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埼玉の団地、「中国人のせいで治安悪化」は本当か? 昭和から令和へ、高度経済成長を支えた団地の「これから」(前編 
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投稿者 うまき 日時 2019 年 4 月 10 日 12:39:46: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

埼玉の団地、「中国人のせいで治安悪化」は本当か?
昭和から令和へ、高度経済成長を支えた団地の「これから」(前編)
2019.4.10(水) 安田 浩一

 かつては「夢と希望の地」であった団地が、いまや都会の限界集落と化している。高齢者と外国人労働者が居住者の大半を占め、世代間の軋轢、都市のスラム化、外国人居住者との共存共栄と、課題は山積み。日本の近未来の問題が凝縮された団地という空間を、長年これらの問題に取り組んできたルポライター・安田浩一氏が2回に分けて紹介する。(JBpress)

(※)本稿は『団地と移民』(安田浩一著、角川書店)の一部を抜粋・再編集したものです。

埼玉県のとある団地の場合
 2018年5月13日、TBSが日曜午後に放映しているバラエティ番組「噂の! 東京マガジン」は、埼玉県川口市内で急増する中国人を特集した。そのタイトルは「町に中国人が急増! 恐怖の乱闘騒ぎとゴミ問題」である。

 司会者が「今回は、年々増えている中国人移住者によるトラブルです」「多くの日本人の住民の方々が悩まされているといった問題です」と特集コーナーの紹介した後に“現地取材”の映像が流された。

 川口市にある西川口駅周辺で、中国人が経営する飲食店が増えたことで治安が悪化し、ごみの不法投棄も増えているなどといった放送内容のなかで、唐突に「芝園団地」は登場する。

埼玉県川口市にある芝園団地(Wikipediaより)
 この芝園団地で、実際に問題が生じていると報じられたわけではない。だが、中国人同士による乱闘シーンに続き、外国人居住者急増のシンボルとして芝園団地の映像が挿入されたことで、視聴者には暴力や無法と結びついたイメージを与えることになっただろう。

 私は、その恣意的な放送にうんざりした。あきらかに中国人への嫌悪を煽るものだったからである。番組では「このあたりは中華人民共和国ではなく、西川口人民共和国」といった、地域住民の「声」まで紹介されていた。

 たしかに乱闘騒ぎによる暴力も、ゴミの不法投棄も軽視すべきものではない。それらは対処すべき問題だろう。では、西川口駅周辺の盛り場における治安の悪化は、いまに始まったことなのだろうか。

外国人居住者への偏見を植えつける番組作り
 西川口駅周辺は、かつて風俗の街として知られていた。違法な「本番風俗」も行っていたと噂されるその風俗街が、警察による摘発などによって壊滅状態となった。それら違法風俗店に代わって登場したのが、中国人が経営する中華料理店だった。

 そうした経緯は番組でも紹介されていたが、特集を貫くのは「中国人によって町の治安が悪化した」という論調である。では、街の各所に呼び込みの人間が立ち、違法風俗店であふれ、本番風俗の聖地であるとささやかれていた、かつての西川口の街のほうがよかったとでも言うのだろうか。

 番組が伝えたのは、西川口の街を暴力とゴミで塗り替える中国人、というイメージ以外のなにものでもない。ましてや芝園団地の映像を、意味もなく挟み込む必要があったのだろうか。

 じつは、同番組の取材班は2度にわたって芝園団地を訪ね、ゴミ問題に関して自治会関係者などに話を聞いている。その際、自治会関係者は「外国人が捨てたというよりも、外部から捨てに来る人がいる」という説明をしたのだという。

 取材班は、これではネタとして使えないと判断したのだろう。その部分はすべて編集によってカットされ、団地の外観だけが意味もなく使われたのだった。せっかく芝園団地まで足を運びながら、取材班は同団地が必死で取り組んでいる「つなぎ合い」にはまるで関心を示さなかった。中国人はあくまでも日本の風景を汚す存在でなければならなかったのだ。

学生ボランティアが担う「かけはし」とは?
 芝園団地における住民同士の交流を促進し、高齢化に伴う問題解決や多文化共生に取り組むことを目的としたボランティア組織「芝園かけはしプロジェクト」は、学生たちを中心に2015年2月に結成された。

 世代や出自とは関係なく、芝園団地に住んでいる人々を結びつけることで、団地という無機質な集合体が“生きて”くるのではないか。立場の異なる人々を「つなぐ」ために必要な「かけはし」を自分たちが担おう。そういった発想で生まれた組織である。

 けっしてトップダウンでおこなわれる街づくりではない。不完全で、行き当たりばったりの知恵と情熱だけで取り組んでいる。とくに学生たちは資力もない。すべての住民に理解されているわけでもなければ、すぐに結果を獲得できるわけでもない。手がけたイベントで盛り上がるのは、一瞬のことに過ぎないという見方もある。だが「つなぐ」ことの重要性を、東京大学大学院生の圓山王国(まるやまおうこく)らメンバーたちは確信している。代表である圓山は言う。

「多文化交流の様々なプログラムを続けていくなかで、少なくとも芝園団地に新しい風景をつくり上げることには成功したと思うのです。そして“多文化共生”と“団地の環境を守ること”は、対立するものではないんだという確信だけは、得ることができました」

評価された「つなぐ」活動
 圓山の言葉は、日本中の団地が抱える問題への解答ではないだろうか。各地の団地をまわっていると、優先すべきは「共生」か「環境」か、といった議論を耳にする機会が少なくない。その2つを同時に進めることは矛盾するのだろうか。芝園団地に住むある中国人は、私の取材に対して次のように答えている。

「日本人の知人が増えたことで、ゴミの出し方も知った。同時に我々中国人を怖がっている人に対して、中国人は怖い存在ではない、当たり前の人間であることも知ってもらえた」

『団地と移民』(安田浩一著、角川書店)
 相手の立場になりきって、心情をすべて理解することが大事なのではない。同じ場所に住んでいる。同じ社会でともに生きている。違いがあっても隣人として暮らしている。必要なのはそうした意識だけでよいのだ。「つなぐ」ために奔走する人々を見てきたなかで、私はそう考えるようになった。住民同士が、その違いと共生の意味を知ったとき団地は新しい風景を生み出すに違いない。

 芝園団地自治会は2018年初め、国際交流基金が国際交流に貢献した団体などに贈る「地球市民賞」と、埼玉県の「埼玉グローバル賞(地域国際化分野)」に相次いで選ばれた。日本人住民と外国人住民の交流の場を積極的に設け、共生に努めている点が高く評価されたのだった。(後編に続く)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56017  

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