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日本の市民の皆様へ 2011年11月4日の再投稿
http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/682.html
投稿者 プラナリア 日時 2018 年 7 月 14 日 11:01:01: emFaAWGkaJrU. g3aDiYNpg4qDQQ
 

小生2011年から本ウエブサイトで断片的に「日本の市民の皆様へ」と題し一市民が2011.3.11以降日々直面する苦しみとその社会的な背景を記載し続けて来た者です。やっとこの社会問題に対して何とか自分なりに納得出来る結論付けをする事が出来、そしてこれから行う最終の投稿を通して心のケジメが付けられるかと思っております。

しかし何と言う世の中になってしまったのでしょうか?いえ、この問いは社会の事や政治に関しての事ではありません。日本に住む市民皆さんの行動様式です。

と言う事で一番最初の投稿を再びこのウエブに載せます。No.2 以降の投稿も続きますので少しお待ち下さい。
====================================== 2011年11月 原発のスレッドに投稿
私はこのウエブサイトの読者、K.C.と申します。

先日東京電力福島第一原子力発電所の放射能汚染事故で家を追われた友人より久しぶりに連絡がありました。今回の東京電力の放射能汚染事故の補償手続に関して個人的に感じた事にのみならず、家族を抱え奈落の底に落とされてしまい、そこから這い上がる事の出来ない悔しさがストレートに出ている文面を送って来てくれました。

東京電力の福島第一原子力発電所からの放射能汚染事故の報道手法が、食品を含め多岐方面に渡る放射能汚染の実情を情報の受け手にはいどうぞ的に丸投げしている現状で、それらの数値の上り下がりに一喜一憂する日々です。この投稿は福島の放射能汚染事故地区の至近距離の被災者の双葉町、大熊町、富岡町、浪江町の市民の皆さんの声が3.11以降殆ど新聞等メディア上でニュースとして出ていない事に抵抗するのが主な1つの目的となっています。表に出てこない放射能汚染事故の被害者の方々への補償金の手続きに関する一市民の声を最初の3章に記載しております。それ以降最後の章までは私的な意見となっております。何故この様な合作投稿になったかと言うと....私自身3月11日以降立ち尽くすだけで、眠れない苛立ちの日々を送ってきました。しかし私の友の声を聞き奈落の底に落とされてしまった境遇を目の当たりにし、考えあぐねる事よりも、まず自分として目の前に在る現実にいかにタックルするか、出来るかを考えてみようと思いました。まずその為自宅にある一番大きな紙を持ち出して来て3.11以降何が起っているのかのいわゆるBig Pictureを紙の上に書いてみました。この投稿で述べている事柄は既に他の方々が指摘、又同様な意見として既出しているかもしれません。微力ながら私に出来る事と言えば、この機会に友人の声を皆さんに紹介する事位しか在りません。

此処で各章の題名を出しておきます。忙しくて時間が無い方は、3章まででも読み進めて下さい。
1. 現地からの声
2. 厳しい試練
3. 過去の判例
4. 行為とその帰結
5. 貴方への問い
6. こんな人達いらん!
7. 日本人の遺伝子
8. 中根千枝氏(タテ社会とその弊害)
9. 今 - まず出来る事
10. 近未来を見つめる
11. 最後に

1. 現地からの声
『(中略)
この9月末に前震災後半年間の避難で被った費用の補償手続きに関する話し合いと個別説明が各仮設住宅への東電社員来訪で始まった。驚いたことに9時前に出向いた時に既に各世帯でいわば早い者勝ちに懇談しているではないか。出遅れまいと少々興奮する。今日どう言う趣旨で、どう言う段取りで進行させるのか、我々にあらかじめ話・提示が全くなされないのは甚だ問題ではないか。150ページもの電話帳かと見まごうばかりの補償の説明書を読んで被害者たる当方に書け、ついては不明の分類方法や書き方を教える、という態度がそもそも加害者の位置にありながら、今回の東電の放射能汚染事故は人災との政府そのほか大方の見解にも反するやり口だ。ここで署名・捺印したら以後一切の異議、追加請求をしません、との提出書類末尾の文章を見れば早まってはいけないとその場で呼びかけた。が、早い者勝ちだと交渉と説明を受けている一人の仮設住民のオヤジが、文句がある奴は出て行け、うるさいぞと私に罵声を投げつける。』

そこに集まった皆さんは東京電力のお客さんです。しかし又同時に今回の放射能汚染事故の被害者でもあります。小難しい会計用語が散りばめられた電話帳の如くの書類を突きつけられ、この様な我先にと被災者共々競い合わせる様な説明会場の状況に身を置かれたら、心理的にどちらが主でどちらが従か関係が逆転してしまうのではないか。もしその様に主従逆転した気持ちになってしまえば、被災者が東京電力に頭を下げてお願いする立場の心理的弱者に追い込まれてしまう。放射能汚染の被害に直面する市民の皆さんの立場を、この様な方向に持って行く事が東京電力の本来の目的かとさえ勘ぐってしまう。

2. 厳しい試練
ではいったい現地では何が起っているのか。
電話で友人と話をし、東京電力が被災者に郵送した補償金請求の150ページに及ぶ書類の事を聞いてみた。電話をする前に実際どの様な損害賠償の説明なのか確認するつもりでGoogleして見、ヒットした東京災害支援ネットのウエブにはこんな記述が有った。"「東電が請求書を配り始めたというニュースを見た。」「東電から分厚い請求書が届いた。請求書を早く書いて送るべきか。」という質問が、東京災害支援ネット(とすねっと)の無料相談電話に相次いでいます。東電への賠償請求には、1)直接東電に請求書を送る、2)紛争解決センターに申し立てる、3)訴訟を起こす、という3つの方法があります。しかし、一般的に言えば、東電が示している賠償基準は低く、あわてて直接請求書を送る必要性は低いです。" [1]参照の事。

以下出口の無い奈落の底から一歩も逃げられない苦しみと、身に降り掛かった不条理に対する怒りの声である。
『(中略)
実は東電郵送封書の分厚い中身は見ていない。でもおそらくそうなんだろう、と思う。開封自体が東電の軍門に下る気がして封を切ってのちページを繰っていない。やつらの意図にまんまと乗せられ思惑通りに涙金で処理されてしまうのが容易に予想されてしまう、それが癪に触ってしようがない。地団駄を踏む悔しい感情にとらわれている。確かめずの返答で済まん。』

私の友人は家を建ててから10年もせずに、今回の放射能汚染事故で生活の拠り所を失ってしまった。両親の面倒を見るべく所、又家族にとってはかけがえのない故郷から追われてしまい、根無し草の如くの生活に直面している。まるで双六の"振り出しへ戻る"事を東京電力に強制され、考えられない程の苦労をして、又人生を最初から築き直し始めなければならない状況に置かれているのは私の友人だけではない。何万世帯の家族が非常に困難な同じ状況に置かれているのである。この様な非常に切羽詰まった生活を強要されている市民の声が表に出てこないのは全く以て不思議な社会である。以下のレポートはその数少ない情報の一つ。"告発レポート どこまで被災者をバカにするのか! 東電が補償書類に入れた「恫喝文句」" [2]参照、及び9月27日付けブルームバーグウエブサイトの記事[3]参照の事。現在進行形及び未来進行形の放射能汚染が続く中、被害に遭わせた市民の皆さんをまるで物言わぬ羊とでも考えているのだろうか。そういう神経をしていない限り、家を失い故郷を追われた方々に苦胆の試練を歩ませる様な事はさせまい。一方福島県の財政事情も非常に悪いとの事。現在貯金は0とのニュース。"福島県の「貯金」ゼロ…原発対応で出費かさむ。"読売新聞ウエブサイトより。[4]参照の事。この事態を誰の責任で解決するのか?福島県の市民の税金?間違ってもドケチな東京電力が補償するとは思えない。

私の友人はその場の補償手続説明会で150ページの電話帳を手に取って読んだのだろう。友人の御親戚の方々も東京電力で原発労働者として働いていたと聞く。近郊住民が信ずるしか他の方法はない、しかも統計的なデータに裏打ちされたとは言いがたい"原子力は安全"と言うトラストが破れた上に、経済的にも精神的にも奈落の底に落とされてしまった出口なしの悲惨極まりない状況である。この彼らの怒りに言葉を失う。

3. 過去の判例
『(中略)
被害算定基準がそもそもおかしい。交通事故休業補償やらJCO事故補償から政府肝いり原発災害補償会議?が原発災害法?に基づいて決めたとのことだが、未だ事態が収まっていないこと、全く未曾有の事態であること、その法律には全く補償金額の一字も書かれていないこと、いくらでも誰かの意向で変えられること等々の欺瞞性をどれくらいの被災民が理解・認識・判断しているのか、いぶかしい。一連の割り出された算定基準を策定した委員会メンバーやら内容に我々の意思・意向・意見等が全く反映されていないし決定内容をあらかじめ公開・吟味もなされたという話も耳にしたことがない。突然唐突に分厚い書類を郵送してきた訳で取り返しのつかない様な我々には不利で東電には有利な項目がページのどこかに埋め込まれているのではないかと危惧の念が胸奥に湧くのが当然至極ではないか。
(中略)
原発賠償法には具体的な金額が記されていない。もしかするとある意図をもって選抜された弁護士たちがこねくり練り上げでっち上げたシロモノであり従来の交通事故休業補償とJCO事故補償の適用で済ませようとしているんでは、と私には見える。全く過去とは異なる事態で、新しいパラダイムでこの震災被害に対処し将来への模範とすべきだと認識する。これが現在の理解到達点です。急がず様子見する。』

尚JCOの事故補償に関しては以下"JCO臨界事故における補償の概要"[5]参照の事。参考文献の章[1]及び[2]に詳しく写真付きで紹介されているが、150ページにも及ぶ電話帳とも見まがう書類を被害者市民の方々に押し付けている事が彼らの精神的な負担となっているのは明確ではないだろうか。補償の説明書は大変な労力で読み進めて行かないといけない。それらの事務上の処理の苦痛よりも、150ページの説明書も読まずにさっさとサインしてしまえ、と思う方々が多いのではないかと危惧する。その挙句今まで仮払いした金額より低い算定金額なら返金を要求される、又こうした笑えないケースがかなりの確率で発生することがこの電話帳には仕組まれているという評価が出てきている。まったくフェアではない。

こんな中、3.11以降取っておいた領収書の額をひたすら足し算して、放射能汚染の被害を受けた市民が東京電力に、家を失った事の賠償金ではなく生活の補償金を請求する図式。そう言う理由が背後に有っての補償金の支払いとは、居住地からの一時的な避難と言う形態にし、他の土地に移住するなら自費でやって下さいと言う事だ。明らかにもう人が長期に渡って住む事のできない土地やその上に建つ家屋などの評価額は、地方自治体が管理する登記簿を見れば一目瞭然ではないか?家屋と土地の2010年度の評価額に対して被害額を弁済する事が本来やるべきなのだが一向にこの様にならない。過去の判例など引っ張り出して来ても全く役に立たないと言う事が判らないのか?

しかし東京電力のドケチぶりの理由が、先日点と点がつながって線となって、やっと判った。講談社のウエブサイトに以下の記事が記載されているのを見つける。その極一部の抜粋である。"(中略)値上げがこれほど高額になるには、もうひとつ理由がある。賠償資金を、これから東電が稼ぐ収益の中から賄おうとしていることが元凶なのだ。" "復興よりも先に進む、東電、銀行、財務省を保護する「福島原発賠償策」の異常"より。[6]参照の事。さらに先日日経QUICKニュースに東京電力の西沢社長が記者会見した内容が載っていた。東京電力社内の風潮が図らずも垣間見えた。その極一部を抜粋する。"資金援助の時期に関しては「賠償金額も一度にすごい金額(の請求が)が来るというものではないので...." [7]参照の事。補償金額をかなり低めに想定している様である。市民の財産と命を保護するよりも一企業の救済を優先したこの国は何かが狂っている。

此処までしか読まない人が居ると思うので、ザクッと結論を裏側から迫る。日本の指導者達は今国が未曾有な危機に陥っているのを認識しているのか?又それらの危機を回避しようと努力しているのか?私にはそうは見えない。3.11以前は日本の借金は国民一人当たりGDPの2倍弱という困難のみが存在していた。(http://ex-skf-jp.blogspot.com さん、有難う)。[8]参照の事。経済の'ケ'の字も知らない人間でも次の事位は頭を捻れば判るのだが。即ち、GDPがプラスにならない限り国の借金は返せない。だがそれでも現在日本が直面する状況よりも遥かにまし。3.11以降これらにもう1つの難問が連結して来た。そう。財政赤字<=経済成長<=日本人口の減少の加速化。財政赤字を解決するには経済成長が必要。で、経済成長の原動力とは何か?若い世代を中心とした人口の増加である。それなのに3.11以降、国は日本の市民を過酷な放射能汚染地帯に留め置き、被害を受けつつある市民の皆さんを棄民化する様な政策を加速しているとしか解釈のしようがない。これでは若い人達が子供を産みたくなる環境がますます悪化するのは目に見えている。悲しいかなこの国は未来の事さえ予想し得ない人々によって運営されていると言う事である。そして更に驚くべき事に今の日本の現状は、危機管理の実行が殆ど成されていないと言う事実。その結果...

4. 行為とその帰結
原因と結果。一言で言えば因果関係ですか。でも忘れてはならない事は、そこには行為の当事者、人々が関わっていると言う事なのです。

端的に言えば、原子力と言う行為とその帰結。原子力発電を錦の御旗のもと押し進めていた組織達:福島第一原子力発電所の運転者である東京電力が行った行為とその結果、霞ヶ関の省庁も然り、当時の政党と数々の政権然り、各地方自治体然り、原子力科学屋然り。しかしそれらの行為の帰結に我関せずとほとぼりの冷める時まで、或は東北や関東、中部地方の市民が現状維持を受け入れるしか無いと諦めてしまうまでひたすら、過去から積み重ねて来た行為とその因果関係としての未曾有の放射能汚染のその責任を濁して、嵐の通すぎるのを待つと言う戦略に出ていると確信する。

今回の東京電力の放射能汚染事故の責任論的な見地からすると、まるで我々は以下の様な小咄に限りなく近い状況に置かれているのではないだろうか?

闇夜に何者かに当て逃げされた。現場検証もろくに行なっておらず事故時、運転者がどの様な状態でいたのかも判らないし居眠りしていたのかも判らない。運転手は車と共に逃げたのでその場で検証できない。よって証拠も殆ど残らない。ましてや自分に不利になる証拠も処分しただろう。で、しばらくしてほとぼりが冷めてから、運転手が警察へ出頭して来た。後に判った事は運送会社所有の貨物車で、おまけに今回の事故で積み荷であるモンスター、の分身が広範囲にバラまかれてしまった。東京電力が運転手で他に助手席に経済産業省の下部機関の...が乗っていた事が判る。貨物車の運転を行っていて生計をたてていたのであるから、如何なる事をしてもその帰結の責任を取るべきだ。しかし今回の放射能汚染事故をおこした運転手は国民の皆が知っているが、責任を取らずに逃げ廻っている状況である。運転していた本人は斯くも言う。車は古くてブレーキも利きにくかったし、又その日は雨だったから車滑っちゃった。と事故を起こした本人は反省の気持ちも更々ない。ましてや被害者の方に私はお金がありませんので補償金は余り当てにしないで下さい。これで勘弁して下さいと言う様な物。面と向かって事故に遭った人達にお詫びの文面さえも一筆しない。被害に遭われた方々に補償金を払います。でもこれから、会社の利益が出た時のその利益で払って行きますと宣う。なんと言う腐った根性ではないか?そうでなければ腐った遺伝子が組織にしみ込んでいるとも言える。ウオール街の面の皮の張った人間も赤子の様に見える。何故なら利益を最優先、最大限化し、そして安全性を求める意志は微塵もない事が今回の放射能汚染事故をきっかけに公衆の面前で公にされてしまった (例えば10年前に廃炉にすべき40年選手の一号機を単に減価償却の為に延命)。今までの度重なる事故の隠蔽工作が示す様に、利益を恣意的に最優先させる行為、と言う結果故によって、とうとう生じてしまった破局的な放射能汚染の事故と言う帰結。この行為に対する帰結の責任は未だに一切問われていない。

東京電力よ。国よ。この重大責任を取れないなら、原子力など止めておきなさい。また次の記事は現状を深く考えさせる。"原発を考えるインタビュー 村上東海村長 極めて内省に欠ける国" [9]参照の事。東京電力と言う会社は一言で言えば、原子力発電所周辺に住む市民の命よりも、数千万円の節約の方が大事な組織。東京電力はもう民間企業として存在する理由がないと思う。"蓮池透 独占激白 福島第一原発の保守管理者として 32年勤めた東電を断腸の想いで告発する!"、 [10]参照の事。こんな原子力発電施設を輸入しようとしている諸外国はたまったものではないと思う。

上記の小咄のついでに。皆さん次の比喩的な事実関係に気が付いていますか?皆さん程度の差あれ、3月11日以降の福島第一原子力発電所の放射能汚染事故で東京電力によってガツーンと当て逃げされてしまったのですよ。この事が理解できませんか?人間だけではありません。改めて言います。生きとし生ける物全てが東京電力によって当て逃げされてしまいました。しかしながら、当て逃げされた私たちに東京電力は一言お詫びを入れたのでしょうか?3月11日以降私にはそのようなお詫びの言葉を聞いた記憶がありません。残念ながら放射能汚染は地球規模との事で、日本の一民間企業が世界中を汚染させてしまった事実を直視しなければなりません。私達市民がこの健康な体に、車で当て逃げされて事故後の或る日からむち打ち症に悩まされると言う事なんです。

5. 貴方への問い
この世に生を授かって、それ故にこの世を良くしたい、或は悪くなるのを防ぎたいと思うのは、人としての自然な思いではないだろうか?それでは、広島型の原子爆弾の少なくとも20発分の放射能が環境に放出されていると言う、この現実に対処する為の2つのケースを考えてみよう。
* 妊婦さん、乳幼児や子供達を放射能汚染区域から避難させないと言う行為とその帰結。(現在非常に大きな意志の力が世論に働いている)
* 妊婦さん、乳幼児や子供達を放射能汚染区域から避難させると言う行為とその帰結。(一人一人の市民の小さな声はまだ世論に届いていない)

良識ある市民の皆さんはどちらのケースが子供達の人権を蹂躙し日本の世の中を悪くする方であるか判るかと思います。

それでは、貴方に問います。どちらの力に組しますか?
これから押し寄せて来るであろうと思われる放射線被曝起因の、健康への影響は日本社会にとって新たな"津波"ではないだろうか?3.11地震発生以前から津波の被害を過小評価していた、全ての組織のメンタリティーは何一つ改善されていないと言いたい。健康への影響を最小限にする為に(この日本の世の中をこれ以上悪くさせない為に)今すぐ妊婦さん、乳幼児や子供達を放射能汚染区域から避難させる様、市民一人一人が自分が出来る範囲で - 愛する子供達の為に - 少しずつ小さいながらも行動をおこすべき時。この津波は産まれて間もない若い者達だけさらって行ってしまうだろう。津波が引いたら爺と婆だけの寂しい世の中になると心せよ。

6. こんな人達いらん!
私自身東京電力福島第一原子力発電所からの放射能汚染事故は一民間企業が起こしてしまった日本と言う国を滅ぼすと言っても過言ではない様な破局的な失敗であると思っている。ここ迄に至るまで、自らの強欲を恥じ、安全最優先に軌道修正できる様な長い道程が在りながら東京電力は自分たちの考え方は絶対だと言う無謬にはまり込んでしまったから起こしてしまった故、今回の過酷事故は過失ではないのかと思える。今回の東京電力の放射能汚染事故の組織論的な見地からすると、原子力を推進する特権的な組織とその人々は、以下の様に例えた方が的確かと思う。

(お断り:以下の例えは架空の世界の小咄)
神々しい原子力と言う神が祭られている、奥深い霊山にある原発と言う神殿。そこはまるでギリシャのDelphiの神殿と神の御信託Oracleを伝える巫女が住む世界である。[11]参照の事。神殿を運営するのはTEPCOであり、国政の御信託を賜る為に日夜馳せ参じた国会議員。おまけに日参するや寄進ならぬ、嬉しいお土産まで持たされたのでついつい心を許してしまった。この国の政権を握る党は、御信託に基づき商売を行っている面々。自分の懐に金が入ればもう万万歳さ。兎に角客の事より、千両箱。勿論、商売敵はぶちのめせ。勿論巫女は原子力官僚、TEPCOの役員達や原子力立地本部の面々、そして研究費欲しさの科学屋さん達である。特に彼らの発する言葉は神の言葉故、国と国民を自由に操って来た。しかしながらこの神殿の奥の院の開かずの扉の中には、魔神(モンスター)が封印されていたのである。巫女達は奥の院に封印されている者は大人しくて多いに人の役に立つと宣う。彼女らの言葉は神の言葉だったので、原子力と言うモンスターは何時しか人類の希望のエネルギーと呼ばれる様になった。

あの日以来、モンスターは自らの分身を野に放った。巫女達はモンスターが下界に逃げた事に騒然となって、神殿の中で右往左往している。なんとか下界に住む世俗の人々に気付かれない様に、又彼らに御信託が間違っていたと言われてしまうのを防ぐ為に、今まで駆逐して来た嘘や、捏造等あらゆる手段を使って野に放たれた、見えないモンスターのこれから仕出かす悪事を小さく見せようと試みている。自分たちがハッと気が付いた時には、巫女達は既に魔神、モンスターが放つ灼熱の炎に、己の魂を吸い取られてしまっていたのだ。今度はモンスターが日本の市民を飲み込みにかかっている。

さて現実に戻ろう。日本市民に多大な精神的、経済的負担と、個々市民の脈絡と続く過去を未来へと受け継ぐはずの子孫さえも抹殺する様な事故をおこしても、何に故に官僚と政府おんぶにだっこされながら、自らの存在を超法規的な物と勘違いして国家を操り(神殿の持つ力は強大である。侮るべからず)、現状維持に固執するのか?その一方で、福島の市民達に自ら地獄の底から這い上がってこいと言っている様な仕打ちを行っている。余りに不条理だ。それは一言で言えば金の成る木、金の卵を産むガチョウは殺さない=現状維持の為神殿の再建を企てて居る事。下界の人々に謝って、被害補償など払ってしまえばガチョウは二度と金の卵を産む事ができなくなってしまう。だから責任なんて取りはしない。改めて言う。現状維持だからこそ、妊婦さん、乳幼児や子供達を放射能汚染区域から避難させないと言う行為を進めている。

結局当て逃げされてしまって放射線の内部と外部被曝を受けた市民、子供達に健康の被害は大した事無い。心配するから、くよくよするから不健康になる、と御高説ならぬ御信託を垂れる人達もいる。とそのままで放置され、将来健康に支障が出て来た時は国の健康保険のお世話になる格好なのか?そしたら健康被害を受けた市民は市民が払う健康保険の料金で自分たちの健康をカバーする格好となる。最終的に健康被害の支払いは国に押し付けられる。泣き寝入りをし、貧乏くじを引くのは二重の意味で、日本の市民。原子力発電で長らく受益を受けていた組織が、受益者負担の原則を無視して、雀の涙程の補償金にて難逃れをするとは、正に当て逃げ犯の思うつぼ。現在の日本市民の健康だけではない。汚れてしまった日本の国土を子孫代々に渡り相続させてしまう事に一切ホオッかむり。堪え難い程、えげつない。よってこんなえげつない人達がいる組織いらん、と思う。それ故、脱東京電力と言う言葉がまず出てくるべきである。これは日本の世の中を良くする為歩き続けなければならない道のりのまず最初の一里塚である。

しかし国が責任を持って速やかに放射能汚染対策と処理をしないと取り返しがつかないダメージが国全体に降り掛かるのが判らないのだろうか?でも国はやる気がない。何故か?まるで政府が東京電力と悪魔の取引を行ったかの様だ。素早い行動で事故直後に積極的にSPEEDIを使ってピンポイント的に何十万或は百万人を超える市民を避難させる事ができた筈だ。この、国の大規模避難命令と言う行為とその結果国を混乱させると言う帰結の選択枝よりも東京電力同様当時の内閣も現状維持を決め込む。危機管理も出来ないバカども。

7. 日本人の遺伝子
昨今、テレビ等で日本人の物作りに対する哲学的とも言える希求心が盛んに取り上げられていた時期がありました。或る物を作った時に品質が悪かったらあらゆる方法、今までとは全く違ったアプローチで良い製品に改善して行く飽くなき欲求。この日本人個人の中に染み付いた物造りの遺伝子は世界に誇るべき事であります。この良い物を作る作業に注ぎ込むエネルギーには驚嘆します。

しかし、一方上記の章で話しました、世の中を少しでも良くして行こうという市民の希求心と言う観点からすれば、日本人の遺伝子のプールの中にその機能は僅かしか織り込まれていないのか或は麻痺しているのか、とすら疑問に思えて来る事が有ります。どうして悪い世の中から良い世の中に皆で変えて行こうという気持ちが生じないのか。色々とこの日本市民の弱点を説明するアプローチが在ると思いますが、まず真っ先に思い浮かぶ、この社会事情を40年以上前に説明していた学人を紹介します。

8. 中根千枝氏(タテ社会とその弊害)
中根氏は1967年に出版した『タテ社会の人間関係』[12],[13]参照の事、という本で日本社会での個人と個人、個人と組織の関係を深く洞察し、その日本のタテ社会と言う社会形態がどの様に機能しているかを論じている。同時にインドやヨーロッパの社会をヨコ社会と規定し、タテ社会の日本と比較を行っている。

個人的には広い社会の中で横の市民同士の関係が見えない日常と思っている。比較的自由なヨコ社会に比べて、どちらかと言うとがんじがらめ。世の中を水平的横断的な視点から見ようとしない処は日本社会の弱い部分だ。ヨコ社会では自発的な議論、アイデア、情報そして市民同士の緩やかな合意がヨコからヨコへ流れる。タテ社会では命令と情報は上から下へ流れる。霞ヶ関の経済産業省原子力行政の官僚が上層部から下部組織、地方自治体へ、更には各電力会社へと国家の意志をアウンの呼吸でお達しする命令経路は正にタテ社会の典型的な例として挙げられるだろう。54基在った原子力発電所の周辺に住む市民に原子力の本来の姿を隠し通し、安全ですと神話を植え付け地域市民の信頼を勝ち取って来た。霞ヶ関のタテ社会の住人にしてみれば"You have to be trusted by the people that you lie to...."を実行するのはお手の物だろう。何しろ東京電力1社だけで一説に依ると2010年度に250億円ものお金をマスコミに投入させて日本市民を洗脳していたのだから。

しかし3.11以前この原子力と言うタテ社会の中で経済産業省の原子力官僚(文部科学省下の旧科学技術庁の原子力官僚も然り)が操っていたと思っていた東京電力に3.11以降、逆に経済産業省全体(文部科学省全体も然り)が今更ながら結果的に操られて居たと気が付き始めている様に個人的には見えるのだが。現状は駄々をこねている、強欲でエゲツナイ商人がこの国の危機を逆手にとってそれぞれの官僚組織を操り人形の如くに操っている言うべきなのだろうか?もしかしたら東京電力そのものが国を支配するモンスターになってしまったのかも知れない。経済産業省は彼らに弱みを握られて、大人しく主人の言う事を聞く番犬のふりをしているのか?それとも巫女集団の頭を東京電力にしておいて何が何でも自分たちが行って来た行為とその帰結の責任を彼ら東京電力に押し付けると言う高等戦術でも採っているのだろうか?以下のレポートにはこんな記述がある位だから本当かな?"確かに東電幹部からも「東電を利用して搾取してきた政治家と官僚の実名を開示してやる」との声も聞こえてくる。" [14]参照の事。

9. 今 - まず出来る事
残念ながら、今回の東京電力福島第一原子力発電所が発生元の放射能汚染事故での政府、通商産業省、文部科学省、都道府県、地方自治体等の組織がトップダウンで放射能汚染事故の状況と影響の過小評価を継続的に行い、又市民の健康や財産に影響する極めて重要な情報をリアルタイムに公表せず、ほとぼりが冷めた頃を見計らって小出しにかつ静かにそれらを公表するやり方。この様な世の中を悪くする事を堂々と国がやっているので、民間の企業、流通、地方自治体も悪の軍門に下ってしまい、同じ様なズルをすると言う、悪(の)循環。上が悪だから下も悪という日本のタテ社会の典型。これじゃあ世の中良くならない。これは何が根本問題なのか。根本的治療方は知恵を絞れば幾らでも在る。対症療法的にはタテ社会の一番てっぺんをヨコ社会の視点から市民が監視し彼らの行為とその結果或は帰結を公表する事。ベルリンの壁は物理的に存在していたから自由を奪われていた東欧市民の団結力で壊わす事ができた。しかし我々市民が直面する根本問題とは自由を抑圧するタテ社会の目に見えない壁である。この壁をどの様に打ち倒すか?

以下私達市民が今何が今出来るか簡単に列挙しました。
(1)妊婦さん、乳幼児、子供達の居る家族の為の移住基金を立ち上げよう。
インドなどで活躍する、マイクロファイナンスの様な基金を立ち上げ、そこから高被曝線量に曝されている市民への移住の金銭的なサポート等が出来ないだろうか?せめて子供を持つ家庭、妊婦さんの居る家庭で住み慣れた土地から他の土地へ移住したいと願っている方々に一家当たり例えば50万円の貸し出しが出来るとしよう。で一万世帯が他の土地に移住したいとすると50億円が必要だ。この位だったら市民の総力を挙げた力と、裕福で良心的な市民の寄付などで賄えるのではないか、或はなんとか出来るのではないか?一方持ち家のある家庭では、移住とはかなり大きな問題である。でも、去年のチリ炭坑落盤の事故ではチリ市民が一丸となって鉱山に閉じ込められた炭坑労働者を精神的にも物理的に応援したではないか?何故その様な支援がこの日本で出来ないのか?その一方で東京電力は2010年度に250億円もの額を原子力発電の安全と言うプロパガンダに使ったと聞く。その額であるなら優に4万以上の家庭が比較的高い放射能汚染地帯から安全な地域への移住の手助けができる。更に、電気事業連合会は原子力発電所を持つ9つ電力会社+沖縄電力で構成されているが、彼らが年間800億円もの原子力の広告費を使っていると聞く。この様な膨大な金を無駄にするより福島県周辺の移住希望の家族を避難させる様、まとまった金額を無償で与えるべきである。しかしながらこの様な話はどこからも出てこないのはどうしてだろうか?
この様な人々をサポートするネットワークは幾つも立ち上がって来た。しかし中には問題の捉え方の違いと言う"温度差"でネットワークの運営を諦めてしまった所もある。仕方があるまい。人間の認識の中で一番厄介な事は、知らないと言う事実を知らないと言う、日常的に普通に起る事態。これを防ぐ為にも見知らぬ市民と生きたコミュニケーションが必要だと思う。[15],[16],[17],[18],[19]参照の事。
(2)良心的な食品会社の食品とそうでない会社の食品の峻別を行う。
地道な行動を行って来た極めて良心的な食品会社が広がりつつある。例えば(株)雪国まいたけ。素晴しい。安全な食品の為大変な企業努力を行っている歴史がある。心から頑張れと応援したくなる。[20]参照の事。自分の所で作った食べ物に放射能の汚染度を表示する事は非常に勇気のいる事である。その一方、この国では食の安全性に余り口出しをしないと言うスタンスで、あたかも放射能の汚染度を気にする事、事態が大げさだと言わんばかりの現状である。この、国のやり方に対する回答は簡単だ。幼い子供達に食べさせる日々の食材購入の際、食品の汚染度も表示しない生産物は不買。これらの商品名をリストに出して公表する様不買運動をしない限り、食品行政はかわりそうにない。又放射能汚染の低い原料に放射能汚染の高いものを混ぜて販売する様な食品会社はもってのほか。大事な事は放射能汚染度の数字を出す事である。そうすれば生産者と消費者双方が納得すると思うが如何か?汚染度を表示した食料品を買う買わないは買う本人の選択。しかし、汚染度も何も表示しない食料品を買うと言う事は選択の自由が存在しないと言う事だ。
(3)放射線測定器を導入できる資金的な余裕がある会社で食品の放射線を恒常的に計っているか否かをこの商習慣が食品会社に根付くまでの調査しよう。
食品流通業や食品加工業者が彼らの販売する食品の放射線を恒常的に計っているかどうかの質問を各企業に発送し、回答してこない企業の一覧のチェックリストを作成。良心的にこの作業を手間暇かけて行っている会社は上記の企業一覧に自己申告して彼らの施設を公開するなり、積極的に宣伝すべきである。市民が選択の余地なく食品からどれだけ内部被曝するか分らない現状に手を貸さずに、自社食品中の放射能の汚染レベルの表示を行ない販売するというと言う事は企業にとって非常に勇気が必要。この議論は難しいがすぐさまなんとか解決しなければならない問題なのだが、農林水産省等の食に関する関連省庁のやる気のなさには彼らが日本を悪くする勢力に組しているのかと疑念を抱かせずにはおられない。一言で言うと悪事に加担する会社は要らんとの意志表示をする大事さが世の中を少しでも良くする。既にこの検証を実行した会社がある。東洋経済新報社である。ぜひ第三者的なNPOが消費者の為に企業努力をする会社を励ます意味で、この様な活動を継続して欲しい。[21]参照の事。
(4)食品の放射能汚染検査を地域で自主的に行いたい生産者の為の測定器の購入サポート。
又放射能で汚れていない食べ物を作る事に日々努力されている生産者の方々には、食品の放射能汚染のレベルを計れる様に、共同購入と言う格好で、計測器の購入資金の貸し出しも緊急に立ち上げられないだろうか?
(5)福島を中心とした被害者市民を支える会の様な緩やかな且つ非政治的なNPO組織を立ち上げ、心のカウンセリング、健康相談等が出来ないだろうか?
小児科医の皆さんのネットワークが懸命に活動されている様ですね。嬉しい限りです。
(6)東京電力の兵糧攻め。
東京電力への電気の不買と不売を実行。しかし電気を不買すればする程、放射能汚染により生活を根こそぎにされた被害者の方々への支払い額が減ってしまう様なカラクリを作り出した組織だ。正に禁じ手を繰り出して自分たちの会社の存続を計る、東京電力。日本の歴史の中で名を残すであろう。なんとか知恵を絞って実行して行く他あるまい。如何に東京電力が手強いか[22]参照の事。

10. 近未来を見つめる
話は突然かわる。米国のCivil War(1861〜1865年。国を二分した北軍と南軍の戦い。別名南北戦争)中、米国の16代エイブラハム リンカーン大統領が1863年11月に、この7月に最も壮絶な戦いが行われた戦場ゲティスバーグを訪れて、行った演説がある。両軍とも多数の犠牲を出したがこの戦いを機に北軍が優位となる。一部を抜粋し載せる。日本語は[23]参照、英文も極めて短いので[24]参照の事。此処には重要なメッセージがある。
"...all men are created equal. ...a new birth of freedom -- government of the people, by the people, for the people, shall not perish from the earth."

一般に社会って言うのはどこかしらに、特権階級がある。これは否定出来ない。しかしながら、日本の中の特権を持った人々が3.11以降、今現在一般市民に多大な犠牲を強いる様にシステムを作り上げ始め - まるで人間を止めろと云わん様な扱い - 日本市民の知る権利、自由な情報、表現や発言の自由や、移動の自由等を制限し、放射能汚染された地域に安全であると言って市民、とりわけ乳児や子供達を押し留める様にしている。これを特権階級の暴走と言わずして何と言うか?この社会は彼らが悪い方向に導いて行っている、と認識しなければならない時だろう。現に国の、言う事を信じない者はあたかも非国民であるかの様な風潮が出て来ていると聞く。自分たちの保身しか考えない腐った根性の東京電力にはこの演説は馬耳東風であろうが。しかしカミソリの如くに切れる官僚の圧倒的多数がこの国難の時に自分たちの保身の事しか考えないとは思いたくはない。良心的な官僚も少なからず居るはずである。目先のタテ割りに区切られた世界に埋没してしまわず、国を滅ぼしてしまう事も平気で行う極悪な連中と組する様なことは決して行わないで頂きたい。もしも一握りの官僚が日本の世の中を悪くする先導を切っているのなら、日本の市民はハッキリ言う。こんな人達いらん!と。そして良心的で且つビジョンをお持ちの官僚の皆さんに言う。タテ割りの省庁意識を超えて、超省庁チームを自発的に作られたら如何か?この国難に縄張り意識を捨て、日本と言う入れ物の中に住む、奈落の底に落とされてしまった市民の為に自分達に何が出来るのかを考えて、行動を始めて欲しい。良心的な貴方達が動けば世の中は少しずつ良くなる方向へ変って行くと思う。

さてCivil Warとは明らかにヨコ社会とヨコ社会の戦いであった。一方は全ての人々は生まれながらにして平等であると言う理想を掲げて、奴隷解放の宣言を行った社会。他方南部の州では、奴隷制度を現状維持しその上に利権と富を集約させた社会。リンカーンの言葉に裏打ちされた、"民主"主義の理念はこのタテ社会の原子力霊山と言う雲の上に住む日本の特権階級と下界に住む市民階級との間の命を賭けた、もう既に始まってしまった悪い日本が生き残るか、良い日本が生き残るかの戦いの理念を非常に明快に解き明かしてくれる。しかし誠に残念ながら日本の政治家にリンカーンの様な傑出した指導力を持った人を期待するのは無理で有ろう。それ故市民がパーフォーマンスの悪い、ビジョンも無い政治家を落選させて行く事が、消去法では有るが少しずつましな世の中に出来るのは間違いない。

近未来を見つめ、考えれば考える程、以下の事を思う... 市民の皆が色々な知恵を出し合って生き残りを賭け、この世を悪い方向へ導く勢力に対抗するしか道はなさそうである。彼らの現状維持の意志に対して自由市民はそれを押し返す力を持たなければ。では何が出来るか?9章で申し上げたが横のつながりを重んじた、非政治的でオープンマインドな、緩やかに連帯できる自由な市民のネットワーク、NPO、NGO、ボランティア団体の様な組織を作って特権階級の暴走を少しでも食い止める事。そうする事によって、一市民として既存の特権を守る人達が築いた強固なタテ社会の壁の、狭間で苦しんでいる放射能汚染事故の被害者である同胞市民に何らかの形で手を差し伸べる事ができると思う。心配しているだけでは何も始まらない。言葉よりも実行あるのみ。(まるで自分に言い聞かせている様だ...)

[余白]
避ける事ができる被曝を判らないが故に避けれない。
避ける事ができる被曝が、経済的な事情で避けられない。
ヨコに繋がる大切さ、これ無しには子供達は救えない。

11. 最後に
この投稿文を最後まで読んで下さった皆さまにお願いします。子供達には今回の放射能汚染事故の責任はありません。なるべく御両親が年少の子供達の前で明るく気丈に、楽観的に振る舞ってあげて下さい。出来るだけ、貴方の宝であり家族の一員である子供達の今回の放射能汚染の事故からくる精神的な苦痛を和らげて下さい。大人達は心の中で泣けますので。そして自分が或は家族が直面する状況を市民の皆さんに伝えて下さい。私達市民が一諸になって行動すれば必ず、良い世の中になって行く事を信じて。

参考文献等   記:ウェブのリンクには既に抹消された記事等がある事を御理解下さい。
[1] "原発事故被害者および支援者の皆様へ" 東京災害支援ネット(トスネット)資料室
http://blog.goo.ne.jp/tossnet/e/e25659c177e0639fe35fb9b0548d51a4
東京電力賠償請求関係、Googleのサイトから。
https://sites.google.com/site/tossnet311/dong-jing-dian-li
[2] "告発レポート どこまで被災者をバカにするのか! 東電が補償書類に入れた「恫喝文句」" 経済の死角、フライデー、 現代ビジネス、講談社のウエブサイトより。
http://gendai.ismedia.jp/articles/print/22116
[3] "戻りたいが生計のめど立たず−高放射線量の飯舘村からの避難民(1)"
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aLLZy9kH2bA0
[4] "福島県の「貯金」ゼロ…原発対応で出費かさむ" 経済ニュース、YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20111001-OYT1T00912.htm
[5] "JCO臨界事故における補償の概要" 1305111_5.pdf
http://www.mext.go.jp
[6] "復興よりも先に進む、東電、銀行、財務省を保護する「福島原発賠償策」の異常" 町田徹、『ニュースの深層』、現代ビジネス、講談社のウエブサイトより。
http://gendai.ismedia.jp/articles/print/2765
[7] "東電社長、機構の資本注入「受け入れない方向」" 日本経済新聞Web刊
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381949EE0E3E297808DE0E3E3E2E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
[8] "The global debt clock" The Economistより
http://www.economist.com/content/global_debt_clock
[9] "原発を考えるインタビュー 村上東海村長 極めて内省に欠ける国" 茨城新聞
http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13174534196411
[10] "蓮池透 独占激白 福島第一原発の保守管理者として 32年勤めた東電を断腸の想いで告発する!"、週刊文春、10月20日号、2011年、文藝春秋
[11] デルポイ、ウィキペディアより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%9D%E3%82%A4
[12] "タテ社会の人間関係 単一社会の理論" 中根千枝、1967年、講談社現代新書
Wikipediaのページ:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%A0%B9%E5%8D%83%E6%9E%9D
[13] こちらは1ページに収まる、中根氏の本の簡単な解説。
http://retz.seesaa.net/article/108943061.html
[14] "電力会社10社に緊急アンケート 東電が10年間で6186億円も'上乗せ'できる身勝手な論理への怒り 電気料金の水増しは当然と考えるのか" フライデー、2011年10月21日号
http://gendai.ismedia.jp/articles/print/22847
[15] "安全な場所での教育を求める ふくしま集団疎開裁判"
http://fukusima-sokai.blogspot.com/
[16] "避難の子ども育成へ基金 郡山で設立総会"
http://ameblo.jp/hinan-mama-net/entry-11047677507.html
[17] "子どもたちを放射能から守る 福島ネットワーク"
http://kofdomofukushima.at.webry.info/
[18] "子どもたちを放射能から守る 全国ネットワーク"
http://kodomozenkoku.com/
[19] "柏の子供達を放射能汚染から守る会。"
http://kashiwamoms.wordpress.com/2011/10/03/%E3%80%90%E4%BC%9A%E3%81%AE%E6%B4%BB%E5%8B%95%E4%B
C%91%E6%AD%A2%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%9B%E3%80%91/
[20] 雪国まいたけホームページ。
http://www.maitake.co.jp/index.php
この会社の安心⋅安全への取り組み。
http://www.yukiguni-anzen.jp/
[21] "食品企業の放射能対策、主要35社アンケート――多くの企業が政府まかせ、後ろ向きの情報公開(1)"、Toyokeizai Online
http://lib.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/d35ca85f0b7340862eabcde593a5367b/page/1/
企業リスト:
http://lib.toyokeizai.net/public/image/2011090900983913-2.jpg
http://lib.toyokeizai.net/public/image/2011090900983913-1.jpg
[22] "「原発再稼動なら大丈夫」という杜撰シミュレーションで破綻リスクを隠し、国民負担を強要する「東電第3者委報告」の国家的詐欺 待ち受ける雪だるま式の電力料金値上げ" 町田徹、『ニュースの深層』、現代ビジネス、講談社のウエブサイトより。
http://gendai.ismedia.jp/articles/print/22472
[23] 日本語のゲティスバーグ演説訳
http://aboutusa.japan.usembassy.gov/j/jusaj-majordocs-gettysburg.html
[24] 英語のゲティスバーグ演説
http://showcase.netins.net/web/creative/lincoln/speeches/gettysburg.htm
 

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コメント
 
1. 2018年7月14日 13:09:56 : 66utgH8agI : W6tKtqvYFcE[446]
簡単にコメントできない内容ですが… とても重い内容ですので、気軽にコメントできないという意味で… しかし意義ある記事だと思うのであえて何かを書き記したいと思います。

あれからもう7年が経ちます。私にはあっという間の年月に感じられますが、被害の当事者となった方々にとっては、長く苦しい年月なのだろうと想像します。
その事が今も続いていて、この先も続くという現実を、私たちは忘れてはいけない。それを再認識させてくれる記事です。

東電は潰れなかったがそれを許していいのか。政府は被災者へ手を差し伸べたか。
裁判所は再稼働を黙認していいのか。メディアは現実を伝えているつもりなのか。
人々はあの惨事を今どう捉えているか、今も苦しい人々を想う時はあるか。

投稿者の何とかしたいという気持ちが重く伝わって来ます。この思いを共有する人たちがいる限り、少しずつかもしれませんが日本は変わっていくと信じたいです。


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