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本当の国難は隠されている お笑い番組氾濫の不気味な世相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220642
2018年1月5日 日刊ゲンダイ 文字起こし
伊勢神宮を参拝した安倍首相(C)日刊ゲンダイ
年末年始のテレビに氾濫するお笑い番組にも飽きてきた4日、安倍首相が伊勢神宮を参拝し、年頭の会見を行った。その冒頭で言及したのが海保、自衛隊、イージス艦、北朝鮮の脅威である。正月テレビのお祭り騒ぎとのギャップに不気味さを感じた国民は少なくないのではないか。
「我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しい」
「従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力の強化に取り組んでまいります」
正月からいきなり防衛の話とは場違いにも感じるが、悲願の憲法改正を実現するため、北の脅威を煽り、自衛隊の存在を憲法に明記する必要性を国民に刷り込んでいくつもりなのだろう。
その後は例によって、雇用を増やした、有効求人倍率がすべての都道府県で1倍を超えた、名目GDPが過去最高になったと自画自賛し、こう言ってアベノミクスの成功をアピールしたのだ。
「日本経済は今、20年近く苦しんできたデフレから、脱却への道のりを確実に前進しています。未来は変えることができる。全ては私たちの意思と行動にかかっています」
これぞ詐欺師の本領発揮といった趣である。政権復帰から5年が過ぎたが、デフレ脱却はいつまで経っても「道半ば」。どこが確実に前進しているというのか。昨年秋の国難解散を忘れたかのように、しれっと「未来は変えられる」などと与太を飛ばすのだからタチが悪い。
■日銀はこっそり軌道修正
大体、アベノミクスという怪しげな社会実験は、もう結論が出ている。異次元緩和は大失敗だったのだ。物価目標の達成時期を6回も延期。この間、マネタリーベースをGDPの80%にあたる450兆円近くにまで増やしてきたが、それでも効果は表れなかった。それで、日銀はこっそり軌道修正しているではないか。
国債やETFの購入によるマネタリーベースの増加を「年80兆円」とする看板は下ろさないままで、実際の国債買い入れは50兆〜60兆円規模に縮小しているのだ。市場関係者の間では「ステルス・テーパリング」と呼ばれている。
「異次元緩和は、もともと2年で物価目標を実現する短期決戦だったはずで、2年で達成できなかった時点で撤退すべきでした。それができなかったのは、失敗を認めたくないという日銀のメンツもあるでしょうし、日銀や公的年金によって買い支えられた官製相場の株高を終わらせれば、アベノミクスの失敗も明らかになってしまうと恐れた官邸の意向でもあるでしょう。それでズルズルと長期化し、後戻りできないところまできてしまった。異次元緩和による円安で、企業業績とは無関係に為替差益が出ている大企業も、緩和継続を望んだ。ジャブジャブにしたマネーは投機に使われ、ますます円安・株高になる。ただ、円安になるほど実質賃金は下がります。私の試算では、13年からの4年間で60万円も減っている。国民にツケを押しつけた見せかけの株高であり、失敗を隠すために嘘で塗り固めたインチキの好景気なのです」(経済アナリスト・菊池英博氏)
日銀・黒田総裁も「ステルス作戦」/(C)日刊ゲンダイ
大本営発表に騙されたまま改憲では目も当てられない |
ブラック企業問題に携わる明石順平弁護士が書いた話題の新書「アベノミクスによろしく」は、豊富な客観データをもとにアベノミクスの大失敗を徹底検証し、ベストセラーになっている。
アベノミクスは、安倍が「暗黒時代」とバカにする民主党政権の3分の1程度しか実質GDPを伸ばせていないこと。国内実質消費は戦後最悪の下落率を記録したこと。そして、安倍が何かにつけて「過去最高を更新」と胸を張る名目GDPのトリックも暴いている。
16年12月に内閣府はGDPの算出方法を変更した。物価変動による影響を取り除くために設定する「基準年」も、それまでの05年から、第2次安倍政権が誕生する前年の11年に変更。それに伴い、94年以降のGDPすべてを改定した。算出項目に新たに研究開発費などを加えることで、どの年も20兆円ほどかさ上げされるのだが、これとは別に、アベノミクス以降、「その他」の名目で不自然なかさ上げが行われているというのだ。
アベノミクスが始まった13年から、かさ上げ額も、かさ上げ率も、異常に増えている。民主党政権時代の「その他」の算出額は09年度がマイナス1.1兆円、10年度がマイナス0.8兆円、11年度がマイナス0.1兆円とマイナス算定。ところが、アベノミクスが始まった13年度の「その他」名目のかさ上げ額は4兆円、14年度は5.3兆円、15年度は7.5兆円……。そうやってかさ増ししてきた結果、16年度の名目GDPは過去最高を記録したわけだ。
しかも、「その他」の内訳は公表されていない。これでは、アベノミクスの失敗を糊塗するために、嘘の数字を積み重ねて、名目GDPをかさ増ししていると見られても仕方がない。
あらためて、著者の明石順平氏がこう言う。
「安倍首相が自慢するGDPの伸びには2つのカラクリがあります。1つはGDPの算出項目に研究開発費などを入れたこと。国際基準に合わせたと言いますが、それによって、アベノミクス以後の名目GDPの成長率は大きくかさ上げされることになりました。もう1つは物価変動を加味した名目GDPを取り上げて、成長率をアピールしていますが、実質GDPには触れないことです。実質GDPで見ると、13〜15年度の成長率は3.51%。算出基準を変えなければ、さらに下がって、1.83%です。通貨安にすれば、物価が上がり、名目GDPは上がりますが、それは見せかけの成長に過ぎない。つまり、実質で見なければ、景気が良くなったとは言えないのです」
■恐るべきマヤカシが進んでいる
4日の毎日新聞は1面で「『来秋までは景気拡大』75%」という主要企業調査の結果を大きく報じていた。12年12月に始まった景気拡大が19年10月ごろまで続き、「戦後最長も視野」というのである。
「多くの国民が景気回復を実感していないのに、こういう報道を目にすると、『アベノミクスのおかげで景気がいい』と思い込まされてしまう。しかし、実体経済はズタズタです。アベノミクスは完全に破綻し、いつ金融危機が発生してもおかしくない。マイナス金利で生命保険の保険料が引き上げられるなど、国民負担も増加しています。マイナス金利は国民に犠牲を強いる一方で、軍拡には都合がいい。国債費が抑えられるから、政府は財政を膨らませ、軍事費を年々、増加させています。そのうえ北朝鮮や中国の危機を煽って、軍事国家づくりを正当化する。憲法改正を成し遂げるためにも、好景気を演出する必要がある。恐るべきマヤカシが進んでいるのです。経済や安全保障の大本営発表に騙されたまま改憲なんてことになったら、目も当てられません。国民の富が収奪されたあげく、戦争に駆り出されるという最悪のシナリオが待っている。安倍首相の存在こそが国難ですよ。首相が改憲論議を一気に進めようとしている今年は、この国の未来にとって正念場です。国民は、くだらないテレビ番組に笑い転げている場合ではないのです」(菊池英博氏=前出)
モリ・カケ疑惑で明らかになったのは、あったものを「なかったこと」にし、黒を白と言い張る醜悪な権力者たちの姿だった。野望と保身のためには行政も司法もねじ曲げる。そういう連中がアピールする経済政策の成功であり、画策する憲法改正だということを忘れてはならない。
年末年始のノーテンキなテレビ番組で国民が思考停止に陥っている裏で、足元では本当の国難が進行している。安倍が言うように「未来は変えられる」とすれば、それは騙しやデータ改ざんによってではなく、国民の意思と行動によるものであって欲しいものだ。
我等大衆にはええじゃないかと言う伝統のパフォーマンスがある。その内お札が天から舞落ちる。どこのミサイルだろうか?本当の国難は隠されている お笑い番組氾濫の不気味な世相 https://t.co/9Lh41f5SYK #日刊ゲンダイDIGITAL
— 阿嘉尚敏 (@halcyon1990) 2018年1月5日
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