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18年米中間選挙では外国政府の干渉はあったのか──ロシア疑惑のその後(ニューズウィーク)
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/391.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 5 月 11 日 12:34:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

18年米中間選挙では外国政府の干渉はあったのか──ロシア疑惑のその後
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/05/18-14.php
2019年5月10日(金)18時20分 湯淺墾道(情報セキュリティ大学院大学学長補佐・教授)※時事通信社発行の電子書籍「e-World Premium」より転載 ニューズウィーク


Jonathan Ernst-REUTERS


2019年4月18日、ロシアによるサイバー攻撃を利用した2016年アメリカ大統領選挙干渉疑惑を捜査するために任命されていたロバート・モラー特別検察官は、捜査結果の報告書を公表した。

司法省のウェブサイトで公表された報告書は500ページ近い大部のものであり、ロシア政府の戦略やトランプ陣営関係者との接触が詳細に記載されている。しかし、すべてが公開されたわけではなく、おそらく実名が載っていると思われる部分が墨塗りになっている箇所は、非常に多い。

このため連邦議会側は、司法省に対して詳細部分の開示を要求するとともに、モラー特別検察官の連邦議会の公聴会への召喚も検討している。

これに対してトランプ大統領側は公聴会への召喚に強く反対している。大統領は自身のツイッターで「モラー報告書は、ロシアとの共謀を全く発見できなかった」と述べるなど、報告書によって自らの無実が明らかになったと主張し、この問題をモラー報告書の公表によって幕引きとしたい意向を強く示している。

トランプ政権のロシアによる大統領選介入疑惑への消極的な姿勢は、モラー報告書の扱いにとどまらない。トランプ政権は外国政府によるサイバー空間を利用した選挙干渉を調査するための手続きを規定し、情報機関が捜査機関と協力して調査を実施することを大統領令で命じたものの、実際の調査は極めて消極的なものであった。

このような姿勢からは、外国政府による選挙介入への表向き積極的な対抗措置を打ち出してロシア寄りとの批判をかわしつつ、ロシアによるアメリカの選挙への介入疑惑について火消しを図りたいトランプ政権の意向が透けて見える。

■大統領令は経済制裁も規定

トランプ大統領は、2018年9月に「アメリカ合衆国内の選挙への外国の干渉が発生した場合に一定の制裁を科す大統領令」を定めた。選挙干渉の調査手続き、その報告、報告を受けた後の制裁措置等について規定するもので、大統領令第1条は、国家情報長官、司法長官、国土安全保障長官に対して、外国からの選挙干渉について、次のように選挙終了後45日以内に調査を完了することを命じている。


第1条
 (a)国家情報長官は、合衆国選挙の終了から45日以内に、他の適切な行政部局(機関)の長と協議の上、外国政府または外国政府の代理人もしくは代理人として行動する者がその選挙を妨害する意図または目的で行動したことを示す情報を調査するものとする。調査は、確認可能な最大限の範囲において、外国からの干渉の性質およびこれを実施するために用いられる方法、関係する者、ならびに当該干渉を承認し、指示し、後援し、または支援した外国政府または政府を特定しなければならない。国家情報長官は、この調査および適切な支援情報を、大統領、国務長官、財務長官、国防長官、司法長官および国土安全保障長官に送付する。


本大統領令による調査対象は、合衆国選挙(連邦選挙)への外国政府またはその代理による干渉であり、調査の主体は国家情報長官である。国家情報長官は、選挙の後に45日以内という比較的に短期間で調査を行わなければならない。

また大統領令の第8条では、「外国からの干渉」について、「選挙に関し、外国政府または外国政府の代理人もしくは代理として行動する者の隠蔽(いんぺい)的、詐欺的、欺瞞(ぎまん)的もしくは不法な行為または企てであって、選挙への影響、選挙の結果もしくは報告の結果に対する信頼を傷つけ、もしくは変更し、または選挙の過程もしくは制度に対する国民の信頼を損なう目的もしくは効果を有するものを含む」と規定している。

大統領令でいう選挙干渉とは、投票の改ざんなど直接的に選挙結果に影響を与える行為だけではなく、「選挙の過程もしくは制度に対する国民の信頼を損なう目的もしくは効果」があるものを含む、としている。このため、実際の効果にかかわりなく、選挙への影響を与える行為の多くが外国からの干渉に含まれることになるはずである。

さらに、「外国政府」とは「合衆国以外の国において、国、州、地方その他の統治当局、政党または統治当局もしくは政党の職員を言う」としているので、外国の国家公務員や地方公務員のみならず、社会主義国における共産党員のような者も「外国政府」の中に含まれることになる。

また調査対象には選挙インフラストラクチャーも含まれ、「連邦政府もしくは州もしくは地方公共団体により、またはこれらに代わって選挙プロセスを管理するために使用される情報通信技術およびシステムを言い、選挙人登録データベース、投票機、投票集計機器および選挙結果の安全な伝達のための機器を含む」としている。

このため調査の対象には、情報通信、システム、選挙人登録データベース等のプログラム、電子投票機その他の機器類等、広範なものが含まれることになる。

大統領令は、調査の結果、外国政府によるアメリカ選挙への介入が明らかになった場合は、特定された外国の干渉に対応して関係した外国人への経済制裁を行うとしている。経済制裁には、次のように広範なものが含まれている。

・合衆国の管轄に服する財産に対する対象者の財産および利益におけるすべての取引の遮断、および禁止
・商品または役務の輸出または再輸出の条件として合衆国政府の事前の審査および承認を必要とする法令または規則に基づく輸出ライセンスの制限
・合衆国の金融機関が対象者に対して貸し付けを行い、または信用を提供することの禁止
・利害関係を有する外国為替取引の制限
・金融機関相互間または金融機関を通じてもしくは金融機関に対し、対象者のためにする信用の移転または支払いの禁止
・合衆国の国民が対象者の持ち分または債務に投資し、または購入することの禁止
・外国人執行役員である対象者の合衆国からの排除
・対象者の外国の主たる執行役に対する制裁の賦課
・その他法律上認められる措置

■外国の活動認定、影響調査せず

このような大統領令の内容は、一見したところでは外国政府によるアメリカの選挙への介入疑惑についてのトランプ政権の積極的な姿勢を示したように思われるが、実際の調査は拍子抜けするほど消極的であった。

大統領令の初の適用対象となったのは、2018年11月の中間選挙である。この選挙の際にもフェイクニュースの流布や各種のサイバー攻撃が行われたとみられており、国家情報長官は同年12月21日、大統領令に基づく初の報告書を大統領に提出したと声明した。

国家情報長官の声明では、ロシア、中国、イランその他の国々はその戦略的利益を増進させるため、中間選挙も含めてフェイクニュースの発信・流布、その他の影響流布活動を行っているとされている。しかし、中間選挙の結果にそれらが影響を与えたかどうかについては、そもそも調査自体を行わなかったと言明したのである。情報機関に課せられている任務は外国のアクターの意図、能力および行動を監視・調査することであって、アメリカ国内の政治過程や世論を分析することではないからであるという。

大統領令では、調査対象には「選挙の過程もしくは制度に対する国民の信頼を損なう目的もしくは効果」があるものを含むとしている。実際に、ロシア、中国、イランその他の国々がフェイクニュースの発信・流布やサイバー攻撃によって選挙に干渉しようとしている実態を、国家情報長官は調査によってつかんでいるもようである。にもかかわらず、国家情報長官は、アメリカの政治過程や世論の分析は任務外であるとして、その権限行使を自ら限定して、調査結果の非公開ではなく分析調査自体を行わない(少なくとも、行わないと言明する)という方法を選択した。この姿勢にトランプ政権の意向が反映されていることは、おそらく間違いないであろう。

■保守派が離反の可能性も

このようなトランプ政権の消極的な姿勢は、連邦議会の民主党議員から特に強い批判を受けている。一方、共和党議員は、トランプ氏を当選に導いた白人労働者や農民などの支持者の間で、いまだにトランプ氏の人気が衰えを見せないこともあって、強い批判は避けてきたが、モラー報告書の墨塗りになっている部分の公表問題やモラー特別検察官の連邦議会召喚については、有力議員が民主党議員に同調する可能性が指摘されている。

仮にモラー報告書の中に、ロシア政府からの取引の申し出にトランプ陣営の関係者が応じていたという証拠があり、それが公表された場合には、トランプ大統領とロシアとの共謀の疑惑が強まることになり、かつてクリントン大統領がホワイトハウスのインターン学生へのセクハラ問題で弾劾訴追手続きの発動を受けたように、弾劾される可能性もゼロではない。

クリントン氏の場合は弾劾裁判手続きで無罪とされ、大統領職にとどまったものの、セクハラと外国政府との共謀とでは性質が全く異なる。万が一トランプ大統領が弾劾訴追を受けた場合には、愛国主義的な保守派が一斉にトランプ支持から離反する可能性もあると指摘されている。

トランプ政権がもくろむように、モラー報告書でロシアのアメリカ大統領選挙干渉疑惑を一件落着とすることができるのか、今後の動向が注目される。



[執筆者]
湯淺墾道(ゆあさ・はるみち)
情報セキュリティ大学院大学学長補佐・教授
1970年生まれ。青山学院大学法学部卒。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程退学。九州国際大学副学長を経て、2011年より情報セキュリティ大学院大学教授、12年より現職。(株)ベネッセホールディングス情報セキュリティ監視委員会委員長代理。総務省情報通信政策研究所特別研究員。






 

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コメント
1. 2019年5月13日 08:58:40 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[881] 報告
米国内がバタバタしています!
.
新 ch政経
2019/05/12 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=tLMZHe-67oo

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