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阿波踊り どうして対立印象づける悪循環に陥ったのか(毎日新聞)市長と徳島新聞が全然悪くないように書くとこうなる
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/212.html
投稿者 てんさい(い) 日時 2018 年 8 月 17 日 06:07:41: KqrEdYmDwf7cM gsSC8YKzgqKBaYKigWo
 

(回答先: 阿波踊り、遠藤市長の間違った判断でブランド毀損…来場者激減→巨額(25億円)の経済的損失か「間違いだらけのビジネス戦略」 投稿者 てんさい(い) 日時 2018 年 8 月 15 日 08:16:09)

https://mainichi.jp/articles/20180816/k00/00m/040/170000c
毎日新聞2018年8月16日 08時00分(最終更新 8月16日 11時24分)

 15日に閉幕した徳島市の夏の風物詩「阿波踊り」は、有力な踊り手グループ(連)が所属する踊り手団体「阿波おどり振興協会」が、市が中心となって新たに組織した実行委員会の反対を押し切り、恒例の「総踊り」を強行開催する異例の展開となった。巨額の累積赤字の発覚で市が乗り出した改革は、市と踊り手団体の対立を印象づける悪循環に陥っている。いったい、何が起きていたのか。【大坂和也/徳島支局】

■踊り手団体が反対を押し切り「総踊り」

 総踊りは阿波踊り期間(8月12〜15日)中、毎日午後10時から実施されてきた注目イベントだ。4カ所の有料演舞場の一つ、「南内町演舞場」を会場に、1000人以上が一斉に踊る迫力と美しさが人気を集めてきた。だが今年、実行委は同演舞場へのチケット売り上げの集中を避けるためとして中止を決定。各演舞場ごとに有名連が続々と踊り込む新たな演出に切り替えた。

 この方針に反発した振興協会は総踊りの独自開催を決め、13日午前までに、所属する14連に対して場所や実施方法などを伝えた。当初から総踊りの自粛を促してきた実行委だったが、報道などで振興協会の計画を知った実行委員長の遠藤彰良市長は同日午後、急きょ記者会見を開き、改めて自粛を求めた。

 13日午後10時前、総踊りを前に群衆でひしめき合う南内町演舞場近くの両国橋南商店街周辺の路上。市幹部は振興協会の山田実理事長らに「非常に危険です」と自粛を再度要請した。「帰れ」と怒号が上がるなど一時騒然とする中、制止を振り切った14連は午後10時の開始予定から10分ほど遅れて演舞を始めた。


総踊りの中止を求める実行委員会の担当者に開催の意向を伝える阿波おどり振興協会の山田実理事長(右)=徳島市で8月13日、岩本桜撮影

■踊り手1000人の熱気、観客には賛否両論

 事故が起こらないよう実行委の担当者や警察官が目を光らせる中、商店街中央の2車線分を陣取り、1000人を超える大勢の踊り手が一斉に踊り込む。沿道では多くの群衆がスマートフォンやカメラで撮影。踊り手たちはおよそ100メートルほどの歩行者天国の路上で一糸乱れぬ群舞を披露し、たくさんの人が拍手を送った。

 徳島市の自営業の女性(45)は「人が多くあまり見えなかったが、最後にちょうちんが並んだのを見て感動した。次はちゃんとした桟敷で見たい」と歓迎。一方、徳島県藍住町の女性会社員(32)は「総踊りは良かったが、人が多くて危ないと感じた。来年からはこういう形ではやらない方がいい」と疑問を投げかけた。

 山田理事長は終了後、報道陣に「一般の人の熱気を受け止めた。やって良かった。これが庶民の声だと市長にも分かってほしい」と述べた。これに対し、遠藤市長は「(中止要請を)無視して行われたことは誠に遺憾。今後の対応は実行委で十分協議したい」とするコメントを出した。

■改革のきっかけは市観光協会の巨額債務

 そもそもなぜ、実行委は人気がある総踊りの中止に動いたのか。

 昨年までの阿波踊りは公益社団法人・徳島市観光協会(破産手続き中)と地元紙・徳島新聞社の共催だった。観光協会の決算資料によると、収入は2001〜16年まで毎年2億1767万〜2億8988万円あり、最大の収入源は7割強を占める観覧チケットの販売だった。それでも、16年間で黒字だったのは07〜09年の3年だけだった。

 赤字が問題視され始めたのは昨年6月。観光協会の阿波踊り事業会計に4億円超の累積赤字があることが発覚した。市は損失を補償する契約を金融機関に対して毎年結んでおり、補償限度額は04年以降、6億円まで膨らんでいた。問題視した市は昨年、限度額を累積赤字額と同額まで引き下げて、主催者に収支改善を促した。

 市と観光協会、徳島新聞社の3者で運営改善に向けた協議会も発足したが、観光協会は2回の参加要請に応じなかった。これを受け、市は昨年11月、地方自治法に基づき、弁護士や公認会計士などの第三者調査団による会計調査に乗り出した。

■第三者の会計調査も「引導」に

 調査報告書は、観光協会による桟敷、照明工事、看板製作費といった支出のうち、複数から見積もりを取らず特定の事業者と契約するなど、会計規定に反した事例の存在を指摘した。また、業者からの請求で詳細な内訳が示されず、支払いの根拠となる書類が保管されていない点も問題視。調査団は「新聞社との協力体制にも懸念があり、赤字を解消しつつ事業を継続していくのは困難」との結論を出した。

 報告を重くみた市は観光協会に対し、18年度は損失補償を行わず、補助金も交付しないと決めた。資金繰りに窮した観光協会は、期限までに借入金を返済できないと金融機関に通知。債権を譲り受けた市は今年3月、観光協会の破産手続きの開始を徳島地裁に申し立てた。

 市議会では破産申し立てへの批判が相次いだが、市は「市の負担額をこれ以上増やさないためだ」と説明。さらに徳島新聞社への聞き取り調査で、同社が裏付け書類に基づかない不適正な会計処理を慣例で行ってきたことを認めたうえで、累積赤字の負担も「一定の責任があり、可能な限り協力する」と回答したことも明かした。

■観光協会側の「抵抗」司法が「待った」

 観光協会は市や徳島新聞社への批判を強めた。「我々には赤字の責任はない」としたうえで、「新聞社が利益を獲得して損失を一切負担してこなかった」などと主張。徳島地裁は3月末、観光協会の破産手続き開始を決めたが、観光協会を支持する踊り手団体の阿波おどり振興協会は、破産を防ぐため資金集めを行うと発表した。観光協会も4月、県内外から約3億3000万円の融資が集まり、「破産を回避できる。今年も阿波踊りを開催する」として高松高裁に不服申し立てに当たる即時抗告を行った。

 しかし、高裁は5月に抗告を棄却。決定書によると、高裁は「観光協会は市から補助金を打ち切られ、代わりの収益を得る見通しがない」と指摘。3億3000万円についても「単なる貸し付け」として観光協会の主張を認めなかった。観光協会は「これ以上混乱を招かないようにする」として最高裁への特別抗告を断念。破産手続きが始まり、阿波踊り事業などで生まれた債務の回収が進められている。


阿波踊りが開幕し、軽快なリズムに乗って踊る人たち=8月12日、久保玲撮影

■混乱の余波・祭りの現場へ

 一方、市の主導で徳島新聞社や地元経済団体などを加えた新たな実行委が発足し、今年も例年通り8月12〜15日に阿波踊りを開催することを決めた。新聞社は「赤字に道義的責任がある」として市に3億円を寄付し、阿波踊りの振興に向けた基金が創設された。3億円のうち2億1600万円は、観光協会が所有していた演舞場の桟敷の購入に利用され、残金が基金の原資となった。


記者会見する市観光協会の山田実理事(右から2番目、振興協会理事長)と花野賀胤事務局長(一番右)ら=徳島市内で4月16日、大坂和也撮影

 開催決定後、実行委は四つの有料演舞場のチケット売り上げの偏りを是正するため、総踊りの中止を決めた。これに対し、振興協会の山田理事長らは「他の演舞場に観客の入り込みが減る原因は、総踊りにはない」と強く反発。遠藤市長と徳島新聞社を除く実行委の委員に対し、総踊り中止を疑問視する文書を渡し、独自に総踊りを行う可能性をにじませた。山田理事長が破産手続き中の観光協会の理事を兼務していたことも、問題を複雑にしている一因と言えそうだ。

 実行委はこの動きを受け、6月27日に既に通知した時間や場所での出演が可能かどうかを各連に確認した。7月1日のチケット発売が迫っていたが、各連は「午後10時以降は出演しない」として実行委のスケジュールに従わないと返答したため、混乱が拡大した。遠藤市長は記者会見で「キャンセルの不安がある以上、前夜祭の出演依頼を振興協会にしないことを決めた」と述べ、開幕前日に盛大に行う前夜祭から振興協会を締め出す考えを示した。さらに、市長は総踊りについても「演舞場外で大規模な踊りを行うのは大変危険」として複数回にわたって文書で自粛を求めた。

■対立は平行線のまま

 これに対し、振興協会は7月6日、踊り手約50人を集めた記者会見を開き、前夜祭の出演や総踊りに関する市の対応を批判。「踊る場所を奪わないで」と訴えた。また「前夜祭などに出る意思は伝えてきたが、実行委は応じなかった」と説明した。

 一方、遠藤市長はその後の会見で「これまでに振興協会から前夜祭の出演について申し入れはなく、意思を3回問い合わせたが『記者会見で話す』としか返答がなかった」と説明。「執行部は虚偽の説明をしており、踊り手の意思にも反しているのでは」と強く批判した。両者は平行線のまま開幕を迎えた。振興協会は12日、「総踊りを13日夜に実施する」と明言。市幹部は改めて山田理事長らに自粛を要請したが、これを振り切って総踊りは決行された。実行委と振興協会の溝はさらに深まった。


軽快なリズムに乗って踊る人たち=徳島市で12日、久保玲撮影

■見えない収支の改善

 収支改善に向けた課題も残されたままだ。実行委は当初、業務の契約をできる限り入札で行うと説明していた。だが、実行委は観光協会に十分な資料が残されていなかったため、今年はポスター制作、仮設トイレ、ごみ収集など一部でしか入札を行えなかった。有料演舞場などのチケット販売率は7日時点で約51%(前年同期比9ポイント減)にとどまった。実行委は西日本豪雨の影響や、曜日配列が日〜水曜であること、一部の報道などを要因に「売れる要素が少なかった」と分析している。

 ただ、運営の混乱が客離れを引き起こした可能性は否定できない。遠藤市長は実行委の会合で「事業の検証が必要だ」と述べ、阿波踊り終了後、速やかに事業内容や運営方法を検証することを決めた。料金設定や演舞場の規模は適切か、演出はどうすべきかなど、幅広い検証が求められる。徳島最大の観光資源として、いち早く正常化させる責任を関係者は負っている。
 

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