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先制核攻撃を目論んできた米国の好戦派はその政策を放棄しない(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/18/warb22/msg/569.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 3 月 16 日 16:13:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

先制核攻撃を目論んできた米国の好戦派はその政策を放棄しない
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201903150000/
2019.03.16 櫻井ジャーナル


 アメリカ軍のトップ、​ジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長は上院軍事委員会に出席、軍事政策を変更して核兵器の先制使用を禁止することに反対​すると述べた。

 核兵器が開発して以来、アメリカの好戦派はその先制使用を目論んできた。当初、そのターゲットはソ連。今はロシアと中国を想定しているだろう。これまで先制核攻撃を実行しなかったのは、準備が整う前にソ連が反撃能力を持ってしまったからだ。アメリカがロシアや中国を圧倒できると信じる状況になれば、核攻撃をいつ始めても不思議ではない。

 第2次世界大戦でドイツが降伏した直後、1945年5月に米英軍数十師団とドイツの10師団米英独でソ連を奇襲攻撃するアンシンカブル作戦を立てさせた​ウィンストン・チャーチル首相は下野した後の1947年にアメリカのスタイルス・ブリッジス上院議員に対し、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得して欲しいと頼んだ​​と伝えられている。

 その2年後、アメリカの統合参謀本部はソ連の70都市へ133発の原爆を落とすという内容を含む研究報告を作成、1952年には初の水爆実験を実施、54年にSAC(戦略空軍総司令部)は600から750発の核爆弾をソ連に投下、118都市に住む住民の80%、つまり約6000万人を殺すという計画を立てている。(Oliver Stone & Peter Kuznick, “The Untold History of the United States,” Gallery Books, 2012)

 1957年に作成したドロップショット作戦では300発の核爆弾をソ連の100都市で使い、工業生産能力の85%を破壊する予定になっていたという。(前掲書)このドロップショット作戦は実行するつもりだったと見られている。

 アメリカが初めて水爆実験に成功したのは1952年11月だが、ソ連も53年8月に成功させている。この間隔から考えてソ連は独自に開発しているのだが、放射性物質の分析から技術的にはソ連が上だということが後に判明した。

 それでもアメリカ支配層が先制核攻撃に積極的だった理由は核弾頭の数とその運搬手段。核弾頭をターゲットまで運ぶためには戦略爆撃機かICBM(大陸間弾道ミサイル)が必要なのだが、1959年の時点でソ連は事実上、このタイプのミサイルを保有していなかった。

 アメリカが必要なICBMを準備でき、しかもソ連が準備できていないタイミングで先制核攻撃をすると考えた好戦派の中には統合参謀本部議長だったライマン・レムニッツァーや空軍参謀長だったカーティス・ルメイが含まれていた。そして1963年後半に先制攻撃するというスケジュールが決まったとテキサス大学のジェームズ・ガルブレイス教授​​は主張している。

 しかし、この計画には大きな障害が存在した。ジョン・F・ケネディ大統領である。アメリカ側の計画を察知していたであろうソ連がキューバへ中距離ミサイルを持ち込んでいることが発覚したのは1962年10月。ICBMに対抗するためだったのだろう。

 アメリカの軍や情報機関の好戦派は即時攻撃をジョン・F・ケネディ大統領に要求したが、大統領は話し合いで解決してしまった。1963年後半に予定した先制核攻撃計画でもケネディ大統領は大きな障害。その障害が取り除かれたのは1963年11月22日のことだった。大統領がダラスで暗殺されたのだ。

 暗殺の直後、CIAはソ連やキューバが黒幕だとする偽情報を流したが、FBIがその事実を新大統領へ伝え、米ソ開戦には至らなかった。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、レムニッツァーは1955年から57年にかけて琉球民政長官を務めている。沖縄では1953年に布令109号「土地収用令」が公布/施行され、武装したアメリカ兵を動員した暴力的な土地接収が行われる。いわゆる「銃剣とブルドーザー」による接収だ。1955年の段階で沖縄本島の面積の約13%が軍用地になった。その後、現在に至るまで沖縄はアメリカ軍の基地に苦しめられている。

 沖縄の基地問題はアメリカの先制核攻撃計画と密接に結びついている。CIAは沖縄を中国や東南アジアに対する秘密工作の拠点として使ってきたが、それだけではないのだ。アメリカ軍が沖縄をはじめとする日本に基地を建設している目的を「防衛」だと考えるべきではない。

 そうした意味で、2006年当時は非常に危険な状況にあった。アメリカ支配層の機関誌的な存在であるフォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載されたキール・リーバーとダリル・プレスの論文​​によると、アメリカ軍の先制第1撃でロシアと中国の長距離核兵器を破壊できるようになる日は近いというのだ。つまりアメリカはロシアと中国との核戦争で一方的に勝てるとこの筆者は考えていた。おそらくアメリカ支配層の相当部分もそう考えていたのだろう。アメリカは2002年にABMから離脱している。

 この分析は2008年に崩れ去る。この年の8月、イスラエルやアメリカの支援を受けたジョージア軍が南オセチアを奇襲攻撃したのだが、ロシア軍の反撃で侵略軍は粉砕されてしまったのだ。つまり、アメリカやイスラエルの軍隊はロシア軍と同じような規模で衝突すると負けるということ。さらに、シリアでの戦争でロシア製兵器の性能は高いことが確認された。

 アメリカ軍は通常兵器での戦闘でロシア軍に勝てない。先制核攻撃で圧倒することも難しい。そこで、自分たちに従属しないと人類を死滅させると脅しているように見える。

 そしてアメリカ軍は2010年7月にポーランドとイージス・アショアの設置で合意、ルーマニアが続いた。日本も購入することになっているこのシステムが使用するランチャーは攻撃型の巡航ミサイルであるトマホークと同じで、ソフトウェアーを変更すれば攻撃用の兵器になるとされている。韓国へはTHAAD(終末高高度地域防衛)を強引に配備した。アメリカが先制核攻撃を放棄したなら、この軍事的な脅しが使えなくなってしまう。


 

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コメント
1. 2019年3月16日 19:01:47 : ICe8OGrnXw : ZHE1bnUuS0lNZUE=[135] 報告
棄てないよ 兵器商売 守るため
2. 2019年3月18日 23:40:09 : KyPgZPlu8Y : U0EzUDRXcC5YdzY=[73] 報告
アメリカの軍は対外侵略のために存在するが、ソ連の軍は国土防衛が主な任務であった。第二次世界大戦後、東西冷戦が始まったが、米英はソ連に戦いを仕掛けるチャンスを虎視眈々と狙っていた。

第二次世界大戦後から、米英はソ連及び東欧向けに強力な宣伝ラジオ放送を開始した。ソ連向けがラジオ・リバティで、東欧向けがラジオ・フリー・ヨーロッパであった。これの放送のため、送信施設を西欧に建設する必要があったが、ナチス・ドイツと親密な関係ゆえに戦後孤立していたスペインのフランコ政権に接近し、スペイン国内に強力な送信施設を建設した。

Historia de Radio Liberty 1/5
https://www.youtube.com/watch?v=TdNi_fGmXfU

アメリカはソ連を攻撃するため、超高度を飛行する偵察機を開発した。当初は第二次世界大戦中の四発爆撃機を偵察機に改造したものだったが、偵察専門機としてU-2を開発。1955年に初飛行させた。

U-2 (航空機)
https://ja.wikipedia.org/wiki/U-2_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

これらアメリカの挑発に対し、ソ連は1948年に空軍とは別に「防空軍」を発足させた。アメリカの偵察機がソ連領内に次々と飛んできたことから、専門の軍事組織を発足させたのである。当初は空軍と同じミグ19戦闘機を使用していたが、防空に適した迎撃機をスホーイ設計局に開発させた。これがSu-9である。

Su-9 (航空機)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Su-9_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

1960年、ソ連領内を飛行していたアメリカU-2偵察機の迎撃に向かったのは、Su-9であった。結果的にはソ連の防空ミサイルによって撃ち落されたが、東西冷戦の時代には一触即発寸前の事件は、表に出ていないものを含めると相当な数が発生していたと思う。

●U-2偵察機は同時期、中華民国台湾に駐留する米軍、CIAが中華民国空軍と共同で、中国大陸奥地への高高度偵察飛行を行っていた。速度が遅いので撃墜事件が起きると、今度はマッハ3で飛行できるYF-12Aを偵察機にしたSR-71を投入した。SR-71は莫大な燃料を消費する上にメンテナンスにも膨大な費用がかかるため、現在は退役している。しかし中露に対するスパイ飛行自体は、現在も続いていると思う。

3. 2019年3月20日 19:35:10 : OdVRR1CuPY : S0s2MVNOZWhsUzI=[45] 報告
今更だけどこのトピックで取り上げられている記事の正しいアドレスはこれ:
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201903160000/

>>2
そもそもUKUSAの軍隊は(新自由主義者及び多国籍大資本及び軍産複合体等の)ユダヤアングロサクソン系極悪一味傘下の愚連隊だもんな。

4. 2019年3月24日 21:33:13 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[379] 報告
(学び)シャドーガバメントとディープステートはどう違うの!?元CIAケヴィン・シップ氏から学ぶ
.
ch 国際政経
2019/03/24 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=2O3EwFpDcbE

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