影響が大きいのは…
とにかく、ずらーっと出演者が多い番組。
その出演者達の数名に、いかにも尤もらしい肩書きを貼り付けていれば、より影響は大になるだろうと思われる。
また、その様な番組は、映像に付けられる恣意的な字幕のようなモノや、出演者の表情を見せて視聴者にも同じ反応を促すようなワイプと呼ばれる手法によって大衆操作の効果を一層高めている。
つまり、影響が大きいのはニュースの「自発的」な視聴者に対する情報では無く、圧倒的多数である「他律的」な大衆に対する情報の拡散、及び印象操作だろうと思われる。

「中国がコワイ」「ロシアが悪い」と言う人々に理由を問うと、必ずといって良いほど、「テレビで言ってた」と答える。
その人々は、私もその番組を当然見ているもの、情報を共有しているもの、依って意見も共有できるものだと単純に思い込んでいるようだ。
もっと言えば、ニホンジン全員が同じような番組を見て、同じ考えでいるはずだという主張が表れている。
私が「テレビは見ない。テレビは無い」と言っても、彼等は主張し続ける。
そこで「じゃあ、具体的に中国／ロシアの何を知っているの？」と訊くと「何にも。ただ印象として。だって〜そうじゃない？」。
「あなた、中国語／ロシア語を知っているの？」と訊くと、当然「いや、知らない」。
では、「どうしてテレビで、中国語／ロシア語に付けられた日本語の字幕が的確なものかどうか分かるの？」

そのような人々は、反対に、アメリカに対しては特に悪い印象というものを持っていないようだ。
テレビ番組に限らず、Huluなどオンデマンドの動画配信サービスの番組や、レンタルビデオなどで観ることができるドラマ、映画、また音楽やスポーツなどの分野の影響もあって、アメリカの存在は身近なものだからだろう。

ソ連時代に逆戻り？ 政治将校を復活させるロシア　ナチス絶滅収容所「告発映画」に透けるロシアの意図
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/144.html

政府が宣伝しているのに、中国の「好感度」が上がらないのはなぜか
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1810/04/news011.html

でもなぜ、中国／ロシアなどが行うものがプロパガンダで、アメリカなどのものは違うと言えるのか。
ただ、ニホンが行うものについては、プロパガンダは国内向けにしか機能しないものなのは確かだ。