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「消費増税は景気回復を妨げる」クルーグマン教授が語る日本経済の未来(衆知(Voice))
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/602.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 1 月 16 日 14:56:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「消費増税は景気回復を妨げる」クルーグマン教授が語る日本経済の未来
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190116-00010000-voice-bus_all
PHP Online 衆知(Voice) 1/16(水) 11:53配信


世界的経済学者のポール・クルーグマン氏は消費増税後の日本を案じる


<<2018年12月25日の「クリスマス暴落」を口火に、株価の値下がりが続いている。一方、安倍政権は今年10月に消費税率を10%に引き上げる見込みだ。米中貿易戦争の行方、そして日本経済の未来について、ポール・クルーグマン氏が語る。>>

※本稿は『Voice』2019年2月号、ポール・クルーグマン氏の「消費増税は景気回復を妨げる」を一部抜粋、編集したものです。

景気失速が繰り返される

――(大野)大規模な金融緩和を柱とするアベノミクスの実行には、クルーグマン教授の存在が大きな影響を与えたのは間違いありません。いまや人手不足が深刻化するほど日本の失業率は低下した一方で、2%のインフレ目標は達成できていません。現下の日本経済をどう評価しますか。

【クルーグマン】日本は失業率が非常に低いので、いくつかの尺度でみると、アメリカをはじめ他のG7のどの国よりも好調です。それだけに、現在の低インフレ率は不可解です。

日本では長期間、デフレが続いたにもかかわらず、日本では誰も賃金や物価を上げたがらない。これはとても奇妙です。

日本が「完全雇用」の状態になっていることは事実です。とはいえ、それはマイナス金利のおかげで辛うじて維持できている。何か悪いことが起きた際、対応する余地がまったくない。

それがインフレ率を上げなければならない理由です。インフレ目標を達成するまでは、景気拡大策を続けなければなりません。

――日銀は間違った政策をしていると思いますか。

【クルーグマン】初期のころ、いくつかの失策を犯しました。2014年4月の消費増税は間違いでした。現在はいわばpedal to the medal(思い切りアクセルを踏んで速度を上げ、全力で進むこと)の政策以外、選択肢はありません。緊縮政策を積極的に行なってはいけない。

その点、日銀の黒田東彦総裁は金融政策を正常化したいという誘惑に駆られていないのでほっとしています。

――デフレに慣れた日本の消費者は、お金を使うことを嫌がっているように思います。

【クルーグマン】そうではないと思います。日本は完全雇用の状態ですが、問題は企業が賃金を十分に上げたがらないことにあるでしょう。

議論の余地はあるかもしれませんが、日本はこれまで目標とされてきた2%のインフレ率よりも高いインフレ率を必要としている国です。ところが、いまだにその2%にすら達することができていません。

――クルーグマン教授は、消費増税に猛反対してきましたが、2019年10月、ついに安倍政権は消費増税を実行しそうです。

【クルーグマン】問題がありますね。安倍首相が2014年の消費増税を決断したとき、景気は失速しました。依然としてインフレ率が低い現在、私は消費増税には反対です。

以前より日本経済は強くなっていますので、何とか切り抜けられるかもしれませんが、まだ危惧します。

――消費増税後、どんな影響が出てくるでしょうか。

【クルーグマン】このところ、グローバル経済は軟調になってきています。次の消費増税のタイミングが、経済環境全体が悪化しつつあるときと重なったなら、どうなるでしょうか。

前回、消費増税した際の景気失速が再び繰り返される可能性があります。本当に景気回復を妨げるかもしれない。

――もし安倍首相に会うとしたら、消費増税をしないように助言しますか。

【クルーグマン】インフレ率が2%に達するまで待つように助言します。好景気になるまで待つということです。

アメリカ企業は貿易戦争を嫌っている

――菅官房長官は、リーマン・ショック(金融危機)級の事態が起こらないと、消費増税はやめないと発言しました。しかし、世界経済の見通しはかなり不透明です。

その要因の一つが米中貿易戦争です。2018年12月の会談で、米トランプ大統領と中国の習近平主席は、追加関税の発動を90日間、猶予することで合意しました。これはあくまで一時的な「休戦」にすぎないという見方が強いですね。

【クルーグマン】そう。米中貿易戦争は終わっていません。一時休止状態です。首脳会談後、トランプは「あらゆる素晴らしいことが起きた」と述べましたが、習近平は「いったい何の話か」と文句を言った。

二人の会談に実際に何が合意されたのか、明らかではありませんが、紛争の火種は残っています。

――アメリカはどこまでやるつもりなのですか。

【クルーグマン】これは国家の問題というよりも、ドナルド・トランプという一人の人間の行為で起きている問題です。ですから、とても特異なことです。

貿易戦争の見通しを探るには、トランプの頭の中を見るしかない。アメリカには貿易戦争を要求している強力な利益団体はありません。アメリカ企業は貿易戦争を嫌っています。

――それは不思議な点ですね。

【クルーグマン】アメリカのシステムでは、大統領が関税率を設定する完全な自由裁量をもっています。世界経済の行方について、米中貿易戦争は懸念材料の一つです。しかし、その結果がどうなるかは誰もわかりません。

――トランプには何か目論みというか、勝算はあるのでしょうか。

【クルーグマン】望みなしでしょう。トランプはひっきりなしにツイートしますので、何を考えているかは読めます。彼の頭の中は、壊れた家具がごちゃまぜに詰まった屋根裏部屋だと思います。

トランプは、われわれの関税は国内の消費者ではなく、外国が払うものだと思っています。2国間の貿易収支がもっとも重要なものだと考えている。

しかも自分の政策が大きな成功を生み出していると勘違いしている。トランプ以外の人にはそう見えません。彼には情報も認識も不足している。現在の貿易戦争は現実に疎い人によってなされています。

――誰がこの貿易戦争で勝つのでしょうか。

【クルーグマン】誰も勝ちません。すべての人にマイナスになります。理論上では、中国のほうがアメリカよりも脆い。

しかし、アメリカの政治システムは中国にはないpressure points(政治圧力の標的)があります。トランプは、(貿易戦争で不利益を被る)農業州の票について心配しないといけない。中国にはそのような問題はありません。

――日本への影響は?

【クルーグマン】日本から輸入される鋼鉄などにはすでに関税がかけられていますが、アメリカの対中貿易赤字の多くは、じつは対日貿易赤字であると、憚りながら指摘しておきます。

その中身をみれば、中国のモノよりも日本のモノのほうがはるかに多いからです。もしトランプがそのことに気付けば、日本に対して激怒するかもしれません。

ポール・クルーグマン(取材・構成:大野和基)












 

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コメント
1. 2019年1月17日 19:49:32 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-10997] 報告
世論広げ10月からの10%は中止を
.
日本共産党
2019/01/17 に公開
2019.1.17 岩渕友参院議員スピーチ 
「消費税廃止各界連絡会 新春街頭宣伝」主催/消費税廃止各界連絡会
https://www.youtube.com/watch?v=bC2j_R82ECI


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