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首相発言は日銀に福音かリップサービスか、黒田総裁は「粘り強く」 貿易問題を楽観視する市場、日銀総裁は「非常に懸念」と警鐘
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/525.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 20 日 05:02:01: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: リーマン対応の日銀の社債購入、抜け出せぬ呪縛ーゾンビ温存も 日銀:金融政策は現状維持、片岡、原田両委員が反対 株は大幅続 投稿者 うまき 日時 2018 年 9 月 19 日 12:51:43)

首相発言は日銀に福音かリップサービスか、黒田総裁は「粘り強く」
日高正裕
2018年9月19日 19:21 JST
正常化に「フリーハンドを与える趣旨」と元審議委員の木内氏
「当面は出口へ向かうこと容認するつもりない」とパリバ証・河野氏
安倍晋三首相が日本銀行の異次元緩和を「ずっとやっていいとは全く思っていない」と述べたことが波紋を広げている。日銀が金融政策の正常化に向かう上で政治的な許容度が広がったとの見方がある一方で、政策的な意味合いはないとの声もあり、見方が分かれている。

  安倍首相は14日の自民党総裁選に向けた公開討論会で、異次元緩和の出口にどう道筋をつけるのかとの質問に、「私の任期のうちにやり遂げたい」との考えを示した。安倍首相が出口に言及するのは異例だ。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは19日付のリポートで、「出口を容認した点で驚きの発言」と指摘する。

  政府と日銀は2013年1月、2%の物価目標を掲げた上で、日銀が「できるだけ早期に実現することを目指す」とした共同声明を発表。黒田東彦総裁は同年4月、2年で2%を達成するとして異次元緩和を導入した。その後もマイナス金利の導入など追加緩和を実施したが、達成時期や出口が見通せない状況が続いている。  

  元日銀審議委員の木内登英野村総研エグゼクティブエコノミストは19日付のリポートで、首相発言は2%物価目標の達成いかんに関わらず、日銀が正常化に踏み切ることに「フリーハンドを与える趣旨の発言」と受け止めている。

  黒田総裁は同日の定例会見で、首相発言への具体的な言及は避けつつ、「金融緩和にしても引き締めにしても、いつまでも続けたいということはない」と強調。その上で、「目標をできるだけ早期に達成して、正常化のプロセスに入りたいというのはどこの中銀でも同じ」とかわした。一方で、2%物価目標達成に時間がかかっており、「粘り強く政策を続けて実現する必要がある」との考えを示した。

  日銀は前回7月の金融政策決定会合で、物価見通しを大きく下方修正した上で、長期金利の変動幅を拡大するなど、緩和の長期化を見込んで副作用対策を実施。同時に「当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」としたフォワードガイダンス(政策金利の指針)を初めて導入した。

  緩和の出口が見通せない中、首相発言は総裁選で金融政策が争点になることを避ける狙いがあったとの見方もある。対抗馬の石破茂元幹事長は17年6月のインタビューで、「異次元の政策がいつまでも続いてもらっても困る」と語っている。

  BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは19日付のリポートで、「安倍政権はもはや2%目標の早期実現にはこだわっていないと見られる」が、日銀が2%インフレ目標を放棄すれば主要国との物価格差を許容し、円高を再び容認するというメッセージになるため、日銀が「旗を降ろすことはない」とみる。

  その上で、来年に参院選や消費増税が控える中、「当面、安倍政権として、日銀が出口へ向かうことを容認するつもりはない」との見方を示した。

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日銀:金融政策は現状維持、修正の評価は「やや性急」と黒田総裁
日高正裕、竹生悠子、藤岡徹
2018年9月19日 11:57 JST 更新日時 2018年9月19日 17:29 JST
長期金利0%、短期金利マイナス0.1%を据え置き
長短金利を当分の間、維持するフォワードガイダンスも据え置き
日本銀行は19日の金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を7対2の賛成多数で決定した。片岡剛士、原田泰両審議委員が反対した。日銀は前回7月会合で導入した金融緩和の持続性強化策の効果を見極める構えだ。

  会見した黒田東彦総裁は、7月の政策修正後の債券市場について「ひと頃よりも取引は活発化し、国債の値動きも幾分増している」と分析。ただ夏場の取引は少なくなる傾向があるため実勢を見極めにくいとし、「このタイミングで今回の措置の効果を評価するのはやや性急」との見方を示した。

  今後、国債買い入れを弾力的に運営する中で、経済や物価情勢への市場参加者の見方を反映し、「従来よりも柔軟な形で金利が形成されることなどを通じ、国債市場の機能度が向上していくことを期待している」とも語った。 

  金融政策決定会合では、誘導目標である長期金利(10年物国債金利)は「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」といずれも据え置いた。長期金利の変動を認める方針にも変更はない。

  「当分の間、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持する」としたフォワードガイダンス(政策金利の指針)や長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどである「約80兆円」も維持した。指数連動型上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J−REIT)の買い入れ方針にも変更はなかった。引き続き、市場の状況によって「買い入れ額は上下に変動しうる」としている。

ノーサプライズ
  ブルームバーグがエコノミスト51人に行った事前調査では、全員が現状維持を予想していた。日銀は7月会合で2019年10月の消費増税の影響を含めた不確実性を踏まえ、フォワードガイダンスを初めて導入するとともに、長期金利やETF買い入れ額の変動を容認。その後の市場動向を注視してきた。

  ドル・円相場は結果発表後も小動きで1ドル=112円前半で取引されている。クレディ・アグリコル証券の森田京平チーフエコノミストは電話取材で、市場予想通りに現状維持となり、「あらゆるところにサプライズはなかった」と述べた。

ブルームバーグの事前調査の結果はこちら

  政策金利の指針について、原田委員は物価目標との関係がより明確な指針の導入が適当として反対。長期金利の変動幅拡大は「政策委員会の決定すべき金融市場調節方針としてあいまいすぎる」と批判した。片岡委員も予想物価上昇率の現状評価が下方修正されれば追加緩和を行うとのコミットメント(公約)が適当と指摘した。

  欧米の中央銀行が金融引き締めへ向かう中、異次元緩和を続ける日本でも緩和の出口政策への関心が高まっている。安倍晋三首相は14日、異次元緩和を「ずっとやっていいとは全く思っていない」と述べ、出口への着手を「私の任期のうちにやり遂げたい」との考えを示した。

  黒田総裁は首相発言に対し具体的な言及は避けつつ、「金融緩和にしても引き締めにしても、いつまでも続けたいということはない」と言明。「2%に達成した後も大幅な金融緩和を続ける必要はなく、当然、出口が議論になる」と話した。

リスク
  米トランプ政権が仕掛ける貿易戦争については、7月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)でもリスク要因として言及していた「保護主義的な動きの帰趨(すう)とその影響」を、改めて発表文に明記した。黒田総裁も、保護主義的な動きには「懸念しつつ状況を見ている」としたものの、「今のところ貿易面へ影響は出ていない」と分析した。

  JPモルガン証券の足立正道シニアエコノミストは電話取材に対し、「リスク要因として認識したからと言って、緩和手段がない上、副作用の懸念もあるので、日銀に何かできるわけではない」と指摘。保護主義のリスク自体は前から分かっており、「政策的な意味は全くない。市場からすれば完全なノーイベントだ」と述べた。

  米国は17日、中国からの輸入品約2000億ドル(約22兆4000億円)相当への10%の追加関税を来週発動させると発表。中国も米製品600億ドル(約6兆7400億円)相当を対象に報復関税を課すと表明した。月内に予定されている日米首脳会談で自動車関税の引き上げも議題に上る見通しだ。

  決定会合の「主な意見」は28日、「議事要旨」は11月5日に公表する。

(金融緩和の出口についての黒田総裁の発言を追加しました.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-19/PF0ZEI6S972801


 


2018年9月20日 / 01:14 / 4時間前更新
アングル:貿易問題を楽観視する市場、日銀総裁は「非常に懸念」と警鐘
2 分で読む

[東京 19日 ロイター] - 米国が新たに2000億ドル相当の中国製品に対する追加関税の発動を決め、米中貿易摩擦は激しさを増す一方となっている。ただ、その後の市場は、株高・円安が進行するなどリスク・オン相場が継続。一方、日銀の黒田東彦総裁は19日の会見で、通商問題の帰すうを「非常に懸念している」と警戒感を示し、市場の楽観論に警鐘を鳴らしたかたちだ。

トランプ米大統領が17日、知的財産権の侵害を理由に2000億ドル相当の中国製品に対し、第3弾となる10%の制裁関税を課すと発表した。24日付で発動し、税率は年末に25%に引き上げられる。

これに対して中国も「報復する以外の選択肢はない」(商務省)として24日から約600億ドル相当の米国製品に関税を課すと発表。トランプ政権は、さらなる関税措置を検討するなど事態は泥沼化の様相を呈している。

国内総生産(GDP)で世界1位と2位の国が対立する今回の貿易摩擦は、世界経済への悪影響が避けられない。

だが、市場の反応は極めて冷静だ。19日の東京市場では、日経平均.N225が4日続伸。一時は400円を超す上昇となった。ドル/円JPY=EBSも一時、2カ月ぶりの高値となる112.43円を付けるなどドル高/円安が進行。米中貿易摩擦の激化を横目に、リスク・オン相場が継続している。

複数の市場関係者によると、この背景には、1)現時点で米中貿易摩擦などの通商問題が、好調な世界の実体経済に悪影響を及ぼしていることが確認されていない、2)米国の対中追加関税率が当初は10%と低めに設定されて交渉余地が確保された──と受け止められたことがある。

また、通商問題の深刻化に伴う景気減速懸念も背景に、自民党総裁選での3選が有力視されている安倍晋三政権が、大規模な財政政策を打ち出すとの期待感も市場で浮上しつつあるという。

一方、日銀の黒田総裁は19日の金融政策決定会合後の会見で、経済・物価の先行きリスクの1つに保護主義的な通商問題を挙げ、「リスクは若干強まった」と表明。同時に

世界経済が成長を持続するとのメインシナリオに変化はないと強調した。

ただ、国際機関の分析も紹介し「通商問題が企業や家計のマインドに影響を与え、投資や消費にも影響が出てくると、世界経済に大きな影響が及ぶ」とのリスクシナリオにも言及した。

サプライチェーン(供給網)が世界規模で広がっている中で「特定の2国間の問題は、当事国だけにとどまることなく、非常に幅広い影響を及ぼしうる」と指摘。「単に米国と中国との問題だけに限らず、世界・日本経済への影響は注視していく必要がある。非常に懸念しつつ、状況を見ている」と強い警戒感を示した。

今のところ、日本の貿易統計などには、米中間の貿易戦争による直接的な影響は出ていないが、中国から米国向けに輸出しているIT機器や自動車・自動車部品の中には、日本から中国に輸出されている部品が、かなりの割合で組み込まれている。

今後、米中間の紛争が長期化した場合、中国企業から日本企業に対し、受注のキャンセルや新規受注を削減するといった事態も予想され、製造業を中心に売上・収益の下振れ要因になるリスクがある。

世界規模のサプライチェーンの存在に言及した黒田総裁には、そうしたリスクシナリオの想定があったとみられ、米中間の貿易戦争の行方は、「対岸の火事」では済まされないという展開にも注意が必要といえそうだ。
https://jp.reuters.com/article/angle-boj-idJPKCN1LZ281

 

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コメント
1. 2018年9月20日 10:26:23 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1507] 報告
黒田日銀総裁、出口戦略「物価2%達成後」
貿易摩擦 経済
2018/9/19 21:08
 日銀は19日の金融政策決定会合で強力な金融緩和の維持を決めた。黒田東彦総裁は記者会見で、安倍晋三首相が緩和の「出口」の時期に触れたのに関し、物価目標の達成に全力を尽くす姿勢を強調。出口戦略は「あくまで2%を達成してから」との考えを示した。7月に決めた緩和修正の効果は「評価するのはやや性急」と指摘。米国発の貿易摩擦は「世界経済に幅広い影響が及ぶ可能性がある」と懸念を示した。

記者会見する日銀の黒田総裁(19日午後、日銀本店)

 出口戦略を巡っては、自民党総裁選で2021年までが任期となる3選をめざす首相が14日の討論会で「何とか任期のうちにやり遂げたい」と述べた。判断は黒田総裁に委ねつつも、雇用改善なども強調した。金融市場では、首相の物価目標へのこだわりが従来より薄らいだようにも映り、関心が高まっていた。

 一方の黒田総裁は「引き続き2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するよう緩和を続ける」と強調。早期の出口戦略への観測を打ち消した格好だ。13年の政府との共同声明は「見直す必要があるとは思わない」と述べ、従来の政策スタンスを修正しない考えを示した。日銀は目標達成時期が21年度以降となる可能性が高いとみており、当面は現状の緩和策を粘り強く続ける構えだ。

 第一生命経済研究所の新家義貴氏は「現実的な予想に立てば、2%物価の実現は相当ハードルが高い」と指摘。ただ、日銀は7月に「当分の間、現在のきわめて低い長短金利の水準を維持する」との方針を導入しており、早期の緩和縮小は難しいのが実情だ。

 一方で黒田総裁は安倍首相同様に過去5年あまりで雇用や企業収益が大きく改善してきたことを強調した。日銀内では緩和長期化による副作用への警戒も高まっている。黒田総裁は緩和を「いつまでも続けたいということはない」とも述べた。5年あまり前の就任当初のように物価目標のため「何でもやる」というスタンスは後退している。

 7月の前回会合では緩和の副作用への対応を決めた。0%程度とする長期金利の誘導を柔軟化し、国債市場の取引回復を狙ったものだ。黒田総裁は日銀のアンケート調査で市場機能が改善していることに触れ、「市場機能が向上することを期待している」と語った。ただ、8月中旬以降は再び取引が低迷している。黒田総裁は「政策措置の効果を評価するのはやや性急だ」とし、時間をかけて点検していく考えを示した。

 物価目標へのハードルはなお高い。景気は回復を続けているが、足元の物価上昇率が加速する兆しは出ていない。19年10月に消費増税が予定されているほか、世界では米中の制裁関税発動の応酬など貿易摩擦が広がっている。

 黒田総裁は貿易摩擦に関し「非常に関心をもってみている」と指摘。そのうえで「企業や家計の心理に影響を与え、投資や消費に影響が及ぶ恐れがある。当事国にとどまらず、供給網や多国間の貿易関係を通じて世界経済に幅広い影響が及ぶ可能性がある」と語った。

日銀、シナリオ再点検へ 株高でも保護主義警戒 (2018/9/19 17:26) [有料会員限定]
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日銀、シナリオ再点検へ 株高でも保護主義警戒
編集委員 清水功哉
ニュースこう読む コラム(経済・政治)
2018/9/19 17:26日本経済新聞 電子版
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 米国発の保護主義拡大が国内の経済・物価情勢に及ぼす悪影響に対して警戒感を強めている――。19日の黒田東彦総裁の定例記者会見は、その点を感じさせる内容だった。米トランプ政権は17日、対中制裁関税の第3弾を発動すると発表。中国も報復を決めており、米側は「第4弾」も示唆している。近く開く対日貿易協議でも、米政権が強硬姿勢を示す可能性がある。19日の日本の株価が大きく上昇するなど現時点で市場に混乱は起きていないが、黒田総裁は「国際通貨基金(IMF)と同様に、通商問題などを背景とするリスクがやや強まっていると見ている」と述べた。

■米中貿易摩擦の長期化リスクを考慮

記者会見する日銀の黒田総裁(19日午後、日銀本店)

 「10月末に開く次回金融政策決定会合での経済・物価情勢の展望(展望リポート)のとりまとめに向けて、従来のシナリオの妥当性をあらためて点検する」。日銀内で聞く声だ。米中の貿易戦争について当初、日銀内では秋の米中間選挙前に米側が何らかの「成果」を誇示する形で折り合うという見方もあった。今では判断の修正に傾きつつある。貿易戦争には両大国の21世紀の覇権をめぐる争いという側面があり、長期化する恐れがあるからだ。「通商問題は当事国だけでなく、世界経済全体に影響を及ぼす」(黒田総裁)だけに、日本としても注意が必要だ。

 しかも、最近になってトランプ米大統領は日本にも厳しい発言をするようになってきた。日銀は当面、近く開く日米貿易協議や日米首脳会談の行方を注視するが、日本の輸出を支える自動車への関税率引き上げが現実のものになれば、国内経済への打撃はかなり大きい。米側が協議を有利にするため、円高誘導発言で揺さぶりをかけるリスクも気になるところだ。

 足元で日本企業の設備投資が増加傾向を続けているなど景気は緩やかな拡大を続けている。ただ、貿易や投資を滞らせる保護主義の悪影響は、企業や家計の心理面に負の作用を及ぼし、経済や物価にジワジワと下押し圧力をかける恐れがある。「現時点で従来の経済・物価のメインシナリオを変えるほどのものではない」(黒田総裁)が、9月の企業短期経済観測調査(日銀短観)や10月の支店長会議での報告、さらには各種経済指標に異変の予兆が出てこないかを日銀は注視していく。

 仮に保護主義拡大を背景とした経済のリスクが徐々に顕在化した場合、日銀の政策にも影響を及ぼす可能性がある。7月末に決めた政策の枠組みに基づく日銀の金利の「上向き修正」などがスムーズに進まなくなるかもしれないのだ。

■緩和政策の副作用軽減に逆風も

 日銀は7月末、金融緩和策の柔軟性を上げる政策修正措置を決めた。物価上昇圧力がなかなか強まらないなか、副作用を軽くして政策の持続性を上げ、緩和策の長期化に備える狙いがあった。具体的には、長期金利(10年物国債利回り)の変動容認幅を従来の倍のマイナス0.2〜プラス0.2%に広げた。上場投資信託(ETF)の購入額も、「年間約6兆円」を維持しつつ「市場の状況に応じて上下に変動しうる」とした。長期金利を上げたり、ETF購入額を減らしたりできるようにしたわけだ。だが、こうした「緩和縮小方向」の柔軟対応を具体化するには、物価情勢の改善や市場環境の安定が必要だ。

 仮に米国発の保護主義拡大で世界経済が下振れて市場が荒れるようなら、むしろ「緩和強化方向」の柔軟対応すら迫られかねない。長期金利を下限のマイナス0.2%程度に下げたり、ETF購入を機動的に増やしたりする対応だ。副作用軽減という当初の狙いとは逆方向になり、緩和政策の持続性を揺るがしかねない。政策運営は一段と難しくなる恐れがある。

 先週、緩和策の出口に関する安倍晋三首相の発言が関心を集めたが、出口政策に急いで着手できる状況ではないというのが日銀の考えだ。黒田総裁は「2%の物価安定目標の実現に向けて全力を傾けてまいりたい」と強調した。


黒田総裁、決定会合受け会見 貿易戦争の影響は
経済
2018/9/19 14:41 (2018/9/19 16:26更新)
 「政策措置の効果を評価するのはやや性急だ」。日銀の黒田東彦総裁は19日、金融政策決定会合後の記者会見でこう述べた。7月末の前回会合では大規模緩和が国債市場に及ぼす副作用を和らげるため長期金利の変動幅の拡大を容認したが、効果の見極めには時間がかかるとの認識だ。安倍晋三首相が今後3年のうちに金融緩和の「出口」に道筋をつけるとした発言には「日銀として2%目標の実現に全力を尽くす」と述べた。

黒田総裁 「貿易摩擦の影響を注視」
 日銀の黒田東彦総裁は19日、金融政策決定会合後に記者会見し、米中などの貿易摩擦について「日本経済への影響を注視する必要がある」と述べ懸念を示した。
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記者会見する日銀の黒田総裁(19日午後、日銀本店)
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記者会見する日銀の黒田総裁(19日午後、日銀本店)

 日銀は7月の会合で、長期金利の変動幅をそれまでの2倍にあたるプラスマイナス0.2%程度まで容認することを決めた。直後には金利の動きが大きくなったものの、8月中旬以降は取引が再び停滞し、足元では0.11%前後で膠着感が強まった。黒田総裁は日銀のアンケート調査で市場機能が改善していることに触れつつ、「夏場は取引が細りやすい」とも述べ、引き続き市場状況を見極めていく考えを示した。

 14日に開かれた自民党総裁選の討論会では安倍晋三首相が「(今後3年の)任期のうちにやり遂げたい」として、「出口戦略」の道筋をつける考えを示した。黒田氏は「雇用や企業業績など経済情勢は大きく改善している」と安倍首相同様に成果を強調した。ただ今後の政策運営は「引き続き物価目標をできるだけ早期に実現すべく金融緩和を続ける」と従来の発言を踏襲した。

 もっとも肝心の物価がなかなか上がらないことは日銀自身が深く認識している。7月会合で示した政策委員の物価見通しの中央値は、2020年度ですら消費増税の影響を除いて1.6%にとどまる。景気がよくても足元で物価上昇の勢いは一向に強まっておらず、今後3年で2%の物価安定目標を実現することは厳しいのが実情だ。

 物価上昇にとってさらなる逆風となりかねないのが、貿易摩擦が一段と激化して世界景気が腰折れするリスクだ。黒田氏は「非常に関心を持って状況をみている」とした。貿易への直接の影響だけでなく、「企業や家計のマインド面を通じて投資や消費に影響が出てくると幅広い影響を及ぼしうる」とし、今後の動向を注視していく考えを示した。

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リーマン危機10年、日本株は魅力的? (55秒で映像解説)
松崎雄典編集委員
スグ効くニュース解説
2018/9/20 6:00日本経済新聞 電子版
保存 共有 印刷 その他
リーマン・ショックから10年が経過しました。日本株の魅力は高まりましたか。


「ニュースのなぜ?」を日本経済新聞の編集委員が解説します。Twitterで質問を募集中です。

リーマン10年 日本株は魅力?(スグ効く解説55)
 リーマン・ショックから10年が経過した。日本株の魅力は高まったのか、松崎雄典編集委員が55秒で解説。
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回答者:松崎雄典編集委員 2008年9月15日のリーマン・ブラザーズの破綻を受けた16日の日経平均株価は、前週末比605円(5%)安の1万1609円でした。株価の下落は半年続き、09年3月にバブル経済崩壊後の安値7054円を付けます。

 その後、海外に比べ、日本株は回復が遅れました。一時、1ドル=75円台まで進んだ円高や、東日本大震災による物流網の寸断、電力料金の上昇などが企業収益の重荷となり、海外投資家は日本株に投資しなくなります。

 リーマン危機から10年が経過した現在、日経平均は2万3000円台にまで上昇しました。10年前の2倍。2.4倍になった米国株には及びませんが、1.4倍の欧州株を上回っています。

 再評価されるようになったのはなぜでしょうか。フィデリティ投信の丸山隆志最高投資責任者(CIO)に聞くと、2つのグラフをみせてくれました。

 法人企業統計によると日本企業(金融保険を除く全産業)の売上高経常利益率は1954年以降、2〜4%を中心に上下していました。2013年から上回るようになり、足元では7.7%です。製造業に限ると10.6%に達しています。丸山CIOは「企業経営者が再びショックが来ても耐えられるよう、利益率の改善に取り組んだ結果」とみます。

 もう1つは売上高に占める海外の比率が3割を超える企業の数です。12年まで400社ほどでしたが、600社に迫ってきました。海外で活躍する企業が増えています。

 悲観論はかなり和らぎましたが、なお多くの海外投資家は慎重です。企業の収益力が高まったとはいえ、高齢化や政府債務の多さといった大きな問題を考えると、他の国の株式に投資した方が良いと考えるからです。

 日本株への投資がさらに増えるには、日本経済全体への不安が和らぎ、投資家向け広報(IR)などで企業の実力がより知られるようになる必要があります。

結論:企業の稼ぐ力は着実に高まった。海外投資家を呼び込み一段の株高につなげるには、日本経済への不安解消がカギとなる。

あすはミニバンタイプの新型タクシーの特徴を分析します。


松崎雄典(まつざき・ゆうすけ)

 2001年日本経済新聞社入社。証券部、大阪経済部、日経ヴェリタス編集部、ロンドン駐在記者などを経て17年4月より編集委員。証券アナリスト検定会員。専門は企業財務、マーケット。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35472170Y8A910C1I10000/?n_cid=NMAIL007


 

アルゼンチン6四半期ぶりマイナス成長 4〜6月4.2%減
2018/9/20 5:21日本経済新聞 電子版
 【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチン国家統計センサス局が19日発表した4〜6月期の実質成長率は前年同期比で4.2%減と、大幅なマイナスとなった。歴史的な干ばつの影響で農業が大打撃を受ける中、4月に始まった通貨下落が製造業や商業などの不振を招き、追い打ちをかけた。足元で通貨安は進行しており、当面苦しい状況が続きそうだ。

通貨安が進む中、両替商の店舗前で為替レートを気にするアルゼンチン国民(12日、ブエノスアイレス)
通貨安が進む中、両替商の店舗前で為替レートを気にするアルゼンチン国民(12日、ブエノスアイレス)

 前年同期比でマイナスとなるのは6四半期ぶり。1〜3月期の実質成長率(改定値)は同3.9%のプラスだったため、急激な落ち込みとなった。

 大幅減の最大の要因は歴史的な干ばつだ。水不足で大豆生産が振るわず、4〜6月期の農業部門は前年同期比で31.6%のマイナスとなり、全体の足を引っ張った。

 4月からの通貨安の影響も大きい。米国の利上げなどを背景に新興国からの資金流出が続く中、アルゼンチンの通貨ペソは急落。アルゼンチン中央銀行は政策金利を引き上げ、政府は財政支出の抑制を余儀なくされた。この結果、製造業が同1.8%減、商業が同1.6%減と前年実績を割り込んだ。通貨安の恩恵を受ける鉱業輸出など一部を除き、ほとんどの分野で軒並み1〜3月期から数字を落とした。

 通貨安は7月以降も続いており、9月に入ってからは1ドル=39ペソ台で推移する。6月末時点からの下落幅は対ドルで26%を超える。通貨安に伴う経済低迷は7〜9月期から本格化するとみられている。

 アルゼンチン政府は通貨安を食い止めるため、国際通貨基金(IMF)へ追加支援を要請。ドル売り・ペソ買い介入で外貨準備高が減少する中、通貨防衛のための資金を確保したい考えだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35554840Q8A920C1000000/


アルゼンチンとブラジル、通貨が最安値更新
2018/9/14 8:38日本経済新聞 電子版
 【ブエノスアイレス=外山尚之】南米アルゼンチンとブラジルで13日、為替市場の終値で通貨が対ドルで過去最安値を更新した。新興国通貨安の震源地であるトルコの通貨リラは大幅な利上げで値を戻したが、経済や政治に不透明感がある国の通貨が売られる状況は続く。特にアルゼンチンは通貨安により8月のインフレ率が年率34.4%と物価高が加速しており、経済に深刻な影響を与えつつある。

アルゼンチンは通貨安で物価上昇が止まらない状況が続く(12日、ブエノスアイレス)
アルゼンチンは通貨安で物価上昇が止まらない状況が続く(12日、ブエノスアイレス)

 アルゼンチンの通貨ペソは13日、対ドルで前日比2.4%安の1ドル=39.1ペソで取引を終えた。ブラジルレアルは同1.2%安の1ドル=4.2レアルと、2016年1月以来の最安値を更新した。年初来からの下落率はアルゼンチンが52%、ブラジルが21%に達する。

 今回の新興国の通貨安の発端となったトルコでは13日、中央銀行が主要な政策金利である1週間物レポ金利を6.25%引き上げ年24%とした。市場予想を上回る利上げ幅により、通貨リラは対ドルで4%以上値を戻した。市場では新興国経済を巡る懸念が後退したとの見方もあったが、アルゼンチンやブラジルでは依然として通貨安圧力が強い。

 アルゼンチン政府は現在、国際通貨基金(IMF)と追加融資に向けた協議を進めているが、国民がペソを売ってドルに変える動きが止まらず、通貨安に歯止めがかからない状況だ。

 通貨安はアルゼンチン経済に打撃を与えている。アルゼンチン政府は13日、8月のインフレ率が前年同月比34.4%と、7月から3.2ポイント上昇したと発表した。トルコショックを受け通貨安が加速したことで、物価の上昇が止まらない。ペソ安が続く中、年内にもインフレ率が40%に達するとみられている。

 ブラジルでは10月の大統領選に向けた世論調査でばらまき色の強い政策を掲げるシロ・ゴメス元財務相(60)の人気が上昇し、2位につけていることが嫌気されている。

 現在、首位を走る「ブラジルのトランプ」ことボルソナロ下院議員(63)は過激な発言で批判も強く、第一回投票で過半数を取れずに10月28日に予定される決選投票で敗れるとの見方が強い。2位争いに焦点が移る中、財政規律を重視するアルキミン前サンパウロ州知事(65)が伸びず、ゴメス氏が着実に支持を集めている。市場では財政の持続可能性についての懸念が強まっており、レアル売りにつながっている。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35358550U8A910C1000000/?n_cid=SPTMG022


 

ビジネス2018年9月20日 / 07:34 / 1時間前更新
ドル下落、米中貿易摩擦不安和らぐ=NY市場 米国株はダウとS&P上昇、米国債利回り上昇受け金融株に買い
2 分で読む

[ニューヨーク 19日 ロイター] -

ニューヨーク外為市場は、ドルが対ユーロでやや下落し、リスクに敏感とされる豪ドルに対して約3週間ぶり安値を付けた。米中貿易摩擦を巡る不安が和らいだ。

ユーロが対ドルで0.14%上昇した。

豪ドルAUD=は0.69%値上がりし、8月30日以来の高値を記録した。

中国財政省は18日、米国の追加関税を受け、従来の計画通り約600億ドル相当の米国製品に関税を課すと明らかにした。ただ当初予定から税率区分を簡素化し、最高水準を引き下げた。

トランプ米大統領は17日、2000億ドル相当の中国製品に対して関税を課すと発表した。関税率は年末までに25%に引き上げられるが、発動当初は10%にとどまる。

クレディ・スイスの外為ストラテジストは「公表された関税は全般的に市場予想の中でも低い水準と受け止められたことが、市場反応からうかがえる」と話す。

リスク選好が各市場の追い風となった。中国が競争的な通貨切り下げを行わない方針を示し、インドルピーが主導する形で新興国通貨が底堅かった。

ドルは軟調だったが、一部の市場参加者はなおドルの底堅さを指摘する。

アムンディの外為部門世界責任者は「ドルは世界を代表する準備通貨で、フェデラルファンド金利はリスクと無縁だ。最もリスクが低い一方で、利回りはG10中で最高水準だ」と語る。

来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果も注目されている。連邦準備理事会(FRB)が利上げに踏み切り、将来の道筋も見通しやすくなるとみられる。

ドルは対円で0.15%下落した。日銀の黒田東彦総裁は、物価2%の早期実現に向けて金融緩和を続ける考えを示すなどした。

カナダドルは対米ドルで約3週間ぶりの高値を付けた後、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉協議を控える中、上げ幅を大きく縮小した。

英国のメイ首相が欧州連合(EU)首脳らと会談することに伴い、同国の離脱問題報道にも市場の関心が集まる。

英ポンドは対ドルでほぼ横ばい。メイ氏がアイルランド国境問題に関するEUの修正案を拒否する方針と伝えたタイムズ紙報道を受け、大半の上げ幅を縮小した。

ドル/円 NY終値 112.27/112.30

始値 112.41

高値 112.42

安値 112.17

ユーロ/ドル NY終値 1.1672/1.1674

始値 1.1688

高値 1.1694

安値 1.1651

表はロイターデータに基づいています

2018年9月20日 / 07:24 / 1時間前更新
米国株はダウとS&P上昇、米国債利回り上昇受け金融株に買い
5 分で読む

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場はダウ工業株30種とS&P総合500種が上昇して終了した。米国債利回りの上昇を受け金融株に買いが入ったことに加え、通商を巡る懸念が後退したことが背景。ダウは1月下旬以来の高値で取引を終えた。

S&P金融株指数.SPSYは約1.8%上昇し、S&P500種の主要セクター指数の中で最も上昇率が大きかった。

ゴールドマン・サックス(GS.N)、JPモルガン・チェース(JPM.N)、シティグループ(C.N)、バンク・オブ・アメリカ(BAC.N)は、2.6─3.3%上昇した。

米国債利回りの上昇を受けてディフェンシブ銘柄は売られ、S&P公益事業指数.SPLRCUは2.1%下落、下げが最もきつかった。

マイクロソフト(MSFT.O)は1.3%安。

同社は18日、四半期配当を約10%引き上げたが、モルガン・スタンレーは引き上げ率が同社の過去12カ月の営業利益の伸びを下回り、投資家の期待に届かない可能性を指摘した。

アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)は0.8%安。

欧州委員会のベステアー委員(競争政策担当)は19日、アマゾンによる販売業者データの使用を巡り、同サイトで商品販売する業者に対し聞き取り調査を実施していることを明らかにした。

アマゾン以外のハイテク大手「FAANG」株では、ネットフリックス(NFLX.O)も小幅下落。フェイスブック(FB.O)は1.7%高。アップル(AAPL.O)とグーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O)は小幅上昇した。

米中間の通商摩擦を巡っては、中国の李克強首相が19日、中国は輸出拡大のために意図的に人民元相場を下落させていることはないと語った。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチはリサーチノートで「直近の関税の経済への直接的影響は小幅にとどまる可能性が高い」との見方を示した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.17対1の比率で上回った。ナスダックでも1.17対1で値下がり銘柄数が多かった。

S&P総合500種構成銘柄をみると、32銘柄が52週高値を更新し、新安値を付けた銘柄はなかった。ナスダック総合構成銘柄では53銘柄が新高値を更新し、58銘柄が新安値を付けた。

米取引所の合算出来高は約65億2000万株。直近20営業日の平均は62億3000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 26405.76 +158.80 +0.61 26287.84 26464.4 26280.7 .DJI

1 6

前営業日終値 26246.96

ナスダック総合 7950.04 -6.07 -0.08 7962.55 7976.13 7917.73 .IXIC

前営業日終値 7956.11

S&P総合500種 2907.95 +3.64 +0.13 2906.60 2912.36 2903.82 .SPX

前営業日終値 2904.31

ダウ輸送株20種 11513.66 -1.28 -0.01 .DJT

ダウ公共株15種 723.03 -15.36 -2.08 .DJU

フィラデルフィア半導体 1371.68 +2.81 +0.21 .SOX

VIX指数 11.75 -1.04 -8.13 .VIX

S&P一般消費財 928.87 +0.29 +0.03 .SPLRCD

S&P素材 377.06 +4.17 +1.12 .SPLRCM

S&P工業 667.72 -0.28 -0.04 .SPLRCI

Goldman Sachs Group Inc
235.58
GS.NNEW YORK STOCK EXCHANGE
+6.69(+2.92%)
GS.N
GS.NJPM.NC.NBAC.NMSFT.O
S&P主要消費財 559.10 -0.83 -0.15 .SPLRCS

S&P金融 475.47 +8.22 +1.76 .SPSY

S&P不動産 204.13 -1.88 -0.91

S&Pエネルギー 552.68 +2.10 +0.38 .SPNY

S&Pヘルスケア 1079.83 -1.20 -0.11 .SPXHC

S&P電気通信サービス 156.61 -2.14 -1.35 .SPLRCL

S&P情報技術 1300.39 -1.32 -0.10 .SPLRCT

S&P公益事業 267.83 -5.81 -2.12 .SPLRCU

NYSE出来高 8.47億株 .AD.N

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 23615 + 95 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 23580 + 60 大阪比

ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-19-idJPKCN1LZ2VO

 


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54138
ポンド安が刺激にならない英国経済
生活水準が下がっただけ、通貨切り下げの「達人」に学ぶ教訓
2018.9.20(木) Financial Times
(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年9月14日付)

英新紙幣に女性作家オースティン 没後200年に合わせ発表
英南部にあるウィンチェスター大聖堂で公表された、英作家ジェーン・オースティンを描いた新10ポンド紙幣(2017年7月18日撮影)(c)AFP/Chris J Ratcliffe〔AFPBB News〕

 過去70年間にわたり、英国は通貨切り下げの達人だった。

 1948年には、1ポンドで4ドル強、13.4新ドイツマルクを買うことができた。現在は1.3ドル、2.2ドイツマルク相当のユーロしか買えない。

 自国通貨切り下げにおける英国の成績は世界一流だった。経済動向の実績は、これに見合うものになっていない。

 この70年間を見ると、主要7カ国(G7)の中で1人当たりの国内総生産(GDP)成長率が英国より低かったのはカナダだけだ。

 もっと最近では、例えば1999年のユーロ誕生以降、英国の生活水準の向上ペースは単一通貨に加盟する平均的な国を若干下回っている。

 ここから得られる長期的な教訓は、通貨切り下げは1949年、1967年、1992年の英国の国際収支危機を多少和らげたものの、ポンド安は繁栄に至る道筋ではないということだ。

 直近2度のポンド安局面は、懐疑論を強めるだけだ。

 2007年の終盤から2009年初頭にかけて25%下げたポンド安は、英国を不況から救い出せず、国の貿易収支の改善にほとんど貢献しなかった。

 財の輸出数量はポンド安による競争力向上にほとんど反応せず、サービス輸出は全く変わらず、ポンド安が貿易に与えた主な影響は、英国市民の海外旅行を抑制することだった。

 2015年終盤から20%下落したポンド安局面は、それ以上に期待外れだった。

 輸出業者は高まった競争力を生かし外国のライバル企業に安値攻勢を仕かけようとせず、逆に輸出品のポンド建て価格を引き上げた。

 外国製品・サービスのコストが上昇したにもかかわらず、国内販売の輸入代替はほとんど起きなかった。

 製造業就業率の若干の回復は圧倒的に、食品や、ラジエーター、ナイフ、フォーク、スクリューのような金属製品など、単純で生産性の低い製品の生産に集中していた。

 ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)が決まった国民投票以降、正味の貿易収支が成長に全く貢献せず、イングランド銀行が繰り返し今後見込まれる景気刺激効果を下方修正していることから、足元のポンド安は英国史上最悪の通貨安になろうとしている。

 大多数の英国人にとって、直近2度のポンド安がもたらした圧倒的に大きな効果は、物価が賃金より早く上昇し、生活水準が下がることだった。

 購入する輸入品の量は以前とほぼ変わらず、英国人はただ以前より貧しくなっている。

 2007年から2018年にかけて、英国の物価水準は30%上昇した。これに対し、ユーロ圏は17%、すべての先進国の平均は19%だ。

 輸入インフレによるコスト上昇を考慮に入れるために雇用主に賃上げを迫る労働者の力が限られているため、主に先進国から成る経済協力開発機構(OECD)諸国で過去10年間に実質平均賃金の上昇が英国より鈍かったのはメキシコとギリシャだけだ。

 これはポンドの弱さのせいであり、英国人が不幸せなことに誰も驚くべきではない。

 近代経済国における通貨切り下げのお粗末な実績に経済学の考え方が追いつきつつある。米ハーバード大学のギータ・ゴピナ教授の研究は、企業は圧倒的に、支配的な通貨で輸出品、輸入品の代金を請求することを実証した。

 英国にとっては、その通貨は米ドルとユーロを意味する。

 どんな輸出についても製品・サービス輸入が価値の大きな割合を占める世界的なサプライチェーンにおいては、特にそうだ。

 つまり、ポンドが競争力と貿易量に与える影響は、以前よりずっと小さくなっているということだ。

 通貨安が長期的に英国の助けになっておらず、この10年間は生活水準に甚大な被害を及ぼしてきた理論的、実際的証拠が積み上がるなか、さらなるポンド安を追求する施策は、分別のある経済政策の青写真に含まれるべきではない。

 ところがポンド安は、経済的な公正さに関する公共政策研究所(IPPR)の委員会が最近打ち出した提言の中心に据えられており、労働党はこれを支持している。

 これはひどく遅れた考え方だ。

 生活に困窮している家族を助け、英国のために前向きな政策プログラムを用意したいのであれば、最近の証拠はすべて、通貨切り下げが過去の政策であることを示唆している。

By Chris Giles

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2. 2018年9月20日 13:20:33 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1523] 報告
GPIFや3共済、保有リスク資産が126.5兆円と過去最高−6月末
野沢茂樹
2018年9月20日 10:09 JST
外国証券の保有額は2四半期ぶりに最高、日本株は過去2番目の規模
国債・財投債は2013年からの売り越し続く−4〜6月の資金循環統計
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)や公務員らが加入する共済年金などの公的年金は、6月末時点の外国証券の保有残高が過去最高となった。円安・ドル高の進行が背景にあり、日本株と合わせたリスク性資産は過去最高の126兆5410億円に達した。

  日本銀行が20日公表した資金循環統計によると、公的年金は4−6月期に日本株を2583億円と3四半期連続で買い越した。外国証券は1兆1093億円と17四半期連続の買い越し。6月末の残高は日本株が52兆3302億円と昨年末に次ぐ過去2番目の規模で、外国証券は74兆2108億円と2四半期ぶりに最高を更新した。

  国債・財投債は3791億円の売り越し。売り越しは2013年7−9月期から続いており、6月末の残高は45兆9584億円と03年末以来の水準に減った。

  国債・財投債と国庫短期証券を合わせた「国債等」の6月末残高は1100兆円で、公的年金の保有比率は4.2%。同統計の公的年金には、GPIFや国家公務員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・共済事業団、年金特別会計などが含まれる。

4−6月期 6月末
国債・財投債 -3791億円 45兆9584億円
日本株 +2583億円 52兆3302億円
外国証券 +1兆1093億円 74兆2108億円
GPIFの4−6月期の運用状況に関する記事はこちらをご覧ください

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