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加速する東京一極集中、就職世代の人口流入が止まらない(ニューズウィーク) 
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/339.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 11 月 07 日 22:59:15: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

加速する東京一極集中、就職世代の人口流入が止まらない
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/11/post-11248.php
2018年11月7日(水)15時45分 舞田敏彦(教育社会学者) ニューズウィーク


東京への一極集中傾向は一層強くなっている ooyoo/iStock.


<職を求めて東京に移動する若年世代の数は、90年代半ば以降、増加傾向が続いている>

ほとんどの先進国で転居の自由が認められている現在、就業の機会や文化が集積した都市部への人口移動は世界的な潮流となっている。

首都の東京都への転入超過数(転入者から転出者を引いた数)をみると、1950年代後半から60年代前半にかけては、大幅なプラスになっている。高度経済成長の時代で、地方から若年労働力が大量に流入したためだ(集団就職)。しかし60年代後半になり、公害の発生など成長に陰りが見え始めると、値はマイナスに転じる。住みにくい都市から郊外に人が動いたことによる。

90年代半ばまでこの状態が続くが、それ以降、東京の転入超過数は再びプラスに転じ現在に至る。ここ数年は増加傾向で、2017年ではプラス7万5498人だ。これをもって、東京志向は強まっていると言われる。

どういう目的で流入が増えているかは、転入超過数を年齢別にみると分かる。<図1>は、2010年と2017年の転入超過数の年齢カーブを描いたグラフだ。

     

両年とも、18歳と22歳に山がある「ふたこぶ」になっている。大学進学と就職に伴う流入が大半であることが分かり、最近では後者がかなり増えている。22歳の転入超過数は2010年では1万2800人だったが、2017年では2万942人と1.6倍に増加した。

東京での就職を望む若者の流入が増えていること(転入の増加)、大学進学等で上京した地方出身者が郷里に戻らなくなっていること(転出の減少)という2つの要因が考えられる。後者は、わが子のUターンを望む地方の親にとっては頭の痛い事態だ。

都会に出た若者がどれほどUターンするかは、地方にとって重要な関心事だ。それがわかる統計はないが、高卒時の大移動が起きる前の人口と、大卒後少し経ってからの人口を照らし合わせることで、おおよその見当をつけることはできる。

筆者の一つ上の1975年生まれ世代は、1990年に15歳、2000年に25歳になる。筆者の郷里の鹿児島県の数値を拾うと、前者は2万7603人、後者は2万146人だ。15歳から25歳にかけて、同世代の人口が3割弱減っている。都会に出たまま帰ってこない流出層の影響は大きい。対して東京都は、14万8110人から20万7856人に膨れ上がっている。

同一世代の人口変化を追跡することで、「膨らむ都市」と「萎む地方」が露わになるのだが、最近の世代ではその傾向が強まっている。今みた1975年生まれ世代と、2015年に25歳になる1990年生まれ世代を比較すると<表1>のようになる。

      

1990年生まれ世代では、進学・就職というイベントを経ることで、東京都は人口が6割増え、鹿児島県は4割弱減少する。想像以上に凄まじい変化だ。

鹿児島県のように、青年期の流出で同世代の人口が縮小する県は多い。最近の世代では、その数が増えている。<図2>は、15歳から25歳にかけて同世代の人口が2割以上減る県に色を付けたマップだ。

     

75年生まれでは14県だったが、90年生まれでは25の県に色が付いている。進学・就職に伴う流出が増えているのか、都会に出た若者のUターンが減っているのか、事情は定かでないが、縮小する県が増えているのは確かだ。

対策は、流出を抑えることとUターンを促すことに分かれる。前者は大学の地方分散・都市部での定員抑制、後者は地元に戻ってくることを条件とした奨学金の支給などが考えられる。地域に雇用の機会を創出することは、双方に共通する。

これらは若者を定住させる対策だが、現実として効果を上げるのはなかなか難しい。そこで、定住とはいかずとも地域と関係を持ち続ける「関係人口」を増やすことも求められる。関係人口とは、「移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもない、地域と多様に関わる者」を言う(総務省)。都会に住みながらも、専門知識やスキルを使って地域課題の解決に貢献する人などだ。

Uターンはできずとも、郷里とこのような形で関われる若者はいる。こういう人材を「関係人口」に育て上げるとよい。IT化が進んだ現在、地域振興の担い手となるのは、当該地域に定住している住民だけではない。

<資料:総務省『住民基本台帳人口移動報告』
    総務省『国勢調査』


 

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コメント
1. 2018年11月07日 23:14:30 : o3QrDJ9g1w : 4hlkJk4rXAQ[111] 報告
介護も東京で受けるように。
他県へ外注に出すと高くつく。
その費用を稼ぐためにまた新たな納税者が必要になるという悪循環が開始されている。
ガイジンを入れて帳尻を合わせようとしているが行きつく先は破綻だ。

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