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生活保護費の過酷な「召し上げ」が福島市で頻発するナゾ(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/242.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 2 月 22 日 18:24:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

生活保護費の過酷な「召し上げ」が福島市で頻発するナゾ
https://diamond.jp/articles/-/194829
2019.2.22 みわよしこ:フリーランス・ライター ダイヤモンド・オンライン


福島市では近年、「不適切では」と疑念される生活保護の運用が相次いでいる。東日本大震災以降、福島の生活保護を巡るトレンドが変わるなかで、どんな対応が必要か(写真はイメージです) Photo:PIXTA


「わざとではないのに……」
収入認定で苦しい生活を強いられる


 福島市では近年、「不適切では」と疑念される生活保護の運用が相次いでいる。特に深刻なのは、生活保護費の収入認定(召し上げ)に関するものだ。「収入認定」を一言で説明すると、保護費を受け取りすぎないための精算である。

 生活保護で暮らすということは、言い方を変えれば、国が定めた「健康で文化的な最低限度」を上回る生活はできないということだ。現在の生活保護費で「健康で文化的」な生活が可能かどうかはさておき、保護費以外の収入がある場合は収入認定されるため、1ヵ月の生活費は増えない。老齢基礎年金が月あたり3万円ある低年金高齢者の場合、保護費は3万円差し引かれる。なお賃金の場合は、「働き損」にならないように、若干は手元に残ることとなっている。

 いわゆる「不正受給」の場合は、より厳しいルールが適用される。10万円を受け取りすぎていた場合、最大で1.4倍の14万を返還することになる。その際は「不正」に対するペナルティとはいえ、生活が「最低限度」を下回ることになる。

 近年の福島市では、不正ではないにもかかわらず、あるいは本人の不正ではないにもかかわらず、過酷な収入認定が行われて「最低限度」を下回る生活を強いられる事例、また収入認定すべきではないものを収入認定した事例が、複数確認されている。

 本連載では数回にわたって、2014年に努力によって給付型奨学金を獲得した女子高校生が、その奨学金を収入認定された事例と彼女のその後について紹介してきた。このような事例は、氷山のほんの一角だったようだ。

 2018年、法律家・研究者・支援者などのグループが、福島市と周辺の生活保護の運用について調査し、数多くの問題事例を把握した。数の上で目立つのは、収入認定に関するものだ。より深刻なのは、受け取り過ぎた保護費の精算の実態だ。

生活費の45%を召し上げて
「最低限度の生活」と言えるか


 保護費の天引き精算は、不正受給の場合でも本人の同意が必要だ。さらに天引きする金額にも、本人の生存や健康を損なわない配慮が求められる。厚労省が定める目安では、単身者で月々5000円が上限となっている。

 福島市では、兄弟が亡くなり、預金を相続した70代の高齢者が、不正受給とされた事例がある。相続した資産は福祉事務所に申告する必要があるが、その高齢者は申告していなかった。自分のために使ったのではなく、葬儀費などとしてその兄弟のために使ってしまったからである。

 本人が「兄弟のお金」と思っていても、相続した以上は本人の資産だ。福島市の立場からすると、「資産を得たことを申告せず、勝手に使った」ということになる。2018年秋までの厚労省ルールでは、この種の申告漏れは、意図や悪意の有無と無関係に不正受給扱いすることとなっていた。法的・制度的には、福島市への「ツッコミどころ」はない。問題は金額だ。

 その高齢者は、月々3万円を天引きで返還することとなった。約6万7000円の生活費から3万円を差し引かれ、1ヵ月あたりの生活費は3万7000円。生活費の45%が天引きされていることになる。

 もともと高齢者の保護費では、引き下げが最も進んでいる。2004年に比べると現在は25%程度の引き下げが行われており、その生活は、もはや「最低限度」ですらなくなっている。そこからさらに、3万円の天引きだ。本人は本当に理解できるように説明され、納得して同意したのだろうか。

 収入を申告していなかった子どもの責任を、現在は同居していない親が問われている事例もある。子どもが収入を得て、自分の口座に振り込みを受けており、そのことを福祉事務所には申告していなかった。

 世帯主の親は全く知らなかったのだが、福島市の調査で判明し、月あたり2万円を天引きで返還することとなった。その後、親は単身になり月々の保護費が減ったため、返還額も減らされている。しかし現在も、厚労省が目安とする「月5000円」を上回る金額だ。そもそも、親に返還させることは妥当なのだろうか。

 この他にも、福島市が親族の援助を強く求めた事例、医療費の給付範囲が不当に狭められている事例、本人が親族に「死ねば良かったのに」と言われている場面で同席していた福島市職員が同意した事例、酷暑の夏にエアコンを設置させないように心を折る目的と見られる言動、病気で後遺症があって働けないのに就労指導、もちろん申請時の「水際作戦」など――。明らかにされたものだけでも、驚く事例が目立つのだ。

 しばしば厚労省方針の“真逆”を行く福島市には、どんな背景があるのだろうか。

「3.11」で何が変わったのか
数値とグラフで検証する


 まず、歴史的背景から見てみよう。福島市のように、「城下町」と「農業」の2つがある地域で、封建的な風土が薄いことは考えづらい。そうだとすると、封建的な地域の自治体は「お上」になりがちだ。そこに生活保護への偏見が重なると、生活保護差別を当然とする雰囲気が、地域に根付きやすい。

 同様の背景があっても、変わる自治体はある。2017年、「保護なめんな」ジャンパーで物議を醸した小田原市は、直後、法律家や支援者たちの対話の申し入れに応じ、反省し、全庁的改革に取り組み、生活保護行政を大きく変貌させた。

 2017年以来、福島市には再三にわたり、同様の対話の申し入れが行われた。しかし、福島市は応じなかった。この背景は、何なのだろうか。「抑えが効かない」状態が発生した可能性、あるいは悪化した可能性だ。

 行政に対する「抑え」となる「人権擁護パワー」は、2011年の東日本大震災以降、減少している可能性がある。福島県内の弁護士数は、2011年以降わずかに増加している。同時期、「法テラス」の相談件数は2011年を境に2010年の7倍に増加し、現在も5倍程度で推移している。福島原発事故に対する賠償の打ち切りで、今後再び増加するかもしれない。相対的な弁護士不足が発生して継続しているということは、「人権擁護パワー」の不足があるということだ。行政への「抑え」は、効きにくくなるだろう。



 では、東日本大震災以前の福島市の生活保護行政は、どうだったのだろうか。当事者は「良くはなかった」と語る。たとえば震災直後の避難所で、差し入れのおにぎりを温めて食べようとしていたとき、福島市職員が「生活保護の人には冷たいまま渡すように」と指示したという。しかし、「もともと、厚労省方針にも逆行する保護費の苛酷な召し上げが多かった」という事実は、少なくとも確認されていない。

 生活保護行政の「情けなさ」の程度を直接示す指標は、申請時と打ち切り時を除くと、ほぼ存在しない。しかし、生活保護に関する審査請求が、ヒントになるかもしれない。自治体の決定が不当と感じられる場合、県や厚労省に対して審査請求を行うことができる。審査請求で決定が覆れば、不当であったことが公的に認められる。

 生活保護に関する審査請求で、決定が覆った事例のデータベースがある。これによれば、福島県は2010年以前も、日本全体に比べて件数が少ない。2011年以後は、さらに比率が減少している。



弁護士のニーズは2010年
と比べて5〜7倍へと急増


 このデータベースは、社会福祉学者の吉永純氏(花園大学教授)が作成した。多数の審査請求事例から記述ミスによるものなどを除外し、内容に意味のあるものだけが集められている。件数は、「生活保護に関して権利が確認された審査請求のうち最少の数」と見ることができる。

 いずれにしても件数が少ないため、これだけで何かを結論付けることは難しい。しかしながら、そもそもの弁護士不足が審査請求の少なさにつながっていた可能性と、2011年以後に状況が悪化した可能性は考えられる。審査請求で納得できる結果を得るためには、法律家などの協力が必要不可欠だからだ。

 視点を変えて、弁護士に注目してみよう。2010年の弁護士1人あたりの住民数・民事事件数をグラフ化すると、福島県はいずれも「全国最多」に近い。もともと「人権擁護パワー」は不足気味だったのだ。



 そして2011年を境に、弁護士に対するニーズは2010年の7倍に増加し、その後も5〜7倍で推移している。もともと不足気味だった「人権擁護パワー」が、東日本大震災でさらに不足し、行政への「抑え」の効かない状態が継続している可能性は大いに考えられる。

未曾有の災害の「未曾有の影響」は
これからが本番かもしれない


 東日本大震災は、地震・津波・原子力災害の組み合わせとなったが、被災状況は地域ごとに全く異なる。地震・津波・原子力災害の全てに襲われた地域があれば、「地震だけ」という地域もある。さらに被災の内容によっては、少なくとも数年間の生活が補償や賠償で成り立った。災害と生活保護へのニーズの関係が明瞭に見える地域は多くない。

 福島市にも、津波や原子力災害による直接の被災はなかった。それでも生活保護に目を凝らすと、東日本大震災の影響が浮かび上がる。

 昨夜、北海道を再び震度6の地震が襲った。災害が「貧」や「困」をもたらし、生活保護へのニーズを高めることは間違いない。だから、8回目の「3.11」を前に思い起こしたい。災害による「貧」と「困」の苦しみは、5年や10年で消え去るわけではないということを。

【参考】
生活保護裁決データベース(http://seihodb.jp/)(吉永純氏〈花園大学教授〉作成)

【お断り】
本記事内のグラフおよび表は、筆者が2019年2月、学会発表で使用した資料からの引用です。

(フリーランス・ライター みわよしこ)


















 

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コメント
1. 赤かぶ[4964] kNSCqYLU 2019年2月22日 18:25:28 : hCnB9egAHg : 0[632] 報告


2. 赤かぶ[4965] kNSCqYLU 2019年2月22日 18:26:13 : hCnB9egAHg : 0[633] 報告


3. 赤かぶ[4966] kNSCqYLU 2019年2月22日 18:26:56 : hCnB9egAHg : 0[634] 報告


4. 2019年2月22日 21:45:48 : FTVWLPwUQk : Ym5UZTRrQ2RuMC4=[4] 報告
こんな自治体だからこそ原発に頼る地域になってしまったのか。
5. 2019年2月23日 09:20:12 : z0SQdjEyNM : WUxPTXhZaFdKYWM=[1] 報告
謎でもなんでもない、余裕がなくなってきたのだ。
衣食足りて礼節を知る
衣食に事欠けばなりふり構わなくなってこざるを得ない。

税金をある所から取らず、無い所から剥がすので
無い所は益々税金を取れない状態に落ち込んでいる
乞食の群れから税収を上げようとするような愚を政府はやろうとしているのだ。

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