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老いやすい日本企業 「稼ぐ力」は十代前半がピークか インバウンド需要の主役は中国「草食系」ニューリテールは中国人消費者をどう変えたか
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/273.html
投稿者 鰤 日時 2019 年 10 月 02 日 19:37:20: CYdJ4nBd/ys76 6dw
 

 
BizGateリポート/経営

老いやすい日本企業 「稼ぐ力」は十代前半がピークか
清水洋・早稲田大商学学術院教授に聞く(上)
2019/9/4

 「失われた20年」の後に来るのは「老いやすい」企業社会か――。日本企業の「稼ぐ力」が早い段階でピークを迎え、加速度的に劣化していくことが指摘されている。少子高齢化や老朽化が進む生産設備ではなく、決定的な要因は企業のイノベーション不足と、イノベーションを生み出すヒトやカネの流動性の欠如だという。「野生化するイノベーション」(新潮選書)を著した清水洋・早稲田大商学学術院教授に聞いた。

 ■日本企業30歳の硬直性、100歳の米企業と同じ

 ――日本の企業は米国企業に比べ「稼ぐ力」が早く衰えることを新著で分析していますね。

 「営業利益ベースの総資産利益率(ROA)で日米のいわゆる大企業(東京証券取引所の1部・2部上場企業とニューヨーク証券取引所上場企業)を比較すると、企業の年齢と本業での稼ぐ力の間に大きな違いが生じています。米国企業は設立から40年を過ぎた『中年期』でも10~12%のROAを維持しています。日本企業は十代前半で約11%のピークを迎え、加齢とともにどんどん力を落としていきます。五十歳代には4%の維持も難しくなります」

 「もちろん米企業も老います。1歳加齢するとROAは0.03~0.08下がります。対して日本企業は0.07~0.09です。もともと日本企業の方がROAの水準が低いために、加齢のインパクトが大きいのです。しかも、じわじわ差が広がっていきます」

 ――日米の差はどこから生じているのでしょうか。

 「ROAを営業利益率(収益性)と総資本回転率(効率性)で細かく分析すると、加齢と共に日本企業の収益性は衰えていくのに対して、米国企業ではそのようなことは見られません。効率性で見てみると、米国企業は加齢と共に低下していくのに対して、日本企業にはそのような動きは見られませんでした」

 「さらに研究開発のポートフォリオから新しい技術を生み出す領域の硬直性を調べました。この結果は驚くべきもので、30歳の日本企業と100歳の米企業が、ほぼ同じだったのです。予想を上回る日本の柔軟性の無さでした」 ■「失われた20年」の貸し渋りで生じたイノベーション不足

 ――組織が硬直していると、経済成長の重要な源泉のひとつであるイノベーションも生じにくくなりますね。


清水洋・早稲田大商学学術院教授は「日本の企業は効率性は向上するが収益性が劣化していく」と説く
 「イノベーションは、カリスマ経営者や天才研究者による偶然の産物ではなく、持続して生み出される条件や性質が、約100年の研究から、ある程度まで明らかになってきています。欠かせない条件がヒト・モノ・カネの高い流動性なのです」

 「日本企業はこれまで安定的な株主の存在で、収益性が低くとも合併や買収のプレッシャーから比較的自由だったのでしょう。同じ領域で長期間ビジネスを展開すれば学習が進んで業界にも精通し、より企業経営は効率的になるでしょう。しかしいつまでも高い収益性を維持できるマーケットはなかなかありません」

 「米企業は株主からの圧力が高く、収益性を高くしておかなければなりません。また、経営資源の流動性が高く、イノベーションが閉じ込められずに、新分野に挑戦する『脱成熟』が次々と生まれてきました」

 ――ただ日本企業はイノベーションに熱心に取り組んでいます。経営目標に「イノベーション推進」を掲げたり、イノベーション部長、イノベーションオフィサーといった役職を設けたりしています。


 「イノベーションは経済的な価値を生み出す新しいモノゴトを意味します。課題解決の結果であって、イノベーションを起こすのが目標になると本末転倒ぎみです。社内で『イノベーションっぽいこと』探しが始まりかねません。そうなったら組織としてはそうとうまずい状況でしょう」

 「『失われた20年』の影響は、現在の日本のイノベーション不足に表れています。2000年代初めの金融機関による貸し渋り・追い貸しはITやバイオ、人工知能(AI)といった不確実性は高いものの今後の成長と高い収益性が見込まれる領域にうまく流れなくなり成長が抑えられてしまいました」

 「生産性の低い企業などに経営資源が配分されたのです。日本が成長を取り戻すためには、イノベーションを活性化させる必要があります。投資を呼び込めるような、新しいチャレンジ自体を増やすことです」

 ■「イノベーションのジレンマ」が日本で人気がある理由

 ――一方で、もともと日本人にはイノベーションに不向きだという声もあります。

 「米ソフトウエア会社が、米英独仏および日本で各国1000人の成人に行った聞き取り調査で、『自分は創造的である』と答えた日本人は2016年で13%と五カ国中最低でした。平均は約40%でした。しかし『どこの国が最も創造的か』という問いでは、34%が日本と答えて五カ国最高でした。自己評価が低い反面、世界からは認められています。実は創造性に関する国際比較で、日本人が低いという実証的データは示されていません」

 ――日本人の集団主義的な生き方が、人々の生活までを変えるラディカルなイノベーションを遠ざけているという指摘もあります。


「野生化するイノベーション」(新潮新書)はイノベーションを巡る誤解や俗説を指摘する
 「同じ印象を持つビジネスパーソンは少なくないでしょう。ラディカルなイノベーションに対する障壁になり得ます。しかし明治期の日本では、より良い就業機会を求めて次々と職場を変えるジョブ・ホッピングも多かったのです」

 「第1次・第2次大戦の戦間期に始まった長期雇用と年功序列の組み合わせは、日本人の特質でなく、日本企業で働く人々が直面する制度が原因です」

 「米ハーバード・ビジネススクールのクリステンセン教授が唱えた『イノベーションのジレンマ』は、欧米よりも日本で突出した人気があります。リーダー企業が新しいイノベーションによって競争力を大きく低下させるというイノベーションのジレンマは、日本の大企業にとって大きな問題だからです」

 「自社のビジネスの根幹を揺るがすような新しい技術が登場してきたケースでも、日本ではビジネスの整理に伴って簡単に人員削減できません。だからこそ、用意周到に準備してジレンマ自体を回避しようとします」

 「米国のように労働市場や金融市場が流動的であれば、企業にとってはビジネスの組み換えも比較的用意になります。不採算の事業は早く切り離し、高い収益性が見込まれるビジネスを外部から経営資源を調達し、素早く構築すれば良いのです。個人にとっては、自分の能力に合った就業機会が見いだしやすいということにもつながります。米国ではイノベーションのジレンマは日本に比べそれほど深刻ではないのです」

 ――日本企業にとって必要なのは、何よりもヒト・カネ・モノの流動性を高めることでしょうか。

 「流動性が高まればビジネスチャンスの追究も進み、社会全体でも適材適所が進みそうにも思えます。しかし簡単ではありません。イノベーションのコストや格差などに対応していく必要が出てきます」

(聞き手は松本治人)

https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO4933454003092019000000?

インバウンド需要の主役は中国「草食系」
2019/9/19

 日本への中国人観光客が、7・8月に連続して月間100万人を超えた。2019年は年間で1000万人目前にまで達しそうだ。韓国からの訪日客数の減少とは裏腹に、中国プチ富裕層の日本人気は根強く、現段階では米中貿易摩擦などの影響を感じさせない。その中心は若い20〜30代層で、とりわけ「仏系」(=ぶつけい、日本の草食系と似た意味)と呼ばれる中国若者層がインバウンド需要をけん引しているという。上海と東京に拠点を置き、観光情報を発信している袁静・行楽ジャパン社長に聞いた。

■中国人訪日客、年1000万人時代へ

 ――2019年上半期(1〜6月)の中国からの訪日客は453万人でした。これまでの定番だった2月の「春節」、10月の「国慶節」以外のシーズンにも訪日するケースが増えています。

 「観光庁の『訪日外国人消費動向調査2018』では、中国人の1人当たり旅行支出は約22.4万円(平均15.3万円)でオーストラリア、スペインに次いで3位でした。遠方からの観光客は滞在日数が長くなり、宿泊費の占める割合が高くなります。買い物にあてた金額だけでみると、中国人は11.2万円と突出しています(2位はベトナム人の6.3万円)」

 ――米中貿易摩擦の影響や中国経済の減速予測をどうみていますか。

 「米中間の摩擦は全く先行き不透明で、予断を許しません。しかし直近をみると日本企業への追い風となりそうです。基本的に欧米志向だった中国のリッチ層の目が日本に向いているからです。富裕層からは『景気が不透明なのでポルシェを諦めてレクサスで辛抱しておくか』などといった声が聞かれます。中国の自動車販売台数は7月まで13カ月連続で減少しているのにトヨタの販売台数は17カ月連続で前年同月を上回っています」

 「今後は医療ツーリズムや長短期の留学などで、米国に代わって日本の需要が増えてくると読んでいます。ただ中国リッチ層はパイとしては人数が少ない。日本のインバウンド需要をけん引するのは約3.5億人の中国・中間層のうちの上位1億人のプチ富裕層でしょう。例えば年収が20代で1000万円を超え、何度も日本へ個人旅行できる人々です」

■新しい「聖地」は秋葉原駅ホームのミルクスタンド

 ――週末の東京・銀座には若い中国人観光客の姿が絶えませんね。


中国の20代訪日客に注目する袁静・行楽ジャパン社長
 「日本の法務省のデータでは中国人観光客は20歳未満が12.3%で20代が25.7%。さらに30代が29.2%と若い層で過半数を大きく上回っています。特に1980年代、90年代に生まれた20〜30歳代は中国国内でも高額消費のけん引役です。奢侈(しゃし)品を購買する層の割合は、18〜24歳が36%、25〜30歳が32%、31〜35歳の層が13%というデータもあります。これら若いプチ富裕層が、何度も日本を訪れていると分析しています」

 ――中国の文化大革命を知らずに、「改革・開放」以降の高度経済成長期に育った世代ですね。

 「1979年に一人っ子政策が始まっており、若いプチ富裕層は不動産バブルや株バブルの恩恵を受けた親元に同居しているケースが多いのです。実家に生活費を入れる習慣はなく、中国には相続税も贈与税も現在はありません。一人っ子同士で結婚すれば、自由に使えるお金はさらに増えます。裕福な家庭に育ち、自らも起業する『富二代』も増えています」


秋葉原のミルクスタンドでは、牛乳を飲む4人の中国人の若者グループも
 「滞在日数は4〜6日のケースが多く、さっと来てさっと楽しみ買い物をして帰るパターンが目立ちます。ある30歳代半ばのOLは毎月訪日し、日本酒の利き酒師の資格を取得しました。子供が幼いとあまり遠くに行けないため、家族旅行で年に3〜4回訪れるケースも少なくありません」

 「若いプチ富裕層は、日本人が気付かないヒット商品を発見したりしています。中国人観光客の新しい『聖地』に、JR秋葉原駅の5番ホームにあるミルクスタンドがあります。健康志向の強い若者層の間では、現在ちょっとした牛乳ブームが起きています。しかし中国国内では種類も乏しく、以前の粉ミルク混入問題もあって手を出しにくい。日本の牛乳は種類も多く、濃厚でおいしく安心というわけです」

■「仏系」は恋愛に消極的でガツガツせず

 ――20代の若者層は、上の世代とは違うニーズがあるでしょうね。

 「モバイル決済、スマホ注文のデリバリー、タクシー配車アプリなどを、中国の大都市に普及させたのは1990年代以降に生まれた20代の層です。物心ついた時にはネットが整備されており、日常生活でスマホが手放せないデジタルネーティブの世代です」

 「ガツガツしていないので『仏系』と呼ばれます。恋愛に消極的で、他人と争ってまでの上昇志向はありません。他方、消費マインドは旺盛でローンにも抵抗がありませんが、モノであふれ返った世界で育っているから、誰でも知っているメジャーなブランドの価値は低いのです」

■アリババ創業者・マー氏の「働き方」論はネットで炎上

 「ひとつ上の世代の30代にとって、アニメやドラマといえば日本を連想するくらい『スラムダンク』『ワンピース』『東京ラブストーリー』などは特別な存在です。しかし20代にとって、日本文化はネットを通して世界中のコンテンツが入ってくるワンノブゼムにすぎません」

 「その代わり良いと認めたら思い入れは深い。京都アニメーションの放火事件にはネット上で『全人類の損失』といった悲鳴が上がり、直後からSNS(交流サイト)では、どうやって支援金を送るかという話題で持ちきりでした。中国では多額な海外送金は当局にチェックされます。結局、京アニのネットショップで買う形にする(商品は受け取らない)か、米ファンドの募金に寄付するのがベストという結論になっています」

 ――就職や仕事に対する考え方も上の世代とは違うようですね。

 「この春に『996』論争が起こりました。朝9時から夜9時まで週6日働くのは中国版ブラック企業というわけです。日本でドラマ『わたし、定時で帰ります。』が放送されていて、ネット上では働きバチの日本でさえ定時に帰宅できる時代なのに……と嘆く書き込みもあらわれました」


新たな中国人消費者層を分析した「中国『草食セレブ』はなぜ日本が好きか」(日本経済新聞出版社)
 「これに反論したのが、アリババ創業者のジャック・マー氏です。『個人的に996で働くことは幸せだと考えている。多くの人が996で働きたいと願ってもそのチャンスがないのだ。若いときに働かなくていつ働くのか』というものです。マー氏自身が、休み無く1日12時間仕事して成功した典型例です。ただ『8時間だけ気持ち良く働きたいなんて若者はうちの会社に必要ない』とまで踏み込んで、ネットで大炎上しました」

 ――仏系の若者層を日本に引き付けるポイントはどこでしょうか。

 「ポイントはモノ消費からコト消費への転換です。仏系世代は知識に対してお金を払う世代なのです。英語アプリなど学習アプリのメーンユーザーで、書籍購入費が最も多いのも20代です。ただの海外旅行でなく文化の香りがする『文旅』(=文化旅行)がキーワードになります。日本の場合、古い独特の文化と現代アートが共存している点を強みとして生かせます」

 「すでに瀬戸内国際芸術祭が、仏系若者の間で人気を呼んでいます。欧米ブランドを購入するより安藤忠雄氏や草間弥生氏の作品を見る方が格好いい旅行になります。アートの力で島全体を包もうとする直島のプロジェクトは中国ではまだ試みられておらず新鮮に映るのです」

 「次の文旅の候補地のひとつとして、有力なのは九州です。観光列車を初めとする魅力的な交通網がコンパクトに整備されているエリアは貴重です。古代からの歴史的な文物も多い。現在は上海からを除けば九州各県への直行便が少ないことがネックですが、北京の最新空港である『北京大興国際空港』で整備されれば人気を集めるでしょう」

(聞き手は松本治人)
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO4992832018092019000000?


ニューリテールは中国人消費者をどう変えたか
2019/9/25

ネットとリアルを融合したスーパー「フーマー」はニューリテールを代表する小売店
 中国人消費者の購買スタイルが変化している。中国国内で進んでいるニューリテールと呼ばれる小売革命が背景にある。リアルの体験とネットの利便性を融合させた、いいとこどりの購買スタイルだ。しかし、そうした新たな消費に対応している日本企業は多くはない。こうした変化にどう対応すればよいのか?中国人消費者の動向に詳しい中国市場戦略研究所の徐向東代表に聞いた。

ネットとリアルを融合

――中国市場で進んでいるニューリテールとはなんですか?

 「インターネットを基盤にビッグデータなどを活用し、商品の生産、流通、販売の各プロセスでイノベーションをおこし、オンライン、オフラインと物流の融合を進めることで体験をベースにした新しい消費のスタイルを実現することです。例えば、店頭で衣服を試着してその場でネットを通じ購入、夜に自宅で受け取るといった買い物のイメージです。アリババを創業したジャック・マー氏が提唱しました。代表的な店舗の1つがアリババグループが展開するスーパーのフーマーです。フーマーではスマートフォンのアプリを使って快適に買い物ができます。商品には鮮魚を含めバーコードがついています。商品を実際に手に取りバーコードをスキャンすれば産地など商品情報がわかります。商品はアプリの『買い物カゴ』に入れてレジでキャッシュレス決済をすれば自宅に届けてもらえます。店舗内で手ぶらで買い物ができるわけです」

 「中国の消費市場の変遷をとたどると、ニューリテールの登場は必然だったことがわかります。1990年代半ばに外資のカルフールが進出、快適な環境のなかで、大量の商品を見比べて買い物をするというスタイルは、多くの中国人消費者を魅了しました。カルフールの進出をきっかけに、スーパーや家電量販店で海外の良いものを買うというスタイルが定着しました。ただ、一方でそうした小売店は商品価格が高いという不満がありました。そうした不満を解消したのが、アリババなどのネット通販でした。価格が安いうえ商品を届けてくれる利便性で一気に普及し、リアルの店舗を脅かすまでに成長しています。しかし、ネット通販の普及にともない、やはり、商品は実際に手に取って選びたいという従来のニーズが顕在化してきました。そこで店頭での体験とネット通販を融合させたスタイルがでてきたのです。カルフールがニューリテール戦略の一環としてアリババに買収されたのは象徴的な出来事だといえます」

――中国でニューリテールが普及した背景は?

 「ネット通販の拡大で中国に宅配の仕組みが普及したことが大きく寄与しています。高速道路などインフラが整備されたうえ、トラック版ウーバーのような仕組みが登場したことで、多くの運送事業者を確保し、迅速に商品を運べるようになりました。キャッシュレス決済で決済が容易になったこともニューリテールの拡大を支えています」

買い物のしやすさ追求


徐向東氏(じょ・こうとう) 北京外国語大学講師を経て文部省奨学金で来日し博士号取得。日本で大学講師などを経て、中国市場戦略研究所を設立。訪日中国人客を含む中国人消費者の動向に詳しく、マーケティング戦略など日本企業の中国事業を支援している。
――ニューリテールは中国人の消費をどう変えていますか?

 「買い物がしやすくなったことで消費を後押ししています。所得など消費を左右する要因はいろいろとありますが、大事なのは買い物がしやすいかどうかです。欲しいと思ったときにすぐに買える、店頭で見て気に入ればすぐに購入し自宅に届けてもらえる、といった仕組みはとても便利で、一度慣れてしまうと店頭で精算のために列に並ぶことがいやになってしまいます。中国人消費者はスマホで注文しすぐに自宅に届けてもらうという買い物スタイルにすっかり慣れてしまっています。日本のように自宅の近くに多くの小売店があり、いつでもすぐに買い物できるいう環境にあるわけではないことも背景にはありますが、ここ数年で消費者の買い物スタイルや意識は大きく変わりました」

――外資系でこうした中国人の消費行動の変化に対応している企業はありますか?

 「ユニクロです。店舗とオンラインを融合させたニューリテールを確立しています。中国全土に展開した多くの店舗がEC(電子商取引)の倉庫としての役割を担い、注文が入ると店舗在庫から発送しています。SNSによるマーケティングも進めています。中国ではネットの口コミが購買を左右しており、新商品などの情報をウィーチャット(WeChat)やウェイボー(Weibo)などのSNSで発信しています。こうした戦略をとれる外資系企業はほかにありません」

――メーカーはどう対応すればよいですか?

 「ニューリテールの進展で商品のライフサイクルがさらに短くなっています。商品の人気はネットの口コミなどのトレンドで決まっており、従来の商品開発プロセスは通用しない局面も増えてくるでしょう。市場調査して設計・生産して市場に投入するのは1年後というようなプロセスでは遅すぎます」

――日本企業はニューリテール時代の中国人消費者にどう向き合えばよいですか?

 「ニューリテールは中国人消費者を理解し、中国市場を攻略するためのチャンスになります。ネットを通じて中国人消費者の動向がよくわかるからです。SNSには中国人消費者の生の声があふれています。例えばいま、寮生活をする女子大生に消臭剤が売れています。理由を探ると、共同トイレを利用した後、次に利用する人のために使っているのです。こうしたことがわかれば、どうアプローチすべきか戦略が立てられます。さらにKOL(キー・オピニオン・リーダー)と呼ばれるインフルエンサーなどとのやりとりを見ていれば、最新の人気商品や人気の理由がわかります」

 「消費市場としてみれば中国は世界の最先端にいます。この動きはいずれ日本にも波及していく可能性があることを念頭に中国人消費者の変化をみていくことが重要です」

(聞き手は町田猛)
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO5004649020092019000000/?  

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コメント
1. 2019年10月02日 19:47:36 : OO6Zlan35k : L3FGSWVCZWxFS3c=[181] 報告

>日本企業の「稼ぐ力」が早い段階でピークを迎え、加速度的に劣化
>日本企業30歳の硬直性、100歳の米企業と同じ
>もちろん米企業も老います。1歳加齢するとROAは0.03~0.08下がります。対して日本企業は0.07~0.09です。もともと日本企業の方がROAの水準が低いために、加齢のインパクトが大きいのです。しかも、じわじわ差が広がっていきます
>加齢と共に日本企業の収益性は衰えていくのに対して、米国企業ではそのようなことは見られません。効率性で見てみると、米国企業は加齢と共に低下していくのに対して、日本企業にはそのような動きは見られません
>日本企業にとって必要なのは、何よりもヒト・カネ・モノの流動性を高めること

一番大きいのは、労働規制による大企業での解雇の困難さ

高い労働コストを恐れた結果としての雇用への慎重姿勢だろう

さらに経営者や従業員の高齢化による人件費の圧迫の持続的な増大

そしてM&Aなどが起こりにくく、企業統治が内部労働者に独占されることによる非効率性の拡大


既に指摘されてきたことばかりだが、それが実証結果としてでてきたことには価値はある

とは言え、現実には政治的な理由で改革は進まないだろう


2. 2019年10月02日 20:28:34 : cbaI4Tc28E : WXlyNGtuZkZZMXM=[10] 報告
ブーム去り 一気に老ける 花形も
3. 2019年10月02日 20:32:40 : OO6Zlan35k : L3FGSWVCZWxFS3c=[184] 報告

ちゃんと読めば明らかなように

日本企業の高速劣化は、別にブームのせいではなく

構造的要因ということだ

4. 2019年10月02日 20:36:30 : OO6Zlan35k : L3FGSWVCZWxFS3c=[185] 報告

そして構造的な要因を変えて行くのは容易いことではない

と言うか、現状の日本では、ほぼ絶望的だから、自分自身は特別な努力もせずに

政治や企業に、生活水準の上昇を期待をしても無意味で

愚かであるということだ

https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO4938716004092019000000?
イノベーションはどこまで「管理」できるか
清水洋・早稲田大商学学術院教授に聞く(下)
2019/9/5

 ビジネスの最前線で「イノベーション」という言葉を聞かない日はないだろう。1100社を超える日本の上場企業が、決算報告書の中でイノベーションを取り上げている。その数は10年前の4倍以上に増えた。しかし肝心のイノベーション創出に、なお試行錯誤のケースは少なくない。どう具体的に促進していくのが、最新の経営学の成果を清水洋・早稲田大商学学術院教授に聞いた。

■自由に移動・群生するイノベーションの経験パターン

 ――経済学のシュンペーター教授が1911年にイノベーションの重要性を指摘してから100年以上たちました。英国における産業革命以降の研究では、イノベーションには経験的なパターンがみられるのですね。

 「イノベーションが継続的に生まれるには(1)イノベーターが報いられる、(2)権威主義からの脱却、(3)低い資本コスト――の3条件が必要です」

 「イノベーションには、あたかも野生動物のようにさまざまな習性があります。1度軌道に乗り始めると加速度的に進んでいきます。従来の市場の需給関係を壊して不均衡を創出したイノベーションが、次のイノベーションを呼び、新知識への投資は後続の研究開発にとって重要なインプットになります。新しいビジネスチャンスを求めて国境を越え自由に移動し、群生するイノベーションの性質もあります」

 ――人々の生活様式を変えるような画期的なイノベーションは自然に波及していくものなのですか。

 「大きな経済的価値を生み出すラディカル(急進的)なイノベーションは、それが生まれた時点では、粗削り過ぎてほとんど使いものになりません。人工知能(AI)のアイデアは1950年代から議論されていました。自動運転技術の原点は78年です。改良を重ねていくことで実用化につながるのです。経営学の研究ではプロセスを改善していく累積的なイノベーションの重要性が何度も認識されています」

 「米ハーバード大とコーネル大の研究者は、既存企業の強みを破壊するようなイノベーションは新規参入者が開発していた一方で、累積的なイノベーションは既存企業からもたらされていたことを明らかにしています。日本の場合、累積的なイノベーションには優れているものの、急進的なものは少ないと指摘される理由のひとつは、米国に比べての新規参入の少なさにあります」

■20世紀の「中央研究所」ブームが示した理想と現実

 ――では企業はどのようなスタンスでイノベーションを管理すべきなのでしょうか。


インド商科大学院における国際会議でイノベーションと流動性について講演する清水教授(7月4日、インド南部・ハイデラバードで)

 「19世紀後半から、米企業は研究開発機能を相次ぎ組織化しました。イノベーションのタネを企業内部で管理しようとしたのです。日本でも1961年のソニーを皮切りに、中央研究所ブームが起きました。当初は世界を大きく変革するようなアイデアが期待されました」

 「素晴らしい成果も生み出されましたが、トータルでみるとあまり思ったような成果が出てはきませんでした。自社のビジネスに寄り添ったり、取引先に配慮したものが多かったのです。そのため、中央研究所を縮小、閉鎖するケースが相次ぎました。これは日本に限ったことではありません。世界的な傾向です」

 「イノベーションは未経験のことを進めるため不確実性が付きものですが、研究プロジェクトの管理計画には障害となります。米ジョージア工科大とわれわれの共同研究では、セレンディピティー(予想外の発見)に対して研究とマネジメントの分業が明確になされていると、偶然の発見の深掘りがされにくいことを確認できました」

 ――ベテランの研究開発者らによると、プロジェクトを進めるうちに「偶然の発見」はしばしばある、しかも重要だと言います。ただ目の前に大きなイノベーションのタネがあっても、その重要性をマネジャーに説明し納得してもらうことは、なかなかスムーズにはいかないそうです。

 「組織的に管理すると、イノベーションが野生性を失います。今日では本来の性質を発揮する環境をできるだけ保全して、イノベーションのタネを取り入れる、いわばイノベーションの飼育から放牧へと企業の姿勢はシフトしてきています」

 ――放牧型の対応のひとつが「オープンイノベーション」ですね。

 「米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、今まで繋がりのない外部企業の技術を積極的に取り入れようとしています。大切なのはよい製品となるかどうかで、どのメーカーの技術かは顧客に関係ないという姿勢です。スポーツウェアの米アンダーアーマーは毎年イノベーションコンベンションと呼ぶコンペを催しています」

■東洋紡が脱繊維で進めた「日本型の自己変革モデル」

 ――イノベーションの「コスト」も課題になっています。イノベーションが社会的格差を助長していないか、急進的なイノベーションで新技術に代替された弱者への対応――などです。

 「東洋紡の自己変革は、ひとつのヒントになるかもしれません。脱繊維の構造改革を進めると同時に、主力工場の生産能力縮小・閉鎖も同時に行いました。かつて3万人以上の従業員は連結ベースで1万人にまで削減しました」

 「東洋紡は単に従業員の数を減らしたのではなく、従業員の雇用確保や地域住民の理解を醸成しながら行ったのです。そのため主力工場のひとつを閉鎖した現地の長野県大町市では、商店街に『ありがとう東洋紡』とステッカーが並んだといいます」

 「東洋紡は収益性の高い企業へと生まれ変わりました。企業変革の日本型モデルのようなケースですが、一通りの事業転換を終えるまでに20年以上費やしました。その間に、海外のライバル企業は素早く不採算部門を切り離して、より高い収益性が見込まれる事業へ経営資源を移していったことも見逃せません」

 ――日本の経営トップがイノベーションに臨むべき姿勢をどう考えますか。

 「日本の場合、米国に比べてイノベーションの中核となるべき人材の流動性が著しく低い現実があります。半導体レーザーの分野で、トップ研究者の流動性を比較すると、所属を変えていない人の割合が米国の約36%、日本は約93%です」

 ――快く優秀な人材を送り出す組織は考えにくいですね。かつて大手メーカーから米ベンチャーに移籍した研究者が、人事部長から「もう日本の会社に戻れると思うなよ」などと言われたようなエピソードはよく聞きます。

 「米半導体レーザーのトップの研究者であったピーター・ゾーリは、IBM、GEなどで研究を進めていたのですが、GEのウェルチ会長らトップマネジメントが次々と半導体レーザー開発を断念してしまいました。しかし彼は、その度に新しい職場とポストを得て、結果的に本人の研究成果は蓄積されていきました」

■21世紀によみがえるケインズの「アニマル・スピリット」

 「ゾーリの能力を評価するところがきちんとあり、そこに移っていったのです。マーケット・メカニズムが上手く機能していたと言えます。日本では、個人に蓄積した専門知識が活かされるかどうかは、トップマネジメントに依存します。能力に応じて同じような処遇で同じような仕事ができるようなリエンプロイメントコンディションを良くしていくことが必要でしょう」


「野生化するイノベーション」(新潮選書)
 「研究者を短いサイクルで評価すると、新規性の高いチャレンジを回避させてしまいます。企業社会で推奨されているホウレンソウ(報告・連絡・相談)やカクレンボウ(確認・連絡・報告)の励行は、この場合適しません。研究開発のパフォーマンス研究では、短期的に成果を上げるようにプレッシャーをかけていると、社員はリスクの低いものに向かっていく傾向が確認できます」

 ――ただ人材の流動性を高めると、自社の優秀な研究者もどんどん出て行ってしまいます。

 「だからこそ、企業は高い収益性が見込まれる分野にきちんと経営資源を移しておくことが大切です。また、『他の組織にいつでも移れるがここでの仕事が好き』と働く人に思わせる魅力的な組織作りが経営者の重要なミッションになります」

 ――しばしば「イノベーションを起こすには危機感が必要だ」と言われます。 危機意識をテコにして、不確実な新分野に経営資源を投下しやすくなるというわけです。

 「もちろん危機に陥らなくても、将来のイノベーションのタネを準備しておく必要はあります。その点では、不確実性の高い中でも、高い収益性が見込まれるような領域を見出す(創り出す)嗅覚は大切です」

 「かつてケインズが経営者の『アニマル・スピリット』が企業にとって大切なものと指摘したのは、代表作の『雇用・利子・および貨幣の一般理論』(1936年)の中ででした。アニマル・スピリットはその後はあまり注目されてきませんでしたが、最近ではまた光が当てられています」

 「1802年に火薬製造からスタートした米デュポンは、化学事業を経て現在はバイオサイエンス企業です。20世紀におけるコンピュータ―業界の絶対王者だったIBMは、21世紀にはソフト及びサービス産業に転換していきました。伝統ある古くからの看板のもとで、常に若々しい体を保つ判断が、経営トップに求められます」

(聞き手は松本治人)

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インバウンド需要の主役は中国「草食系」
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老いやすい日本企業 「稼ぐ力」は十代前半がピークか
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【10/17京都開催】AI時代に備えた事業承継と組織改革
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5. 2019年10月03日 11:11:48 : yL5Gzq7kkU : VmVNM0RML3doVWc=[682] 報告
何の評価も金儲けの数字およびその比率だけで行うアホ丸出しの評論家。中身も何もあったものじゃない。朝から晩までカネ、カネ、カネ。その金を使って消費するのはブランドにファーストクラス。果ては月旅行。見栄と虚栄だけ。

衣食住が人間の生活の基本であることは変わらない。

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