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麻生節は格差を煽る炎上商法 「働けない高齢者」の命運(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/18/senkyo252/msg/706.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 10 月 25 日 21:20:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 


麻生節は格差を煽る炎上商法 「働けない高齢者」の命運
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240252
2018/10/25 日刊ゲンダイ 文字起こし


厚顔無恥(C)日刊ゲンダイ

 またやっちまったレベルの失言ではなく、確信犯なのではないか――。麻生財務相が23日の閣議後の会見で口にし、野党が問題視しているこの発言のことだ。

「飲み倒して運動も全然しない人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしくてやってられんと言っていた先輩がいた。良いことを言うなと思った」

 麻生は過去にも同様の暴言を繰り返している。2008年には「たらたら飲んで、食べて、何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と言い放った。13年には「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで、糖尿病になって病院に入っているヤツの医療費は俺たちが払っている。公平ではない。無性に腹が立つ」と糖尿病患者をヤリ玉に挙げている。「90になって老後が心配とか、訳の分からないことを言っている人がテレビに出ていたけど、おまえいつまで生きているつもりだ」と高齢者をターゲットにした放言もあった。

 つまり、病人や高齢者を蔑む思考こそが麻生の本音であり本質なのだ。社会保障費を削減したいという国家財政上の理屈もあるだろう。弱者の実情に心を向けることができない金持ち育ちの傲慢さもあるだろう。だが、最も許し難いのは、こうした発言で世代間抗争をあおって社会を分断し、生活保護バッシングに代表されるネトウヨ層の共感を得ようという計算が透けて見えることだ。

 実際、SNSで炎上した麻生発言へのツイートには、賛同の意見が見受けられる。

〈麻生さんの考え方に強く同意する。不摂生をするのは各自の権利であり自由だから、不摂生の結果に対しては各自が責任を取る必要がある〉

〈不摂生な生活をしてる奴が悪いし、不摂生しなければ良い話。好き勝手飲み食いして病気になったのなら自業自得〉

 病気になるのは自己責任。国のナンバー2の副総理がそうした考え方に“お墨付き”を与えているのだから、同調者が続出するのは当然である。「上から目線」の暴言は炎上想定のウケ狙い。「自己責任社会」への世論誘導としか思えない。

■病気は遺伝、体質、貧困との関係が深い

 ジャーナリストの斎藤貴男氏がこう言う。

「麻生さんは生活習慣病とされる糖尿病を目の敵のように言いますが、以前、糖尿病を取材した際に専門医から聞いたところによれば、実際は3〜7割が遺伝的要素によるものなのです。また、かかりやすい体質を持っているかどうかも関係している。不摂生でも糖尿病にならない人だっていますよね。あらゆる病気がそうです。生活習慣にかかわらず、遺伝や体質によって病気になる、ならないが左右されるのに、自己責任論を振りかざす麻生さんには呆れてものが言えません」

 病気は貧困との関係も深い。経済的な格差が健康面や寿命にまで影響するという衝撃の研究結果も出てきているのだ。NHKスペシャルでも取り上げられ、それをまとめた「健康格差」という本が昨年出版されている。

 非正規雇用の若年層に糖尿病が蔓延しつつあり、その背景には長時間労働で疲労困憊し、きちんと自炊して体にいい野菜を取ったり、運動する余裕がないことなどがある。生活にゆとりのない家庭の高齢者や子供も同様で、食費を削る結果、安価で高カロリーな炭水化物に偏ってしまうことで、肥満がちになり、生活習慣病を発症するリスクが高まるのだという。

「麻生さんの病人や高齢者を揶揄する発言には、同調者を呼び込むことで社会保障費を削減する追い風になるという計算が半分、残りの半分は無知・無能の類いです。金持ちの息子として丈夫に育ち、守られた立場だからこそ出てくる発言。こんな人物をこれ以上、要職に就けていたら、日本国民はみんな殺されてしまいますよ。『病気になったら死ね』『年を取ったら死ね』と言われているようなものですから」(斎藤貴男氏=前出)


国民は国家の「労働力」/(C)日刊ゲンダイ

世代間や健康かどうかで国民を分断する悪辣

 24日召集された臨時国会の所信表明演説で、安倍首相が目玉の「全世代型社会保障」について言及したが、あれも言葉を替えた麻生放言だ。

「子供から現役世代、お年寄りまで、全ての世代が安心できる社会保障制度へと、今後3年かけて改革を進める」と掲げるが、それで全世代の社会保障を充実させるのならいい。

 現実はその真逆で、導入した「プログラム法」で分かるように、高齢者向けの社会保障はガンガン削減されている。第2次安倍政権下で、政府は70〜74歳の医療費負担を原則2割に引き上げ、特養ホームの入所資格を原則要介護3以上に限定し、年金カット法も成立させた。

「全世代型」とは結局、社会保障費全体のパイは増やさず、高齢者向けを減らして、若年層や子育て世代向けに予算を付け替えるだけなのだ。

 法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「確かに若い世代の子育てや教育費の問題は切実ですが、それを世代間対立の世論形成に使っているのが安倍政権の悪辣なところです。高齢者の福祉削減の手段に利用しているのですから。一方で、安倍首相はきのうの所信表明でも『人生100年時代』『生涯現役社会』に向けた政策や雇用の検討を進めると言いました。あれは高齢者を労働力とみなし、人手不足解消に役立てるのが目的です。ならば、働ける高齢者は長生きしてもいいが、働けない高齢者はダメなのか。労働力があるかないかにかかわらず、誰もが安心して暮らせる社会を整備するのが政府の仕事。福祉を労働力と結びつけて考えるのはおかしい」

■福祉削減は公的責任の放棄

「労働力」とは、安倍が最近好きなフレーズ、「生産性革命」「1億総活躍」の核心である。今の政権は国民を個人と捉えず、国家にとって有用か、効率がいいかどうかが判断基準。国民一人一人なんて歯車のひとつで、モノや機械のように扱っているのが現実だ。今国会の重要法案のひとつである外国人材受け入れ拡大の入管法改正案もそうだが、安倍政権は外国人を高齢者と同じで人手不足を補うための、ただの労働力としかみなしていない。そこには人権などないも同然だ。

「生きがいを持って働くことができる生涯現役社会」。こんなの誰でも言えるし、そうありたいと思っている。働きたくても働けない人はどうするのか。貧困ゆえに働き過ぎて病気になってしまった人はどうするのか。そうした弱い立場の国民を救うのが、政治の役割ではないのか。

「健康な人も健康ではない人も、共に福祉を享受し、お互いに支え合っていく。これが社会保障政策の基本的な考え方です。しかし安倍政権は、自助や自己責任という考え方の下、健康な人と健康ではない人を分断し、差別化を図っている。そうして公的責任を減らそうとしている。国は福祉から撤退宣言しているようなものです」(五十嵐仁氏=前出)

 日本の平均寿命は年々延び続け、男性は81歳、女性は87歳にまでになっている。だが、日常生活が制限されることなく生活できる「健康寿命」はそれより10歳前後下がる。「生涯現役」を望んでも長く生きていれば、どこかに疾患が出てくるのは致し方ないことだ。

 それでも働けない老人や病人は不要、というのがこの国の政府である。切り捨てられた人は、差別され、肩身せまく、劣悪な環境で、生き地獄を味わうしかないのか。安倍政権を受け入れるということは、そういうことだ。

 誰でも年を取るし、いつ病気になるか分からない。明日は我が身だ。いよいよ鮮明になる「生産性による差別社会」に、なぜ国民は反対し、決起しないのか。一日も早く安倍政権を終わらせなければ未来はない。








































 

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コメント
1. 2018年10月25日 22:44:36 : 1RFEkLSxKM : GDNH4KJh0Mc[4205] 報告
麻生の暴言を咎めもしないマスコミも罪深いかと
2. 2018年10月26日 11:12:26 : YSEiYwpAds : VD2uVQBmb4s[23] 報告
世論がそうだからやっかい。
「金に困る=怠け者」という通俗道徳が支持されるのは
競争の厳しい社会の定めだと言われている。
新自由主義と構造改革論が強すぎる状況では止めようがない

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