★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK252 > 803.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中国・韓国にも遅れを取る。基礎研究軽視の日本が行き着く末路(まぐまぐニュース)
http://www.asyura2.com/18/senkyo252/msg/803.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 10 月 28 日 17:40:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

中国・韓国にも遅れを取る。基礎研究軽視の日本が行き着く末路
https://www.mag2.com/p/news/374094
2018.10.26 嶌信彦『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』 まぐまぐニュース



2018年までの日本のノーベル賞受賞者の延べ人数は非欧米諸国の中で最多となりましたが、今後は頭打ちとなるかもしれません。今回の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では著者の嶌さんが、研究成果が実るまでを支える地道な「基礎研究」を軽視し、予算縮小傾向にある我が国の現状を、ノーベル賞受賞者自らが問題提起した事を取り上げ、日本の科学技術業界が抱える問題点を指摘するとともに、その打開策を探っています。

日本の基礎研究衰退 人材、支援資金、留学減少

日本で初めてノーベル賞を受賞したのは、1949年11月3日(文化の日)の湯川秀樹博士だ。日本が米軍(国連軍)の戦後占領期にあった時期である。まだ敗戦に打ちひしがれている時代だっただけに日本人にとっては、大いに溜飲を下げた受賞だった。私がまだ満7歳の頃で受賞対象となった「中間子理論」などはチンプンカンプンで全くわからなかったが、「日本人は頭がよく優れているんだ」と単純に喜んだものだ。世界の檜舞台で表彰される姿にメディアも興奮して報道していた。

ノーベル賞はダイナマイトや様々な爆薬の開発、生産で巨万の富を築いたアルフレッド・ノーベルによって設立された。スウェーデン人のノーベルは兵器売買で富を築いたため、一部から「死の商人」と批判され気にしていたという。そのせいか、自分の死後は総資産の94%を寄付。その資産でノーベル財団が設立され、前年に人類に対し最大の貢献をした人物に賞金を授けるとした。

ノーベル賞はノーベルが63歳で死去した1896年から準備され1900年にスウェーデンにノーベル財団を設立、1901年に初めて授賞式が行なわれた。ノーベル賞の部門は物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞とされていたが1968年に新たに経済学賞が設けられた。ただしスウェーデン・アカデミーが賛同していないためノーベル賞の名前は使っていない。賞金は800万・スウェーデンクローナ(約8,900万円)。これまでに個人の意思でノーベル賞を辞退した人物はジャン・ポール・サルトル(1964年文学賞)と、レ・ドゥク・ト(1973年平和賞)の2人とされている。

ノーベル賞受賞の常連になったが…

1901年から2018年までの日本人のノーベル賞受賞者は物理学賞9人、化学賞7人、生理学・医学賞5人、文学賞2人、平和賞1人の計27人で非欧米諸国の中で最も多い。

2018年のノーベル生理学・医学賞には京大特別教授の本庶佑氏が選ばれた。本庶氏は受賞の会見で「日本は基礎研究に対し、もっと長期的展望に立って科学研究に支援すべきだ」と訴え、最近の日本の基礎研究の弱体化に警鐘を鳴らした。事実、日本の基礎研究の危機は、様々な事例で指摘されている。

・世界の研究者に引用される影響力の高い論文の世界シェアは10年前の4位から9位にまで落ちた(2017年)
・国際会議で講演に招待される日本人研究者が少なくなった
・科学技術予算は2018年に3兆8,400億円だが2000年以降横バイが続いている。中国は16年に22兆4,000億円と2000年に比べ約7倍となってい る。アメリカは予算額2位で2000年比1.2倍の14兆9,000億円(17年)
・若い学生は博士課程に進まず、2003年をピークに博士課程への進学が減り続けている。政府は博士号を取得して次のポストを目指す「ポスト・ドクター1万人支援計画」を打ち出したが、大学も企業も雇用に消極的で高学歴となっても収入の少ない実情が続いている
・短期的な成果を求める風潮が強く、長期的な視野でじっくり研究に取り組む傾向がどんどん薄れている

──等々、かつての「科学技術大国を目指す」という志や情熱が薄れ、支援も少ないのが実情なのだ。

アメリカでは若い人たちの間からマイクロソフト、アップル、グーグル、フェイスブックなど次々と新しい企業が輩出され、社会を引っ張っているが、最近の日本にはそうした元気のある企業も生まれていない。明らかに日本の研究土壌は衰え、人材も伸び悩んでいるといえる。どこかで、しかも早急に手を打たないと中国や韓国に遅れをとる後進国になり下がってしまおう。

image by: Shutterstock.com

嶌信彦 この著者の記事一覧
ジャーナリスト嶌信彦が政治、経済、文化、社会情勢などの底流や本質などについて発信。これからの世の中はますます動乱の時代。潮流を知ることが大事となり、その一助になれば幸いです。



















 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 新共産主義クラブ[-2997] kFaLpI5ZjuWLYINOg4mDdQ 2018年10月28日 17:59:01 : GKlFFlJL56 : yCy80ZqMMsg[24] 報告
 
 基礎研究については、身の丈に合わせて続けていくしかないように思う。
 
 「基礎研究軽視」よりも、「基礎学力軽視」の方が、今後一層根深い問題を引き起こす気がしている。
 
2. 2018年10月28日 18:49:00 : eI8ZMY6zAn : W9kALle7Lw0[6] 報告
>若い学生は博士課程に進まず、2003年をピークに
>博士課程への進学が減り続けている。

此処の下りはよく分からないな。例えば割合が
変わらなくても若年人口が減っていれば相対的には
「減った」となるが割合が変わっていなければ
決して「減った」とは言えないわけで。

>次々と新しい企業が輩出され、社会を引っ張っているが

日本では堀江や川上という碌でもない人間しか生まれないからね。

>大学も企業も雇用に消極的で高学歴となっても
>収入の少ない実情が続いている

かといえ超格差社会になれば阿修羅住民は避けたいところか。

>短期的な成果を求める風潮が強く、長期的な視野で
>じっくり研究に取り組む傾向がどんどん薄れている

個人的には物質的というより精神的なものも
影響しているのではないかと思う。堀江うあ川上のような
碌でもない人間が出現するのは勘弁なので厳しくいくが
その厳しい環境に身を置きたくない
=挑戦しない若者、とか。
そこまでして得られる物は何か、と。
何れにしても物がなかった昔とは状況は違う。

3. 2018年10月29日 06:39:50 : C2i4eDKWA6 : LkymBlZY1Dk[325] 報告
>>1
偶然だが意見が合ったな

とにかく「基礎」というレベルは最低でも大学レベルで済ませるべきもので院で入ってやるようなものではない

というより大学は理系だけに限定すべきで文系は研究科に引き上げ集約していけば充分

4. 2018年10月29日 20:40:41 : UGd5uG6y2Q : _7yrpMxYnqY[638] 報告
予算捨て 後れ取るよう 仕向けさせ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK252掲示板 次へ  前へ

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK252掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK252掲示板  
次へ