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エイゼンシュテイン 戦艦ポチョムキン (1925年)
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投稿者 中川隆 日時 2019 年 2 月 22 日 12:27:01: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 


エイゼンシュテイン 戦艦ポチョムキン (1925年)


監督 セルゲイ・エイゼンシュテイン
脚本 セルゲイ・エイゼンシュテイン
原作 ニーナ=アガジャーノ・シュトコ(ロシア語版)

音楽
エドムント・マイゼル(1926年)
ニコライ・クリューコフ(1950年)
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(1976年)

撮影 エドゥアルド・ティッセ
公開 1925年12月24日


動画
https://www.youtube.com/watch?v=NIKYGwQz--I
https://www.youtube.com/watch?v=_Glv_rlsdxU


▲△▽▼

『戦艦ポチョムキン』( Броненосец «Потёмкин»)は、1925年に製作・公開されたソビエト連邦のサイレント映画。セルゲイ・エイゼンシュテイン監督の長編第2作目で、「第1次ロシア革命20周年記念」として製作された。


1905年に起きた戦艦ポチョムキンの反乱を描いたもので、「オデッサの階段」と呼ばれるオデッサの市民を虐殺する場面は映画史上有名なシーンの一つであり、様々なオマージュやパロディを生んでいる(後述)。しかし、「オデッサの階段」の場面や終盤の黒海艦隊の多くの艦が反乱に同調する(実際は数隻のみ)場面など史実とは大きく異なる部分も多い。当時のソ連の映画人が提唱したモンタージュ理論を確立した作品として知られ、エイゼンシュテインが唱える「アトラクションのモンタージュ」などといった独創的なモンタージュ理論を実践しており、世界各地で大きな反響を受けるとともに、後の映画人にも多大な影響を与えた。現在に至るまで映画史的に非常に重要な作品として評価されており、『國民の創生』、『市民ケーン』とともに映画芸術に革命をもたらした画期的作品とされる。

共産主義的プロパガンダ映画の為に、海外で公開される際は検閲を受け、多くの場面がカットされるなど公開に難航した。日本でも終戦から22年が経った1967年にようやく一般公開された。

長編第1作の『ストライキ(英語版)』で高く評価されたセルゲイ・エイゼンシュテイン監督は、ロシア第一革命20周年記念委員会より、記念映画の製作を依頼された。はじめにエイゼンシュテインと脚本家のニーナ=アガジョーノワ・シュトコ(ロシア語版)が準備した脚本は『1905年』というタイトルで、革命の始まりから挫折までを六つのエピソードで構成するというものだったが[1]、撮影が遅れ公開日(1925年12月24日)までに完成しそうでなかったため、エイゼンシュテインは六つのエピソードのうちの一つである「戦艦ポチョムキンの反乱」に焦点を当てて描くことにした。

出演者は『ストライキ』と同様、主要な役以外は素人(艦隊の水兵やオデッサ市民など)が演じた。エイゼンシュテインも神父役で出演している。またオールロケで撮影され、記録映画のような手法がとられている。

公開

1925年12月24日、本作はモスクワのボリショイ劇場で第一次ロシア革命20周年記念式典で上映されて大好評を得た。しかし、海外では共産主義的な内容から検閲によって上映禁止や、多くの場面をカットして上映されることとなった。

1950年、本作の助監督で出演もしていたグレゴリー・アレクサンドロフ(ロシア語版)によってニコライ・クリューコフ作曲の音楽が挿入された「サウンド版」が発表された[2]。

日本では、1926年に横浜港にフィルムが渡ったが、共産主義プロパガンダが含まれているとみなされ検閲で輸入禁止となり、終戦まで政府により上映禁止措置が取られていた。1959年の有志(評論家の山田和夫など)による自主上映運動により、初めて日本の観客が目にし[3]、1967年にATGの配給で、ようやく劇場で一般公開された。

フィルムの散逸と復元[編集]

本作のオリジナル・ネガは、スターリン時代に政治的理由でカットされており、海外で公開された版も多くのシーンがカットされたため、完全なオリジナルは散逸してしまった。

1976年、ソ連映画関係者の努力により世界中に散らばったポジ・プリントから復元版が再構成された。この版はショスタコーヴィチの交響曲からとった音楽がつけられたため、通称「ショスタコーヴィチ版」と呼ばれる。しかし、その後ドイツの作曲家エドムント・マイゼルがドイツ公開(1926年)の際に作曲したスコアが発見され、もともとマイゼルへの作曲依頼者がソビエト側であることや、伴奏音楽としてエイゼンシュテインも優れていると認めていたことから、こちらの版の復元が進み、2005年には元ミュンヘン映画博物館館長エンノ・パタラスの指揮によりこの「マイゼル版」の復元版が完成した。復元マイゼル版では、当時のドイツ公開版にならい、戦艦のマストに掲げられた旗が手彩色作業により赤旗になっている。


オデッサの階段の虐殺

この映画で最も印象的とされるのは「オデッサの階段」と言われる約6分間の場面で、「映画史上最も有名な6分間」と言われる。特に撃たれた母親の手を離れた乳母車が階段を落ちていくシーンは、ブライアン・デ・パルマ監督の『アンタッチャブル』などの映画でも引用されている。だが史実によると「オデッサの階段での虐殺事件」というものは存在しない。

評価

ランキング

「映画史上最高の作品ベストテン」(英国映画協会『Sight&Sound』誌発表)※10年毎に選出

1952年:「映画批評家が選ぶベストテン」第4位
1962年:「映画批評家が選ぶベストテン」第6位
1972年:「映画批評家が選ぶベストテン」第3位
1982年:「映画批評家が選ぶベストテン」第6位
1992年:「映画批評家が選ぶベストテン」第6位
1992年:「映画監督が選ぶベストテン」第14位
2002年:「映画批評家が選ぶベストテン」第7位
2002年:「映画監督が選ぶベストテン」第31位
2012年:「映画批評家が選ぶベストテン」第11位
2012年:「映画監督が選ぶベストテン」第75位

1958年:「世界映画史上の傑作12選」(ブリュッセル万国博覧会発表)第1位
2000年:「20世紀の映画リスト」(米『ヴィレッジ・ヴォイス』紙発表)第79位
2008年:「史上最高の映画100本」(仏『カイエ・デュ・シネマ』誌発表)第36位
2010年:「史上最高の外国語映画100本」(英『エンパイア』誌発表)第3位
2010年:「エッセンシャル100」(トロント国際映画祭発表)第13位

戦艦ポチョムキンの実物は国内戦期にイギリス軍によって爆破されてしまった。その後、ソビエト政府は革命記念艦である同艦を復旧しようと試みたが果たせず、艦はちょうど映画が製作された1925年に解体されてしまった。映画に全体が登場する場面があるが、これは模型である。俳優らが艦上を動き回るシーンの撮影は当時のソ連海軍の練習巡洋艦コミンテルンと、当時第8号繋留廃艦と呼ばれ住居や倉庫として使用されていた旧戦艦ドヴィエナザット・アポストロフで行われた。両艦ともポチョムキンとはかなり形が異なるが、映画では違和感なく処理されている。艦の全体が映る場面では模型を使っているが、一部で実物の艦艇も登場している。しかし、フィルムの一部場面には1905年当時は存在しなかった弩級戦艦などが映っており、ポチョムキンとは若干ギャップが生じてしまっている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%9D%E3%83%81%E3%83%A7%E3%83%A0%E3%82%AD%E3%83%B3  

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コメント
1. 中川隆[-14961] koaQ7Jey 2019年11月13日 21:48:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-2054] 報告

戦艦ポチョムキン

監督:セルゲイ・エイゼンシュテイン
音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ

今年2005年からちょうど100年前の1905年といえば、第1次ロシア革命が勃発した年です。

その1905年6月に、ロシアの黒海艦隊の戦艦「ポチョムキン・タヴリチェスキー公爵号」で水兵達がストライキを起こしました。

この事件を題材として、モンタージュ技法の創始者で有名な映画監督、セルゲイ・エイゼンシュテインが1925年に発表したのがこの作品です。


発表された当時はサイレントムービーでした。つまり、音声によるセリフがなく、音楽もついていなかったのです。

のちに何人かの作曲家がこの映画に音楽をつけていますが、当時のソ連当局による共産主義のプロパガンダ(政治宣伝)に最も合致したものが、ドミトリー・ショスタコーヴィチが作曲した交響曲の断片をつぎはぎして作られた当版(1976年サウンド完全復元版)です。かつてドイツによる検閲でカットされた部分も復元されているそうです。

映画音楽について書いた某評論家の本の中に、『主として(ショスタコの)交響曲第5番が使用されているほか、第4、7、10、11番からも用いられています』とありました。

静かな図書館の中でこの記述を読んだ私は、「エッ、エ〜!?」と口に出してしまうところでした。

というのも、作品中でショス7なんぞ、どこにも使われていないんです!これは違います!誤植としか考えられません!

7番ではなくて、8番ですよ!‥‥‥いいですか?あとの曲は確かに合っていますよ。私もDVDを再度見直して確認しましたから。

ただし、映像の方につい夢中になって音楽を忘れていなければの話ですが。

まあ、それはともかく、この『戦艦ポチョムキン』、映像と音楽が見事にはまっているんですよ!

中でも特筆すべきは「オデッサの階段」で、逃げ惑う民衆に向かって軍隊が一斉射撃するシーンです。

もちろん、モンタージュの技法が駆使された映像もそれだけで十分すばらしいものなのですが、そこで使われている第11番の第2楽章の危機迫る迫力、まさに映像とピッタリなんです。

犠牲になった子供を抱きかかえた母親が「お願いです、撃つのをやめてください‥‥」と嘆き叫んだときに、それまでの音楽がやむ、この静寂に包まれるこのタイミングが恐ろしいほど一致しているんです。

だって、何を隠そう、この交響曲第11番は、副題に“1905年”とつけられているんですよ!

そしてさらに、演奏の質も最高なんですよ。私が見たDVDには、演奏者についてクレジットされていないようなので断定しかねますけど、ムラヴィンスキー指揮/レニングラードフィルの演奏でほぼ間違いないと思います(第5番4楽章の284小節目の特徴的な音型を聞けば、ムラヴィンスキーの演奏だと判断することができます)。

ただ、ムラヴィンスキーはショスタコの交響曲に関しては第5番より前の交響曲を録音していないので、第4番はコンドラシン指揮(1962年、モスクワフィル)の演奏を使っています。

おまけとして、ショスタコの交響曲第何番の第何楽章が『戦艦ポチョムキン』の、どのあたりで用いられているのかを、以下、順に並べておきます。


第1章『人々とうじ虫』
 交響曲第5番第1楽章の冒頭から提示部の終わりまで
 交響曲第11番第2楽章冒頭
 交響曲第10番第3楽章中間部

第2章『甲板上のドラマ』
 交響曲第10番第1楽章展開部のクライマックス
 交響曲第4番第1楽章 練習番号90あたりから
 交響曲第11番第1楽章

第3章『死者の呼びかけ』
 交響曲第11番第3楽章

第4章『オデッサの階段』
 交響曲第5番第2楽章
 交響曲第11番第2楽章
 交響曲第5番第3楽章中間部から
 交響曲第4番第1楽章練習番号29から

第5章『艦隊との遭遇』
 交響曲第4番第3楽章後半
 交響曲第8番第3楽章冒頭以降 
 交響曲第5番第4楽章練習番号121から終わりまで

と、だいたいこんな感じでした。

http://blog.livedoor.jp/masatomusik/archives/50033333.html

2. 中川隆[-14960] koaQ7Jey 2019年11月13日 21:55:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-2053] 報告


戦艦ポチョムキン - オデッサの階段(字幕) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Ord-n_yPfR0





音楽

Shostakovich: Symphony No. 5 in D Minor, Op. 47
Leningrad Philharmonic & Yevgeny Mravinsky

Symphony No. 4 in C Minor, Op. 43: Symphony No. 4 in C Minor
Gunther Herbig, Saarbrucken Radio Symphony Orchestra

Symphony No. 11 in G Minor, Op. 103, "The Year 1905"
Leningrad Philharmonic, Evgeny Mravinsky





戦艦ポチョムキン - ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm9573925
https://www.nicovideo.jp/watch/sm9574091
https://www.nicovideo.jp/watch/sm9574208


ショスタコーヴィチがどんな時代に生きて、その音楽がどのように利用されたか。そんな背景を知っておくと、彼の音楽をもっと興味深く聴けるようになる…かもしれません。 /ソビエト連邦 セルゲイ・エイゼンシュテイン監督(神父役で出演)。1925年公開。オリジナルのネガは失われたが、1976年に各地のポジフィルムより映像を再構成し、ショスタコーヴィチの音楽を付けて復元された。(

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