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「非核化」で骨抜きにされた「CVID」では、誰も核を手放さない(ニューズウィーク)
http://www.asyura2.com/18/kokusai23/msg/245.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 6 月 12 日 21:28:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

「非核化」で骨抜きにされた「CVID」では、誰も核を手放さない
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/06/cvid.php
2018年6月12日(火)13時04分 ジョシュア・キーティング ニューズウィーク


ポンペオ米国防長官(左)にとって、CVID(核の完全放棄)はさほど重要でない。右はCVIDを主張したボルトン国家安全保障担当大統領補佐官 Jonathan Ernst- REUTERS


<トランプにとってのCVIDは、首脳会談の成果としてツイッターや支持者集会でアピールできる何かを手にすることでしかなかった>

ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の歴史的な首脳会談において、注目すべき重要なキーワードが「CVID」であることには、誰も異論はないだろう。だがCVIDがいったい何を意味するのか、あるいは何の略語なのかについては誰もはっきりしないようだ。

アメリカが会談で北朝鮮に要求するのが、核の「完全(CompleteまたはUComprehensive=包括的)かつ検証可能(Verifiable)で不可逆的(Irreversible)な非核化(DenuclearizationまたはDismantlement=核の放棄)」。これを「今後はCVIDと呼ぶ」と、米国務省のヘザー・ナウアート報道官は先月、記者団に語った。「それが我々の方針であり、マイク・ポンペオ国務長官の方針だ」

実際にポンペオは何度もこのフレーズを使ってきたが、ときに「永久的(Permanent)かつ検証可能で不可逆的な非核化(PVID)」と言い間違えて混乱を引き起こしてきた。米政府も韓国政府も、CVIDとPVIDは同じ意味だと主張しているが、「C」と「P」の違いよりもっと厄介なのは、「D」が具体的に何を意味するかということだ。

「CVID」という略語はトランプ政権が発明したものではない。「完全かつ検証可能で不可逆的な核の放棄(Dismantlement)」は、ジョージ・W・ブッシュ政権が北朝鮮の核廃棄について掲げたスローガンで、(ブッシュが批判していた)その前のビル・クリントン政権のアプローチとの違いを際立たせるものだった。クリントン政権下の1994年に締結された米朝枠組み合意では、北朝鮮は核開発計画の凍結に合意したものの、アメリカが合意の実現を徹底しなかったなどさまざまな理由から合意は崩壊。北朝鮮は核開発計画を再開させていた。

■「D=無力化」さえ実現しなかった

CVIDのコンセプトは、北朝鮮が核開発計画を完全に放棄し、再開不可能な状態にしなければ満足しないというブッシュの姿勢を表していた。だが「ブッシュのCVIDは真の政策ではなく、政治的なポーズの意味合いが強かった」と、ミドルベリー大学の核不拡散専門家で軍縮情報サイト「アームズ・コントロール・ウォンク」の創設者、ジェフリー・ルイスは言う。

当然ながら北朝鮮は、ブッシュの姿勢に決して同意しなかった。ブッシュ政権が2007年にようやく北朝鮮との合意に至った際に使われた言葉は、核関連施設の「無力化(Disablement)」。アメリカ側が求めていた「核の放棄」には及ばなかった。そしてこの控え目な合意さえもが、短期間で崩壊した。

ルイスによれば、ブッシュ政権時代にCVIDのコンセプトを高く評価していたのがジョン・ボルトン。そのボルトンは現在、トランプの国家安全保障担当大統領補佐官で、CVIDの実践はボルトンが4月末に主張して議論を呼んだ「リビア方式」に似ている。北朝鮮が核兵器を放棄し、核開発計画を完全に破棄して諸外国による査察を受け入れた末に初めて、制裁解除や外交上の認知、支援をはじめとする国際社会との関係改善がもたらされるというものだ。

「非核化」という言葉は、とりわけ「朝鮮半島の非核化」という使い方をされる場合、きわめて曖昧なコンセプトだ。

ジョージ・W・ブッシュ政権時代に北朝鮮の核問題をめぐる協議で米代表団の代表を務めた北朝鮮問題の専門家で、トランプが駐韓米国大使に任命したビクター・チャは6月はじめに議会で、北朝鮮は非核化という言葉を「北朝鮮に対する脅威がもはやなくなった将来のいずれかの時点で、朝鮮半島から核兵器をなくしてもいい、という意味で使っている」と指摘する。米軍が駐留部隊を撤退させること、そしてアメリカが、北朝鮮が核で抑止しなければならないような敵対的な軍事行動をやめることがその条件だ。

北朝鮮は「核開発計画が黙認されることを目指して駆け引きをしている」とルイスは言う。これは北朝鮮がいつか最終的に核兵器を放棄するという約束と、必ずしも矛盾するものではない。核保有国であるアメリカが、核不拡散条約(NPT)の締約国として核兵器の隔絶を目指しているのも、これと同じことだ

■CVID=何も意味しない言葉?

トランプとポンペオに公正を期して言うならば、CVIDの「D」を「非核化(Denuclearization)」に変えたのは彼らが最初ではなく、バラク・オバマ前政権も「D」を「非核化」としたことがあった。だが一連の会談に向けてポンペオが事実上、CVIDのコンセプトを「非核化」にまとめたことに重要な意味がある。

CVIDを朝鮮半島の『非核化』という意味に変えるのは愚かなことだ」とルイスは言う。「実際には何も意味しない言葉になる。相容れない二つのコンセプトを組み合わせた、矛盾した表現だ」

実際にCVIDが意味するのは、トランプにとっては「首脳会談の成果としてツイッター上や支持者集会でアピールできる何かを手にすること」、一方の北朝鮮にとっては「実際には何も放棄しないこと」になるかもしれない。ボルトンにとっては気に入らない、だがポンペオは実現に漕ぎつけたい空論だ。

「トランプは今回の米朝首脳会談を実現するためなら、どんなことでもするつもりだ」とルイスは言う。「その首脳会談に、完全かつ検証可能で不可逆的な朝鮮半島の非核化の合意が含まれるなら、彼はその合意に喜んで署名するだろう」

(翻訳:森美歩)

© 2018, Slate




 

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コメント
 
1. 2018年6月13日 20:04:44 : JvMjyuMlDz : 24QF9WfCx9M[304]
意味はある 「北」をペテンに かけること

2. 2018年6月13日 22:57:52 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-2014]
[2018-06-13]

朝米関係の新しい歴史を切り開いた世紀的
対面、朝米首脳の対面と会談が行われる

わが党と国家、軍隊の最高指導者金正恩同志が
アメリカ合衆国大統領と共同声明を採択

http://www.naenara.com.kp/images/periodic/news_daily/2018/06/13/aaa.jpg
朝鮮労働党委員長・朝鮮民主主義人民共和国国務委員会委員長・朝鮮人民軍最高司令官であるわが党と国家、軍隊の最高指導者金キム正ジョン恩ウン同志は、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領と2018年6月12日、シンガポールのセントーサ島で朝米両国の史上初めての首脳の対面と会談を行った。

金正恩委員長は、現地時間で午前8時10分、宿所を発って会談場であるシンガポールのセントーサ島のカペラホテルに到着した。

朝米両首脳が初の対面を行うことになる会談場のロビーには、朝鮮民主主義人民共和国の国旗とアメリカ合衆国の国旗が掲揚されていた。

現地時間で午前9時、わが党と国家、軍隊の最高指導者金正恩同志はアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領と対面し、初の握手を交わした。

金正恩委員長は、トランプ大統領と記念写真を撮った後、談笑しながら会談室へ向かった。

金正恩委員長とトランプ大統領間の単独会談が行われた。

金正恩委員長は、今日、ここまで来る過程が決して容易ではなかったとして、過去の歴史がわれわれの足首をつかみ、誤った偏見と慣行がわれわれの目と耳を覆い隠したりしたが、そのすべてを果敢に踏みつけて、このようにしてこの席にまで来たし、新しい出発点に立つことになったという意味深い言葉を述べた。

朝米両首脳は、数十年間持続してきた敵対的な朝米関係に終止符を打ち、朝鮮半島に平和と安定が訪れるようにするうえで重要な意義を持つ実践的問題について率直な意見を交わした。

朝米両首脳の単独会談に続き、拡大会談が行われた。

拡大会談には、わが方から朝鮮労働党中央委員会の金キム英ヨン哲チョル、李リ洙ス墉ヨンの副委員長、李リ容ヨン浩ホ外務相が同席した。

相手側からは、アメリカ合衆国のマイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、ジョン・ケリー・ホワイトハウス秘書室長が陪席した。

会談では、新しい朝米関係の樹立と朝鮮半島における恒久的で強固な平和体制の構築に関する問題について包括的、かつ深みのある論議が行われた。

金正恩委員長は、トランプ大統領をはじめとする米国側代表団とこのように席を共にしたことを嬉しく思うとして、敵対的過去を問わず、対話と協商を通じて現実的な方法で問題を解決しようとする大統領の意志と熱望を高く評価した。

アメリカ合衆国のトランプ大統領は、今回の首脳会談が朝米関係の改善につながるものとの確信を表明し、金正恩委員長が年頭から取った主動的、かつ平和愛好的な措置によってわずか数カ月前までだけでも軍事的衝突の危険が極限に達していた朝鮮半島と地域に平和と安定の雰囲気が到来することになったと評価した。

金正恩委員長は、両国間に存在している根強い不信と敵対感から多くの問題が生じたとして、朝鮮半島の平和と安定を成し遂げ、非核化を実現するためには両国が相手に対する理解を持って敵視しないということを約束し、それを保証する法的・制度的措置を取らなければならないと述べた。

金正恩委員長は、朝米双方が早い時日内に今回の会談で討議された問題と共同声明を履行していくための実践的措置を積極的に講じていくことについて述べた。

金正恩委員長は、トランプ大統領が提起した米軍遺骨発掘および送還問題を即座で受諾し、それを早急に解決するための対策を講じることを指示した。

金正恩委員長は、朝鮮半島における恒久的、かつ強固な平和体制を構築するのが地域と世界の平和と安全保障に重大な意義を持つとして、差し当たり相手を刺激し敵視する軍事行動を中止する勇断から下すべきであると述べた。

アメリカ合衆国の大統領はこれに理解を表し、朝米間に善意の対話が行われる間、朝鮮側が挑発と見なす米国・南朝鮮合同軍事演習を中止し、朝鮮民主主義人民共和国に対する安全保証を提供し、対話と協商を通じた関係改善が進捗されるにともなって対朝鮮制裁を解除することができるという意向を表明した。

金正恩委員長は、米国側が朝米関係改善のための真の信頼構築措置を講じていくなら、われわれも引き続きそれ相応の次の段階の追加的な善意の措置を講じていくことができるという立場を明らかにした。

朝米両首脳は、朝鮮半島の平和と安定、朝鮮半島の非核化を成し遂げる過程で段階別、同時行動原則を順守するのが重要であることについて認識を共にした。

同日、朝米両首脳と双方の会談参加者が同席する午餐会があった。

午餐会では、朝米会談の成果を強固にし、朝米関係を画期的に発展させていくために双方間に意思疎通と接触往来をより活性化していくことに関する意見が交換された。

朝米両首脳は午餐会の後、共に散歩しながら親交を温めた。

朝鮮民主主義人民共和国国務委員会の金正恩委員長とアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領は、歴史的なシンガポール首脳会談の共同声明に署名した。

金正恩委員長は、今日、過去を伏せて新しい出発を告げる歴史的な共同声明に署名するようになるとして、世界は重大な変化を目撃することになるであろうと述べた。

金正恩委員長は、トランプ大統領と歴史的な文書を採択した記念に意義深い写真を撮り、別れの挨拶を交わした。

金正恩委員長とトランプ大統領は、敵対と不信、憎悪の中で生きてきた両国が不幸な過去を伏せて互いに利益になる立派で誇るに足る未来へ向かって力強く前進し、今一つの新しい時代、朝米協力の時代が開かれるようになるものとの期待と確信を披れきした。

金正恩委員長は、トランプ大統領が便利な時期に平壌を訪問するよう招請し、トランプ大統領も金正恩国務委員長が米国を訪問するよう招請した。

朝米両首脳は、このような招請が朝米関係改善のための今一つの重要な契機になるものと確信して快く受諾した。

http://www.naenara.com.kp/ja/news/?22+2571

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