなら「日銀法を変更する」と明言。思わぬ政治環境の急変に慌てた白川方明日銀総裁(当時)が急きょ自民党本部に出向いて総理就任前の安倍総裁と面談を持つ、という珍しい光景が目撃された。

その後、年明け後に公表された内閣府、財務省、日銀による「共同声明」の内容を見ると、第2項に「日本銀行は、物価安定の目標を消費者物価の前年比上昇率で2%とする」と明記されており、「これをできるだけ早期に実現することを目指す」との文言が続いている。

当然だが、この文書を書き換えるには政府の同意が必要だ。現在、日銀の一存だけで物価目標を2%から引き下げたり、「中長期の目標」という表現に変更したりするのが難しい仕組みになっている。

ちなみに、同文書の第4項には、物価安定の目標に照らした物価の現状と見通しについて定期的に検証を行う機能を、首相が議長を務め、財務相、官房長官、内閣府特命大臣、日銀総裁らも参加している経済財政諮問会議に付与することも明記されている。

最近の慣例として、同会議では年4回、「金融政策、物価等に関する集中審議」が行われている。今年2月に黒田議員は2%の物価目標未達の現状を認めて現在の金融政策を続けると発言。安倍議長は前回2014年の消費増税後に観測された景気の落ち込みを踏まえ、2019年10月の税率引き上げ後の景気悪化に備える具体策の準備を指示している。

続く5月の会議では、黒田日銀2期目の初日となる4月9日に上記5人が官邸に集まり、「共同声明」を「このままの形」で堅持すると確認したことについて、茂木敏充議員が念を押していたほか、安倍議長も日銀に対して「共同声明に従って物価安定の目標に向けて努力されることを期待している」と述べている。

金融政策の独立性という観点から見て、このような状況が適切なのか議論の余地はある。ただ、「安倍内閣の任命比率100%」の日銀会合は2017年7月に審議委員2人が入れ替わった時点で完成しており、今年3月に国会で承認された黒田総裁の続投および新任副総裁2人の人事を経て、「金融緩和の出口をひとまず封印する」という政府の意向は、非常に分かりやすい人選によって一段と市場や政財界に浸透した感もある。

いわゆる「アベノミクス推進派」の政治家によって現在の内閣府や経済閣僚のポストが占められている現状も加味すると、今すぐに日銀が政府との軋轢のない状態で物価目標の水準や位置付けを変更して金融緩和の出口に向かえる環境が整う可能性は低い。

このような状況下、もしも日銀が比較的早期の政策調整に動く気なら、物価目標を2%に据え置いたまま、現行政策の副作用軽減の必要性を政府に訴え、十分な根回しを行った上で、政策の舵取りに柔軟性を持たせる方針に切り替えるしかないだろう。

<ユーロ高招いたドラギECB総裁発言の教訓>

ただ、そのような政策変更に踏み切る際の桎梏(しっこく)になりそうなのが「為替の反応」だ。2017年6月にドラギ欧州中銀(ECB)総裁が金融緩和の出口に前向きな発言をしただけでユーロ高が加速した先例があったように、この先どこかで日銀が金融緩和の出口を市場に織り込ませ始めた暁には、相応の速度と値幅で円高が進む可能性を覚悟する必要がある。

あくまで私見だが、将来いずれかの時点で日銀が金融緩和を巻き戻し始める際には、米国の金利が十分に上昇して今より為替が円安に振れているなどの条件が整い、日銀緩和の出口稼働で多少円高に振れても永田町界隈のリフレ派や本邦の株式市場関係者から極端なクレームが出ない程度の円安方向への糊代(のりしろ)が必要なのではなかろうか。

為替が1ドル=110円前後を徘徊しているような状況で、もしも日銀執行部の要人が金融緩和の巻き戻しを示唆する発言を連発したり、実際に踏み切ったりすると、すぐに100円割れの円高進行を招いて物価目標2%の達成時期が一段と遠のきかねない。

結果的に、その後に日銀が金融緩和の再開に追い込まれたなら、余計な回り道をした分だけ、異次元緩和の期間は長期化、早めに副作用を減じるつもりで行った政策変更が裏目に出かねない。現下の局面では、日銀緩和のサポーターである政府との二人三脚でアンチ・リフレ派の批判にじっと耐え、「急がば回れ」の現状維持を続けるのが無難だろう。

いずれにしろ、黒田日銀2期目の任期は、まだ5年近く残っている。経済財政諮問会議の安倍議長が2019年10月に予定されている消費増税後の景気に懸念を示している点を勘案すると、税率アップ後に想定される景気下振れ局面からの回復力を見極めるまで、日銀が金融緩和の見直しに動くのは政治的に見て難しいだろう。

消費増税に伴い景気が落ち込む2019年10―12月期からの立ち直り具合を見極めるには、少なくとも半年程度の様子見が必要だ。指標の発表までに要する約1カ月半程度の「認知のラグ」も加味すると、日銀緩和の出口戦略の稼働は、早くても2020年の夏ごろになりそうだ。

現在日銀が採用している異例の金融緩和は、いつまでも続けられる政策ではない。物価目標2%の実現はまだ視野に入ってこないが、この先、「達成」による円滑な大団円を迎えるのか、「未達」のまま時間切れが近づき波乱の出口が待っているのか、結論が出るのはまだ少し先になりそうだ。結末読みは至難だが、今後の為替の動きが鍵を握るだろう。

植野大作 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト(写真は筆者提供)
*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。

*本稿は、ロイター外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいています。


2. 2018年6月20日 18:36:31 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[857]
サマーズ元米財務長官:主要国は次の景気後退への備え不十分
Christopher Condon、Joao Lima
2018年6月19日 8:10 JST
サマーズ氏はECBがポルトガルで開いたフォーラムで発言
景気悪化の影響、インフレ率上昇に伴うリスクをはるかに上回る
サマーズ元米財務長官は18日、先進国による次のリセッション(景気後退) への備えは経済的にも政治的にも不十分だと警告し、中央銀行はインフレが多少過熱するのを阻止するためだけの利上げには慎重を期すべきだと述べた。

  サマーズ氏は欧州中央銀行(ECB)がポルトガルのシントラで開いた会合で、「次の景気後退の影響はインフレ率が2%をやや上回ることに伴う悪影響よりはるかに大きい」と指摘した。

  同氏は次のリセッションより前に金利が歴史的にみて通常の水準に戻る可能性は低いと述べ、中銀は不況への効果的な対策に必要となるレベルの力で対応することができなくなると指摘。新たな景気後退局面を迎えれば、先進国の多くで台頭しつつあるポピュリズムや保護主義の勢力を助長すると付け加えた。

原題:Summers Warns Biggest Economies Not Prepared for Next Downturn(抜粋)


 

 


企業の楽観はほぼ消えた、貿易摩擦巡り不透明感:アトランタ連銀総裁
Steve Matthews
2018年6月19日 4:20 JST
• 「新たな投資をするには現在、ハードルがかなり高い」
• 企業家の間では「リスク回避」姿勢が支配的

米アトランタ連銀のボスティック総裁
Photographer: Cooper Neill/Bloomberg
米アトランタ連銀のボスティック総裁は米国による貿易障壁の構築で成長が妨げられるとの懸念を背景に、企業の楽観が後退したと指摘。景気見通しへのリスクが高まるとの見方を示した。
  ボスティック総裁は18日、ジョージア州サバンナで講演し、「税制改革の成立を受けた企業の楽観を背景に、年初における私の成長見通しに対するリスク判断は明白な上向き傾斜だった」と発言。「私が連絡を取っている人々の間で、そうした楽観はほぼ完全に消え、代わりに貿易政策や関税を巡る懸念が台頭してきた。不透明感は著しく高まった」と述べた。
  総裁は進行中の企業プロジェクトは続いているものの、「新たな投資をするには現在、ハードルがかなり高い」と付け加えた。
  さらに「私が連絡を取っている人々の間では『リスク回避』の姿勢が支配的になっているようだ」とし、「それに応じて、私は自分の成長見通しに対するリスク判断を中立にシフトさせた」と続けた。

原題:Fed’s Bostic Says Business Optimism Fading Amid Trade Tensions(抜粋)


 


外為フォーラムコラム2018年6月19日 / 13:27 / 1時間前更新
コラム:利上げ路線継続に透けるパウエルFRBのご都合主義=上野泰也氏
上野泰也 みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
4 分で読む

[東京 19日] - 6月中旬に数珠つなぎでスケジューリングされた米国・ユーロ圏・日本の金融政策決定会合が、市場の注目を集めた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り、0.25%追加利上げを全会一致で決定。フェデラルファンド(FF)翌日物レートの新たな誘導水準は1.75―2.0%で、片足が2%台に乗った。そろそろ「低金利」とは言いにくい水準になりつつある。

FOMC参加者による金利見通し(中央値)でFFレートの「長期」(中立金利)として示されたのは2.875%(誘導レンジに書き換えると2.75―3.0%)。実際のFFレートはそこまであと1%ポイント(0.25%利上げ4回分)に迫っている。

今回のFOMC声明文は、物価について、総合、コア(除く食品・エネルギー)ともに前年同月比で「2%に近づいた」と記し、5月の前回会合時と同じ表現を用いた。

そして、FOMC参加者による個人消費支出(PCE)価格指数・総合の見通し(中央値)は、前回(3月)から2018年と2019年が上方修正され、いずれも2.1%になった。2020年の見通しも同じ数字である。PCE価格指数・コアの見通し(中央値)は、2018年が2.0%に上方修正され、2019年と2020年は前回と同じ2.1%だ。

こうした物価の公式シナリオは、下振れず、大きく上振れることもなしに、向こう3年間にわたって2%の物価目標がほぼ完璧に達成されるという、にわかには信じ難い姿になっている。

失業率はかなり低い水準まで下がっている。シナリオ通りの物価パスの実現に自信があるなら、物価安定と最大雇用という二重の責務を負っている米連邦準備理事会(FRB)は、大喜びで「勝利宣言」をしてもおかしくない。

<本来は利上げ休止で様子見が賢明>

しかし、雇用統計の時間当たり賃金などを見ると、経済のグローバル化や情報技術(IT)革命の影響(デジタル化)といった構造的な要因が作用し続けている結果、米国の賃金(およびサービス分野の物価)の上昇は、基本的には抑制されたままである。

PCE価格指数・総合の前年同月比が3月・4月に目標水準である2.0%に到達したのは、昨年春の携帯電話料金引き下げの「裏」(反動)が統計上出てきたことや、原油価格の水準切り上げによるものである。少なくとも現時点では、持続性を伴った物価目標達成が実現しているとは言えない。

FRBの利上げ路線継続に対しては、イールドカーブのフラット化を通じて、米国債市場が「警告」を突き付けている。2年債と10年債のスプレッドは40ベーシスポイントを下回っており、この先も利上げが継続されるなら、逆イールド化は時間の問題である。

むろん、年金マネーなどによるイールドハント的色彩の濃い米30年債の根強い買い需要が存在するため、米国債イールドカーブの今般のブルフラット化には需給の要因も相応に寄与しているとみられる。だが、基本的にはやはり、リセッション警告シグナルの点灯が近づきつつあると考えるべきだろう。

逆イールドが出現すればリセッション入りが確実というような因果関係はない。だが、そのことにより市場参加者の心理が不安定化して株価急落や金融市場全体の動揺が引き起こされやすくなることを見逃すべきではあるまい。

FRBは利上げを止めて様子を見るべきだというブラード・セントルイス地区連銀総裁の見解に、筆者は賛成である。しかし現実には、6月のFOMCで追加利上げが決まり、ドットチャート(FF金利の予想分布)は上方シフト。年内あと2回の利上げがFOMCの中心シナリオになった。

FOMC後に記者会見したパウエルFRB議長は、強気一辺倒ではなく、「われわれは勝利宣言をするつもりはない」と述べた。最近のインフレ指標は心強いものの、これまで多くの年で物価が目標を下回ってきているためだという。

また、財政の拡張に伴う需要への刺激を相当前向きにとらえつつも、景気見通しにはかなりの不確実性があること、賃金の緩慢な伸びがやや不可解だと考えていること、米国の通商政策を巡る懸念が高まっているとの報告があることなどにも言及していた。

パウエル議長は、賃金がこの先加速するという確信を抱いているようには見えず、今後予想される逆イールドを無視し続けるほど強い自信を抱いているわけでもなさそうである。

<日銀は追加緩和を余儀なくされるか>

賃金・物価の今後について、パウエル議長は、「自信過剰」気味に本心から強気なのか、それとも多数派の意見に沿った追加利上げがFOMCで決まった後、上振れているPCE価格指数の数字を「ご都合主義」的に引き合いに出して根拠の1つにしているのか。

どちらが実態に近いのかは判然としない。だが、一種の結論ありきで金融政策の変更が決まり、その際にたまたま高めの数字になっていた物価指標も根拠の1つとして引き合いに出すというパターンは、年末の量的緩和停止を決定した6月14日の欧州中銀(ECB)理事会でも観察された。

ユーロ圏の統合ベース消費者物価指数(HICP)は、5月分が前年同月比プラス1.9%で、ECBの物価安定の定義に沿う数字ではある。ただし、これはエネルギー価格上昇によってかさ上げされた数字であり、持続性が伴っているとは到底言い難い。

物価動向のベースラインを示しているサービス分野では、価格上昇は均(なら)して見れば鈍いままである。また、ユーロ圏の購買担当者指数(PMI)は1―3月期に続いて、4月・5月も低下した。

それでも、ドラギECB総裁は記者会見で、「理事会は、これまでにインフレの持続的な調整に向け大幅な進展が見られたとの結論に達した」「長期インフレ期待が抑制される中、ユーロ圏経済の基調的な強さ、および金融緩和が引き続き潤沢な水準にあることは、インフレがわれわれの目標に向け引き続き持続的に収束し、純資産買い入れの段階的な縮小後も維持されると確信を持つ根拠となっている」と、景気・物価見通しで強気の姿勢を示した。

こうした米国やユーロ圏の中央銀行とは実に対照的なのが、日銀である。6月15日に出された金融政策決定会合終了後の対外公表文で、消費者物価(除く生鮮食品)前年比についての現状認識は、「1%程度」から「0%台後半」に下方修正された。なんとか追加緩和に追い込まれないようにし、「粘り強い」現状維持でしのごうとしている日銀は、明らかに守勢に回っている。

冒頭で述べたように、米国の利上げ局面は終盤だと考えられる。2019年前半にかけて米利上げ「打ち止め」が市場のコンセンサスになる時、ドル円相場は100円ラインを突破するだろう。そうなれば、日銀は「ヘリコプターマネー」的な外形の追加緩和という円高阻止策発動を余儀なくされるだろうと、筆者は引き続き予想している。

上野泰也 みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト(写真は筆者提供)
*上野泰也氏は、みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト。会計検査院を経て、1988年富士銀行に入行。為替ディーラーとして勤務した後、為替、資金、債券各セクションにてマーケットエコノミストを歴任。2000年から現職。

 


ビジネス2018年6月19日 / 19:37 / 33分前更新
IFO、独経済成長予測を下方修正 「ユーロ危機2.0」を予測
1 分で読む

[ベルリン 19日 ロイター] - ドイツのIFO経済研究所は19日、今年と来年のドイツの経済成長率予測を大幅に下方修正した。年初の経済成長が低迷したことや世界経済のリスクの高まりが背景。

今年と来年の予測はともに1.8%。従来予想はそれぞれ2.6%、2.1%だった。

IFOのエコノミスト、ティモ・ボルマーショイザー氏は「今年最初の数カ月の国内経済は予想より大幅に弱かった」と指摘。「世界経済のリスクが大幅に高まった」との見方を示した。

IFOは、ドイツ経済の拡大は続くが、拡大ペースは鈍ると指摘している。

ドイツでは、今年1─4月の鉱工業活動と輸出が低迷したことに加え、米国と欧州連合(EU)の貿易摩擦が経済の不透明要因となっている。

イタリアでポピュリズム(大衆迎合主義)政党による連立政権が発足したことも、ドイツ企業の間で不安視されている。

ボルマーショイザー氏は「ドイツ経済の下振れリスクは大幅に増している」とし「ドイツ経済の利点を大幅に上回る2つのリスクがある。イタリアと貿易戦争を通じたユーロ危機2.0だ」と指摘した。

ドイツ企業の間では、米中の貿易摩擦で、両国への輸出に依存する輸出業者にも悪影響が及ぶのではないかとの懸念も出ている。

ボルマーショイザー氏は「ドイツにも悪影響を及ぼす貿易戦争が起きる可能性は、春時点に比べ高まっている」と述べた。


 


 


ドラギ総裁:初回利上げ時期決定は辛抱強い姿勢で、政策調整緩やかに
Piotr Skolimowski、Alessandro Speciale、Carolynn Look
2018年6月19日 18:46 JST
保護主義の脅威やボラティリティーの高まり、原油値上がりがリスク
インフレが目標水準に達する時期がさらに遠のいた様子はない
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は19日、利上げ開始まで時間をかける考えを明らかにした。ECBは少なくとも2019年夏の終わりまで金利を据え置く方針を示している。


ドラギECB総裁(ポルトガル・シントラで)出典:欧州中央銀行
  総裁はポルトガルのシントラでECBが開催した年次フォーラムで講演し、「初回利上げ時期の決定について辛抱強い姿勢を維持し、その後の政策調整は段階的に行う」と表明した。「短期金融市場で現在見られている金利の期間構造が示唆する超短期の金利動向は、おおむねこの原則を反映している」と付け加えた。

  ECBは先週、債券購入を今年末で終わらせる決定を発表したが、利上げは急がない姿勢を総裁発言があらためて示した。講演の中で総裁は、保護主義の脅威や市場ボラティリティーの高まり、原油値上がりなどユーロ圏経済が直面する一連のリスクを指摘した。

  同時に、インフレ率がECBの目指す2%弱の水準に収れんすることに当局は自信を深めていると強調。「過去1年のインフレ収れんの道筋は安定していた。目標水準に達する時期がさらに遠のいた様子はない」と語った。

原題:Draghi Says ECB to Be Patient in Choosing Timing of First Hike(抜粋)

 


 
通貨ユーロ・ECB「政策正常化」の行方 利上げを阻む「4つのハードル」
上野泰也のエコノミック・ソナー
2018年6月19日(火)
上野 泰也

ポスト・ドラギの呼び声名高い、「タカ派」ドイツ連銀のバイトマン総裁(左)(写真:ロイター/アフロ)

 証券化商品のバブル崩壊やギリシャなど周縁国の債務危機によって、ユーロ圏の経済・金融市場・金融システムが大きく揺さぶられる中で、ECB(欧州中央銀行)は量的緩和やマイナス金利といった非伝統的な金融政策を導入し、現在に至っている。
 下限政策金利である中銀預金金利(預金ファシリティー金利)は▲0.4%。短期市場金利もマイナスになっている。このため、ユーロ圏の債券で日本の機関投資家が運用する場合の資金調達コスト(あるいは為替リスクをヘッジする際のコスト)はマイナスになっている(資金を借りると利息をもらえる状態ということ)。
「マイナス金利活用」が多い日本
 ユーロ圏の代表的な債券であるドイツの10年物国債の利回りは1%を大きく下回るが、資金調達(ヘッジ)コスト部分でも利益が出るので、長短の金利差を得ることを狙った資金運用を行う場合、短期金利が利上げ継続で上昇してきている米国よりも、はるかに有利である。このため、ドイツ、フランスなどの国債を購入して運用している銀行や保険会社などが、日本ではかなり多い。
 だが、ECBは金融政策の正常化に向けて、少しずつではあるが動いている。15年1月に導入された量的緩和(市場からの国債など金融資産の買い入れ)は、段階的に減額されてきており、今年の年末に停止されることが、6月14日の理事会で決定された。そこから一定のインターバル(おそらく半年程度)を置いた上で、ECBは政策金利引き上げに着手するとみられている。市場は19年半ば前後の利上げ開始を視野に入れて動いてきたが、6月の理事会でフォワードガイダンス(金融政策の先行きの運営方針)が示され、政策金利は「少なくとも19年夏まで現行水準で据え置く見通し」であるとされた。利上げは最速で19年9月だろう。
 19年にはもう1つ、ECBの関連で非常に重要なイベントがある。総裁の交代である。10月31日に任期が満了するイタリア出身でハト派(金融緩和に前向きで金融引き締めに慎重な傾向の人物)のドラギ総裁の後任には、EU(欧州連合)の主要国による政治的駆け引きの経緯から考えて、タカ派(金融緩和に対する姿勢がハト派の逆)であるドイツ連銀のバイトマン総裁が就く可能性が高い。そのバイトマン総裁が先日、インタビューでタカ派の片鱗を見せた。
 ドイツのメディアグループによるインタビュー内容をロイター通信が5月19日に転載したところによると、バイトマン総裁が、量的緩和は年内に終了するのが妥当であり、金融政策の正常化を不必要に先送りするべきではないとの見解を示しつつ、「ECBの最新の予測ではユーロ圏のインフレ率は20年に1.7%になる見込みだ」「私の見解では、この水準はわれわれの物価安定の定義と一致する」と述べた。
 ECBによる物価安定の定義は、「2%未満だが2%に近い(below, but close to, 2%)」である。中期的に物価がこの水準に維持されるようにECBは努めている。上記の定義にあてはまる具体的な数字をECBは明示していないのだが、「1.7〜1.9%」を示しているという見方が、マーケットでは以前から一般的である。
 したがって、3月時点のECBの経済予測で、20年のHICP(統合ベース消費者物価指数)の見通しが前年比+1.7%に据え置かれたことに関し、バイトマン総裁が、私見と断りつつも「物価安定の定義と一致する」と述べたこと自体に、さほど大きな違和感はない。
 もっとも、ハト派のドラギECB総裁が以前にこの1.7%という数字に関して述べたことと比べると、やはりバイトマン独連銀総裁はタカ派だという印象が強くなる。
 ドラギ総裁は16年12月のECB理事会終了後の記者会見で、その当時の19年のHICP見通しだった前年比+1.7%は「2%未満だが2%に近い」に沿っているかと記者から質問された際に、「そうでもない(not really)」と返答。1.7%という物価上昇の見通しが成り立つだけでは不十分であり、粘り強く金融緩和を続ける必要があるというニュアンスを帯びた発言をした。
 ただし1年後、17年12月の記者会見で同様の質問がぶつけられた際に、ドラギ総裁はダイレクトに答えるのを避けつつ、重要なのは持続的で持続可能なインフレ率に向けた中期的な収れんの足取りの強さだ、と説明していた。
 仮に、バイトマン氏が下馬評通りECB総裁に就任する場合でも、ECB理事会内でタカ派が急に多数派を形成するわけではない。コンセンサスを得ようとする中で、あえてタカ派的な主張をトーンダウンせざるを得ない場面もあるだろう。また、物価の上昇に加速感が出ていない点など、経済の実態もむろん足かせになる。
近づくドラギ時代の終焉
 それでも、19年に入ってからは、「ドラギ時代の終焉」が近づいているという意識を市場参加者が抱く場面は、増えやすくなると考えられる。ドイツやフランスなどユーロ圏の国債相場は、下落方向で揺さぶられやすくなるだろう。
 また短期金融市場では、時間の経過とともに、19年9月ごろと現在みられている1回目の利上げをまたぐことになるターム物の金利が強含みとなり、資金調達(ヘッジ)コストが徐々に高くなると見込まれる。長短金利差を享受する狙いのユーロ圏の債券への投資には、今年の年末までは安心感がかなりあるものの、19年に入ってからは慎重なポジション運営に切り替える必要があろう。
 では、ECBは19年以降、何回利上げできるのだろうか。将来の経済・金融情勢の展開次第で結論が変わってくる話であり、現時点で確定的なことは言えないが、総裁がタカ派のバイトマン独連銀総裁に交代したECBが頑張って利上げを続けても、マイナス金利から脱却する(現在▲0.4%の中銀預金金利がゼロ%になる)あたりまででおそらく精一杯ではないかと、筆者はみている。そう考える根拠は、以下の4つである。
(1)サービス価格の上昇力が明らかに弱いこと
 ユーロ圏のHICP総合は5月速報で前年同月比+1.9%に水準を切り上げ、表面的にはECBの物価安定の定義に合致した。だが、コア(除くエネルギー・食品・アルコール・タバコ)は同+1.1%止まりで、原油価格の上昇に依存した総合ベースの伸び率に持続性はない。
 また、HICPのベースラインの動きを示すものとして筆者が毎月注視している「サービス」は、イースターの日付のずれというカレンダー要因による振れを伴いつつも、上昇力は弱いままである(今年1〜5月の前年同月比は+1.24%、+1.28%。+1.49%、+1.03%、+1.61%で、平均すると+1.33%にすぎない)。
(2)米FRB(連邦準備理事会)の利上げサイクルから大幅に遅れていること
 米国の利上げ開始は15年12月であり、すでに利上げ局面入りしてから約2年半が経過している。これに対し、ECBは量的緩和をまだ停止しておらず、利上げは最速でも19年半ばとみられている。
 米国で金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)の参加者の中には、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導水準が中立金利に到達して19年中に米国の利上げが停止する可能性に言及する人(ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁)や、利上げは即時停止すべきだと主張する人(ブラード・セントルイス連銀総裁)もいる。利上げ観測が強まって為替市場でユーロの騰勢が強まると、それは利上げに等しい引き締め効果を景気・物価に及ぼす。
 そして、近い将来に米国の利上げ局面が終了してしまうと(筆者はそのように予想している)、ECBの利上げがユーロを上昇させる、そしてそれがユーロ圏の物価を押し下げる可能性は、それだけ高くなる。ユーロの値動きを、ECBは今後も神経質に注視するだろう。
(3)イタリア情勢という「火種」があること
 ユーロ圏ひいては世界全体の金融市場を揺るがしかねないリスク要因が、イタリアでこのほど発足した、ポピュリスト政党「五つ星運動」と右派「同盟」の連立政権である。この政権が掲げる財政拡張路線は、財政規律を重視する欧州通貨統合の基本理念と正面からぶつかり合う。
 そうした政治的対立の中で、ユーロ圏からの事実上の離脱をイタリアが「ディール」の材料に用いる可能性も排除できない。この「リスクオフ」の材料が金融市場を大きく揺り動かす場合には、金融政策の正常化を目指すECBの動きは、停止せざるを得ないだろう。
(4)ユーロ圏の景気指標減速が4〜6月期に入っても続いていること
 ユーロ圏の製造業PMI(購買担当者指数)は、今年に入ってから5カ月連続で低下している。サービスのPMIも、2月から4カ月連続で低下しており、動きが非常によくない。1〜3月期の実質GDP(国内総生産)で確認されたユーロ圏の景気減速は一過性のものだという見方がなお支配的である。だが、5月にかけて上記指標の低下が続いていることで、ユーロ圏の景気回復の持続性に疑念が生じている。景気がもたつけば、利上げは難しくなる。
 最後に、国際経済におけるユーロの地位は上がっているのか下がっているのかを、外貨準備の内訳から見ておきたい。結論から言えば、ユーロはどうやら「永遠の二番手」になりそうである。マーケットの世界に筆者が足を踏み入れた30年前も現在も、市場ではごく少数だが、「米ドル暴落(没落)説」を唱える向きがある。だが、IMF(国際通貨基金)が集計している世界の外貨準備の通貨別比率を見ると、「米ドル1強」にはまったくと言ってよいほど変わりがないことが確認される。
 3月30日にIMFが公表した17年10〜12月期の外貨準備通貨別比率(通貨別内訳が判明している額に占めるシェア)は、@米ドル 62.70%、Aユーロ 20.15%、B日本円 4.89%、C英ポンド 4.54%、Dカナダドル 2.02%、Eオーストラリアドル 1.80%、F中国人民元 1.23%、Gスイスフラン 0.18%。これら以外の通貨が2.50%である<図1・図2>。
■図1・図2: 世界各国の外貨準備 通貨別比率(通貨別内訳が判明している部分についてのシェア)

注:豪ドル・加ドルの個別集計データは12年10-12月期以降のみ、中国人民元については16年10-12月期以降のみ、データベースに記載
(出所)IMF
やはり米ドルは強い
 外貨準備に組み入れる動きが今年の初めにかけて目立ったのが中国人民元である。ドイツ連銀のドンブレト理事は今年1月15日、人民元の外貨準備組み入れを同行が決めたことを明らかにした。これより前、ECBが17年6月に5億ユーロ相当の米ドルを人民元に換えた。
 ベルギーやスロバキアなど、欧州の他の国でも動きがある。また、今年5月の米トランプ政権によるイラン核合意離脱表明時には、中国がイランに原油輸入の人民元建て決済を要求する可能性が報じられた(ロイター)。だが、中国は人民元の対ドル相場を支えるために資本規制を実施するなど、取引自由化に逆行する動きも近年見せている。米ドルの地位を脅かす存在になる可能性は、現状小さい。
 ユーロは、通貨統合発足当初は、米ドルに並ぶ基軸通貨に将来なる可能性があるかに思われた。だが、ギリシャに端を発した債務危機、財政面などの統合の遅れ、そして最近の南欧の政治情勢緊迫(イタリア、スペイン)に鑑みると、米ドルに並び立つ展望は全く開けていないと言わざるを得ない。全体の20%前後の維持で精一杯だろう。
 日本円や英ポンドについては、あえて詳しく説明するまでもないだろう。
 トランプ大統領という型破りの政治家が他の国々を困惑させているが、米ドルが基軸通貨として抜きん出た存在である時間帯は、この先も長い間続きそうである。


このコラムについて
上野泰也のエコノミック・ソナー
景気の流れが今後、どう変わっていくのか?先行きを占うのはなかなか難しい。だが、予兆はどこかに必ず現れてくるもの。その小さな変化を見逃さず、確かな情報をキャッチし、いかに分析して将来に備えるか?著名エコノミストの上野泰也氏が独自の視点と勘所を披露しながら、経済の行く末を読み解いていく。


3. 2018年6月20日 19:00:47 : pxgwgovz2Q : W8I8Zx2GSxE[153]
知ってても 袋小路に わざと行き

4. 2018年6月20日 21:05:36 : 39e57Fw5JY : WPBYX2xCar4[1]
※1,2
また、長文のコピペかよ

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