★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK256 > 132.html
 ★阿修羅♪
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
「国家破綻処理法」を制定せよ 2019年度の予算案、一般会計総額が初の100兆円突破 磯山友幸の「政策ウラ読み」
http://www.asyura2.com/19/senkyo256/msg/132.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 11 日 02:00:05: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

「国家破綻処理法」を制定せよ

2019年度の予算案、一般会計総額が初の100兆円突破

磯山友幸の「政策ウラ読み」
2019年1月11日(金)
磯山 友幸


消費増税に伴う景気対策などで予算総額が膨らんだ(写真:PIXTA)
参議院選挙も予算膨張に影響
 ついに日本の一般会計予算が100兆円の大台を突破した。

 政府は12月21日に2019年度予算案を閣議決定した。一般会計の総額は101兆4564億円と7年連続で過去最大となり、当初予算として初めて100兆円を超えた。1月末から始まる通常国会で審議され、3月末までに可決成立する見通しだ。

 2018年度当初予算の一般会計総額は97兆7128億円だったので、1年前と比べて3兆7436億円も増加した。2019年10月からの消費増税に向けて、経済対策費として2兆円を積み増したことが大きいが、社会保障費だけでなく、防衛費も過去最大となった。

 当初予算で100兆円の大台を超える意味は大きい。財務省が予算編成する際の心理的なボーダーラインとしてここ10年ほど意識され続けてきた。100兆円を超えたことで、心理的な抵抗線が消え、今後ますます予算の膨張が進むことになりかねない。

 今年の予算編成が大盤振る舞いとなったのは、安倍晋三首相の姿勢が大きい、という。経済財政諮問会議の関係者によると、10月の消費増税によって経済が失速することを何としても避けるという安倍首相の強い意志が働き、経済対策の2兆円を含め、積極的な財政出動を許す予算編成になった。

 基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化目標を、昨年6月に、それまでの2020年度から2025年度に先送りしたこともあり、歳出削減や財政再建といった観点が安倍首相から消えた、という指摘もある。

 景気を腰折れさせないという強い姿勢の背景に、今年7月の参議院議員選挙があることは間違いない。参議院選挙は業界団体などの集票力がモノを言う選挙で、各種予算の増額はそうした業界団体の要望を受け入れたものになった。

 こうしたムードを受けて各省庁も目いっぱいの予算要求を繰り広げた。

 厚生労働省の一般会計予算は32兆351億円と過去最大になった。8月末の概算要求は31兆8956億円だったが、それを上回る着地になった。「働き方改革」や「人づくり革命」と言った安倍内閣が掲げる重点課題に関連付けた予算は、かなりすんなり通ったと関係者は言う。医療関係の予算でも、2018年度の当初予算を軒並み上回る額が確保された。

 防衛費も5兆2574億円と1.3%増え、7年連続で増加し、5年連続の過去最高となった。東アジアの安全保障情勢が引き続き緊迫していることもあり、防衛装備予算の積み増しなどが盛り込まれた。

税収はバブル期のピークを超える
 こうした大盤振る舞い予算を可能にしたのは景気の好転で税収見込み額が増えていること。税収は2018年度より3兆4160億円多い62兆4950億円と見込む。10月からの消費増税で半年分が増収になる効果も大きい。税収はバブル期ピークの1990年度に記録した60.1兆円を上回ることになる。

 そう、税収はバブル期のピークを超えるのである。

 それにもかかわらず、国債費などを除いた単年度の政策経費すら賄うことができない、というのだ。長引くデフレで物価も下がった上、国のサービスを受ける日本の人口自体も2008年をピークに減少に転じている。予算案でのPBは9.2兆円の赤字。前年度の10.4兆円の赤字からは減少するものの、単年度赤字を垂れ流し続ける。大盤振る舞いの予算に歯止めをかけない限り、国の財政は立ち直らない。PBが黒字になっても、国債の利払いや元本償還があるので、財政黒字になるわけではない。

 消費増税の必要性を訴える際に、決まって財務省が持ち出してきた「国の借金」も増え続けている。国債と借入金、政府短期証券の合計額は2018年9月末で1091兆円。初めて1000兆円を突破した2013年から5年で1割近く増えたことになる。

 税収が過去最高になるのに財政赤字が続き、借金が増え続けるのはなぜだろうか。政治も官僚も、赤字を減らし、借金を減らすことに「何のインセンティブ」も働かないからである。官僚の権力の源泉は予算を配分すること。その歳出規模が大きくなる方が、権限が増えるわけである。役所の中では予算を取ってこれる課長が尊敬される。予算が取れなければ、いずれ人も減らされ、その部署は消滅の危機に直面する。つまり、官僚は誰も不要な事業であってもそれを減らそうとは考えないのだ。

 政治家も同じである。与党の政治家にとっても予算規模が大きくなればなるほど、自らがその利益分配の恩恵にあずかれることが多くなる。地元への公共事業の誘致などが典型だ。緊縮予算になれば、地元に落ちる国のお金が減るわけで、下手をすれば選挙で負ける。つまり、政治家にとっても歳出削減は何のメリットもないのである。

 国家財政を健全化するのを使命だと考えている官僚もいる。主に財務省の官僚たちだ。官僚の中の官僚と言われてきたのは、各省庁への予算配分権を握っているからではない。国家のことを考えるのは官僚多しと言えど財務官僚しかいない、という一種の尊敬に裏打ちされてきた。そうした気概を持った財務官僚も昔は多くいたものだ。

 「安倍内閣になって官邸は財務省の言うことを聞かなくなった」と嘆く財務官僚もいる。確かに、今の安倍官邸は経産省出身者の首相秘書官や経産省からの出向官僚が牛耳っている。だが、安倍首相が財務省の言うことを聞かなくなったのは、2014年の消費増税が大きな端緒になった。

 当時、アベノミクスへの期待から、一気に景気が回復する気配を見せていた。2014年の4月から消費税率を5%から8%に引き上げたが、その経済へのインパクトを財務省は読み間違えた。消費への影響が出ても早晩、それは収束すると当時の財務省幹部は安倍首相に説明したのだ。だが結果は大外れ、消費の低迷はそれ以降、長く続いた。財務省は「増税」をしたいばかりに、その負の影響をあえて軽視したのである。

国の債務の支払い順位を決めるべきだ
 景気を良くすれば税収は増える、と言う安倍首相や安倍シンパの経済学者の「路線」に財務省は抵抗したのである。財務官僚は、財政再建がしたいのではなく、ただ増税がしたいのではないか、という疑念が安倍首相の周囲で高まった。以来、財務省が排除される結果になったわけだ。

 財務官僚の政権への影響力が小さくなる中で、財政再建を本気で安倍首相に進言する人たちがいなくなった、という副作用が生じている。歳出削減は政治のリーダーシップがなければできないのに、首相が関心を示さない、という事態に直面している。税収が増えて歳出を見直す好機なのに、税収増を再び歳出に振り向ける大盤振る舞いに陥ったのだ。PB黒字化の新目標とした2025年には別の人物が首相の座に就いているだろうから、PB黒字化も達成できるか分からなくなっている。

 では、どうするか。「国家破綻処理法」を作るべきだ。

 会社は倒産した場合、誰の債権が優先されるか順番が明らかになっている。国への税金支払いが最優先で、その次は労働債権、つまり未払いの給与などが優先される。その次が一般の債権で、金融機関などが引き受けている劣後債はそれよりも支払い順位が低い。もちろん破綻すれば株式価値は毀損し、最悪、紙切れになる。

 国が破綻した時、誰が最も損をするのかがはっきりしていないのだ。例えば、米国の場合、予算が確保できなければ真っ先に政府が閉鎖される。2019年の年頭にも続いているガバメント・シャットダウンである。つまり政府で働いている職員が収入の道を断たれることになる。日本の場合、国はどんどん国債を発行できるので、政府機関が閉鎖されるルールはない。しかも公務員には身分保障があるから、クビになることもない。仮に国が破綻したとしても、公務員の未払い給与や年金はカットするルールにはなっていない。

 国の債務で何が最も優先されるのかを支払い順位を決めておくことが重要だろう。外国人投資家も保有している国債をデフォルトさせることは難しいと考えて、最優先債権とするのもよい。次には国民への社会保障費が優先されるべきだろう。公務員の給与はその次だろうか。国が破綻した場合、当然、公務員はリストラされることになる。もちろん政策経費もゼロベースから見直すことが必要だろう。

 誰もそう簡単に国が破綻するとは思っていない。だが、国を破綻処理して再生軌道に乗せる作業をした場合、誰が最も損をし、誰が守られるのか、を明確にしておくことは意味がある。

 仮に、公務員は全員クビになり、公務員年金も支払われない、ということになれば、官僚たちは本気で国家財政を破綻させないようにするにはどうすべきか、を真剣に考えるに違いない。

 人事制度でも、財政再建に力を振るった官僚が多額のボーナスをもらえるようにするなど、財政再建のインセンティブを作ればよい。そんな頭の体操をするためにも破綻処理のやり方を考えておくことは重要ではないか。

磯山友幸の「政策ウラ読み」をお読みいただいていた方々へ
 2012年11月から6年にわたって隔週で書いてきたこのコラムも今回で最終回となりました。長年にわたってお読みいただいた方々に心より感謝申し上げます。その時々の政策テーマを取り上げてきましたが、新聞や雑誌ではなかなか1つの政策について報じられることが少なかったので、多くの皆さんに議論していただくきっかけを提供できればと考えて記事を書いて参りました。

 会社の主張とは異なる意見でも自由に発表する場を与えていただいた日経ビジネスオンライン編集部、そして歴代の担当編集者に心よりお礼を申し上げます。

 また、2016年4月からやはり隔週で執筆しておりました「働き方の未来」も2018年末をもって終了いたしました。こちらもご愛読いただきまして、ありがとうございました。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/238117/011000092  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2019年1月11日 02:13:03 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[232] 報告

今のバラマキ政治を支えているのは国民の圧倒的多数派である

高齢者と地方なのだから、ほとんど意味はない

>公務員は全員クビになり、公務員年金も支払われない、ということになれば、官僚たちは本気で国家財政を破綻させないようにするにはどうすべきか、を真剣に考えるに違いない

それに政治家は人事権を握っているから、官僚にできることはあまりない

これまで通り、有力政治家の利権の範囲にバラマキを抑制したり

マスコミに政治家の不正情報を流して、抵抗するくらいだろう


また、万が一、成功して、財政が黒字になったとしても

単に富裕層や企業増税をすれば、雇用も経済も縮小して全体が貧困化するし

大幅な社会保障カットを断行すれば、底辺層の生活は悪化し

その結果、当然、厳しいデフレになるだろう


ただし、いずれにせよ、改革が停滞して経済が衰退し、

現役世代の一人当たりの負担が拡大していけば、

悪いインフレに転じるから、こうした厳しい状況に追い込まれ

破綻処理法があったとしても、痛みは避けられないことは間違いない


2. 2019年1月11日 07:53:14 : abn4ghevQs : 6aKqbN5YwJo[44] 報告
国家緊急事態法で、国民資産没収が可能となる。

そして、選挙凍結すれば、安倍腐敗政治は続けることが出来るのです。

安倍は、永遠に総理大臣?  こんなことありなのです。


事実、終戦時に国民資産没収された事、あるのだ。

大きな痛手は財閥であったが、これで日本は平等社会が始まったのです。

国民資産2/3は没収で、日本の借金なくなりますから、、、安倍!お前は楽だわな〜

安倍、黒田の大借金を、国民が払わされる、、、こんなことありか?


マイナンバーで、国民個人資産完全に抑えられていますよ、隠しても、もはや手遅れです。

政府、官僚は、国民のための政治? 

”関係ありません,知ったことか!”と言っているのでないでしょうか。

3. 2019年1月11日 10:51:55 : QXVO7BO3tA : CIm38MNBKBQ[3] 報告
何言ってんだこいつら。
4. 2019年1月11日 12:46:47 : HV5OehK4pk : OY2c7dFcJZc[166] 報告
黒田が日本会議じゃないと言い切れるのか。
黒田の株価維持、国債買い入れは異常レベル。
それが安倍長期改憲政権を維持してるのは明白。
5. 2019年1月11日 15:52:41 : yC0hAIyLms : CNB3tDhNdB8[1] 報告

おもしろいねぇ。

> 誰もそう簡単に国が破綻するとは思っていない。だが、国を破綻処理して再生軌道に乗せる作業をした場合、誰が最も損をし、誰が守られるのか、を明確にしておくことは意味がある。

 仮に、公務員は全員クビになり、公務員年金も支払われない、ということになれば、官僚たちは本気で国家財政を破綻させないようにするにはどうすべきか、を真剣に考えるに違いない。


破綻するような状態になったら、それを担っていた役人にも責任を取らせるよって法律を作ってしまうのな。わかりやすくていいね。

人事権をいくら政治が握ったとしても、役人様は政治屋と仲良くすると言う選択をするだろうから、現状を見たらわかるとおりイエスマン化するだけで、利権絡み、欲得絡みで目先のことしか考えないよ。

国がボロボロなのに、お友達役人は大出世の高給取り、下っぱ役人も唯々諾々と上に従って温くやっておけば生活安泰とか。責任ゼロはないでしょう。

6. 2019年1月11日 20:09:57 : HgAfM67keU : 2dc4xaZBFuM[126] 報告
ゾンビたち 「表」も「裏」も 食い荒らし
7. 2019年1月15日 19:42:40 : LY52bYZiZQ : i3tnm@WgHAM[-10942] 報告
2019年1月15日(火)

主張

米製兵器“爆買い”

異常な言いなり、浪費をやめよ

 安倍晋三政権が昨年12月、新たな「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」を決定し、今後5年間で27兆4700億円にも上る大軍拡に乗り出そうとしています。安保法制=戦争法の下、「専守防衛」を建前にしてきた自衛隊を「海外で戦争する軍隊」へと変貌させる重大な企てです。同時に、トランプ大統領言いなりに米国製兵器の「浪費的爆買い」を進めようとしていることは異常という他ありません。大軍拡計画に反対する世論と運動を広げる時です。

F35を100機以上導入

 防衛省は8日、昨年12月18日に閣議決定された新「中期防衛力整備計画」(2019〜23年度、新中期防)に盛り込んだ主要兵器の単価を明らかにしました。

 それによると、主な米国製兵器では▽新中期防で27機を取得する計画のステルス戦闘機F35Aは1機約116億円▽4機取得のKC46A空中給油機は1機約249億円▽9機取得のE2D早期警戒機は1機約262億円▽1機取得の無人偵察機グローバルホークは約173億円―となっています。

 2基を整備する弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」は1基約1224億円に上ります。「超高額」兵器ばかりです。

 F35については、防衛省が現中期防(14〜18年度)や新中期防、さらにその先の取得を含め、計147機体制(うち短距離離陸・垂直着陸機のF35Bを42機)にすることを決めています。「F35を100機以上も買って、いったい何をするのか。目的が全く見えない」(元航空自衛隊幹部)と指摘され、まさに浪費そのものです。

 米国からの大量の兵器購入については、日米同盟推進の立場の元自衛隊幹部からも問題を指摘する声が公然と上がっています。

 元陸将の山下裕貴氏は、「トランプの言いなりで兵器を買うな」と題した月刊誌のインタビュー記事で「日本に高価な防衛装備品をどんどん買わせようというのが(トランプ)政権の意図」と指摘し、「貿易摩擦が起きるたびにアメリカから兵器を購入していたら、安全保障上の自主性が失われてしまう可能性もあります」と述べています(『文芸春秋』1月号)。

 元陸将の用田(もちだ)和仁氏も論文で「米国のご機嫌を取る為、高額の装備品を購入することが日米同盟だと思っているならば、いつか見下され、国内産業は衰退し、米国の国益の考え方の変化によっては、日米同盟は終わるだろう」と述べています(「日本安全保障戦略研究所」ホームページ)。

 安倍政権の米国製兵器の「爆買い」方針の下、米政府から兵器を購入する「有償軍事援助(FMS)」は急速に拡大しています。安倍首相が政権に復帰した直後の13年度予算で1179億円だったFMSは、19年度予算案で7013億円と約6倍に膨れ上がっています。

「米国の言い値で売れる」

 FMSは「日本側からその積算根拠を見せてほしいといっても、アメリカ政府はなかなか出しません。要するに言い値で売れる」「アメリカにすればメリットは非常に大きい」(前掲の山下氏)というものです。

 米国言いなりの大軍拡計画を中止させ、国民の税金を福祉・暮らしの充実に優先して回すことを求める幅広い運動を大きく起こすことが求められます。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2019-01-15/2019011502_01_1.html

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK256掲示板 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK256掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK256掲示板  
次へ