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「会社員は消え、労働法もなくなる」大内伸哉氏〜逆境の資本主義/日経新聞
http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/133.html
投稿者 仁王像 日時 2020 年 1 月 02 日 14:31:06: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc
 

「会社員は消え、労働法もなくなる」大内伸哉氏〜逆境の資本主義/日経新聞
2020/1/2 2:00
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53742820U9A221C1EA7000/

デジタル化の進展で「ギグワーカー」など雇用によらない働き方が増え、資本家対労働者という従来の構図が大きく変わりつつある。雇用という形態は今後どうなるのか。ロボットなどに労働を代替される「働かない世界」はやってくるのか。労働法に詳しい神戸大学の大内伸哉教授に聞いた。

大内伸哉氏(おおうち・しんや)東大法卒、同大博士(法学)。専攻は労働法。現在は技術革新と労働政策が中心的な研究テーマ。人工知能(AI)活用やデジタル化などがもたらす雇用への影響、テレワークやフリーランスなど新たな働き方の広がりに伴う政策課題を研究している。


「企業の人材投資に限界、『自学』が大事」

――雇用によらない働き方をする人が増えています。

「雇用とは時間を企業にささげるような働き方だ。『時間主権』と生活保障のはざまで、長く後者を選択してきた。特に後者を選んできたのが日本の昭和時代だ。雇用労働ではなく、個人事業主のように自営的労働を選ぶ人が増えている。現在は全体の10分の1ほどだが、自営的労働はどこの国でも半分くらいになるのではないか」

「長期雇用にどっぷりの人は価値の転換が必要だ。終身雇用の見直しなどが話題に上るのも、企業が雇用を守るのに限界があるということだろう。企業が『使える』人材を自前主義で時間をかけて作ったとしても、10年後に必要なものは分からない世界だ。そうなると企業も人材投資はしにくくなる」

――背景にあるのは何でしょうか。

「これまで資本主義における労働は、ほぼ株式会社での労働と同義だったが、第4次産業革命が変化をもたらしている。起業がしやすくなって経営者と労働者が融合してきている。会社員は消え、労働法もなくなるかもしれない」

「技術革新によって、雇用労働は減る。定型的な労働はなくなり、知的創造性が求められる労働になってくる。そうなると人間のやる仕事は機械を使う側の仕事、機械ができないような仕事、機械にさせることできるが人間のほうが安くできる仕事の3つになるだろう。そのうち後者の2つは徐々に減っていく」

「知的創造性が重要になるが、これは指揮命令下でやる雇用との相性が悪い。ICT(情報通信技術)を基盤にして、企業に支配されて働く労働から、自己決定のための労働になる。教育が大きな課題だ。職業訓練・教育の多くは企業が担ってきた。自営的な労働が増えれば、それがなくなるわけだから『自学』が大事になる」

「苦役からの解放と、賃金もらえない二面性」

――身につけた技術・スキルが陳腐化するスピードも速いです。

「教育には3つある。陳腐化が懸念されるのは、職業先端教育だ。自分で契約書を書けたり、情報リテラシー持ったりという職業基礎教育や、教養教育が重要になるだろう。今はネットでも学べるようになっている。大きなチャレンジだが、意識改革が必要だ」

――今よりずっと少ない労働時間になったり、「労働なき世界」がやってきたりするでしょうか。

「そうなるのは間違いないだろうが、いつそうなるかは分からない。効率化やデジタル化が進んでいない企業もまだ多い。ただ、そうした企業はいずれ市場から退出させられる」

「古代ギリシャ時代の『奴隷』の代わりとして、ロボットやAIなど機械に労働を任せ、機械の所有者の得た価値を共同体の構成員に再分配する、ベーシックインカムのような形になるかもしれない。労働という『苦役』からは解放される一方、賃金をもらえなくなるという二面性に直面する。そこは政府の出番で、再分配の手法を考えないといけない」

■記者はこう見る「デジタル化、会社の形も変える」
 井上孝之
 インターネットで単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」の増加、終身雇用などの日本型雇用システムの転換、働き方改革――。雇用や労働は日本だけでなく、世界的にみても数十年から数百年単位の大きな転換点にある。
 デジタル化の急速な進展に加え、将来の予測不能性が高まったことで、ナレッジワーカー(知識労働者)の重要性が増している。その一方で、定型的な単純労働は機械に代替され、なくなっていく流れにある。
 産業構造の変化によって仕事が失われても、これまでは代わりとなる需要を生み出し、雇用が多く創出されてきた。ただ、大内氏は「今回の第4次産業革命は省力化や無人化を進めるものなので、新たな雇用を生む力は弱いかもしれない」と話す。
 「知的創造性が重要になるが、指揮命令下でやる雇用との相性が悪い」と大内氏が指摘するように、ヒエラルキー型の上意下達の組織をやめて、現場の社員一人ひとりが考えて動くような、機動性がある「自律型」に組織変革をする企業も増えてきている。今後は労働だけでなく、会社の形も大きく変わっていくだろう。  

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コメント
1. 2020年1月03日 01:38:05 : FiMI26ep0 : bmxsMnB5QlhEYlE=[1] 報告
労働法もない、労働なき社会が本当に到来するかどうか。また、到来したとして、それは皆にとって良い社会なのか?
人類の歴史を振り返って考えれば、それはおそらく相変わらず「一握りの人間にとって良い社会」であろうと考えるのが賢明でしょう。
資本主義の原則からすると、「知的創造性」を持たない人間はただのお荷物でしかないのですから。
2. 仁王像[2792] kG2JpJGc 2020年1月03日 05:58:41 : 5CEo0GMCf2 : YXlzZHVLNzRibnc=[2] 報告
 >1

 >資本主義の原則からすると、「知的創造性」を持たない人間はただのお荷物でしかない…

 意味不明。資本主義の発祥地・イギリスでは、単なる肉体労働者が大量に使われ資本主義が発展してきた。

3. 2020年1月04日 00:14:12 : srS8SLQNX9 : R3AuVEpORFcxcy4=[1] 報告
>2
1.の投稿者です。
言葉足らずでした。大内氏の言うような未来がやってきたらの話です。ロボットやAIに奴隷の代わりとして労働を担わせるのであれば、知的創造性を身につけることができない人間は経済活動において価値のない存在となるではありませんか。
現に産業の機械化、オートメーション化、IT化の進展に伴い労働者の格差が広がり社会が重層化してきたわけです。そのような社会の変化についていけず脱落する人間はお荷物扱いされているのが現実ですよね。
持てる者は再分配する気なんてないでしょう。
4. 2020年1月06日 08:39:57 : SYSR8ezdt6 : Nm9FVGVTdlBqUXM=[68] 報告
機械は飯を食わない、人間は飯を食う、だから消費という金づるになる

飯が食えなくなった人間から金をせしめることはできない

結局は万民自給自足の生活に戻る、めでたしめでたし。

5. 仁王像[2793] kG2JpJGc 2020年1月08日 09:55:55 : MNgn38rwmc : TWNLMThXL3NaQnc=[35] 報告
 ロボットやAIで作る生産様式で得られた商品は、剰余価値を生み出さない。資本家は、原料費とロボットやAIの損料を回収できるに過ぎない。
 つまりかかった費用しか回収できない。労働者の肉体労働が介在しないと新たな価値(剰余価値)を商品に上乗せして利益を生み出すことは出来ない。これはマルクスの学説である。
 従って、このような生産様式が一般化すれば、資本主義はオワということになる。

http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/902.html#c1
【マルクスの労働価値説は、広い意味の物理現象だろう】
 マルクスの労働価値説は正しいだろうことはわれわれの日常感覚とも一致する。これは経済学以前の自然現象あるいは広い意味の物理現象とみることもできる。
 この広い意味での物理現象を経済学に取り入れるのは良い事である。だからと言って、この一事を持って、これを取り入れた経済学は正しいということにはならない。他の多くの自然界を支配する諸物理法則をことごとく無視した(外れた)経済学では、現実の人間活動・生活に役立つはずがなく、虚構の学問になってしまう。

【ロボットが人の労働をすべて肩代わりする時代は資本主義は終わる?】
 さて話を変えて、最近、ロボットが人間の労働力に代わってしまうとの憶測が盛んだが、ロボットが人間の労働力を盗ってしまえば、「資本主義」は成り立たず終わるだろう。
 人間の労働だけが剰余価値を生み出すのであって、ロボットの労働は、通常の機械の摩耗分の損料と同じく製品に加算されるだけである。
 ロボットがつくる製品と同じ製品の大半がまだ人の手で並行的に作られていれば、その間はロボットの効率は高いので、実質的な剰余価値とみなせるものを生む出す(資本主義は成立)。だが、製品の大半をロボット労働が生み出す時代では、剰余価値は発生せず資本主義は終わる。

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