★阿修羅♪ > 国際23 > 131.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
プーチンの譲歩政策は成功するだろうか?(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/131.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 5 月 30 日 17:57:20: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

プーチンの譲歩政策は成功するだろうか?
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/post-120d.html
2018年5月30日 マスコミに載らない海外記事


2018年5月29日
Paul Craig Roberts

 先週末、サンクトペテルブルク国際経済会議でのウラジーミル・プーチン・ロシア大統領演説は、ロシア政府が新自由主義経済政策の罠にはまっていることを示している。プーチンはグロバリズムと自由貿易を擁護し、グローバル体制の崩壊から、危機が生じると彼は警告した。

 実際は、危機は、グローバリズムと新自由主義経済学の結果だ。ロシアにとって、新自由主義経済学は、経済危機と政治危機の両方を意味する。
https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/25/americas-fifth-column-will-destroy-russia/
日本語訳 アメリカの第五列がロシアを破壊する

 製造業や、ソフトウエア技術のように移転可能な専門能力など、高生産性で高付加価値活動の雇用を、アメリカやイギリスやヨーロッパなどの先進国経済から、賃金がずっと安い場所の経済に向かわせる新自由主義経済学が、国内経済危機をもたらすのだ。新自由主義経済学は、経済的剰余を本当の投資から、債務返済へと向けさせる経済金融化の基盤でもある。新自由主義経済学のこうした破壊的影響があいまって、経済成長を潰す。給料の良い雇用が消滅する中、成長しているのは金融資産価格だけという、21世紀における欧米世界でのゼロ成長経験をご覧願いたい。

 新自由主義経済学が、金融化と、オリガルヒとグローバル企業の利益のために、国民を破滅させるための道具だという問題だけではない。より大きな問題は、ロシア政府の新自由主義経済学信奉で、ロシアが、ワシントンからの圧力に耐えることができなくなってしまうことだ。政府が、ロシアの経済的成功は、欧米経済体制への統合にかかっていると思い込んでいるので、ワシントンに、イスラエルに対してさえ、ロシアは立ち向かうことができない。門戸を開放し続けるため、ロシアは挑発を絶えず甘受しており、それが更なる挑発を誘発している。

 こういう態度が、政治家としてふさわしく、称賛すべき場合もあろうが、危機は経済学を超えるものゆえ、この場合は、そうではない。プーチンの慎重な外交は、ワシントンでは、弱さと見なされる。アメリカ政府を支配しているネオコンは、アメリカ覇権に没頭している。彼らは既に傲慢過剰状態だ。プーチンが身を引くのを目にする毎に、彼らは、更なる圧力で、ロシアを屈伏させることができるという確信を深めるのだ。

 例えば、ネオコンは、トランプの対シリア・ミサイル攻撃、明らかな偽ニュース事件を根拠にした攻撃を前にして、プーチンが身を引いたのを、意気地がないと解釈している。プーチンが、ワシントンによる攻撃を甘受したことで、ワシントン・ネオコンのロシアへの信頼性は大きく傷ついた。シリア国防のため、ロシアが国軍まで派兵している同盟国への攻撃を、プーチンが甘受するのを連中は目にしたのだ。シリアから、ofアメリカが支援する聖戦士を排除しておいて、次に、ワシントンとイスラエルにシリア攻撃を可能にするのに、一体何の意味があるだろう?

 プーチンが身を引いているのは、ヨーロッパに恐怖を与るような形で、ロシアが武力を行使しない限り、ワシントンによる攻勢が、ワシントンのヨーロッパ帝国を崩壊させるはずだという、彼の賭けだと私は説明している。言い換えれば、プーチンは軽率にではなく 慎重に行動しているのだ。特に、プーチンには、欧米には防ぎようのない超兵器があることからして、これは立派なことだ。

 もしプーチンの賭けが効果をもたらさなければ、そして、プーチンの自制の結果が、ロシアは、脅して屈伏させることができると、ネオコンに確信させたら一体どうなるかというのが私の懸念だ。私は、ロシアを脅して、屈伏させることができるとは思わないが、ネオコンは、ロシアを、戦うか、降伏するか、しかない窮地に立たせるだろう。ロシアは戦うだろうが、それは我々全員の終わりだ。

 言い換えれば、プーチンの称賛に値する戦略が失敗すれば、ヒトラーがドイツ国防軍をロシアに向けて行進させた時より既に傲慢さ過剰なネオコンは、戦争する極限まで、ロシアを追い詰めるだろう。

 だから私は別の戦略を示唆した。プーチンが断固譲らないことだ。例えば、彼は、アメリカとイスラエルによるシリア攻撃を受け入れるのを止めることができるはずだ。国際法の下で、これらの攻撃は違法だ。アメリカ自身が確立したニュルンベルク基準の下で、攻撃は戦犯行為だ。プーチンは、シリアに、S-300ミサイル防衛システムを提供できたはずなのに、ワシントンとイスラエルの要求で、契約を遂行せず、ネオコンにとって、プーチンに意気地がないもう一つの例だと誤解させ、ワシントンによる挑発を促してしまう。

 断固として譲らない戦略には、ヨーロッパに、ロシアの攻撃性をおびえさせる危険性があり、欧米の売女マスコミは、そう報じるだろう。しかし、この戦略には、傲慢なネオコンに、プーチンは弱虫だと思い込ませる危険はない。ワシントンに対する効果は前向きで、ワシントンを、アメリカがソ連を尊重していた時代に押し戻すかも知れない。ヨーロッパに対する効果は、ヨーロッパを脅かしているのはロシアの脅威ではなく、ワシントンが始めている紛争なのだと、ヨーロッパに気づかせる可能性だ。

 アメリカの世界覇権に対する短期的障害に過ぎないと、ロシアのことを、ネオコン軽視している証拠は明らかだ。プーチン外交戦略の利益になるような証拠のいくつかを検討してみよう。アメリカが占領しているシリア地域にフランス部隊を派兵しているワシントン傀儡、マクロン大統領は“ロシアをヨーロッパ一家にとどめる”任務で、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムに参加したことで、RTに絶賛された。
https://www.rt.com/news/427820-putin-macron-russia-europe/

 ワシントンが占領しているシリアにフランス軍を派兵しているマクロンが、ワシントンと絶交するだろうか、それとも、マクロンは、ヨーロッパは、ワシントンから離脱するという、プーチンの考え方を励まし、ロシアを“ヨーロッパ共通の家”に歓迎するといって、プーチンに調子を合わせて、プーチンからの更なる譲歩を働きかけているのだろうか。

 ロシア政府は、更なる譲歩をして、ロシアと同盟者たちではなく、ワシントンとイスラエルの狙いに役立つ更なる要求を受け入れるよう思い込まされてしまうのだろうか? ワシントンの最新の要求は、プーチンが、イランに部隊をシリアから撤退させるよう働きかけることだった。プーチンは要求された通りのことをしたが、アメリカやフランスやワシントンのお雇い聖戦士と違い、イランはシリアの要請で、シリアにいるという理由で、イランは拒否した。その結果、いずれもシリアを攻撃し続けているワシントンとイスラエルが、ロシアとイランとの間に緊張を生み出すのに成功した。
http://tass.com/pressreview/1005664

 同盟国との亀裂を避けるため、ワシントンがシリアに配備している部隊を撤退させた後に、ロシアとイランは撤退すると、プーチンは、ワシントンに言えていたはずなのだ。ワシントンは早速この亀裂につけ込み、ジェット戦闘機とS-300防空システムをイランに提供するという契約を、ロシアが遂行するのを、ワシントンは認めないと、プーチンに伝えた。もし、プーチンが、このワシントン要求も受け入れれば、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃を、ずっと容易になるだろう。

 ワシントンはまたもや勝利した。ロシアとイランとの間の不和で、イランは、多数の評論家が準備中だと考えているアメリカ軍による攻撃に対し、より脆弱になっている。もしイランが不安定化すれば、ロシアを不安定化するのがより容易になる。

 またしてもワシントンに同意して、プーチンは一体何を得たのだろう? ワシントンとイスラエルによる、シリアへの更なる脅威だ。5月28日、ワシントンの支援を得て、シリア領土を占領している外国侵略者を、ダルアーから排除しようとすれば、シリアは、ワシントンの“断固とした対応”を受けることになると、ワシントンがシリア政府に伝えたのだ。
https://sputniknews.com/middleeast/201805261064839163-syria-leaflets-reaction-daraa-ceasefire/ イスラエルは、シリア領空内で活動しているイスラエル航空機に対し、シリアが領土を守るため防空システムを使用することは許されないと、シリアに伝えたのだ。
https://sptnkne.ws/hAhP

 言い換えれば、プーチンの譲歩に、ワシントンとイスラエルはシリアの自衛禁止で報いたのだ。

 ネオコン・ワシントン政権は、自分たちは、プーチンを、後退モードに追い込んでいて、シリアからのロシア撤退も交渉可能だと確信しているのだ。もし、そうなれば、ワシントンは、シリア政府を打倒するための戦争を再開するだろう。

 ロシアがあわてる中、ロシアが宙ぶらりんのままにしている分離したロシア共和国に対し、ワシントンが命じる、ウクライナによる攻撃と、旧ソ連中央アジア共和国を通した、ワシントンが組織したISISによるロシア攻撃を、プーチンは受けかねない。
https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/24/putins-peace-efforts-coming-naught/
日本語訳 「水泡に帰したプーチンの平和への取り組み」

ロシア政府が、外交政策ではなく、ワールド・カップを主催する威信に注力するワールド・カップの間に、ウクライナ攻撃が起きかねない。

 ロシアが欧米経済に組み込まれるのは、属国としてだろう。

 しかし今ロシアは、フランス大統領の参加を含め、サンクトペテルブルク・フォーラムへの多数の参加者を挙げて、ロシアが孤立していない証拠だと慶賀し、ワールド・カップで得られる更なる威信を期待している。

 おそらく、ロシア政府内の誰かが、ソチ・オリンピックに注力していた時に、ウクライナがワシントンの手に落ちたのを覚えているだろう。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/29/will-putins-policy-concession-succeed/

----------


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2018年6月01日 23:01:50 : DZXwPH4i7E : EIF9c1577Ak[182]
いわば六世紀にハザールに攻め込んだロシアの先祖が、
王や神官どもの首を刎ねずに忌まわしき宗教をユダヤ教に改宗させてそのままほったらかしにしてしまったことが今日の世界情勢の大元であるが


ロシアはまた同じ轍を踏むのであろうか。


▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 国際23掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
国際23掲示板  
次へ