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EU離脱案否決で英議会が空転、混乱収束を目指す「力学」の行方(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/19/kokusai25/msg/246.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 1 月 17 日 11:58:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

EU離脱案否決で英議会が空転、混乱収束を目指す「力学」の行方
https://diamond.jp/articles/-/191069
2019.1.17 土田陽介:三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査本部 研究員  ダイヤモンド・オンライン


英下院は1月15日、EUとの間で合意した離脱協定案を歴史的大差で否決した。無秩序な離脱は回避できるのか Photo:AFP/AFLO


英下院は1月15日、EUとの間で合意した離脱協定案を歴史的大差で否決した。この2年間難航した離脱交渉であるが、無秩序な離脱(ノーディール)を回避すべく離脱の延期に向けた動きが活発化するだろう。一見すると「空転」に終始している英議会の対応だが、国民が感情的に下した決断を現実的な方向性に修正するプロセスと言えないだろうか。

英議会が離脱協定案を否決
今後は延期か、無秩序な離脱か


 英下院は1月15日、メイ首相が欧州連合(EU)との間で合意に達したEU離脱協定案を反対多数で否決した。投票結果は賛成が202、反対が432となり、歴史的大差で否決された。最大野党・労働党のみならず、与党・保守党からも離脱強硬派を中心に多くの議員が造反に回った。

 メイ首相は21日までに次の行動計画を示す必要がある。15日の議会では否決されることがほぼ確定していたため、メイ首相は再び離脱協定案を議会に諮る可能性を模索していた。ただ200票以上の歴史的大差がつく形で否決されたとなると、再び離脱協定案を議会に諮ったところで、可決にはまずならない。

 この事態を受けて労働党のコービン代表はメイ政権の不信任案を提出し、16日に審議されたが、反対多数で否決された。メイ政権は12月に実施された保守党議員委員会で信任されており、また閣外協力関係にある北アイルランドの地域政党、民主統一党も反対に回ったことから、メイ政権は続投することになった。

 今後の展開についてはさまざまな可能性がある。ただ大局的に考えれば、離脱交渉の延期か無秩序な離脱(ノーディール)かの二択になる。ノーディールを回避したいなら、離脱の期限(ロンドン時間2019年3月29日午後11時)を延期するしかない。離脱交渉の延期をEUに対して要請する場合、いくつかの選択肢を想定し得る。

離脱延期のための選択肢は
期日の延長が中心か


 メイ首相は21日までに何らかの指針を出すことになるが、まず離脱の期日そのものを延長することが優先されよう。3月29日という期日を数ヵ月延長し、その間にEUとの間で合意に達した離脱協定案の修正に取り組むという展開である。特に最大の係争事項である北アイルランド問題の取り扱いについて、協議を重ねることになる。

 EU内には、5月に予定されている欧州議会選挙後への延期は同意できないという声もあるが、2ヵ月弱の延期で事態が好転するとは考え難い。逆に延期に次ぐ延期がなされて、事態が膠着していく展開も予想される。そうなると、交渉を延期する意味が本当にあるのかという素朴な疑問が湧く。

 次に、英政府が17年3月29日にEU基本条約(リスボン条約)第50条に基づきトゥスクEU大統領に対して行った離脱の通告を、準備不足を理由に撤回する可能性がある。EUの最高裁に当たる欧州司法裁判所(ECJ)は、当初の離脱期限までであれば、通告の撤回は可能であるとしている。

 これは当面のEU残留を意味するが、一方で離脱の余地を残すものでもあり、いわば離脱の無期限延期という選択肢になる。玉虫色の解決策であるが、残留派と離脱派の双方にそれぞれの可能性を約束するものであるため、ノーディールを回避したいなら効果的である。なおトゥスクEU大統領も、この考え方を支持している模様だ。

 国民投票を再実施する場合も、実質的には離脱交渉の延期に相当する。ECJが離脱の意思を撤回する期限と定めた3月29日までに国民投票を実施することは不可能ではないだろうが、実務的には極めてハードルが高い。準備不足を理由に離脱の通告を撤回した上で国民投票を行う方が現実的だろう。

 離脱派が勝利した場合、機が熟したと判断されるタイミングでEUに対して再び離脱を通告し、交渉をやり直すことになる。残留派が勝利した場合は、そのままEUに留まり続けることになる。ただ、いずれの結果になっても反対派が納得することはなく、英国社会がさらに分断されかねないリスクがある。

間接民主制のメリット
国民の決断を修正する英議会


 英国を含めた多くの国が間接民主制を採用しているが、その長所は効率性にある。つまり、代表者であり専門家でもある議員が意思決定を行うことで、時間的、費用的なロスが減る。ただ民意が直接反映されないことから、正統性に疑問が生じがちとなる。その欠陥を補うため、一部直接民主制の仕組みを導入する国が多い。

 英国の場合、その仕組みとして国民投票制度が導入されている。それに基づき、16年6月23日に英国で国民投票が実施された。離脱派が52%、残留派が48%という形で離脱の意思が示されたわけだが、わずか4%の差で「最大多数の最大幸福」の観点から離脱派が正統性を有しているとは、そもそも評価し難い側面があった。

 離脱の期日が迫る中で冷静さを取り戻し、離脱から残留に立場を変えた人々も少なくないと言われる。いずれにせよ、国を二分化するような重大事項を国民に丸投げしてしまったキャメロン元首相やその側近の責任は、非常に重いと言わざるを得ない。16年6月の国民投票以降、英国は典型的な衆愚政治に陥ってしまったと言えよう。

 この2年間の交渉は難航し、延期か決裂かの瀬戸際にある。ただ英国経済を大混乱に導く決裂(ノーディール)だけは回避したいという意思は、与野党を問わず大多数の議員のコンセンサスとなっている。英国議会の対応は「空転」に終始しているように見えるが、延期という現実的な解に向けた大きなうねりが生じているとも言える。

 こうして見ると、英国議会の対応は離脱の期日が迫る中で、国民が感情的に下した決断を現実的な方向性に修正しているプロセスであるとも評価できる。当人たちにその意識は全くないだろうが、直接民主制のデメリットを間接民主制のメリットが補う現象が生じたと言えるだろう。

 ただ、こうした「神の手の見えざる手」が働いているとはいえ、結局のところ具体的な解決策が見出せたわけではない。1つ言えることは、ポピュリストや民族主義者が思い描き扇動するほど、EUからの離脱は容易でないということである。英国が体現するこの事実を、各国の反EU論者はどのように感じているのだろうか。

(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 調査本部 研究員 土田陽介)















 

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コメント
1. 2019年1月17日 19:33:45 : KxJBJ5kYmg : 7wuyORc_t1M[302] 報告
否決され 更に伸びゆく 迷いの芽

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