★阿修羅♪ > 経世済民130 > 315.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
金融株の「ブラックスワン」、マネロン200兆円の闇 米空売り銘柄指数が過去最大の上昇率、買い戻し優勢に
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/315.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 12 月 27 日 11:52:37: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

外為フォーラムコラム2018年12月27日 / 10:43 / 1時間前更新

金融株の「ブラックスワン」、マネロン200兆円の闇

大槻奈那 マネックス証券 執行役員チーフ・アナリスト
4 分で読む

[東京 27日] - クリスマス直前の21日、ドイツ銀行(DBKGn.DE)の株価が過去最安値をつけた。同銀の株価純資産倍率は0.23倍と、清算価値を大幅に割り込んでいる。世界的な株安と連動した面もあるが、もう1つの要因は資金洗浄(マネーロンダリング)の摘発である。

11月末、ドイツ銀行に総勢170人もの警察官や検察官、税務調査官らが家宅捜索に入った。著名人や政治家の税逃れの実態を明らかにした「パナマ文書」絡みのマネロン事件への関与した疑いがあるという。次いで米投資銀ゴールドマン・サックス(GS.N)も、マレーシアの政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)事件への汚職・資金洗浄疑惑捜査に関連した証券関連法違反の疑いで刑事訴追された。いずれも、株価が急落した。

今年は、こうした世界のトップ金融機関を巻き込んだマネロン疑惑が連発している。9月には、デンマーク最大手銀ダンスケ銀行のマネロン疑惑が連日報じられた。同行のエストニア支店などを通じた、過去8年間で最大2000億ユーロ(約25兆円)に上るマネロン疑惑が浮上している。

過去最大のマネロン事件は、1991年に倒産した英国のBCCI(国際商業信用銀行)で、洗浄総額は200億ドルとされていたが、この疑惑が事実だとすればこれを上回る史上最大規模となる。

国連などの試算によると、世界で洗浄されている資金は、世界国内総生産(GDP)の2─5%、つまり年間200兆円規模に上る。資金の流れを断つことができれば、多くの犯罪を防止できる。「防波堤」としての金融機関の役割は大きいはずだが、うまく機能していないのが現実だ。

<対策の遅れが目立つ邦銀、来年が試金石>

日本はどうだろうか。「疑わしい取引」の報告件数は年間40万件、実際に摘発された事例も350件と、過去10年で倍増した。しかしいずれも規模が小さく、金融機関の関与はまれだ。とはいえ、邦銀ではマネロン対策が進んでいる、と素直に受け取ることは難しい。むしろ、日本におけるマネロン対策に対する世界的な評価は極めて低い。

「マネロン天国」などという汚名を着せられこともある日本は、国際的な資金洗浄対策を目的に設立された金融活動作業部会(FATF)から不備を指摘され続けている。

08年10月に示された第3次対日審査では、取引相手の法人を誰が実質的に支配しているかを十分確認できていないなど49項目中25項目が要改善という厳しい内容となった。さらに、14年に開かれたFATFの定期会合では、異例の名指しで日本の対策不備が指摘された。

そんな折、来年にはFATF第4次審査団が来日する。これまでの法整備が、各銀行で実際どの程度有効に運用されているか審査される予定だ。邦銀もようやく本気を出して、IT化や現金による海外送金の取り止めなど、さまざまな施策を打ち始めている。

それでも、欧米に比べると日本の遅れが目立つのはなぜだろうか。1つには、どうしてもテロが遠い国の出来事に感じられることが挙げられる。テロ対策によって手続きの不便さを強いられることに、なかなか国民の納得が得にくい。

もう1つは、現金社会という点も挙げられる。実際、送金も多額の現金を経由する例が少なくない。顧客サービスを優先するあまり、1日の送金上限額なども高めだ。欧米のATMでは100万円を超える現金引き出しなどあり得ない。「振り込め詐欺」の被害金額が1回平均で300万円以上と、米国の類似詐欺「グランドペアレント・スキャム(祖父母詐欺)」より桁違いに大きいのも、こうした現金取り扱いを巡る違いのせいだ。

さらに厄介なのは、言語の違いだ。日本では、外国人も口座をカタカナ表記で作成できる。アルファベットが正式名称であれば、いわゆる「仮名」口座の作成は簡単だ。世界の「ブラックリスト」に掲載されている名前は当然アルファベット表記であるため、二重三重にチェックをしても、他国に比べて検知するための難易度が高い。

政府方針では今後、外国人労働者受け入れ促進のため、彼らの銀行口座開設を容易にするという。チェックの手間は格段に増え、その分、抜け道も増える可能性がある。

<マネロンは金融株の「ブラックスワン」>

もし日本が来年のFATF審査にパスしなければどうなるだろうか。FATFに法的制約はないが、各国のマネロン対策が厳しくなる中で、外銀が邦銀経由の送金を受けにくくなる可能性がある。受け入れを制限する外銀が出てくるリスクも否定できない。また、マネロン対策が甘い国だと改めて認定されてしまうことで、犯罪組織に狙われる可能性もある。

FATFが設立された30年前の報告書では、世界のマネロン金額は850億ドルと推定されていた。この数字が正しければ、FATFが設立されて以降、マネロンは根絶されるどころか、20倍に膨張したことになる。名誉回復のため、FATFも各国当局も一層対応を厳しくする可能性がある。

市場が予想することが難しいイベントだけに、マネロン事案での摘発は株価への影響が大きく、意外な「ブラックスワン(想定外の出来事)」となる可能性も否定できない。それでなくても株価の動揺が著しい銀行業界だが、マネロンリスクは、もう1つの懸念材料となりそうだ。

*本コラムは、ロイター外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

大槻奈那氏 マネックス証券 執行役員チーフ・アナリスト(写真は筆者提供)
*大槻奈那氏は、マネックス証券の執行役員チーフ・アナリスト兼マネックスユニバーシティ長。東京大学卒業。ロンドン・ビジネス・スクールで経営学修士(MBA)取得後、スタンダード&プアーズ、メリルリンチ日本証券などでアナリスト業務に従事。2016年1月より現職。名古屋商科大学大学院教授、二松学舎大学客員教授、クレディセゾン社外取締役、東京海上ホールディングス社外監査役を兼務。財政制度審議会財政制度分科会委員、東京都公金管理アドバイザリー会議委員などを務める。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

編集:下郡美紀
https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-nana-otsuki-idJPKCN1OP08T


 

ビジネス2018年12月27日 / 10:43 / 1時間前更新
米空売り銘柄指数が過去最大の上昇率、買い戻し優勢に
2 分で読む

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 26日の米株式市場では、空売り筋の最大の標的となっている銘柄で構成する指数.TRXUSPMSHRTが過去最大の上昇率を記録、空売りの買い戻しが全体相場の急反発をけん引したことが示された。

51銘柄から成るトムソン・ロイター米空売り上位指数は6%上昇と、6年前の算出開始以降で最大の値上がり率だった。複数の構成銘柄はこれまでに数年来の安値を付けていた。

この日のダウ工業株30種は初めて1000ドル超上昇して取引を終えた。弱気相場入り目前となっていたS&P総合500種も大幅に上昇した。

ロバート・W・ベアードのマネジングディレクター、マイケル・アントネリ氏は「これはショートカバー・ラリーだ」と指摘。「誰もが、これまで利益を出すのに最適だったために持ち続けてきた超弱気ポジションから抜け出そうとした」と分析した。

米株は今月に入ってから景気鈍化懸念やトランプ政権と米連邦準備理事会(FRB)の間の緊張を巡る不安感から売り圧力にさらされてきた。

アントネリ氏は「12月に入ってから、毎朝空売りを仕掛ければ引けで利益を出すことができた」と語った。

アナリストらによると、26日は空売り銘柄が急反発したことで、空売り筋に買い戻しへの圧力がかかったという。

ファースト・フランクリン・フィナンシャル・サービシズのチーフマーケットストラテジスト、ブレット・エウィング氏は、「空売り筋はこれ以上欲張るべきではないと気付いたのだろう」と述べた。

トムソン・ロイター米空売り上位指数の構成銘柄では、小売大手ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY.O)は24日に20年ぶりの安値を付けていたが、26日は9%上昇。前週最安値に沈んでいた写真共有アプリ「スナップチャット」のスナップ(SNAP.N)は4.6%高で終了。石油・ガス探査生産会社カリフォルニア・リソーシズ(CRC.N)は3月初旬以来の安値から22%の大幅高を演じた。

このほか、ティーン向けアパレル大手アバクロンビー・アンド・フィッチ(ANF.N)は10.5%高で引けた。
https://jp.reuters.com/article/us-stock-idJPKCN1OQ032  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ  前へ

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民130掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民130掲示板  
次へ